2025年6月期第1四半期決算説明
伊藤文隆氏:代表取締役社長COOの伊藤でございます。このたび、2024年11月13日に発表したお客さま情報の流出につきまして、関係者のみなさまに多大なるご迷惑およびご心配をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます。
発表時点で、元従業員より流出が判明しているデータを削除した旨の連絡を受領しています。今後とも一層のサービス向上に努めてまいりますので、何卒ご理解賜りますようお願い申し上げます。
2025年6月期 通期業績予想
それでは、2025年6月期第1四半期の決算報告を始めていきたいと思います。よろしくお願いします。
本日はまず私から、今期第1四半期の決算概要をお伝えします。続けて、執行役員コーポレート本部長の笹井より、その詳細についてご説明します。
まず、今期業績の前提です。増収、営業減益の計画となっています。
ポイントは2点です。1点目に、当社事業の主軸であるコンサルティングファーム向け人材紹介の需要が、今期はやや控えめになると想定しています。コンサル業界自体は10パーセント程度のCAGRで今後も安定して伸びていくマーケットですし、コンサルタントの人材需要も中長期的には拡大傾向です。
しかし、短期的な採用の動きには波がある業界です。今期はその狭間という感じで、我々も各社の採用状況に合わせて動いています。
2点目が人員増強です。成長性の高いスキルシェア、事業会社向け人材紹介を安定して伸ばしていくために、今期は人的投資を先行させています。したがって、今期は営業減益の予想とし、来期以降の成長に弾みをつけていきます。
2025年6月期 第1四半期 業績ハイライト
以上を踏まえた2025年6月期第1四半期のスコアです。
売上高はスキルシェアが貢献し増収となっています。他方、営業利益の減益幅が目立ちますが、進捗としては想定の範囲です。
外部環境の特徴としては、コンサルティングファームが新卒の人気を集めており、大手コンサルティングファーム各社は若手を新卒で採用する傾向となっています。それゆえ、エージェントを介しての若手中途採用は縮小しています。
一方で、マネージャー以上の人材需要は引き続き底堅さがあります。短期的に案件が出づらい時期もありますが、その中でも当社は一定数を堅実に確保しています。
そして、ご注目いただきたいのはスキルシェアの成長です。体制を整えた前期後半から成長軌道を描いて大きく伸ばしています。
2025年6月期 第1四半期 決算概要
こちらが、第1四半期の損益計算書です。売上高は12億2,200万円で、前年同期比17.9パーセント増、営業利益は9,100万円で、前年同期比46.1パーセント減となりました。営業減益は成長戦略として、スキルシェアと事業会社向け人材紹介を伸ばすための人員増強によるものです。
四半期純利益については、子会社であったケンブリッジ・リサーチ研究所を吸収合併したことに伴い、特別利益を計上し増益となっています。
決算のポイント (2025年6月期 第1四半期)
投資家のみなさまに押さえていただきたいポイントを3つにまとめています。1つ目は、今期は成長投資として人員増強を図り、営業減益の計画であることです。
2つ目は、成長戦略で注力しているスキルシェアが成長軌道に乗って大きく伸びていることです。
3つ目は、人材紹介は主要顧客の採用状況を見ながら、マネージャー以上の案件を手堅く確保できていることです。
営業減益については、スキルシェアの売上成長が著しく、マーケットも拡大しています。事業会社向けの人材紹介も当社が注力していく分野です。これらの2つの領域に人的リソースを当てていきます。
今期の営業減益計画は、そのための人員増強によるものです。第1四半期の採用活動は順調に進捗しています。
労働人口が減少する我が国において、経済・産業の発展を進めるには、能力の高いコンサル人材を中心としたハイエンド人材をいかに活用していくか、活躍の場を提供していくかが重要です。
これが当社の事業目的であり、そのために成長戦略として、スキルシェアと事業会社向けの人材紹介を拡大させています。
人材紹介とスキルシェアの複合サービスを持つ強みは、クライアントの人材需要にワンストップでお応えできるところです。プロフェッショナル人材の活用と正社員採用の両方を顧客の状況に合わせて提供できるためです。
それは、当社業績を安定させることにもつながり、リカーリングモデルに乗せることで、当社の持続的な成長に発展させることができます。
スキルシェアについては、前期後半から成長軌道に乗り、第1四半期も過去最高の四半期売上を記録しました。
人材紹介においては、コンサルティングファーム向けが前期第4四半期でマネージャー以上の大型案件を獲得したため、第1四半期でその反動が若干出ています。また、大手コンサルティングファームの採用動向も注視しているところです。その一方で、事業会社向けは着実に伸ばしています。
コンサルティングファーム向けの人材紹介は、当社の祖業であり収益の柱です。コンサルティング業界は、今後も安定成長していく市場です、当社はコンサルティング業界におけるマネージャー以上の採用支援でトップシェアを誇ります。若手の採用が新卒中心になったことで、マネージャー以上の採用支援を得意とする当社の存在感が高まっています。
つまり、当社のコンサルティングファーム各社におけるインストアシェアが上昇しているということです。当社の強みがより際立つ、ポジティブな環境であると受け止めています。
短期的な採用需要に多少の波はありますが、これからもコンサルティング業界でのシェアトップを走り続けていきます。
今期から新たに中期経営計画をスタートさせ、一つひとつ着実に成長戦略を前進させています。みなさまのより一層のご支援を賜れれば幸いです。
売上高(四半期推移)
笹井亮兵氏:2025年6月期第1四半期の業績詳細について、私からご説明します。
まずは売上高です。第1四半期はスキルシェアが大きく貢献し、前年同期比プラス1億8,500万円、17.9パーセント増となりました。
売上高(四半期推移)ー 人材紹介 ー
売上高をサービス別に見ていきます。人材紹介の第1四半期の売上高は、前年同期比マイナス0.5パーセントと、前年度第1四半期をわずかに下回りました。
大手コンサルティングファームの若手中途採用の需要が縮小する中、前年度第4四半期の大規模案件の反動があったものの、マネージャー以上の案件を手堅く確保しています。また、平均売上単価も高い水準を維持しています。
売上高(四半期推移) ー フリーコンサルBiz(スキルシェア) ー
スキルシェアの第1四半期の売上高は、前年同期比プラス57.2パーセント、1億8,800万円の増加となりました。前年度第4四半期に続き、過去最高の四半期売上高を記録しています。
こちらの売上高と稼働人数の四半期推移からわかるように、前年度後半から成長軌道に乗り、順調に事業を拡大している状況です。
売上総利益(四半期推移)
第1四半期の売上総利益についてご説明します。粗利額は、スキルシェアの増収効果で前年同期比プラス2,700万円、4パーセント増となりました。粗利率は、前年度とほぼ同水準で推移しています。
サービス別の粗利(四半期推移)
サービス別の粗利に関しては、こちらのスライドをご参照ください。
販売費及び一般管理費(四半期推移)
販管費です。成長戦略に沿って人員増強を進めており、採用は計画どおり進捗しています。そのため、スライドのとおり、人件費および採用費が増加しています。
営業利益(四半期推移)
営業利益の状況です。人的投資を先行させているため、営業利益は減益となっていますが、今期の業績予想としては、ほぼ想定どおりに進捗しています。
貸借対照表
財政状態については、引き続き、安定した財務基盤の確保を図っています。自己資本比率は82.5パーセントです。
2025年6月期 配当予想
すでにご案内のとおり、株主のみなさまへの利益還元として、2025年6月期の期末からの配当開始を見込んでいます。配当方針は、こちらに記載のとおりです。純資産配当率5パーセントを下限とし、安定的かつ継続的な配当に努めていきます。株主および投資家のみなさまには、引き続き、ご支援のほどよろしくお願いします。