サマリー
長嶋義和氏(以下、長嶋):株式会社グットコムアセット代表取締役社長の長嶋です。今期の取り組みや今後の成長戦略などについてご説明します。
当社は「不動産を安心と信頼のできる財産としてグローバルに提供し、社会に貢献する」ことをパーパスとし、「21世紀を代表する不動産会社を創る」をビジョンとしています。これらの実現のため、さまざまな取り組みを実施し、事業成長を拡大していきます。
福岡証券取引所へ重複上場を申請
今期の主な取り組みをご説明します。福岡証券取引所の本則市場への重複上場を申請しました。当社は2016年に新規上場して以来、着実に上位の市場へステップアップしてきました。
今回の重複上場は、物件供給エリアの拡大や営業強化、金融機関との取引強化、九州地方での認知拡大を目的としています。今後も全国での事業展開の拡大に向けて、その他の市場への重複上場を考えています。また、将来的には海外の市場への上場も視野に入れています。
東京ヴェルディとのCSRパートナー契約を締結
J1サッカーリーグの東京ヴェルディとのCSRパートナー契約を締結しました。イメージカラーが緑であること、ホームタウンが東京であることが、当社との共通点です。ユニフォームに当社のロゴマークが入り、電光掲示板などにもロゴマークが表示されます。
今シーズンの開幕戦の観客動員数は5万人以上であり、当社の知名度もさらに高まると考えています。また、スポーツ文化発展に向けた社会貢献の1つと考えています。
新TVCMの放映を開始予定
山下智久さんを起用した、新しいCMを5月から放映する予定です。当社の特徴である「TOKYO!マンション!グッドコムアセット!」をキーワードとして、インパクトのあるCMを流す予定です。
当社のホームページでもCM特設ページを5月に開設し、メイキング映像や会社説明動画もアップロードする予定です。ぜひご覧ください。
新ブランドマンションの開発を開始
従来の「GENOVIA」シリーズを超えた、新コンセプトのハイブランドマンションの開発を開始します。スライドはあくまで一例ですが、大型車の駐車が可能な駐車場を地下に設置し、DINKs向けに40平米から70平米の住戸を中心とします。
1階と2階には、子育て支援につながるようにクリニックなどをテナントに入れ、DINKs世代に利便性を提供します。また、壁一面をすべてガラスにし、屋上をオープンにすることで明るさと開放感、高級感を演出します。
関西地方へ物件供給エリアを拡大
仕入エリアを東京23区を中心とした1都3県から、大阪府まで拡大しました。大阪府は人口増加地域の1つであり、大阪万博の開催や統合型リゾートの開業も予定されており、注目されているエリアです。
1都3県、大阪、福岡は転入超過地域であり、今後も賃貸需要は高いと考えています。大阪での仕入の拡大とともに、先ほどお話しした福岡証券取引所への重複上場を機に、福岡でも物件を供給していきたいと考えています。
仕入の拡大
前期の仕入は16棟でしたが、今期は3月14日の時点ですでに14棟、624戸の仕入を実現しています。仕入エリアも拡大し、物件規模も大型化しています。今期通期では、3,000戸程度の仕入を行っていきます。
仕入の拡大(パイプライン) ※2025年3月14日現在
3月14日時点でのパイプラインです。今期に入っても販売物件は着実に増えており、今期の販売物件を含めると合計68棟、総戸数は5,008戸のパイプラインをそろえています。
仕入の拡大(921億円相当にあたる物件を確保)
当社の主な仕入方法は、手付金のみで仕入が可能です。したがって、仕入契約などを締結していても前渡金のみが計上されるため、実際の仕入総額は貸借対照表には計上されません。
実際に仕入契約などを締結している案件の総額は673億9,000万円となり、合計で921億6,000万円相当の物件が確保できています。
仕入の拡大(物件の供給エリア)
自社ブランドマンション「GENOVIA」は、東京23区を中心に1都3県に加えて、大阪府に供給しています。供給実績は東京23区で158棟、大阪府を含めた1都3県では190棟を供給しています。
不動産ファンド事業の拡大
前期からスタートした不動産ファンド事業も順調に進んでいます。前期に、1号および2号の合計で約160億円のファンドが組成されました。今期は3号、4号、5号で総額約300億円のファンド組成を見込み、着々と準備を進めています。
来期以降も継続して運用資産を拡大し、私募REITの運用を開始したいと考えています。なお、私募REITについては、市況や物件の状況によっては前倒しで開始する可能性もあり、ストック収入の拡大を継続的に実施していきます。
株主還元(配当・自己株式取得)
株主還元についても、配当や自己株式の取得を前向きに進めています。配当性向35パーセントを目標に、毎期配当することを基本方針としています。今期、2025年10月期の配当予想は1株当たり45円です。上場来、8期連続で増配し、配当額は8年で9倍となっています。
自己株式の取得も積極的に実施していますが、インサイダー情報がある場合は自己株式を取得できないため、可能な範囲で購入しています。
当社グループの中長期成長
当社グループは、M&Aによる事業領域の拡大やREITやファンドへの物件供給によって成長していきます。2030年10月期には売上高6,000億円、営業利益600億円を達成したいと考えています。
当社グループの5カ年計画
2030年10月期の売上高6,000億円に向けた、当社グループの5ヶ年計画です。既存事業では新築マンションを全国で供給し、不動産ファンド事業やREIT事業の拡大によって、2030年には売上高2,000億円を作ります。
残りの4,000億円の売上高は、M&Aによる事業領域の拡大によって作ります。例えば、全国展開をするために、地場のマンションデベロッパーや買取再販会社、戸建住宅会社、ホテル運営会社、少子・高齢者住宅運営会社、建設会社、不動産管理会社などを当社グループに取り込みます。お互いのシナジーで事業を拡大し、当社グループの企業価値を向上していきます。
過去最高の売上高を達成(FY2024)
売上高の推移です。今期の売上高の予想は非開示としています。非開示の理由は、当社は株主利益を重視しているため、そして、積極的なM&Aによって売上が大きく変動する可能性があるためです。
過去最高の営業利益を予想(FY2025)
営業利益の推移です。今期の予算は前期比7.9パーセント増の58億8,000万円です。保守的な予想ですが、過去最高の営業利益を更新します。組織体制の見直しや若手社員の育成など、業務効率化により利益率を向上していきます。
質疑応答:福岡証券取引所に上場する理由について
司会者:「福岡証券取引所へ上場するのは、東京証券取引所では上場の維持が難しいからではないのでしょうか? 主な目的は何でしょうか?」というご質問です。
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