決算のポイント
永田光宏氏:T&Dホールディングスの永田でございます。本日はお忙しいところ、電話会議にご参集いただき、ありがとうございます。
まず第3四半期決算のポイントですが、こちらのスライドに記載のとおりです。利益指標である経常利益・四半期純利益は、第2四半期に引き続き、通期業績予想に沿った進捗となっています。
新契約業績は、太陽生命は前年同期から減少しました。また、大同生命も、ちょうど昨年の今日(2019年2月14日)には「バレンタイン・ショック」がありましたが、7月上旬までの一部商品販売停止の影響もあり、前年同期から減少しています。しかしながら、おおむね年度見通しに沿った進捗にはなっています。T&Dフィナンシャル生命は、7月からの外貨連動型一時払終身保険の販売好調により、前年同期から大幅に増加しています。
新契約価値は、金利低下の影響を除くと、年度見通しに沿って進捗しています。Group MCEVにつきましては、新契約価値の積み上げや、評価差損益等の増加により、前期末から増加しています。
連結主要収支①
こちらのページは、連結主要収支の状況です。グラフをご覧いただければわかると思いますが、各指標とも、通期業績予想に沿った実績になっています。
連結損益計算書(要約)
それでは、主要な連結収支についてご説明します。こちらのページには、連結損益計算書を記載しています。
経常利益は、前年同期から265億円の減益となりました。これは主に、有価証券売却損益の減少によるものです。四半期純利益は508億円で、前年同期から105億円の減益となりました。第2四半期同様、減益ではございますが、業績予想に沿った進捗となっています。
基礎利益・順ざや
次に、基礎利益および順ざやについてご説明します。基礎利益は1,252億円となり、前年同期から105億円増加しています。うち、順ざやは457億円となり、前年同期から47億円の増加です。これらは、おもに利息および配当金収入が増加したこと、ならびに予定利息負担が減少したことによります。
スライドの右側に、太陽生命・大同生命の基礎利益の増減要因を載せています。太陽生命におきましては、順ざやが増加したことなどにより、前年同期から23億円増加しています。大同生命では、差益の増加に加え、標準責任準備金積み増し負担の減少を主因に、前年同期から103億円増加しています。
MCEV計算結果
こちらのページは、MCEVについてです。まずGroup MCEVにつきましては、新契約価値の積み上げや、評価差損益等の増加により、前期末から1,747億円増加し、2兆7,799億円となりました。第2四半期の2兆6,521億円からも増加しています。
新契約価値は916億円となりました。これは、年度見通しである1,350億円に対して、約68パーセントの進捗になっています。これは主に国内金利の低下の影響によるものです。なお、金利低下の要因を除けば、77パーセントの進捗となっています。
ROEV・コアROEVは、年換算前でそれぞれ8.0パーセント、4.0パーセントとなっています。また、新契約マージンは8.4パーセントです。
EV変動要因
10ページには、EVの増減要因を載せています。ご覧いただくとわかるように、着実に企業価値を積み上げています。
ESRの状況
続きまして、ESRの状況についてご説明します。2019年12月末のESRは、前期末から39ポイント上昇し、198パーセントとなりました。これは主に、新契約・保有契約の積み上げに加え、評価差損益が増加したことによります。
中計(2019-2021年度)のマーケティング戦略|太陽生命
13ページ以降では、中核生保3社が中期経営計画で注力している、各社の契約業績及びマーケティング戦略の状況についてご説明いたします。
こちらのページは、太陽生命の中期経営計画におけるマーケティング戦略です。前回と一緒ですので、説明は省略いたします。
契約業績|太陽生命
14ページは太陽生命の契約業績です。まず、第3四半期の保障性新契約年換算保険料は118億円となり、前年同期から11.6パーセント減少しました。この主要因につきましては、第2四半期と同様です。
なお、(2019年)11月1日に入院一時金保険の改定商品ならびに先進医療保険を発売しています。この販売以降、これらは順調な滑り出しになっています。これらの販売の拡大を通じて、全体的な保障性新契約年換算保険料の積み上げを図っていく所存です。
中計(2019-2021年度)のマーケティング戦略|大同生命
続きまして、大同生命についてご説明します。15ページは、大同生命の中期経営計画におけるマーケティング戦略です。これも前回と同様です。
契約業績|大同生命
16ページには、大同生命の契約業績を載せています。新契約高は、第2四半期と同様に、前年同期から52.6パーセント減少し、2兆9,564億円となっています。なお、冒頭でも述べましたがこれは通期見通しに対しては順調な進捗となっています。
中計(2019-2021年度)のマーケティング戦略|T&Dフィナンシャル生命
続きまして、T&Dフィナンシャル生命についてご説明します。17ページはT&Dフィナンシャル生命のマーケティング戦略です。(スライドの)吹き出しにあるとおり、臨機応変に改定商品を出しているところです。
契約業績|T&Dフィナンシャル生命
T&Dフィナンシャル生命の新契約年換算保険料は201億円となり、前年同期から114億円、130.2パーセントの増加となりました。引き続き、(2019年)7月に出した改定商品「生涯プレミアムワールド5」の販売が好調でした。これは、米国社債投資による運用を通じた一定の価格競争力に加え、特徴のある給付内容が好評を得ていると考えています。
各社別MCEV
19ページには、生保3社のMCEVおよび新契約価値を載せています。まず、太陽生命と大同生命の新契約価値は、それぞれ371億円、581億円となりました。MCEVは、両社とも前期末および第2四半期末から増加しています。
T&Dフィナンシャル生命の新契約はマイナス37億円となりました。この理由は、第2四半期にもご説明いたしましたが、米国社債を組み入れている「生涯プレミアムワールド」の販売好調による一方で、新契約価値はマイナスになっているということです。
この商品の場合は、リスクフリーレートを使用するMCEVベースの新契約価値にはスプレッドが反映されず、経過に応じて超過収益としてEVの増加に貢献してくるという特徴がございます。超過収益等を加味した場合、この収益性はプラスであることは内部確認した上で、この商品を販売しているところです。
資産運用状況等
続いて、資産運用状況についてご説明します。20ページは、太陽生命および大同生命の資産運用状況です。
太陽生命も大同生命も、引き続き公社債・貸付金などの円金利資産中心のポートフォリオを継続し、リスクバッファーの範囲内で株式や外国証券などのリスク性資産に投資しているところです。
2020年3月期 通期業績予想
23ページには、T&Dホールディングス連結の2020年3月期通期業績予想および第3四半期の進捗状況について載せています。おおむね計画に沿った進捗になっていることがご覧いただけると思います。
なお、通期業績予想等の数値につきましては、(2019年)5月15日に開示したものからは変更していません。
最後に、口頭で申し訳ありませんが、昨年(2019年)11月に発表した米国Fortitude Group Holdingsの25パーセント持分取得、いわゆるクローズドブック事業への戦略投資についてお話しします。
現在、関係当局の承認プロセスを進めており、クロージングは2020年半ばに完了見込みになっています。今期決算への影響がある場合には、判明次第速やかに公表いたします。今後も中期経営計画の成長戦略のもと、企業価値の安定的・持続的な増大を実現してまいります。
以上をもちまして、第3四半期の決算の説明を終わります。ありがとうございます。