決算のポイント
永田光宏氏:T&Dホールディングスの永田でございます。本日はお忙しい中、この電話会議にご参加いただき、ありがとうございます。いつものとおり資料に従い、31ページまで15分程度で説明いたします。その後に、みなさまからご質問をお受けしたいと思います。なお、32ページからの参考資料につきましては、後ほどご覧いただければと思います。それではさっそくですが、説明に入りたいと思います。
3ページをご覧ください。当第2四半期決算のポイントは記載のとおりです。
1点目に、中間純利益および株主還元対象利益であります実質利益は、第1四半期に引き続き、通期業績予想に沿った進捗となっています。
2点目に、中核生保3社の契約業績も、引き続き好調に推移しています。本年(2018年)4月の標準生命表改定に伴い、一部の商品の料率改定を実施いたしましたが、大同生命の定期保険を中心に増加しました。
3点目に、新契約価値は、料率改定による影響が一定程度出てはいるものの、好調な契約業績を背景に、前年同期から増加しました。Group MCEVにつきましても、新契約価値の積み上げや国内金利の上昇、内外株価の上昇などにより、前期末比および第1四半期末で増加しています。
連結主要収支
次ページへお進みください。このページは連結主要収支のグラフでございまして、前年同期に対して増収増益となりました。また、各指標とも通期業績予想に沿った順調な実績となっています。
連結損益計算書(要約)
次のページをご覧ください。5ページには、連結損益計算書を記載しています。
経常利益は、標準責任準備金積増負担の増加や、為替ヘッジコストの上昇に伴う金融派生商品費用の増加がマイナスに作用したものの、利息及び配当金等収入の増加等により、852億円となり、前年同期から16億円の増益となりました。親会社株主に帰属する中間純利益につきましても455億円となり、前年同期から14億円の増益となりました。
基礎利益・順ざや
次ページで、基礎利益及び順ざやについてご説明します。
3社合算の基礎利益は、前年同期並みの823億円となりました。これは主に、順ざやが増加した一方で、新契約の好調に伴う標準責任準備金(積増)負担の増加がマイナスに作用したことによるものでございます。
3社合算の順ざや額は、前年同期より約113億円増加し、313億円となりました。これは主に、利息及び配当金等収入が増加したことによります。
基礎利益の増減要因
次のページをご覧ください。このページでは、太陽生命と大同生命の基礎利益における、前年同期からの増減要因について記載してございます。
まず太陽生命では、利息及び配当金等収入が増加するとともに予定利息負担が減少しましたが、前年同期に発生しました定年延長に伴う退職給付引当金戻入額の反動減ならびに、新契約好調に伴う標準責任準備金積増負担の増加などにより、前年同期から16億円減少しています。
一方、大同生命では、新契約高好調に伴う標準責任準備金積増負担の増加などの減少要因があったものの、利息及び配当金等収入が増加したことを主因に、前年同期から17億円増加しています。
連結貸借対照表(要約)
8ページでは連結貸借対照表を記載していますので、後ほどご確認いただければと思います。
MCEV計算結果(四半期)|概算値
それでは、9ページにお進みください。このページでは、EVについて説明しています。なお、本数値は第三者の検証を受けていません。
まず、グループ全体のEVでありますGroup MCEVは、新契約価値の積み上げ・国内金利の上昇・内外株価の上昇などにより、前期末から2,293億円増加し、2兆6,360億円となりました。また、第1四半期末は2兆4,260億円でしたが、そこからも2,100億円増加しています。
うち、新契約価値は(2018年)4月に一部商品で低料化しましたが、販売が好調だったことなどにより前年同期から166億円増加し、818億円となりました。6ヶ月間のRoEVおよびコアRoEVは、それぞれ年率換算前で10.4パーセントならびに3.7パーセントとなっています。また、新契約マージンは8.7パーセントです。
なお、終局金利を適用して試算したGroup MCEVは2兆7,500億円、新契約価値は876億円となっています。これは12ページに記載していますので、後ほどご覧いただければと思います。
EV変動要因|概算値
それでは、次のページへお進みください。10ページは、EVの変動要因について記載しています。これは、見ておいていただければと思います。
ESRの状況
続きまして、ESRの状況について説明したいと思いますので、11ページへお進みください。
2018年9月末のESRは、前四半期末から11ポイント上昇し、178パーセントとなっています。上昇は主に、新契約の積み上げや、国内金利・内外株価の上昇などにより、経済価値ベースの純資産であるサープラスが増加したことによります。
(参考)終局金利を適用した試算値
なお、EVと同じように、終局金利を適用したESRは12ページに(記載しています)。
健全性指標
また、ソルベンシー・マージン比率および実質純資産につきましては、13ページに記載していますので、後ほどご確認いただければと思います。
中計のマーケティング戦略|太陽生命
14ページにお進みください。このページ以降では、中核生保3社が中期経営計画で注力している各社の契約業績指標およびEVの状況について、説明しているものでございます。
14ページは、太陽生命の中期経営計画における、マーケティング戦略を記載しています。後ほど、またご覧ください。
主要経営指標|太陽生命 - 保障性新契約年換算保険料 -
次のページをご覧ください。
15ページは、太陽生命の重視します契約業績指標であります、保障性新契約年換算保険料の推移でございます。
(参考)契約業績|太陽生命
詳細は16ページで説明いたしますので、ページをおめくりください。太陽生命の契約業績は、記載の表のとおりでございます。
太陽生命では、EVの増大に直結する契約業績指標としまして、主に貯蓄性商品を除く保障性新契約年換算保険料を重視しています。第2四半期の保障性新契約年換算保険料は、前年同期比2.9パーセント増加の83億円となりました。これは主に、選択緩和型商品の販売好調によるものでございます。
なお、新契約年換算保険料全体では、前年同期では販売量が減少していました、銀行窓販チャネルの販売好調によりまして、前年同期比70.6パーセント増加の190億円となっています。
主要経営指標|太陽生命 - EV -
次のページをご覧ください。17ページは、太陽生命のMCEVおよび新契約価値を表してございます。
MCEVは、新契約価値の積み上げ・国内株式の上昇により、前期末から719億円増加し、8,969億円となりました。なお、(保有)契約価値はプラスに転じてございます。新契約価値は好調な契約業績により、前年同期から約178億円増加し、344億円となっています。
中計のマーケティング戦略|大同生命
次ページから、大同生命についてご説明しますので、18ページをご覧ください。
このページは、大同生命の中期経営計画におけるマーケティング戦略を記載していますので、また後ほどご覧ください。
主要経営指標|大同生命 - 保有契約高 -
次のページへお進みください。19ページは、大同生命の主要経営指標であります保有契約高の推移を記載しています。引き続き順調に拡大していることが、見てとれると思います。
(参考)契約業績|大同生命
それでは、次のページをご覧ください。
大同生命の契約業績は、記載の表のとおりでございます。新契約高は、前年同期から倍増の4兆507億円となりました。これは、(2018年)4月の標準生命表改定に伴う料率改定により低料化しました、更新型の個人定期保険「Rタイプ」や、収入保障保険の「収入リリーフ」が好調だったこと。および、昨年(2017年)10月に発売しました「介護定期保険」が、引き続き好調を維持していることなどによるものでございます。
解約失効率は8.32パーセントと、前年同期から1.95ポイント上昇しています。これは主に、料率改定により低料となりました商品について、既契約を見直すケースが多かったことによります。保有契約高は、前期末から1兆8,620億円、4.4パーセント増加して、44兆6,655億円となりました。
主要経営指標|大同生命 - EV -
次のページへお進みください。21ページは、大同生命のMCEVおよび新契約価値でございます。
MCEVは、新契約価値の積み上げや金利上昇などにより、前期末から1,509億円増加して1兆6,242億円となりました。新契約価値は、料率改定に伴う収益性低下を新契約増産でカバーしたことによりまして、前年同期並みの469億円となりました。
なお、第1四半期と同様、今期の新契約価値では、料率改定に伴う同一保障内容の契約見直し分につきましては、控除してございます。
中計のマーケティング戦略|T&Dフィナンシャル生命
次のページから、T&Dフィナンシャル生命について説明したいと思いますので、22ページをご覧ください。このページでは、T&Dフィナンシャル生命の中期経営計画における、マーケティング戦略でございます。
主要経営指標|T&Dフィナンシャル生命 - 新契約高 -
次のページをご覧ください。23ページでは、T&Dフィナンシャル生命の主要経営指標であります、新契約高の推移を記載しています。
(参考)契約業績|T&Dフィナンシャル生命
詳細につきましては24ページでご説明しますので、ページをおめくりください。
T&Dフィナンシャル生命の契約業績は、表のとおりでございます。新契約高は、前年同期比18億円増加の1,902億円となりました。これは主に、平準払商品の収入保障保険であります「家計にやさしい収入保障」の販売が、前年同期比30.8パーセント増加と好調だったことによります。
一方で、一時払商品につきましては、厳しい競争環境が続いたことにより、前年同期から減少しています。
主要経営指標|T&Dフィナンシャル生命 - EV -
次のページをご覧ください。25ページは、同社のMCEVおよび新契約価値でございます。
MCEVは海外金利の上昇などにより、前期末から24億円増加し、1,050億円となっています。なお、新契約価値は、窓販チャネルの厳しい販売競争環境によりまして、前年同期から17億円減少し5億円となっています。
資産運用状況|太陽生命
次のページをご覧ください。26ページ・27ページにつきましては、太陽生命および大同生命の資産運用状況でございます。
太陽生命では、公社債・貸付金といった、円金利資産中心のポートフォリオを継続しており、リスクバッファーの範囲内で株式や外国証券などのリスク性資産に投資しています。
国内債券は、国内の低金利環境を踏まえ、外貨建国内債および円建事業債等の積み増しを行い、残高を増加させています。
外国証券は、内外金利差やヘッジコスト・為替動向等を踏まえて、一部積み増しを行い、残高を増加させています。
外国株式等は、外国社債投信およびヘッジファンド等の買入れを行い、残高は増加しました。なお、実質的な株式エクスポージャーおよび外貨エクスポージャーは、市場見通しに基づき、期初のエクスポージャーを維持しています。
資産運用状況|大同生命
次のページをご覧ください。大同生命の状況でございます。
大同生命でも同様に、公社債等の円金利資産中心のポートフォリオを継続し、リスクバッファーの範囲内で、株式や外国証券などのリスク性資産に投資しています。
国内債券はALMの観点から、超長期国債や国債を上回る利回りが確保できる、超長期の社債等に投資しています。外国債券は、主に欧州地域の国債や外国社債に投資しました。
なお、実質的な株式エクスポージャーおよび外貨エクスポージャーにつきましては、市場見通しに基づく残高積み増しや、株価上昇・円安等が要因となり、前期末から増加しています。
一般勘定資産の差損益
次のページをご覧ください。28ページは、一般勘定資産の差損益を記載しています。
3社合算の差損益は、主に国内金利の上昇により公社債の差損益が減少していまして、前期末から1,085億円減少の1兆596億円となりました。
2019年3月期 通期業績予想
次のページへお進みください。29ページは、T&Dホールディングス連結の2019年3月期通期業績予想に対する進捗状況でございます。
記載のとおり、概ね計画に沿った順調な進捗となっています。なお、通期業績予想につきましては、2018年5月15日開示の予想数値から変更はありません。
(参考)2019年3月期 通期業績見通し|生保3社
次のページをご覧ください。30ページは参考として、生保3社の通期業績見通しを掲載していますので、これもまた後ほどご確認いただければと思います。
株主還元
最後に株主還元について、次のページで説明いたしますので、31ページをご覧ください。
今中間期につきましては、1株当たり20.0円、総額122億円の中間配当を実施します。なお、2019年3月期の年間配当金予想は、今年(2018年)の2月に公表のとおり、前期より2.5円増配の1株当たり40.0円としていますが、そこから変更はございません。
最後になりますが、当四半期決算は第1四半期に引き続き、契約業績が好調に推移したことなどを背景に、新契約価値が前年同期比で増加し、Group MCEVにつきましても、前期末比で増加しています。また、会計利益につきましても、前年同期に対して増収増益となり、通期業績予想に沿った順調な推移を示しています。
今後も、中期経営計画の戦略に基づきまして、第3分野・就業不能保障等の販売強化に加え、シニアマーケットへの取り組み強化など、成長領域の拡大に向けた施策を推進し、企業価値の安定的・持続的な増大を実現してまいりたいと思います。
以上をもちまして、2019年3月期第2四半期決算説明を終わります。ありがとうございました。