2017年度第2四半期累計 連結業績概要(対前年)
荒井順一氏:改めまして、みなさんおはようございます。 経営企画本部の荒井でございます。財務を統括しているということで、今回から私が直接説明をさせていただきます。
先ほど社長からもありましたとおりに、上期は非常にいい結果になったということで、営業利益・経常利益・純利益がすべて過去最高になったという結果でまとまってございます。
それでは上期について、対前期・前年同期でご説明をいたします。売上高につきましては、435億円増の3,950億円。営業利益が69億円増の127億円。経常利益が90億円増の117億円。当期純利益が62億円増の62億円ということになってございます。
売上高に関しては、海外にあります関係会社、為替換算を89億円除きまして、実質的に売上増は対前期346億円になってございます。
営業損益につきましては、78億円の価格ダウンがあり、固定費の増が11億円ありましたけれども、生産、それから販売物量の増で78億円、コストダウンで70億円、為替も好転をしまして9億円、合わせて157億円ということでプラス要因がありまして、69億円の増となりました。
営業外では、主として為替差益22億円がありまして、経常利益を押し上げているという状況にございます。ちなみに営業損益、対前年215パーセント程度だと思いますけれども、最高益が69億円です。
これに対しても、85パーセントぐらい上回っているという状況。経常損益については、ちなみに76億円。当期損益は42億円というのが過去最高でして、いずれもすべてクリアしているという状況でございます。
2017年度第2四半期累計 セグメント別売上高・営業損益(対前年)
セグメント別に、対前年同期を見ていきます。パワエレシステムのインダストリーソリューションが大きく全体を引っぱっている。合わせて、電子デバイス。ここの部門が大きく引っぱっているという状況でして、ただ他の部門も非常にまずいかというとそれほどでもなく、堅調に事業を運営していっていただいているなという印象を持っています。
売上高で435億円、経常利益で69億円。トータルとして、それぞれの部門で稼ぎ出した数字でございます。
2017年度第2四半期累計セグメント別業績概況(対前年) ①
具体的に、セグメントごとに見ていきます。
エネルギーソリューションですけれども、売上がマイナス3億円、営業損益がプラス3億円ということで、ほぼ対前年並みです。ここでは器具部門、ここが非常にがんばってもらって、他の3つのマイナスをカバーしていて、トータルとして売上損益ともに対前期同数値となります。
エネルギーマネジメントは、スマートメータのお客さまの物量調整。変電においては、前年に大口の案件がありましたので、当期と比べると少しマイナスと。変電ですね。
電源につきましては、海外の盤の関係が需要減少したということもありましてマイナスになっておりますが、器具でそれらをカバーしてチャラにしているという状況です。
次にインダストリーソリューションです。ここが大きく、上期売上損益を向上させております。売上高で218億円増、営業損益で32億円の増ということで、とりわけファクトリーオートメーション。
インバータ・FAコンポーネントを中心に、国内外の需要が堅調にありましたので、売上利益を牽引していると。
一番牽引しているのは、プロセスオートメーションでございます。国内製造業のみなさん方、景気もよくなってきているということもあるんでしょうけれども、キャッシュが増えてきていることを背景に、お客さまの更新需要が前倒しに入ってきているということで非常に需要が高く、下期に向かう前に、上期に受注・売上が勝ったということもありまして、大きな増収増益となりました。
環境ソリューションについては、鉄道製品の需要増加によって増収しましたが、案件によっては若干の減益です。設備工事も対前年、大きな案件がありました関係で、若干の対前年、売上も損益もマイナスという状況です。
もう1つはITソリューション。これは大きな子会社の1つなんですけれども、ここが官公庁向けの公共という分野、あるいは今回は大学向けですけれども、文教の分野が非常に大きな受注をいただきまして、売上と利益も堅調に推移しているという状況にあります。
2017年度第2四半期累計セグメント別業績概況(対前年)②
発電分野です。売上高は71億円の増ですが、営業損益は9億円のマイナスと。火力発電は、みなさんもご存じの大口案件をいただきました関係で増収。それから、太陽光の大口案件をいただきまして、これで対前年71億円の増となります。
マイナスにつきましては、儲かってる案件等もありますけど、儲からない案件もいろいろ混在しておりますので、対前年に比べたらもうからない案件が比較的多かったということでマイナスになっていますが、絶対額は黒字をキープしております。
電子デバイスです。ここも上期を大きく牽引した事業でありますけれども、為替の好転もありますが、半導体、国内と中国、非常に好調でして、とくに産業向けが大きく需要が高まってきているということになります。
また、ディスク媒体については対前年、売上は若干減少しましたけれども、損益は固定費の削減、あるいはコストダウン。そういったものを含めて、対前年よりも上げているという状況にあります。
それから食品流通です。対前年で見ますと、全体で61億円の売上増、利益が2億円増ということで、みなさまからよくご質問をされる中国の自販機の内容が入っているんですけども、中国の自販機の減よりも国内の前倒しの受注がそれらを上回りまして、自販機分野でもプラスで対前年来ております。
店舗分野が大きくこれらを牽引していまして、コンビニエンスストア向けの店舗設備の機器。カフェラテとか、そういった機器の売上増になりまして、対前年増となっております。
2017年度第2四半期累計 国内・海外売上高 海外地域別売上高(対前年)
上期、前年と比べて、国内と海外の比率です。全体で3,950億円、前期が3,516億円。435億円の売上増のうち、海外で93億円、国内で341億円と、国内が上期をやはり引っぱったという状況にあります。為替の影響もありますけれども、すべての地域、アジア・中国・欧州・米州で増収となりました。
アジアでは変電・器具・半導体・ディスク媒体。中国では器具・FAコンポ・半導体。
欧州では電子デバイス、米州ではエネソリ、インダストリーソリューションといった分野でして、この中では当社力を入れておりますアジア・中国が全体の売上の85パーセント程度を占めているということで、個人的にはもう少し米州を上げていきたいなと考えています。
2017年度第2四半期累計 連結業績概要(対予想)
これが、連結の業績の対予想との前期の比較でございます。売上高が250億円増、営業損益が57億円増、経常損益が72億円増、純損益が51億円増と、大幅に予想に対しても増えております。
売上の増ですけれども、為替を抜きまして190億円の増。営業損益も売上、それから生産物量の増もありまして、プラス52億円の増ということで、対予想の数字となってございます。
2017年度第2四半期累計 セグメント別売上高・営業損益(対予想)
これがそれぞれのセグメント別の比較でございます。
パワエレシステム・ エネルギーソリューション、売上は増。これは先ほど言いました器具部門が順調に推移しているということ。
何よりもやはりインダストリーソリューション。これが対前期と同じように上期を引っ張っております。
発電はほとんど予想どおり。それから電子デバイス。為替の好転もありまして、市場も大きく伸びているということもあって増収増益。
食品流通も予算に比べまして、見通しに比べまして31億、5億とそれぞれ売上損益が増していると内容でございます。
内容についてはほとんど決算との対前期との比較と同じ内容となっております。
2017年度第2四半期累計 連結貸借対照表
バランスシートでございます。
17年3月と前期末、この半期末9月の30日の比較です。売上債権が減し、借入債務が減する。棚卸資産が増するというようなことで、3月末に売り上げた大きなプラント系の監修が進み、支払いも済み、今期の末に向けてプラント系の在庫を積み上げているというような状況です。
特出すべき点は投資の案件、当社は株式を持っておりますのでその評価益が149億円出ていると。合わせて正の部ではその他包括利益にプラス要因が入ってきております。
現金を減して、若干の金融債務の増ということで資金を回しまして、トータルとして自己資本率は1.9パーセント増の34.7パーセント。
ネット金融債務につきましては期中ということもありまして、192億円増の1,285億円。 ネットD/Eレシオは0.4というような状況です。
2017年度第2四半期累計 連結キャッシュ・フロー
キャッシュフローです。16年の2Qのキャッシュと17年の2Q、同じようなところを見て半期で比較しておりますけれども、キャッシュフロー、フリーキャッシュフローがマイナスになっておりますのは、前期に富士通株式を売却しましてキャッシュが入ってきましたけれども、その分の税金の支払いが今期支払ったということでこれが235億円あります。
これを単純に引きますと170億円程度になりますので、フリーキャッシュフローは健全に推移してきていると考えております。
2017年度通期 連結業績予想(対前年)
続きまして2017年度の通期業績予想でございます。2017年通期の予想と2016年の通期の実績の比較でございます。売上高は322億円増の8,700億円、営業損益は73億円増の520億円。
それぞれ経常損益も47億円、当期損益はマイナス100億円ということで、経常損益が510億円、当期純損益が310億円となっておりまして、これも営業損益と経常損益につきましては過去最高益になります。
先ほど申し上げました富士通の株式の売却益、特益が前期で130億円入っておりますので、タイミングだけの問題だと思いまして、これを130億円抜かしますと当期利益も過去最高になるというような状況でございます。
セグメント別で見ていきますと半期、上期決算と同じような傾向でございまして、インダストリーソリューションが大きく伸びている。
それから電子デバイスが伸びている。これマイナスで為替効いてますけれども、これは逆に効いていますので50億円強プラスになっているという状況ですね。
食品流通も対前年に比べたらプラスになっているということで、全体として322億円の売上増。73億円の営業損益の増ということでまとめようと考えております。
2017年度通期 連結業績予想(対前回予想)
対通期の7月22日のときの予想との比較です。
売上は200億増、営業損益は40億円増、経常損益が40億円増、当期損益が20億円増という内容でございます。
2017年度通期 連結業績予想(対前回予想)
ここは2点、インダストリーソリューションが対予想に対してプラスに効いている。
それから電子がプラスに効いているということでありますけれども、それぞれプラスマイナスがいろいろありますが、インダストリーソリューションについては上期に対して数字が少し落ちているということで、上期に前出し受注があったということと、保守的にここは抑えて見ているという部分も入っておりまして、100億円の増、営業損益は15億円の増というかたちで修正をしております。
電子デバイスについては上期分をここで入れておりまして、下期分は季節要因等々もありまして予算並、見通し並としております。
もう1つ食品流通、上期でプラスになっておりましたけれども、ゼロというのは先ほど話が出ておりますとおり、中国の自販機、毎回お話するたびに数字を落としているということもありまして、年間の予算4万8,000台、これを途中で3万5,000台。
今回はこれ以上落ちないということで2万台強、これを必達ということで数字をまとめております。
インダストリーソリューション、食品流通。ここは恐らく店舗の方でプラスになるんではないかなと思いますが、年間ではゼロというような数字でまとめております。トータルとして200億円の売上増、営業損益は40億円の増というかたちにしております。
配当に入る前に今回まとめました予算ですけれども、リスクに関してちょっとお話をさせていただきますと、今考えられるリスクは各本部長とも話をしている中でやはり中国の自販機ということになります。
中国の自販機については数字は最低限に必達目標で落としましたので、これからどうなるんだということがありますけれども、中国、皆さんに今までお話しているとおり、自販機がそのまま売れるわけではなくて、オペレーター機能がないと自販機を運営していくわけにいきません。
ですので中国のオペレーター要員の育成が一番大事なところでして、この育成が考えていたよりは遅れているということもあって、見通しを下方修正しているという状況であります。
世界を見ますとヨーロッパで350万台、アメリカで450万台、日本で250万台の設置台数があります。
中国に関しては20万台、アジアに関しては5万台というのが設置台数でして、中国に関しては一人あたりのGDPが上がることによって間違いなく需要が高まってくるということでございます。
同じような文脈でアジアも高まってくるということで先行投資ということも踏まえて、クボタさんからインドネシアの自動販売機の製造会社を買収したということで、3年先、5年先を見越した投資だと認識をしております。
それからこの予算には入れておりませんけれども、今年から始めました今までずっとプロセブンということで業務品質の改善ということも含めてやってきておりますけれども、この4月から新たな取り組みとして社長ヘッドとしまして働き方といってもいいんでしょうか、業務内容の変革。会議それから資料、それぞれの業務の変革ということで効率化を進めてまいります。
このあたりで効率化による経費削減、10億円程度を予算外で達成していきたいなと考えております。
またたらればですけれども、今の為替が継続するということとしますと、下期105円に落としておりますけれども、売上高で140億円、営業利益別で15億円程度を上振れするかもしれないなと考えております。
こういったような内容で売上高8,700億円、それから利益520億円という予算でまとめてございます。
剰余金の配当
ここに出ておりますとおり、配当でございます。16年度に対して上期ベースで1円増の6円配当。
期末は未定としておりますけれども、社長とも話しておりまして、この利益が出たあかつきにはもう少し考えてみないといけないかなということで、前から申し上げているとおり配当性向30パーセントということを考えながら下期の配当のレベルを決めていきたいと考えております。
補足資料
なお、いつもご質問をされる事項について補足資料というかたちで添付をさせていただいてます。
電子デバイスの売上高内訳、半導体、ディスク媒体。それから半導体の分野別売上高構成比、産業、自動車、その他と。
受注の伸長率、これパワー半導体とインバータ。対1Qと対前年ということで添付しておりますので、ご参照いただけたらと思います。
以上で私の説明を終わります。