第2四半期決算(1-6月)|サマリー(前年同一期間比)
鬼頭弘泰氏:ではさっそくですけれども、GMOフィナンシャルホールディングス2018年12月期第2四半期の決算説明会を開始したいと思います。
第2四半期決算、1月-6月のサマリーでございます。この半期は、半期ベースで過去最高業績となりました。数字はご覧のとおりでございます。
(前年同一期間比)増減率については、営業収益が39.4パーセント増、営業利益が56.8パーセント増、経常利益が58パーセント増、最終利益が56.5パーセント増ということで、過去最高のベースができているというのがこの半期でございます。
昨年(2017年)の同一期間比で見ると、ご覧のとおりです。営業収益・利益ともにかなり伸びていると。
第2四半期決算(1-6月)|セグメント別の状況(前年同一期間比)
一番、たぶんみなさんがご興味があるところは、仮想通貨GMOコインのところだと思います。
営業収益で16.1億円、営業利益マイナス2.5億円、売上高のところは16億円(でございます)。堅実に収益があるところは伸ばしていって、(資料p.5)右側のコストのところで(仮想通貨事業のコストで)18.6億円増加と注釈が出ていると思うんですけれども、その差分で営業損失についてはマイナス2.5億円となったということでございます。
第2四半期決算(4-6月)|サマリー(前四半期比)
4月-6月に関していうと、営業収益が(前四半期比)増減率で7.9パーセント、営業利益が26.6パーセント、経常利益が27.9パーセント、最終利益が20.6パーセントといったところでございます。
第1四半期が非常に調子がよくて、第2四半期もまずまずということでございます。
第2四半期決算(4-6月)|セグメント別の状況(前四半期比)
まず証券・FX事業については非常に好調で、今後ともそれに乗じていい数字が出てくると。過去何回かご説明させていただいている、ビッグデータ解析による収益改善が引き続きうまくいっているということから、(第2四半期は)いい数字が出ているといったところでございます。
あと、みなさんのご興味があることかと思うんですけれども、1月-3月に仮想通貨事業は非常に苦戦をして、営業損益がマイナス7.6億円だったものが、4月-6月はしっかりと利益が出ています。
ただし、第1四半期のマイナス分はカバーしきれなかったというのが課題でございます。
第2四半期決算(4-6月)|営業利益増減(前四半期比)
なので、4月-6月については、証券・FX事業が若干落ちたんですけれども、それとは対照的にGMOコイン、仮想通貨事業が堅調・堅実に利益を伸ばして、全体の数字を押し上げたということでございます。
四半期業績推移|営業収益・営業利益
四半期の業績推移はご覧のとおりです。仮想通貨事業が、これからは(業績を)引っ張るという状況でございます。
四半期業績推移|営業収益の内訳
営業収益の内訳ですけれども、トレーディング損益が増収だったという状況で、店頭FX取引に係る収益は前四半期と同水準で、前四半期に低調だった仮想通貨取引に係る収益が全体を引っ張っていっていると。繰り返しになりますけれども、そういったことになっていきます。
販管費及び一般管理費の四半期推移
販管費については、前四半期とだいたい同じでございます。
今後の費用の見通しについても、前回もお話ししましたけれども、証券・FX事業で40億円ぐらい、仮想通貨事業で10億円ぐらいで、これがベースだとお考えいただければと思います。
仮想通貨事業は今は半期ベースでいうと赤字、まだ黒字までもっていけていないんですけれども、足元の状況のところでいうと黒字ベースが続いていて、マイナス分はいつかキャッチアップできると思いますので。
もしかしたらどこかのタイミングで商品性が拡充されて、武器がそろったなというところで、プロモーションを強化していくタイミングがあるかなと思っています。
株主還元
株主還元の目標が連結配当性向50パーセント(年4回配当)で、第2四半期期末については8.98円でございます。
事業概況ハイライト
事業概況のところですけれども、FXについてはやはり為替のボラティリティが相当低くて、(2018年)7月も相当低かったんですが、今四半期(第2四半期)も全般的に低くて、前期よりも取引高は落ちていると。
取引高のシェアについては、ほぼ同水準できております。
一方、特徴的なのが預り証拠金残高。当社グループはしっかり伸びているところがポイントかと思います。業界全体で、あとからまた出てくるんですけれども、預り証拠金を伸ばしているところはあまりありません。
当社とDMM.com証券さんが堅実に預り証拠金残高を伸ばしているんですけれども、他社さんはほとんど横ばいか減らしているところが出てきているのかなというところは、あとでお示ししたいと思います。
(資料下の)株についてはご覧のとおり、若干減っている状況です。こちらは昨年(2017年)末から今年(2018年)にかけて、金利であるとか手数料の体系を見直しておりまして、将来商品を拡充するために粗利を上げていこうということを考えて、実質的な値上げをさせていただいたんですけれども、その影響が出てきたと思います。
店頭FX|グループ取引高・シェアの推移
こちらはグループ取引高・シェアの推移でございます。
先ほどご説明したところで、右に証拠金残高の伸びを書いてあります。
店頭FX|主要KPI比較
他社さまの(グラフの伸びの)角度と当社の角度がだいぶ違っているということで、当社の角度とDMM.com証券さんがだいたい同じ、要は業界1位が私どもで、業界2位がDMM.com証券さんですけれども、この2社は伸びているんですけれども、ほかのところは伸びていないといったところが(グラフから)見てとれるかと思います。
株式|株式売買代金
株式のところはコメントに書いてあるとおり、信用取引の大口プランの見直しで、利益率改善をしようということで、売買代金が減少しています。
これを決めた時、おおむね2割強は(売買代金が)減るかなと思っていたんですけれども、だいたい想定の範囲内におさまっているということでございます。
一方、粗利のところは確実に伸びてきて、ようやくちゃんと取引額が伸びれば利益が増えるっていう状況が作れたかなと思っています。
正直いうと、昨年(2017年)までの利益率だと、ここの取引が3倍とか4倍になってもあまり利益が増えないという状況が続いていたので。
今度、例えば銀証連携でお客様の裾野が広がって取引が増えるであるとか、我々は今度「証券コネクト口座」を(2018年)8月3日にサービスリリース予定なんですけど、普通預金なんですが金利が0.15パーセント付けるので、そういう高金利な普通預金に魅力を感じて、競合他社さんからお客さまが移ってきて増えていただけるようになると、取引がまた増えていきますので。
そういったことから、取引が伸びてしっかりと利益が取れるという状況が、ちょっと時間がかかるかもしれないですけれども、できるかなと考えています。
株式|貸株残高の推移
貸株は、ちょっと若干伸びが鈍ったかなというところを感じたので、前回までは確か貸株が好調と書いていたんですけれども、今回は表現を堅調に変化させました。
ただ、やっぱり貸株に関しては、お客様の問い合わせが非常に多くて、ニーズが高いと感じているのと、先ほど申し上げたとおり、銀証連携で新たなお客様が他社からスイッチしたり、あるいは裾野が広がったことにより(新たな)お客様が入ってきて、株を買ってくれると、これはけっこう金利付くなということで貸株はけっこう利用率が高いので、非常にここは後々また伸びてくるかなと感じています。
CFD|売買代金・収益の推移
CFDは、数字的には今四半期は22.6パーセントの減収なんですけれども、過去のトレンドからすると、今非常に好調で、足元の口座開設数も非常に伸びています。
原油であるとか、あとダウであるとか、そういった海外指標系のボラティリティがちょっと高いということで口座が増えてるのかもしれませんが、ベースとして、CFDという商品の認知がだいぶ進んできたかなと考えていて、ここはCFDという商品は、今後も伸ばせるところじゃないかと考えています。
仮想通貨|仮想通貨市場の状況
仮想通貨の市場の状況は、ご覧のとおりです。足元、ちょこっとまだビットコインの価格が伸びてきて、それに応じて取引額も若干戻りつつあるかなといったところが、足元の状況でございます。
GMOコインの状況ですけれども、引き続き非常に伸びているのは状況としては変わらないです。
ただ一方で、今見てわかるとおり取引は相当減っていて、ビットコインの価格が100万円、70万円、60万円と落ちていった過程で、どんどん取引が減っている状況が数字にも出ていますけれども、4月、5月、6月。7月に入って若干戻しているかなといったところでございます。
仮想通貨|GMOコインの状況(1/2)
あと仮想通貨収益の推移は、ご覧のとおりですね。(2018年)1月に非常に大きく穴を開けたところが2月から6月まで、取り返せなかったのがこの半期でございます。
ただ、足元については、着実に利益が出ているということで、年間ベースで捉えると、まあまあいい数字が出せるのかなと思っています。
仮想通貨|GMOコインの状況(2/2)
顧客預り資産(ビットコイン)の数量の推移は、ご覧のとおりです。やっぱり4月、5月、6月はちょっと(数量が)伸び悩んでいるかなという状況です。
仮想通貨|課題と対応状況
GMOコインの課題というのは、前回も申し上げたとおり、まだ正直なところ「安くて、使いやすい」という我々の一番の強みが活かされていないことですね。
とくにサービス面でいうと、アプリもまだまだ使いにくいですし、取り扱っている商品、例えば、我々が取引所を扱っていないであるとか、まだまだ足りないところがあって、そこをまずしっかりと固めてからプロモーションしないといけないと思っています。
取引所のサービスについては、(2018年)8月上旬……最後ちょっと……日付はまだフィックスしていないんですけど、8月の上旬にはリリースできるかと思います。
それで、あとアプリです。一番、仮想通貨の事業でお客様がもっとも触れるスマホのアプリのところは、9月、10月、11月あたりに出せれば良いかなと考えています。
FXのアプリを、実をいうと(GMOの)グループで作っていて、その新しいアプリが「GMOクリック証券」で使うんですけれども、それができあがったら今度GMOコイン用のアプリとして一部改修して、リリースは11月くらいじゃないかなと思います。
非常にこの(FXの)アプリについてはできが良いと考えていて、そういったところからシェアが伸ばせていけるんじゃないかなと考えています。
それでシェアを伸ばすためには、商品・サービスをよくして、(でも)それだけではダメで、ちゃんとそこからお客様に伝えていく作業が必要だと思うので、そこの段階でプロモーションをしっかり打っていくということが大事かなと思っています。
あと業務改善命令については、粛々と進めておりまして、今のところ問題はないという認識でございます。
新規|ネット銀行
それで、ネット銀行ですね。「GMOあおぞらネット銀行」(の事業を開始しました)。(2018年)7月17日、私(鬼頭)の誕生日でもあり、GMOインターネットのグループ代表(会長兼社長)の熊谷(正寿氏)の誕生日でもあり、それが銀行の誕生日でもあるというのが、非常に奇跡のような組み合わせ……すみません(笑)。
(会場笑)
ただ、私は感慨深いものがあって、現三菱UFJ銀行、旧三和銀行を(私が)辞めた理由が、イケてる銀行を作りたいと言って15年くらい前(2003年)に辞めて、そこからなぜか……証券会社にたどり着いて。銀行が作りたいと言っていながら、知らぬ間に証券会社の社長になってしまったりですね。
やっぱり心のどこかにいつか銀行を作りたいという想いがあって、5年前にGMOインターネット代表の熊谷に「銀行をやりましょうよ」と強く訴えて、熊谷もそれに縦に首を振ってくれて。4年前にあおぞら銀行さんがやりましょうということになってから、ようやくここまできたと。「GMOあおぞらネット銀行」ができて非常にうれしい限りです。
ということで、以上でございます。ありがとうございます。
<続きは近日公開>