2019年度第1四半期レビュー

植松孝之氏:植松でございます。まず、2019年度第1四半期レビューについて、こちらのスライドにまとめておりますのでご説明します。

2019年度第1四半期は定修もなく、製油所の稼働も順調に推移いたしました。稼働率は94.6パーセントという高稼働を維持し、そのような関係で、需給繰りが大きく改善いたしました。

一方で、原油価格は2019年6月に大きく下落したため、4品マージンがマイナスのタイムラグ影響を受けましたが、実質マージンは業績予想並みのレベルとなっておりますので、引き続き、2019年度の在庫影響を除いた連結経常利益である1,060億円を目指してまいります。

【2019年度 第1四半期実績】 連結損益の概要 前年同期比

次に、連結損益の概要についてご説明します。スライドの表の左側にナンバリングを振っておりますので、順にご説明をさせていただきます。

No.4の「経常利益」は208億円となりました。2019年度第1四半期の項目の右側には、2018年度第1四半期の数字を記載しておりますが、さらにその右側に前年同期比を記載しております。前年同期よりマイナス204億円となり、50パーセントの減益でございます。

No.8の「親会社株主に帰属する四半期純利益」は148億円となりました。前年同期よりマイナス58億円となり、28パーセントの減益でございます。

No.10の「在庫影響除き経常利益」は186億円となりました。こちらは(本来の経常利益に)、No.9の「在庫影響」の金額である22億円を差し引いたものを記載しております。なお、No.11の「原油価格(ドバイ)($/B)(4ー6月)」にあるように、4月から6月の原油価格の実績は67ドルでした。前年同期が72ドルでございましたので、今期は5ドル減で推移いたしました。

No.12の「為替レート(¥/$)(4ー6月)」にあるように、為替レートは110円でした。前年同期が109円でございますので、今期はプラス1円となりました。

なお、スライドの一番下側に参考として掲載しておりますが、N0.13の「原油価格(ドバイ)($/B)(1ー3月)」は64ドルで、前年同期と比べても横ばいでございます。N0.14の「為替レート(¥/$)(1ー3月)」は110円となり、前年同期より2円の円安となった状況でございます。

【2019年度 第1四半期実績】 連結経常利益の概要 前年同期比

こちらのスライドは連結経常利益の概要で、セグメント別に分解をしております。

先ほど、在庫影響を除いた連結の経常利益は186億円と申し上げましたが、セグメント別に分解しますと、「石油事業」が12億円、「石油化学事業」が56億円、「石油開発事業」が92億円、「その他」事業が26億円という内訳となります。

「石油事業」が55億円の減益、「石油化学事業」が5億円の増益、「石油開発事業」が31億円の減益、「その他」事業に関しては横ばいでございました。

【2019年度 第1四半期実績】 連結経常利益(在庫影響除き)前年同期比 増減分析

それでは、ステップチャートについてご説明します。こちらではセグメント別に(前年同期より経常利益が増減した)要因分析をしております。

まず、石油事業についてご説明します。こちらは先ほどマイナス55億円と申し上げましたが、内訳は「マージン・数量」でマイナス53億円、「経費他」でマイナス2億円となります。

さらに「マージン・数量」を分解しますと、マージンがマイナス106億円となり、これをさらに4品と4品以外で分解すると、4品がマイナス70億円、ナフサを中心とした4品以外がマイナス43億円、その他がプラス7億円でございます。

また、販売数量でございますが、こちらはプラス11億円となります。需給繰りを申し上げますと、千葉の定修が解消されましたので、油購入が減少した結果、プラス30億円となり、軽油を中心とした輸出もプラス12億円となりました。

「経費他」はマイナス2億円でございますが、こちらの内訳についてご説明します。千葉製油所が稼働いたしましたが、消費量が増加したことによる影響により、自家燃コストがマイナス11億円となりました。

また、千葉の定修影響が解消したことによる経費関係がプラス53億円となりました。一方、定修を引き当てておりますので、こちらがマイナス16億円となり、さらに千葉パイプラインの償却費の増加でマイナス6億円、その他の経費増でマイナス22億円という内訳でございます。

続いて、「石油化学事業」でございますが、こちらはプラス5億円となりましたので、内訳についてご説明します。まず、「価格」がプラス17億円となり、これは主として、パラキシレンの市況改善による影響でございます。こちらには、HCPの1月から3月の利益が連結しております。

次に「数量」ですが、プラス17億円になりました。2018年に丸善石油化学の定修があり、今年度はその影響が解消したため、数量増となりました。「経費他」は諸々の経費を積み上げた結果、マイナス29億円となりました。

また、「石油開発事業」でございますが、こちらはマイナス31億円になりましたので、内訳についてご説明します。販売価格はマイナス4億円、販売数量はプラス17億円となりましたので、ここについて少しご説明します。

ヘイル油田での減産が3割程度ございましたが、一方、2019年度の前半期において、第1四半期から第2四半期に販売数量が期ズレしている部分があり、相対的に前年度の数値が低くなっている意味合いもあり、結果として販売数量はプラス17億円になったというのが、当社の分析となります。

次に、「経費他」はマイナス44億円となりましたが、こちらは主として為替差益の解消となります。前年度では円高時に行った影響で為替差益が発生し、29億円を計上しておりましたが、こちらがなくなったことによる影響でございます。

「その他(風力発電事業)」は横ばいとなりましたが、2019年4月にコスモエコパワーで新規サイトである姫神ウィンドファームと、第2期の度会ウィンドファームの運転を順調に開始しております。一方、コストも発生したため、「その他(風力発電事業)」に関しては、ほぼ横ばいという内容でございます。

【2019年度 第1四半期実績】 連結貸借対照表の概要

また、連結貸借対照表の概要でございますが、スライドの表のNo.4にある「自己資本比率」は2019年6月末の実績で16.5パーセントとなり、2019年3月末より横ばいでございます。

No.5にある「ネット有利子負債」でございますが、2019年6月末の実績で6,538億円となり、2019年3月末と比べるとプラス91億円となります。こちらは主として、2019年度第1四半期に配当の支払いがあったことによる影響でございます。

【2019年度 第1四半期実績】 連結設備投資の概要

続いて、連結設備投資の概要でございますが、こちらはスライドの左上の表に「設備投資・減価償却費等」の金額を記載しております。

2019年度第1四半期の設備投資は139億円となり、前年同期比マイナス51億円となっております。2019年度の設備投資の予定としては、1,000億円を上回る投資を計画しておりますので、第1四半期の数値としては少し小さな数字でございますが、こちらはIMO規制の環境対応の工事を中心として、2019年の秋口より停止を予定しておりますので、投資の進捗は後半に偏っているという理由によるものです。

以上、簡単ではございますが、2019年度第1四半期のご説明をさせていただきました。