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鈴木隆博氏:高島株式会社2024年3月期第1四半期の決算をご説明します。

2024年3月期第1四半期決算の概要、2024年3月期連結業績予想、株主還元策、東証プライム市場上場維持基準の適合状況の順でお伝えします。

エグゼクティブサマリー

2024年3月期第1四半期決算の概要についてです。冒頭に、エグゼクティブサマリーをご説明します。2024年3月期第1四半期は、増収増益の決算となりました。

2024年3月期の通期業績予想および年間の1株当たり配当予想は5月に公表しました。予想に修正はありません。

すでに開示しておりますが、2023年10月1日を効力発生日とし、1株当たり4株を割り当てる株式分割を実施する予定です。2024年3月期の中間配当は70円、株式分割により期末配当は25円、分割前換算では100円となり、年間の1株当たり配当金は170円と、前期と同等の予想としております。

連結業績 P/L

連結損益計算書についてご説明します。

売上高は、電子デバイスセグメントが減収となったものの、建材セグメントの好調により、前年同期比11.9パーセント増加の197億7,500万円となりました。販管費は、投資活動に係る経費、および業績拡大に向けた営業活動の経費が増加しました。

営業利益は、販管費増加にもかかわらず、前年同期比131.5パーセント増加の4億3,600万円となりました。経常利益は、前年同期比96.6パーセント増加の5億9,100万円、四半期純利益は、前年同期比116.8パーセント増加の4億1,500万円となりました。

連結業績 B/S

続いて、貸借対照表についてご説明します。

前期末との比較において、総資産は64億5,700万円増加いたしました。主な要因は、岩水開発株式会社を取得したことによるのれんの増加等によるものです。

自己資本比率は、3.7ポイント減少の33.1パーセントとなりました。

連結業績 B/S

前期末と比較した主な要因はご覧のとおりです。

流動資産は、前期末比1.4パーセント減少の408億4,000万円となりました。主な要因は、現金及び預金が減少したこと等によるものです。

固定資産は、前期末比60.7パーセント増加の186億7,700万円となりました。主な要因は、のれん、有形固定資産が増加したこと等によるものです。

流動負債は、前期末比21.2パーセント増加の334億2,600万円となりました。主な要因は、短期借入金、支払手形及び買掛金が増加したこと等によるものです。

固定負債は、前期末比7.9パーセント増加の64億500万円となりました。主な要因は、長期借入金が増加したこと等によるものです。

純資産合計は、前期末比0.7パーセント増加の196億8,500万円となりました。主な要因は、配当金の支払により減少し、一方で、四半期純利益の計上により利益剰余金、その他有価証券評価差額金が増加したこと等によるものです。

セグメント別売上高構成

続きまして、セグメントごとの実績についてご説明します。当期のセグメント別売上高構成比は、建材セグメント60.7パーセント、産業資材セグメント20.7パーセント、電子・デバイスセグメント18.3パーセントとなっております。

各セグメントの主な事業内容はスライドに記載のとおりです。

セグメント分野の変更について

2023年4月1日に実施いたしました組織変更に伴い、2024年3月期からセグメントの分野を変更いたしましたので、その内容についてご説明します。

建材セグメントは、2分野から4分野に増やしました。建設資材を建設資材、住宅資材、断熱資材の3分野に分割し、太陽エネルギー分野を再生可能エネルギー資材に変更いたしました。

産業資材セグメントは、4分野から2分野に変更いたしました。樹脂、車輛部材を合わせ樹脂関連資材とし、繊維、機能資材を合わせ繊維関連資材といたしました。繊維の中の膜構造関連事業、機能資材の中のビルメンテナンス事業は、建材セグメントの建設資材に含めました。

電子・デバイスセグメントは、これまで地域別で開示していましたが、デバイス、アセンブリの2分野といたしました。

セグメント別概況 建材

建材セグメントの主な要因についてご説明します。

建設資材関連分野は、堅調な需要のもと着実に工事案件を遂行し、売上高が増加しました。

再生可能エネルギー資材分野は、電気代等が値上げ基調にある中需要が伸び、太陽光パネルおよび周辺機器の供給遅延が解消されつつあることで売上を伸ばすことができました。

断熱資材関連分野は、資材販売に加え、工事案件獲得が売上増加に寄与しました。

住宅資材関連分野は、売上高は減少しましたが、利益面では業績に貢献することができました。

投資活動に係る経費および業績拡大に向けた営業活動経費は増加しましたが、増収増益となりました。この結果、建材セグメント全体の売上高は、前年同期比21.8パーセント増加の120億400万円、セグメント利益は、1億5,700万円となりました。

セグメント別概況 産業資材

産業資材セグメントの主な要因についてご説明します。

樹脂関連資材分野は、自動車分野を中心に回復傾向にあり、成型加工品の受注が拡大したことにより売上高が増加しました。

繊維関連資材分野は、アパレルは需要が低迷しましたが、官公庁向けの繊維加工品は堅調に推移し、増収増益となりました。

この結果、産業資材セグメント全体の売上高は、前年同期比7.5パーセント増加の40億9,400万円、セグメント利益は7,900万円となりました。

セグメント別概況 電子・デバイス

電子・デバイスセグメントの主な要因についてご説明します。

2022年後半より電子機器関連市場が世界的に減速したこと、加えて、約2年間続いた半導体の供給問題が急速に解消し市場全体に部品在庫が積み上がったことの影響を受け、減収減益となりました。

この結果、電子・デバイスセグメント全体の売上高は、前年同期比8.4パーセント減少の36億2,800万円、セグメント利益は前年同期比30.2パーセント減少の1億7,200万円となりました。

セグメント別概況 賃貸不動産

賃貸不動産セグメントの主な要因についてご説明します。

前期から保有不動産に変動はなく、売上高、セグメント利益ともに横ばいとなりました。

この結果、賃貸不動産セグメント全体の売上高は、前年同期比1.6パーセント減少の4,800万円、セグメント利益は前年同期比0.3パーセント減少の2,700万円となりました。

2023年3月期 セグメント別業績まとめ

セグメント別業績の概要は、スライドに記載のとおりとなっております。

2024年3月期 連結業績予想

続いて、2024年3月期の連結業績予想についてご説明します。

2024年3月期通期連結業績予想につきまして、2023年5月に公表した予想に修正ありません。

2024年3月期 セグメント別連結業績予想

セグメント別連結業績予想につきましても、修正ありません。

株主還元策 配当

株主還元についてご説明します。

株主還元の基本方針は、「戦略的投資を伴う持続的成長企業」を目指し、成長投資を拡大させる一方で、資本効率性を意識した株主還元を実施することとしております。連結配当性向40パーセント以上、総還元性向50パーセントを目標としております。

また、株主のみなさまへの安定的な還元を念頭に、総還元額の下限を5億円としております。

東証 プライム市場 上場維持基準の適合状況

東証プライム市場上場維持基準の適合状況についてご説明します。

上場維持基準への適合状況についてご説明します。当社は、現在、プライム市場の上場維持基準のうち、流通株式時価総額において、上場維持基準である100億円を満たしておりません。

しかしながら、年初来高値を記録した日など、流通株式時価総額は100億円を超える日が増えてきております。上場維持基準判定の際に用いられる3ヶ月終値平均値で計算しても、5月から7月末までの終値平均株価で算出した流通株式時価総額は、96億円と今一歩のところに来ております。

引き続き、上場維持基準の達成に向けて、企業価値向上策を実施し、2025年3月末での達成を目指してまいります。