連結損益計算書

水口通夫氏:バリューゴルフ代表取締役社長執行役員の水口です。当社はゴルフ事業を中心として、トラベル事業、その他の事業のセグメントからなるグループ企業となっています。2024年5月には、DX支援事業およびAI技術活用を得意とする株式会社ノアが新たにグループへ加わりました。

連結損益計算書はご覧のとおりです。第2四半期は売上高20億7,700万円、営業利益は6,200万円と、前期比で増収増益での着地となりました。

連結貸借対照表

連結貸借対照表はご覧のとおりです。2月に株式会社エスプリ・ゴルフ、5月に株式会社ノアの株式を買収し、両社の資産、負債を受け入れたことで大きな変動が発生しています。また、M&Aの実行に伴い、現預金が減少した一方、のれんが増加しています。

業績ハイライト

続いて業績の推移です。こちらは、2025年1月期第2四半期の業績ハイライトです。

ゴルフ事業においては、事業の中核である「1人予約ランド」が堅調に推移しています。苦戦していたゴルフ用品販売においては、各種施策が奏功し黒字化しました。

トラベル事業は、エスプリ・ゴルフが2024年2月に加わったことで売上高は大きく伸長しました。コロナ禍から脱却し、ゴルフツアーやインバウンドツアーなど団体旅行が大きく増加しています。

サービス別トピックス① ゴルフ事業

サービス別に見ると、「1人予約ランド」をメインとしたWebサービスは堅調に推移し、会員数は110万人を突破しました。

ゴルフ人口と比較するとまだ成長の余地がある分野となっており、今後も伸びることが予想されます。また、会員数の増加に比例して総予約者数も堅調に推移しています。

利用できるゴルフ場も増加しており、多くのゴルフ場で「1人予約ランド」が利用できるようになりました。

サービス別トピックス② ゴルフ事業

月刊バリューゴルフをはじめとした印刷媒体の状況です。

従来は関東と関西の限られたエリアのゴルフ場情報誌でしたが、2024年4月より全国のゴルフ場を紹介する媒体としてリニューアルしたことにより、さらに多くのゴルファーに情報を届けることが可能となりました。

サービス別トピックス③ ゴルフ事業

ゴルフ用品販売においては、WEBでのカスタムクラブ注文サービスやアウトレット販売の開始や海外のECサイトへの出店などの影響で、売上高は回復し黒字化しました。

プライベートブランド商品にも力を入れており、ラインナップは65種類を超えています。

サービス別トピックス④ ゴルフ事業

実店舗においては、従来より行っていたゴルフ場のインショップへの出店が5店舗目を数えました。今後もゴルフ場とのつながりを生かして出店を計画しています。

また、増加するインバウンド客に対して免税販売を行い、海外の顧客を獲得することができました。

「ヘッドやシャフトのみを交換したい」という声に応え、バーツ単品での販売も行っています。

サービス別トピックス⑤ ゴルフ事業

レッスンサービスの状況です。インドアレッスンにおいては、顧客満足度向上のためイベント開催や会員限定サービスを提供し、売上高を伸ばしました。また、2024年11月にはサービス内容の向上のため、料金改定を行う予定となっています。

オンコースレッスンにおいては、ゴルフ業界活性化のためレッスン講師と受講者、レッスンサービスが一緒に成長できるコンテンツへと改革を行っています。

サービス別トピックス⑥ トラベル事業

トラベル事業の状況です。コロナ禍を脱却し、訪日外客数・出国日本人数と国内旅行者数は伸びています。特に日本を訪れる外国人数は大きく伸びており、当社グループにおいてもインバウンドツアーに注力しています。

インバウンドの専門部署にてネイティブスタッフが対応を行い多数催行しました。また、今後のインバウンドツアーの見積もり依頼も多数受けており、大きく伸長するものと見込んでいます。

サービス別トピックス⑦ トラベル事業

2024年2月には株式会社エスプリ・ゴルフがグループに加入しました。エスプリ・ゴルフは、マスターズ観戦をはじめとした世界の名門ゴルフ場にコネクションを持つ旅行会社となっています。

4月には恒例のマスターズ観戦ツアーを催行し、完売するほどの人気を博しました。その他にもメジャーリーグのドジャース観戦ツアー等を催行し、多くの顧客に楽しんでいただきました。

サービス別トピックス⑧ その他の事業

2024年5月には株式会社ノアがグループに加入しました。同社はAIを活用したシステムの設計、構築やコンサルティングを通じて、顧客のDX支援及びSES事業を進めています。当社グループに加入したことで、ゴルフ場のデジタル化やAIを活用したより効率のよいゴルフ場運営を支援するサービスを展開します。

また、当社グループの既存サービス全般において、AIによる顧客属性や行動を分析し、サービス内容のアップグレードや加速化、低コスト化を行います。

今期の取り組み①(ゴルフ事業)

今期の取り組みです。「1人予約ランド」は利用料の料金改定を行います。サービスの安定的な提供を維持し、さらなる品質向上を目的とした料金改定となります。

また、「1人予約ランド」は新機能を追加しました。「1人予約ランド」で出会ったユーザー同士が「ゴルフに誘う」「予約する」を同時に行える機能となります。これによりゴルフ場の遊休プレー枠が減少し、ゴルフ場と当社の収益力向上も見込まれます。

今期の取り組み②(ゴルフ事業)

また、ゴルフ場のDX化を推進するサービスを展開します。ゴルフ場運営のオペレーションをスリム化し、負荷を軽減するソリューションを提供します。

新たに当社グループに加わった株式会社ノアが得意とするAI技術を活用して、ゴルフ場の運営の省力化や生産性向上を目指します。

今期の取り組み③(ゴルフ事業)

当社は「1人予約ランド」をはじめとしたWEB媒体と、「月刊バリューゴルフ」をはじめとした印刷媒体を展開しており、若年層と中高年層のどちらにも情報提供ができる体制をとっています。複数のメディアを組み合わせ、相乗効果が発揮できる企画を立案しています。

また、「月刊バリューゴルフ」において当社グループのゴルフ予約、ゴルフ用品販売、旅行等のサービスの集客導線となることで、各種サービスの認知度向上を図ります。

今期の取り組み④(ゴルフ事業)

ゴルフ用品販売においては、ECショッピングモールへの新規出店等により販売機会の拡大を行います。また、株式会社ノアの保有するAI技術を活用し、顧客の購買データより最適なプロモーションが可能となるシステム開発に着手します。

その他、ゴルフ場プロショップ出店による店舗数拡大や無在庫販売、受託販売などさまざまな販売方法で商品を提供することで、多くの顧客に対応できる体制を構築します。

今期の取り組み⑤(トラベル事業)

トラベル事業においては、商品バリエーション拡充のため、オーダーメイドツアーを強化します。募集型企画旅行では対応できない個人個人の要望に応えるため、オーダーメイド専用のWEBページを新設します。こちらもAI技術の活用による顧客満足度の向上や、口コミ効果による受注増を目指します。

また、受注が急増しているインバウンドツアーにも注力します。都市部の観光だけではなく地方を含めたさまざまなルートを提案し満足度の高いツアーを提供します。

今期の取り組み⑥(トラベル事業)

当社グループは旅行商品を取り扱う会社が株式会社産経旅行と株式会社エスプリ・ゴルフの2社となりました。

相互に顧客情報を共有することで、幅広い顧客にプロモーションをすることが可能となりました。また、人的リソースや仕入の共有が可能となり、顧客対応の迅速化や成約率の向上、利益率の向上を見込んでいます。

今期の取り組み⑦(その他の事業)

当社ではゴルフ場のオペレーション省力化を目的としたソリューションを提供しています。

この製品にAIを用いた機能を搭載することで、効率性を向上させるとともに独自性の高いサービスを提供します。

また、当社の既存サービスに対してAI技術を活用することで運用の自動化を行い、業務効率化を推進します。

今期の取り組み⑧(全社)

当社グループは、連結売上高100億円を達成することを当面の目標とし、企業価値の向上を目指しています。新サービスの開発、当社グループ会員サービスの相互利用、積極的なM&A戦略を軸にした成長戦略を描いています。

M&A戦略においては既存事業とのシナジー効果が見込められる企業へのアプローチを行うことで、成長スピードを加速しています。

通期連結業績予想 〜2025年1月期〜

2025年1月期の業績予想です。

売上高41億円、営業利益1億5,500万円、経常利益1億4,700万円、当期純利益1億700万円を見込んでいます。

2024年2月1日に株式会社エスプリ・ゴルフが当社グループに加わりました。これにより、当社のトラベルサービスの基盤がさらに強固となりました。

また、2024年5月1日にはAIを活用しDX支援事業を展開する株式会社ノアが加わり、当社の推進するゴルフ場のDX化および既存サービスの省力化・加速化・品質の向上に大きく寄与するものと考えています。

また、2024年12月のASPサービスの料金改定により、収益力の向上を見込んでいます。

これらの新しい経営資源とのシナジー効果を最大限に活用や料金改定を行うことで、さらなる収益の拡大と持続的な企業価値の向上に取り組みます。