目次

IR担当:2024年4月期第3四半期決算についてご説明します。

本日の目次は、スライドをご覧ください。

決算ハイライト

決算ハイライトについて、ご説明します。2024年4月期第3四半期累計の業績サマリーです。

売上高は前年同期比プラス93.2パーセントの36億3,100万円、EBITDAは前年同期比プラス107.0パーセントの7億3,000万円、営業利益は前年同期比プラス105.6パーセントの4億200万円で、大幅な増収増益となりました。

当第3四半期においても、当社のBtoB事業は大幅に伸長し、上期に達成した成長率20パーセントを維持して大幅な増収を実現することができました。

取り組み状況としては、2024年2月1日に、大規模言語モデルを活用したAIアシスタントサービス「HEROZ ASK for Enterprise」の有償版となる、アーリーアクセス版をリリースしました。5月には正式版のローンチを予定しており、SaaS型の組織を組成していく予定です。

グループ会社のストラテジット社においては、2024年2月5日にSaaSベンダー向けの連携開発アプリ「JOINT iPaaS for SaaS」の有償版をリリースしました。まずは限定した顧客に活用いただき、「HEROZ ASK」と同様に5月の正式ローンチを予定しています。

また、通期業績予想の見通しを修正し、売上高は48億円から48.5億円、EBITDAは8億円から9.2億円、営業利益は4億円から4.5億円に上方修正しました。

当社が重視する重要な業績指標

第3四半期累計の業績について、詳しくご説明します。

当社は事業収益性に関する業績指標として、EBITDAを重視しています。EBITDAは、営業利益に各種の非資金費用を加算して算出しています。非資金費用には減価償却費、株式報酬費用、のれん償却費、敷金償却、棚卸資産評価損を含めています。

監査法人と協議の上、エーアイスクエア社については、のれん計上額を2億7,300万円、償却期間を12年としました。

AI SaaSに関する業績指標は、ARR(年次経常収益)、リカーリング売上比率、解約率を重要な指標として掲げています。これらの指標は、いずれもSaaS型の事業を推進する上で重要な指標となります。

今後、当社はAI SaaS事業を積極的に伸ばすことで高い収益性を確保しつつ、事業の成長を加速していきたいと考えています。

第3四半期累計の連結業績サマリー

業績サマリーです。先ほどお伝えしたとおり、第3四半期累計の会計期間において、売上高は前年同期比プラス93.2パーセントの36億3,100万円、EBITDAは前年同期比プラス107.0パーセントの7億3,000万円、営業利益は前年同期比プラス105.6パーセントの4億200万円と、いずれの指標も大幅な成長を実現することができました。

また、当社がAI SaaSを推進する上で重視している指標として、ARRは前年同期比プラス15.9パーセントの33億2,800万円、リカーリング売上比率は前年同期比プラス8.6ポイントの63.0パーセント、リカーリング解約率は、主要な売上であるAI Security事業のマネジメントセキュリティサービスにおいて0.6パーセントと、非常に低い解約率となっています。

これらの実績は、オーガニックによる成長に加えて、M&Aを通じた非連続な成長を実現してきた成果です。

2024年4月期 第3四半期累計連結業績

2024年4月期第3四半期累計の業績概要です。期初の業績予想に対する進捗率は、売上高が75.7パーセント、EBITDAが91.3パーセント、営業利益が100.7パーセントと順調に推移しており、すでに業績予想を超える額を実現しました。

一方で、2024年2月2日に発表したとおり、連結子会社であるバリオセキュア社の株価の下落に伴い、当社の単体決算において、株式の評価減を行うこととなりました。その結果、連結財務諸表においても、のれんの一部の一括償却を行うこととなりました。

親会社株主に帰属する当期純利益は、特別損失8.9億円を計上したことに伴い、マイナスとなりました。

当該のれんの一部の一括償却は一過性の費用であり、来期以降は発生しないことも併せてお伝えします。

主要な業績KPIの推移(四半期別)

主要な業績KPIの四半期別の推移です。当第3四半期単体の売上高は12億9,600万円と、オーガニックな成長に加えてM&A効果もあり、増収となりました。EBITDAも2億8,100万円と、堅調に利益を出すことができました。

リカーリング売上は継続的に増加傾向

当社はAI SaaS戦略を掲げ、今後はリカーリング売上比率を重視し、売上の質をより追求していきます。売上全体の3分の2程度がリカーリング売上として毎月計上され、安定的なものとなっています。

当第3四半期においては、新たに連結子会社となったエーアイスクエア社の売上の大半がリカーリング売上であることもあり、リカーリング売上比率は63.9パーセントと上昇しました。

当社は事業構造の変革を、より一層進めていきたいと考えています。

グループ全体のARRは約33億円と前年同期比15.9%の成長を実現

グループ全体のARRは33億2,800万円と、前年同期比15.9パーセントの成長を実現しました。

こちらは先ほどお伝えしたとおり、新たに連結子会社となったエーアイスクエア社の売上の大半が、リカーリング売上で構成されているためです。オーガニックな成長に加え、M&Aの効果により大幅に増加しています。

リカーリング売上:プロダクトのローンチとM&A効果に伴い今後増加見込み

スライドは、当社グループのリカーリング売上の内訳です。主要な売上であるAI Security事業のマネジメントセキュリティサービスは5億8,100万円と、前年同期比で約4パーセントの増収となりました。

全体のリカーリング利益もエーアイスクエア社の連結子会社化により増加し、前年同期比で15.6パーセントの成長となっています。

販管費内訳推移(連結)

販管費の推移とその内訳です。当社はオーガニックな成長に向けて、積極的にエンジニア職やビジネス職の採用を続けていますが、一方で販管費はコストコントロールに努めています。

第1四半期は、今期より幹部層への株式報酬制度などを導入したことにより、前年同期比で12.3パーセントの増加となりました。しかしながら、それ以降はコストコントロールをしているため、当第3四半期は第2四半期とほぼ同水準で推移しています。

一方で、エーアイスクエア社を加えた販管費は増加していますが、こちらはM&Aによるものです。ですので、オーガニックではコストコントロールを徹底しています。

売上原価内訳推移(連結)

売上原価内訳の推移です。当社はオーガニックな成長の実現に向けて、ビジネス職やエンジニア職の採用を強化しています。それに伴い人件費等が増加し、当第3四半期の売上原価は、前年同期比プラス12.1パーセントとなりました。

一方で、業務委託費はコストをコントロールしており、当第3四半期は第2四半期よりも若干削減することができました。

またバリュオセキュア社において、棚卸資産の評価減を計上していますが、こちらは一過性の費用です。今後は、在庫を抱えない事業モデルへの転換を進めていきます。

セグメント別業績:2024年4月期第3四半期累計

当社のセグメントは2つで、1つは従来のHEROZの事業にストラテジット社及びエーアイスクエア社を加えたAI/DX事業、もう1つはバリオセキュア社が展開するAI Security事業です。

第3四半期累計のAI/DX事業について、売上高は16億6,800万円と、前年同期比で35.4パーセントの成長を実現しました。M&Aの影響を除くHEROZ単体の成長率も14.8パーセントとなっています。EBITDAマージンは38.1パーセントと、高い収益性を維持しています。

AI Security事業について、売上高は19億7,400万円、EBITDAは8億5,200万円、EBITDAマージンは43.2パーセントと、こちらも非常に高い収益性を維持しています。

AI/DX事業セグメント

AI/DX事業セグメントは、HEROZによる「将棋ウォーズ」を中心としたBtoC事業、顧客のAI開発を担うBtoB事業、ストラテジット社が展開するSaaS導入やSaaS連携開発事業を展開していましたが、当第3四半期より、エーアイスクエア社によるコンタクトセンター領域のサービスが新たに加わりました。

当社が提供する「将棋ウォーズ」を中心としたBtoC事業は、藤井聡太竜王・名人の八冠獲得などの影響もあり、引き続き順調にユーザー数が増加しています。

また、AIソリューションを提供するBtoB事業においても、LLM(Large Language Model/大規模言語モデル)関連の案件増加や、当社の営業体制の強化が売上に反映され始め、前年同期比で大幅増収の着地となりました。「HEROZ ASK」の有償版提供を開始し、今後はリカーリング売上の増加も図っていきます。

ストラテジット社は、SaaS連携プロダクト「JOINT iPaaS for SaaS」をリリースしました。今後ストラテジット社においても、リカーリング型事業モデルへの転換を進めていきます。

AI/DXセグメント HEROZ BtoB事業は上期に引き続き、20%以上の売上成長を継続

AI/DXセグメントにおいて中核となるHEROZ BtoB事業は、引き続き堅調に成長しました。当期上期は19.4パーセントの成長、当第3四半期も22.7パーセントの成長を実現しています。

案件数も順調に増加しており、エンジニアリング協会への参画や、各種展示会への出展等の施策を通じて、引き続き営業活動を強化していきます。

また、ビジネス職、エンジニア職の増員も実現しており、四半期の平均人員数は引き続きプラスで推移しています。

AI/DXセグメント BtoC事業は、棋神ラーニングの好調や各種イベントに伴い売上増加

AI/DXセグメントにおけるBtoC事業は、当第3四半期も前年同期比11.4パーセントの成長を実現しました。

藤井聡太竜王・名人による史上初の八冠獲得に伴う将棋への注目度の向上効果や、人気将棋漫画『バンオウ-盤王-』とのコラボをはじめとする施策により、「将棋ウォーズ」のユーザー数は引き続き増加しています。

また、当社は将棋初段昇格を目指すeラーニングサービス「棋神ラーニング」をリリースしており、将棋を見るだけでなく、指して楽しむ方々を増やす活動を続けていきたいと考えています。

その一環として、毎日新聞社主催のオンラインウェビナーに参画し、当社CEOの林も登壇しました。引き続き、各種の施策を通じて将棋人口の最大化に貢献していきます。

AI Security事業セグメント

AI Security事業は、バリオセキュア社が展開するセキュリティ事業に、HEROZグループのAIを実装していく事業を展開しています。特にマネージドセキュリティサービスは安定的な顧客基盤を有しており、リカーリング売上比率87.1パーセントと、非常に高い比率を確保しています。

また、SOC(セキュリティオペレーションセンター)において、当社のAIを活用した運用の効率化を開始し、コストの削減を実現しています。

AI Security セグメント マネージドセキュリティサービスは、低い解約率で順調にエンドユーザー数を増加

AI Security事業のマネージドセキュリティサービスについて、当第3四半期の解約率は0.56パーセントと、引き続き低い水準で推移しています。また、ユーザー数は順調に成長し、安定的な収益基盤に貢献しています。

さらに、新規のサービスであるマルウェア検知・防御サービスやランサムウェア対策型バックアップサービスも、順調に事業を成長させています。

貸借対照表(2024年1月末)

貸借対照表についてご説明します。現金及び預金は31億9,200万円と、引き続き高い水準を維持しています。先日発表したエーアイスクエア社のM&Aにとどまらず、今後も積極的に事業の拡大に向けたM&Aに充当していく予定です。

また無形固定資産において、のれん残高が約15億円あります。当第3四半期においては、バリオセキュア社の、のれんの一部の一括償却を行ったことによる減少がありました。一方で、エーアイスクエア社の連結子会社化により、のれんが新たに発生しました。今後は各社の償却年数に応じて、均等に償却していきます。

2024年4月期 業績予想の修正について

通期業績予想の修正についてです。先ほどご説明したとおり、足元の業績は順調に推移しています。特に営業利益は第3四半期累計で4億円を超え、期初の業績予想を上回る水準となっています。そのため、売上高は4億8,500万円、EBITDAは9億2,000万円、営業利益は4億5,000万円と、それぞれ修正しました。

一方で、2024年2月2日に開示した、バリオセキュア社の株価の下落に伴う当社単体財務諸表での株式評価減を起因とし、当社が保有する連結上の同社の「のれん」の一部の一括償却による特別損失計上の影響を受け、親会社株主に帰属する当期純利益は下方修正を実施しました。

のれんの一括償却は一過性の費用であり、バリオセキュア社の、のれんの価値の減少を意味するものではありません。

グループの事業構造(事業セグメント)

先ほどご説明したとおり、当社はAI/DX事業とAI Security事業の2つを展開しています。26ページ以降で、各セグメントの取り組み状況をご説明します。

なお、連結子会社化したエーアイスクエア社は、AI/DX事業に属します。

Digitalトランスフォーメーション(DX)からAIトランスフォーメーション(AIX)へ

昨今のビジネス環境に対する当社の考えについて、ご説明します。現在、デジタルトランスフォーメーション(DX)の推進が、企業において重要な課題となっています。

DXの推進にはステップがあります。まず、アナログデータのデジタル化である「デジタイゼーション」を進め、その上で業務プロセスをデジタル化していく「デジタライゼーション」を行い、最終的にはビジネスモデル自体を変革していく「デジタルトランスフォーメーション」につなげていくことが重要です。

当社はこれまでAIの開発を通じ、企業のDX推進を支援していました。しかしながら、昨今Open AI社が提供する「ChatGPT」等の大規模言語モデルの進化により、自然言語による指示ができる世界が実現され、デジタル化のための漸近的なプロセスは不要になることも想定される事態となっています。

また、大規模言語モデルによって、誰もがAIを使える時代になってきており、AIの民主化が起きていると言っても過言ではありません。

今後は従来のDX推進から、いかにAIを活用してビジネスモデルの変革を早期に実現していくかという、「AIトランスフォーメーション」が重要になってくると考えています。当社は積極的に大規模言語モデルを活用し、企業の非連続な改革を支援していきます。

HEROZが考えるLLMサービスの分類と当社のポジショニング

HEROZが考えるLLMサービスの分類と当社のポジショニングについて、ご説明します。

最も付加価値が高いサービスは、独自にLLMを開発することかもしれません。しかしコストがかかりすぎることに加え、ボリュームゾーンではないという認識です。一方で、一般的な「ChatGPT」等のLLMの活用だけでは、本当に業務に適した活用は困難であるとわかってきています。

当社では、個別の企業のニーズに応じて、現実的なコストでカスタマイズするサービスを提供しています。これらを構築・支援することに加えて、月次のランニングフィーをいただくことで、リカーリング売上の増加を図っていきます。

「HEROZ ASK」アーリーアクセス版(有償版)をリリース

当社は2024年2月1日に、生成AIを活用したエンタープライズ向けのAIアシスタントSaaS「HEROZ ASK」のアーリーアクセス版をリリースしました。「HEROZ ASK」は生成AIを活用して、社内に存在するさまざまなデータの探索・要約・翻訳や、音声の言語化を通じてあらゆる業務をアシストする、AIアシスタントサービスです。

当サービスは、徹底したセキュリティ対策やグループ別のアクセス権限設定機能があるほか、社内外の独自データ(PDF・テキスト・音声など)の読み込み学習が可能です。また、1人あたり月額900円から利用可能となっている点が特徴であり、ビジネスの現場でそのまま活用できるプロダクトとして開発しました。

クローズドβ版から多数の機能をアップデートし、アーリーアクセス版として、より進化したかたちでサービスの提供を開始しました。

「HEROZ ASK」は、ビジネスの実業務支援に特化したプロダクト

「HEROZ ASK」は、ビジネスの実業務支援に特化したプロダクトとして開発しました。

生成AIの活用においては、主に2つの大きな課題があります。1つ目は、ハルシネーションが課題となり「ChatGPT」の回答を信頼しきれないことです。そして2つ目は、社内外への情報漏洩の懸念があり、秘匿性の高いデータをLLMに読み込ませられないことで、これらが顕著になっています。

当社の「HEROZ ASK」はこれらの課題に対応しており、β版においても多数の顧客に活用いただいているサービスです。

ストラテジットは、「JOINT iPaaS for SaaS」をリリース

2024年2月5日には、グループ会社であるストラテジット社が「JOINT iPaaS for SaaS」をリリースしました。SaaSベンダーは、当プロダクトを活用することで、他社SaaS製品との連携が簡単に、効率的に実現可能となります。

「JOINT」は月額利用料をいただくかたちでの提供を行うため、当社グループのリカーリング売上の獲得に貢献していく予定です。

ポケモンバトルに特化したゲーム演出AIを、株式会社ポケモンと共同開発

当社は将棋AIの技術を生かし、ポケモンバトルに特化したゲーム演出AI「Pokémon Battle Scope」を株式会社ポケモンと共同開発しました。こちらは2月25日に開催された「ポケモン竜王戦2024」のライブ配信画面で、お披露目となりました。

対戦の評価値をAIで解析して提供する方式は、将棋の世界でも導入されています。「ポケモン竜王戦2024」においても、どのような方でもポケモンバトルの観戦が楽しめる機能を開発し、提供しています。

今後も将棋で培ってきたAIの技術力を生かし、さまざまな分野でAIの提供を続けていきます。

各団体への参画や展示会への出展により、当社の取り組みに関する業界内の知名度向上を図る

HEROZのBtoB事業では、建設・金融・エンタメ業界を中心にAIソリューションを展開しています。各業界での当社の知名度の上昇や、開発事例の紹介のための活動、顧客基盤の強化に向けた活動に、積極的に取り組んでいます。

当社は、今期より一般社団法人エンジニアリング協会(ENNA)及びGenerative AI Japan(GenAI)に参画します。参画を通じ、さらに積極的な営業活動や提携の強化を行い、生成AI関連の競争における当社のプレゼンスを高めることで、各企業、各業界におけるAIXを加速・推進していきます。

また、2023年12月には、「建設DX展」にて建設関係の複雑な法規類のサポートとしての「HEROZ ASK」の活用方法や、建設業界における当社のその他のAIソリューション活用の事例について、紹介しました。

実際にこのような活動を通じて、複数の新規の取引先及び案件を獲得しています。引き続き、当社の知名度の上昇と営業力の強化に向けて、取り組んでいきます。

AI Security事業の取組

AI Security事業の取り組みについてです。

詳細な取り組み内容は、バリオセキュア社にて決算説明資料を開示していますので、そちらもご確認ください。

トピックス①脆弱診断サービスの提供開始

AI Security事業のトピックスの1つ目として、当第3四半期に「脆弱診断サービス」の提供を開始しました。これにより、ワンストップでの企業向けのセキュリティ支援サービスを強化していきます。

トピックス②AI SOCプロジェクト

2つ目のトピックスとして、従来バリオセキュア社とHEROZが共同で取り組んでいる「AI SOC」プロジェクトについて、ご紹介します。

当第3四半期は、さらにLLMの活用に重きを置いた開発を実施しています。

トピックス③バリオセキュアのサービスがIT補助金対象に

3つ目のトピックスとして、バリオセキュア社のサービスが、IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)のセキュリティ対策強化施策「サイバーセキュリティお助け隊」に認定されました。

こちらを通じて、主な対象顧客である中小企業のセキュリティ支援を、より幅広く強化していきます。

よくいただくご質問について

最後に、当社が直近の決算発表等に際して、よくいただくご質問について、抜粋して回答します。

1つ目に、「『HEROZ ASK』のβ版を現在使用している顧客層や、今後ターゲットする企業の規模感を教えてほしい」というご質問です。

「HEROZ ASK」のβ版、及び先日リリースしたアーリーアクセス版は、現在は既存の取引顧客を中心とし、大手顧客をメインに活用いただいています。今後、本格的に拡販していく中で、中小企業もターゲットにしていきますが、現時点では大手顧客をメインに顧客層を見込んでいます。

2つ目に、「エーアイスクエア社の株式取得によるシナジーの創出方法を教えてほしい」というご質問です。

2023年11月に連結子会社化したエーアイスクエア社は、コンタクトセンター向けにAIを活用したソリューションを展開しています。コンタクトセンターのオペレーション業務と生成AIは非常に親和性が高く、生成AIを活用することで、コンタクトセンターにおける人材不足や離職率の高さといった課題の抜本的な解決が期待できます。

エーアイスクエア社の持つコンタクトセンター領域でのドメインナレッジに加え、HEROZの持つAIソリューションの社会実装のノウハウの活用により、カバーできる業務範囲が拡大し、コンタクトセンターに対してより幅広い支援が可能となる見込みです。

ご挨拶

ご説明のとおり、当社は第3四半期においても、BtoB事業の大幅な伸長を継続して実現することができました。また、エーアイスクエア社の連結子会社化や、新規SaaSプロダクトのローンチも発表しています。

当社は近年急速に発展していく大規模言語モデルを戦略の核として掲げ、事業を推進していきたいと思います。引き続き、当社の事業成長にご期待いただけますと幸甚です。

以上で、2024年4月期第3四半期決算説明会を終了します。ご清聴いただき誠にありがとうございました。