2019年5月期 第1四半期実績

村上誠氏(以下、村上):ツルハホールディングスの管理本部長の村上でございます。今日はよろしくお願いいたします。

まず、決算の説明の前に、(2018年)9月4日から5日にかけての台風21号、9月6日に発生いたしました北海道の胆振東部地震の影響について、ご説明申し上げます。

9月4日から5日にかけて、日本に上陸した台風21号により、大阪を中心に約50店舗が、一時閉店などの営業時間短縮に追い込まれました。店舗の被害につきましては、看板やシャッターの破損など軽微なもので済みました。停電による食品の汚損や雨漏りも含めますと、95店舗で影響を受けましたが、すぐに平時のように戻り、影響は軽微なものだと考えています。

続けて、翌日6日の深夜に北海道で発生した胆振東部地震では、幸いお客さまや従業員の被害は発生していません。しかしながら、北海道全部、393店舗が停電と断水の影響を受ける結果となりました。商業施設の閉鎖による影響を受けた17店舗以外は、地震発生の当日早朝から店を開けて、営業を敢行いたしました。

翌日7日ごろから徐々に天気が回復し始めると、ほとんどの店でそのまま平常営業に戻って、現在では、新千歳空港店を除くすべての店が、平常営業をしています。新千歳空港店については、9月27日10時の開店が決まっています。店舗については、営業ができなくなるほどの大きな被害はありませんでした。ただし、商品が地震の影響で落下したり、停電の影響等で冷食等が廃棄になる被害はございましたので、それについては現在精査中でございます。

今後につきましては、先ほどの台風21号の影響で関西空港が閉鎖される影響を受けたことと北海道の地震の影響で、とくに外国人のお客さまの来日がキャンセルされていることもあって、インバウンドの売上が影響を受けるのではないかと心配をいただいています。以上、台風21号と北海道の地震についての影響について、簡単にご報告申し上げます。

それでは、株式会社ツルハホールディングス、2019年5月期の第1四半期の実績について、ご説明申し上げます。第1四半期の実績でございます。

売上高は1,909億6,800万円で前期比122.4パーセント。売上総利益は538億3,900万円で前期比120パーセント。総利益率は28.2パーセントで前期比マイナス0.5パーセント。

販売費・一般管理費は425億4,900万円で前期比124.8パーセント。販管費率は22.3パーセントで前期比プラス0.4パーセント。

営業利益は112億8,900万円で前期比105パーセント。営業利益率は5.9パーセント、前期比マイナス1パーセントとなります。

経常利益・純利益については、ご覧の資料のとおりでございます。

それと参考データとして、(スライド表中の)右側に、杏林堂を除くグループ会社の昨対比・実績の数字を記載させていただいています。

出店実績

出店の実績となります。

期初に1,931店舗で、期末の目標が2,090店舗で発表しています。

第1四半期については、純増72店舗、(2018年)8月15日現在で2,003店舗となります。内訳でございますが、65店舗が5月22日にグループ入りした、ビー・アンド・ディー社の65店舗。それと、開店・閉店のそれ以外の純増が7店舗で、72店舗の純増で2,003店舗となります。

地域別、それから事業会社別の数値は、(スライドで)ご覧のとおりです。

月次売上高推移・地域別実績

次に、月次の売上高の推移と地域別の実績となります。

第1四半期の実績は、先ほどご説明したとおり、全店で前年比122.4パーセント、既存店に限りますと101.8パーセントとなります。

この内訳の中で、中部・関西エリアが前期比で111.7パーセントで、突出した数字になっていますけれども、これについてはほぼインバウンドの影響です。

その他については、6月・7月と苦戦しましたが、8月は客数、その他の数字についても戻ってきて、着地が101.8パーセントという数値となりました。

商品部門別実績(連結)

商品部門別の実績となります。

まず、医薬品です。これは前期比だけで申し上げます。医薬品は前期比で115.8パーセント。うち調剤は123.6パーセントとなります。

化粧品は前期比116.5パーセント。日用雑貨は前期比115.8パーセント。食品は前期比154.5パーセント。その他が114.4パーセントとなります。

商品合計では前期比で122.4パーセント。

商品構成を少し今期から変えまして、食品については、従来(スライド表中の)一番下の「その他」に入っていたんですが、これを外出しにいたしまして、そこにあった育児用品が、外出しにしていたものをその他に入れ替えた数値となります。

商品部門別実績(杏林堂除く)

商品別の部門別実績の参考資料として、杏林堂除く数値をスライドに記載させていただいています。おおむね、ほとんどのカテゴリーで前期比粗利率が向上している結果になっています。

調剤部門実績

次に、調剤部門の実績となります。これについても、杏林堂を含む数値のみご説明申し上げます。まずは調剤店舗数は515店舗。前年同期比プラス3店舗です。

次に、調剤の報酬額は175億6,000万円、前期比123.6パーセント。総利益率は35.5パーセント、前期比マイナス2.1パーセント。処方箋枚数は178万9,000枚、前期比123.9パーセント。単価は9,816円、前期比マイナス19円となります。表の右側の数値が、杏林堂を除いた数字です。これもご参考までに併記させていただいています。

調剤については、期初でも「調剤報酬体系がどのように業績に影響を与えるか」というご質問をたくさんいただきました。我々としては処方箋枚数を約105パーセントから106パーセントを獲得していけば、総粗利額が前年比でマイナスになることはなかろうというご説明を申し上げていました。これについては、杏林堂グループを除く)処方箋枚数は104.5パーセントで若干未達ですが、ほぼ計画していたとおりの約105パーセントの数字となりました。杏林堂を入れると123.9パーセントという数字となっています。

それから、調剤報酬構成の比率は全売上高の9.2パーセントとなります。もともと他社に比べて調剤が高くございましたので、杏林堂さんが入ったことによって、こういう数値となりました。下の数字が店舗数です。全店舗数における調剤店舗数は25.7パーセントとなります。

PB商品実績

次にPBの商品実績となります。

(スライド上部の表は)PBの構成比率です。これは杏林堂を含む数字となります。

全PB商品の売上高は125億3,300万円で前年同期比99.9パーセント。商品売上高に占める構成比6.6パーセントです。

売上総利益率は45.7パーセントで前年同期比プラス0.6パーセント。第1四半期の期末の時点でのSKU数で1,520SKU。前年同期比の差異がマイナス145SKUとなります。 当社のプライベートブランド「エムズワン・メディスワン」は全体のPBの中で約6割強の売上を占めております。

PBについては昨年からSKU数の絞り込みということで、廃盤もかなり実行しております。第2四半期から、新ブランドを導入していくということで、昨対でこのような数字になっておりますけども、下期、遅くとも来期からはPBの構成比が上がってくると見込んでおります。

金秀商事とのフランチャイズ契約

それでは、当期の取り組みと今後の方針について、ご説明申し上げます。

まず1点目。株式会社ツルハが金秀商事とFC契約を締結いたしました。

我がグループとしては、沖縄県は初めての進出となります。金秀商事さんにはツルハドラッグの屋号で店舗を展開していただく契約となっております。

1号店は来年(2019年)の2月を目標に出店を予定しております。

沖縄県を本拠地に置く金秀グループの中核企業です。小売業以外に建設業や、リゾートホテル、ゴルフ場を運営するグループ企業となります。

我が社としては、沖縄県が34都道府県目の進出となります。

金秀商事さんはスーパーマーケットを60店舗展開しているんですけども、地域密着型の企業理念と長年時間をかけて培われたブランディングを生かして、我が社のツルハを店舗展開していきたいと期待をしております。

調剤事業...診療報酬改定と今後の展望

期初で目標を出させていただいた、調剤事業のドラッグストアへの併設と推進です。

基本、新店については併設店舗です。具体的な施策としては(スライドに)記載している通りです。

特記事項としては、薬学生の採用活動があります。数年来大変苦戦をしていたんですけども、現状、我々の目標値に対して大幅に上回る学生、薬剤師にきていただける状況になっております。少し潮目が変わってきたのかなということで、手応えを感じているところです。

調剤基本料の算定店舗割合は、「基本料1」が84パーセントを占めております。

ジェネリックの体制加算についても、加算をされるパーセンテージが昨対比で増えているという状況でございます。

その他の取り組み

その他の取り組みについてです。

先ほどちょっと触れましたけども、我が社のプライベートブランドをリニューアルするということで、従来の「エムズワン・メディスワン」に変わって、「くらしリズム」「くらしリズム MEDICAL」に変える方針決定をいたしました。

第2四半期以降、30品目をニューブランドから発売決定しております。今期末までに150品目のリニューアル発売を目標としております。

次にインバウンド需要への対応ということで、免税対応店舗数が今532店舗です。我が社の場合は大手店舗が中心となるんですけれども、今年(2018年)の10月に、180坪のかなり大型の、インバウンドを目的とした店舗を心斎橋筋に新設

越境ECへの取り組みは、中国のお客さまが使われているWechatの公式アカウントによるインターネット販売を開始しております。それからANAホールディングスのグループ企業のACD社が持っているインターネットショッピングモール街に、我が社のインターネットサイトを出店させていただくということで、8月15日から利用を始めております。

最後に化粧品の販売力向上についてです。従来、株式会社ツルハが特定ブランドを中心としたカウンセリング販売に注力してまいりました。この機能を水平展開するということで、杏林堂薬局に推進役となるBSVを新設して、株式会社ツルハが培ったノウハウや情報を共有するという動きをしております。

2019年5月期 出店計画

2019年5月期の出店計画です。

四半期の進捗のご報告の通り、ほぼ計画どおりに実行しておりますので、期末の2,090店舗、純増159店の数値には変更ございません。

ご参考までに、約108店舗についてはほぼ目処が付いているという状態でございます。

2019年5月期計画

最後に数値の計画でございます。

これについても、期初に発表させていただいた数値に変更ございません。

ただし、(2018年)5月22日にグループ入りしたビー・アンド・ディー社のPLをどのタイミングで連結するのか、それからのれん代の償却資産については、9月末に我々が出させていただく四半期報告書も発表させていただく予定にしております。

中期目標

中期目標も変更はないということで、2024年の3,000店舗、売上高1兆円を目指して、実行していく予定でございます。

以上、私から簡単でございますが、決算の報告を終わらせていただきます。ありがとうございました。