業績ハイライト(2024/12)

藤井洋一氏(以下、藤井):日本ナレッジ代表取締役社長の藤井です。よろしくお願いします。2025年3月期第3四半期についてご説明します。

まず、業績ハイライトです。第3四半期の売上高は前年同期比0.2パーセント減の30億5,200万円で、減少額は500万円です。営業利益は前年同期比1億6,700万円減の2,400万円となっています。また純利益は前年同期比1億3,700万円減の900万円となっています。

これらの主な要因は、積極的な技術者の採用および賃金・手当アップによる人件費の増加です。

第3四半期実績

全体の実績です。売上高については今ご説明したとおりです。売上原価は、前年同期比5.5パーセント増の25億7,500万円です。これにより、売上総利益は前年同期比22.6パーセント減の4億7,600万円となっています。

販売費および一般管理費は、前年同期比6.4パーセント増の4億5,200万円です。これにより、当期の営業利益は前年同期比87.1パーセント減の2,400万円となっています。

要因としては、売上総利益に対する売上原価、つまり人件費が大きくかかっているため、その増加分が吸収しきれずに大きなマイナスとなっています。また、一般管理費の増加に関しては、GRANDITのパートナー手数料である約1,500万円が加算されています。

最終的な経常利益は3,800万円で、四半期純利益は900万円という結果になっています。

第3四半期売上高

セグメント別です。検証事業の売上高は、前期の19億9,100万円に対して1.6パーセント増の20億2,200万円となっています。もう少し大きな増加を見越してはいたものの、期首大型プロジェクトの終了に伴う減少があったにもかかわらず、なんとか前年並みの売上を達成できました。

一方、開発事業の売上高は、諏訪センターの売上高が増加したものの前年度のデジタルインボイス特需の終了に伴い、前年同期比3.4パーセント減となっています。

第3四半期営業利益

四半期の営業利益です。こちらも人件費の大幅アップに見合う売上獲得の遅れによるものとなっています。

第2四半期の段階では、稼働が遅れていた関係で営業利益がマイナスとなっていますが、第3四半期から新人の稼働が始まった結果、若干ながらも営業利益が確保できている状況です。

第3四半期純利益

純利益に関しては、販売管理費の増加が影響しています。その他の増加については、下諏訪町からの助成金がプラス1,000万円と、法人・住民税等の減少でプラス3,000万円になっています。

社員数推移

社員数は順調に推移しており、新卒を43名採用できています。また、中途を合わせて4年で約55パーセントの増員となり、前期末比でも42名の増加です。結果として過去最高の400名を超える体制となっています。

採用した技術者には、事業ごとに6ヶ月間の丁寧な技術教育を実施していたため、売上に対する投入は遅れました。

ビジネスパートナー数の推移

ビジネスパートナー数は、前年度に比べて大幅に減少しています。これは、社員の稼働をアップするため、社員の案件化を急いだことが要因です。ただし、来期からは元に戻すべく、現在ビジネスパートナーとの協業を模索しているところです。

2025年3月期 通期業績見通し

今期業績の見通しです。期首の計画として、売上高は前年比11.7パーセント増の45億5,300万円を掲げています。営業利益は1億2,000万円、当期純利益は8,600万円の計画です。

正直、現状の進捗から見ると、達成はかなり厳しい状況です。ただし、2月、3月で一生懸命数字の積み上げをしており、期首の目標達成に向けて誠心誠意、努力しているところです。

業績達成の為の施策(営業強化戦略)

そのための活動として、第2四半期が終わった段階で振り返り、また新しい施策に取り組んでいます。

営業強化戦略です。1つ目に、絶対的に不足していた営業要員を増強するため、検証事業において3名、開発事業において2名の営業経験者を増員しています。2つ目に、その増員した営業要員をもとに既存顧客の深耕を図るべく、受注拡大を図っています。そして3つ目は、社員の案件化が進んだことから、BPの活用を再び拡大していく戦略を考えています。

業績達成の為の施策(人材強化戦略)

必須事項の人材強化戦略です。諏訪センターを中心に、優秀な人材の確保が必須となっています。おかげさまで案件の引き合いはいただいていますが、現在、当社は新人を大幅に増やしています。PMO、リーダークラスの上流工程を行う人材が不足しているため、そちらの人材確保と人材育成を進めています。

来年度も積極的な新卒採用を行います。2025年4月1日には新卒46名の入社を予定しています。今期の反省を踏まえ、新人の技術教育においても、早期に案件化できるよう個別の能力を見極めて、可能な人については早めに現場に投入しています。一方で未経験者はしっかり教育するというメリハリをつけた教育制度を徹底していきたい考えです。

当初、諏訪地区については、旧センターを使用したリスキリングセンターを1月に稼働する予定でした。こちらはいろいろな準備と周辺行政機関との調整が遅れており、5月からの稼働に向けて準備しているところです。

業績達成の為の施策(事業拡大戦略)

事業拡大戦略です。今期1,500万円のパートナー契約を行ったGRANDITでは、コンソーシアム企業から非常に大きな引き合い案件をいただいています。

ERP開発について、国内のERP市場は間違いなく拡大傾向にあります。当社は「EXPLANNER」「SMILE」「GRANDIT」の3タイトルを行っています。この3タイトルで20パーセント以上のマーケットを持っているため、この大きなマーケットに対して事業を拡大するという基本戦略は変わりません。

業績達成の為の施策(事業拡大戦略)

開発を行うにあたっては、テストの自動化、AI活用を推進していきます。期首から筑波大学との産学連携を進めています。AI活用に関してはそれなりの成果が出てきました。

Point1としては、ERP開発におけるAI活用を実用化できるよう進めています。またPoint2として、筑波大学においてはいろいろな分野でAI活用を研究しており、商用・実用化を進めています。こちらについては詳細が確定した際にご説明します。

質疑応答:GRANDITコンソーシアム企業からの獲得状況について

司会者:「現状の業績を見ると、事業拡大戦略は非常に重要だと思います。GRANDITのコンソーシアム企業からの受注はどの程度のボリュームでしょうか? 現在の獲得状況を教えてください」というご質問です。

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