株式会社TMHについて
設立:2012年3月9日
事業内容:半導体製造装置及びパーツの販売・修理、越境ECサイトLAYLAの運営
質疑応答:好調の理由とこれからの成長について
質問者:2024年11月期(前期)は黒字転換して非常に好調でしたが、好調の理由を教えてください。また、2025年11月期(今期)についても教えてください。
榎並大輔氏(以下、榎並):成長について、我々はこのビジネスの浸透期と考えています。装置の販売に関しては、この越境ECのプラットフォームを使っていただく中で、「非常にいいね」と継続して使っていただけるかたちで、前期はかなり伸びました。
特に装置販売サービスのところは、この3年ぐらいでビジネスをやれるようになったのですが、かなり技術が広がっていっている状況です。越境ECのプラットフォームはどちらも成長しているのですが、前期は特に装置の販売サービスが伸びています。
また、今期に向けてですが、すでにかなりの受注を集められており、さらに成長していく予定です。
質疑応答:初値に対する感想について
質問者:初値が2,128円で、公開価格を4割ほど上回りました。期待が高かったと思いますが、これについて感想がありましたら、一言お願いできればと思います。
榎並:かなりご期待いただけているのかなと率直に思い、非常にうれしいです。
質疑応答:半導体人材不足に対する施策について
質問者:半導体投資がかなり活発化している中で、RapidusやTSMCなどもあり、御社も今後成長していくということだと思います。一方で、人材確保という意味では、御社も同様の課題を抱えているのかなと思っているのですが、どういうふうに人材を確保していく施策なのでしょうか?
榎並:弊社の場合、多くの人員を必要とするというよりは、キーパーソンの採用を募集していくかたちです。単純に人手が必要な部分は、協力会社さんや外注さんを使わせていただいて、技術のところは社内に抑えてやっていきます。今期も採用は、5人から7人ぐらいに抑え、毎期それぐらいの人の増やし方で十分、売上と利益を成長させていけると思っています。
このキーパーソンの採用のところが、1つ重要になると思っています。半導体人材がかなり足りないというところに関しては、やはり半導体業界そのものに興味を持っていただけるように、どういうふうに流入経路を取るかというのも1つ重要だと思っています。
我々がこれから半導体人材のマッチングプラットフォームを作っていくに当たっては、そこも攻めていかなきゃいけないところで、オウンドメディアのようなかたちでどういうふうに作っていくかというのは、検討していきます。
質疑応答:半導体人材紹介ビジネスの強みについて
質問者:大手の派遣会社も、けっこうそういう半導体向けの人材サービスをされていると思いますが、そのあたりとの差別化はなにかあるのでしょうか。
榎並:我々は人材派遣ではなく、人材紹介のビジネスをやろうと思っています。我々も本当に人が必要な時に、さまざまな転職エージェントさんと取引させていただくのですが、やはり業界に対する知識がまだあまり深くないためか、我々がこういう人材欲しいと言っても、少し言い方は悪いですが、ピンボケした人を紹介されることがけっこう多いんです。
ただ我々は、半導体業界に特化しています。例えば、ある工程のこういうバックグラウンドを持った、こういうスキルのあるエンジニアが欲しいと言われたとしても、我々はそれを正しく認識して理解できます。レジュメをたくさん見た中で、この人は適切な人材だろうと正しく紹介できるのが1つの強みですね。
あと半導体業界は、ほとんど直接構造を持っているので、そういったネットワークが強みです。
質疑応答:大分の位置づけについて
質問者:グローバル展開の構想もお話いただきました。大分発の企業ということで、そういった展開をしていく中で、大分の位置づけを今後どういうふうにされていきたいとお考えでしょうか?
榎並:大分は我々の本社でして、本社を動かすつもりはありません。これからも大分に根付いて、本社は大分に置いておく予定です。一方で、もちろんグローバルの展開も考えている状況です。
質疑応答:プラットフォームの「LAYLA」の強みについて
質問者:プラットフォームの「LAYLA」について、強みがありましたら教えてください。
榎並:LAYLAのプラットフォームは、今グローバルのサプライヤー200社超、集めているサイトです。そこでは部品の売買などもできるのですが、こういったサイトをグローバルで半導体専用部品でやっているところはそもそもありません。
今までは、自社のサイトをホームページ上に載せて販売していたりなど、やはり見つけるのが大変で、調達手法が明確ではなかったので、いろいろなところに声をかけて、そこからまた商社も通して、グローバルに問い合わせをしていく感じでした。
我々のプラットフォームは、一気に集約して、パーツ・ナンバーも一目でわかり、在庫の相見積もりができるのが特徴で、同じようなことをやってるところはグローバルではないんですね。
質疑応答:Q‐Boardへの同時上場の狙いについて
質問者:今回、福証のQ‐Boardさんと同時上場ということですが、Q‐Boardさんにも上場される狙いはなにかあるんですか?
榎並:我々は、特に大分、九州というエリアでは、いろいろ補助金いただいたりして、成長させていただいたというところもあり、ぜひ九州の方々に応援していただきたいという思いで、Q‐Boardでも上場させていただくことになりました。
司会者:IRという意味もあります。