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田村穂氏:ハウスコム株式会社の決算説明動画をご視聴いただき、誠にありがとうございます。代表取締役社長の田村穂でございます。2023年3月期第2四半期決算をご報告させていただきます。よろしくお願いいたします。

本日の流れです。会社紹介、2023年3月期第2四半期決算のご報告、成長戦略、2023年3月期業績見通しの順にご説明させていただきます。

ミッション

当社は「住まいを通して人を幸せにする世界を創る」をミッションに掲げ、不動産賃貸仲介業を事業の柱として拡大してきました。

地域の家主さま、入居者さま、地域社会の人々、そして我々の従業員に対して、住まいを通してお客さまを幸せにすることが当社の使命だと考えています。

会社概要

会社概要です。当社は1998年に設立し、24年の歴史がある会社です。現在では不動産賃貸において積極的にデジタル化を進めており、業界内では「不動産DXのハウスコム」と呼ばれています。

ハウスコムグループ

ハウスコムグループについてご説明します。ハウスコムグループは不動産関連事業を中心に、不動産オーナーさまや入居者さまに向けて各種サービスの提供を行っています。また、施工関連事業においては建築工事、現状回復、退去立会、リフォームなどを提供しています。

ハウスコムの強み

ハウスコムの強みについてご説明します。ハウスコムの強みは、入居者側のエージェントとして多くの物件を取り扱うことができ、多くのお客さまと接点を持てる点にあります。

物件情報を掲載するポータルサイト、「SUUMO(スーモ)」「LIFULL HOME'S(ライフル ホームズ)」には55万件を超える物件を掲載しており、業界内ではNo.1の掲載量です。一言で言いますと、これがお客さまを集客することができる最大の強みです。

ハウスコムの強み

当社は3万3,000人の自主管理の家主さま、そして、4万社の管理会社とお付き合いしています。それにより、特定の物件に偏ることなく、数多くの物件情報を取り扱うことが可能で、これも強みの1つと考えています。

ハウスコムグループの規模感を数字で見る

ハウスコムグループの規模感を数字でご覧いただければと思います。

不動産DXへの取り組み

不動産DXへの取り組みについてご紹介します。当社は以前よりオンライン内見、チャットでのお部屋探し、「マイボックス」など、不動産業界のテクノロジー化の取り組みを行っています。これらのサービスは今では当たり前ですが、いち早く取り組んできました。

直近では、「HOUSECOM DX Conference」を7月に1回、8月に2回開催しました。このカンファレンスでは、DX推進における課題やハウスコムの取り組みの成果などを専門家や有識者を交えて分析するとともに、知見を広く共有するなど、DX推進への貢献を目的としており、11月には3回目のカンファレンスを予定しています。

ESG経営に向けた取り組み

ESG経営に向けた取り組みについてご紹介します。旧態依然とした体制や組織風土では、今後、生き残ることができないと考えていますので、さまざまな取り組みを行いました。直近では、再生可能エネルギーへの切替を進めています。

また、不動産会社は男性社員が多いというイメージをお持ちの方が多いと思いますが、当社の女性の職員比率は全体の40パーセントを超えており、来年には50パーセント近くまで増加すると見ています。これらの取り組みが認められ、これまで数々の賞や認定をいただいてきました。

SDGs・サスティナビリティに向けた取り組み

SDGsと持続可能性に向けた取り組みも進めています。今後もミッションである「住まいを通して人を幸せにする世界を創る」を実践し、具現化を通して持続可能な社会への貢献と企業価値向上の両立を目指していきます。

2023年3月期第2四半期(累計) 業績ハイライト

2023年3月期第2四半期の決算報告として、まずは業績ハイライトです。営業収益は過去最大を更新することができました。

2023年3月期第2四半期 決算実績(連結)

2023年3月期第2四半期の営業収益は68億5,700万円と累計で過去最高、営業損失は95万円となりました。経常利益は、2022年4月の公表時にはマイナスとなる予定でしたが、店舗の業務効率化が進み、当初の予測を大きく上回り、プラス300万円となりました。

営業収益・営業利益の四半期推移(連結)

スライドのグラフは、2020年3月期からの営業収益と営業利益の四半期推移です。当社は賃貸需要の多い1月から3月、つまり第4四半期に営業収益・営業利益が大きくなる傾向があります。2023年3月期第2四半期の営業収益は32億800万円と、第2四半期単体では過去最大となりました。

貸借対照表

スライドは、2022年3月末と2022年9月末を比較した貸借対照表です。

2023年3月期第2四半期 セグメント別実績

セグメント別の営業収益と営業利益をご説明します。不動産関連事業の営業収益は、前期比1.9パーセント増の60億6,100万円、セグメント利益は前期比53.2パーセント増の9億3,800万円、施工関連事業の営業収益は、前期比15.5パーセント増の7億9,600万円、セグメント利益は前期比72パーセント増の6,700万円となりました。

成長戦略の基本方針

成長戦略の4つの基本方針として、「既存事業の店舗数増加による規模の拡大」「既存事業の競争力強化」「事業領域拡大による収益構造の転換」「グループ経営を前進させるための内部体制の強化」を掲げています。

戦略① 既存事業の店舗数増加による規模の拡大

1つ目の戦略は、リアル店舗網の拡大です。当社の店舗がない地域を中心に出店を進め、中小企業を中心としたM&Aも推進していきます。

戦略② 既存事業の競争力強化

2つ目の戦略は、既存事業の競争力強化です。各地域の競争力強化のため、仲介事業を11社に分割し、持株会社体制へ移行しました。これにより、地域に合った営業施策などの立案や実行が早くなり、地域において柔軟に人員確保と人材育成を行える体制を構築できました。

戦略② 既存事業の競争力強化

既存事業の競争力強化のため、過去の成約事例などを元に、AIがお客さまに最適な物件を提案する、新しい不動産仲介プラットフォームの構築を進めていきます。

戦略② 既存事業の競争力強化

売買事業では「賃貸仲介店舗への情報共有による情報量の強化」「買取再販事業への本格参入」により、売上拡大を図っていきます。さらに、「外国人」「法人」市場において顧客の拡大を図るため、守りと攻めの両面からの不動産テック(DX)に取り組んでいきます。また、テクノロジーの活用だけではなく、専門スタッフによりシェアを拡大していきます。

施工関連事業では、分社による新体制の構築等により収益を向上させていきます。

戦略② 既存事業の競争力強化

「守りのDX(EX従業員体験の向上)」についてお話しします。「守りのDX」として、ペーパーレスに向けた取り組みや入力作業の自動化を進め、営業スタッフの仲介業務に関する一連の作業や業務の効率化を実現します。これらの取り組みによってお客さまに寄り添う時間が最大化し、営業スタッフの提案力向上につながると考えています。

戦略③ 事業領域拡大による収益構造の転換

3つ目の戦略は、事業領域拡大による収益構造の転換です。管理会社へのリーシングサポート業務や管理代行業務などにより継続型収益ビジネスを拡大し、安定収益基盤の構築に取り組みます。

戦略③ 事業領域拡大による収益構造の転換

さらに、「留学生が日本で暮らしやすい環境を創りたい!」 という想いから誕生した「KAKEHASIプロジェクト」について、日本を代表する各企業とともに推進しています。このプロジェクトでは、留学生の暮らしをトータルにサポートするポータルサイトの運営を計画しています。

戦略③ 事業領域拡大による収益構造の転換

事業領域の拡大では、「攻めのDX」として顧客や物件などのさまざまなデータをかけ合わせ、AIによる機会学習からお客さま一人ひとりに最適な情報を提供することで、顧客体験の向上を図ります。

戦略③ 事業領域拡大による収益構造の転換

当社では、入居後の課題解決と価値創造の両軸で、住まいのサービスにおける「顧客体験」を構築していきます。一般的な賃貸不動産仲介会社は、お部屋を紹介し、鍵渡しを行った後はお客さまと関係性が切れてしまう、いわゆる売り切り型のモデルです。

一方、当社は入居後もお客さまに住まいサービスを提供し続けるリテンションモデルを採用し、お客さまとつながり続ける企業を目指します。

戦略④ 内部体制の強化(内部統制)

4つ目の戦略は、内部体制の強化です。全般統制に加え、本部の内部統制を強化して個人への研修やヒアリング体制を構築し、外部による牽制機能を強化することで、内部体制の強化を図ります。

戦略④ 内部体制の強化(DX推進体制)

内部体制の強化として、DX推進体制の図を記載しています。顧客体験の向上と従業員体験の向上を2つの柱とし、データ集積や外部とのデータ連携によりDX推進を実現させていきます。

戦略④ 内部体制の強化(サステナビリティ推進組織体制)

経営を進めるにおいて持続可能性が重要課題だと捉え、組織体制の構築を検討しています。

2023年3月期 通期業績予想

2023年3月期通期の業績見通しについてご説明します。通期業績予想は当初より変更せず、営業収益147億3,500万円、営業利益4億4,700万円を計画しています。

数値目標

2030年までの数値目標については、2030年3月期に営業収益196億円、営業利益21億3,000万円で設定し、達成のため各戦略を進めています。

2023年3月期の主な取り組み事項

スライドには、2023年3月期の主な取り組み事項について記載しています。中期経営計画の戦略に基づき、確実に実行していきます。

配当推移

配当についてご説明します。当社は連結配当性向30パーセントを基本方針とし、株主への利益還元を行っています。2023年3月期第2四半期の中間配当は8円、年間配当16円を予定しています。

株主優待制度

当社では株主優待制度として、保有株式数に応じて株主優待ポイントを贈呈しています。ポイントは「ハウスコム・プレミアム優待倶楽部」の商品と交換可能です。

以上で、2023年3月期第2四半期のご説明を終了します。今後ともハウスコムを何とぞよろしくお願いいたします。ご視聴いただき、誠にありがとうございました。