決算サマリー(2017年度第2四半期)



小松幹太氏:大和証券グループ本社の小松でございます。本日はお忙しい中、当社テレフォン・コンファレンスにご参加をいただきまして、誠にありがとうございます。それでは、本日(2017年10月25日)公表いたしました、2017年度第2四半期決算につきまして、当社ホームページに掲載しております決算説明資料に沿ってご説明をいたします。

まず、4ページをご覧ください。最初に、連結決算のサマリーについてご説明いたします。数値の増減率は、2017年度第1四半期比で申し上げます。

2017年度第2四半期の純営業収益は1,309億円、前四半期比プラス20.6パーセントとなりました。リテール部門は、外国株式取引やエクイティ募集が高水準となり増収。ホールセール部門では、グローバル・インベストメント・バンキングでエクイティ引受けやM&Aビジネスが伸長し、増収となっております。

経常利益は438億円、前四半期比プラス74.3パーセントと、経常増益となりました。アセット・マネジメント以外の各部門が増収増益となり、投資部門では投資案件の売却益計上により大幅増益となりました。

親会社株主に帰属する純利益は319億円、前四半期比プラス64.5パーセントの増益となり、ROEは年換算で10.1パーセント。BPSは772円32銭となっております。

なお、中間配当は1株あたり13円としております。また、資本政策の一環として、取得株式総数5,200万株、取得価額総額400億円を上限とする、自己株式の取得枠を設定いたしました。

グループ連結 損益計算書の概要

それでは、10ページをご覧ください。損益計算書についてご説明いたします。受入手数料は787億円、前四半期比プラス12.9パーセントとなりました。

グループ連結 受入手数料の内訳

受入手数料の内訳につきましては23ページにございますが、株式取引が増加したことにより、委託手数料は166億円、前四半期比プラス2.9パーセントとなっております。

また、引受け・売出し手数料は、複数の大型エクイティ募集案件が寄与し130億円、前四半期比2.2倍となりました。一方、募集・売出しの取扱手数料は、株式投信の販売が前四半期比で減少したことから108億円、前四半期比マイナス3.1パーセントとなっております。

M&A手数料は、海外を中心に多数の案件を手がけました結果35億円、前四半期比プラス14.9パーセントとなりました。トレーディング損益は、財務会計ベースではマイナス4.1パーセントとなっております。

<参考資料>エクイティ・FICC 連結トレーディング損益(大和証券および海外現法)

17ページにございますように、管理会計ベースでは、エクイティトレーディング収益が増加しております。

営業投資有価証券関連損益は、投資案件のEXITにより138億円と、7.9倍の大幅な増収となりました。

グループ連結 販売費・一般管理費の内訳

続いて、11ページをご覧ください。販売費・一般管理費の状況についてご説明いたします。取引関係費は、主に外債・個人向け国債・iDeCo等の販売促進にかかる費用が増加したことにより186億円、前四半期比プラス12.1パーセントとなりました。

人件費は、業績に連動する賞与等が増加したことから446億円、前四半期比プラス3.3パーセントとなっております。減価償却費は、一部システムの減価償却が終了したこと等により60億円、前四半期比マイナス1.8パーセントとなっております。

この結果、販売費・一般管理費の合計は909億円、前四半期比プラス4.4パーセントの増加となりました。

グループ連結 海外部門の経常収支

13ページをご覧ください。海外部門の経常収支についてご説明いたします。海外部門合計の経常利益は38億円、前四半期比2.2倍の増収となり、6四半期連続で経常黒字となりました。

地域別で見ますと、欧州は日本企業のグローバルオファリングやユーロ円CBなどにより、エクイティ引受け収益が大幅に増加したほか、M&Aビジネスが増収となり黒字化しました。

アジア・オセアニアでは、エクイティ収益や債券引受け収益が増加し、増益となっております。また、米州では主力のFICC収益が横ばいでしたが、米国株式売買の増加にともなうエクイティ収益の拡大等により増益となりました。

リテール部門

続きまして、セグメント別の業績についてご説明いたします。14ページをご覧ください。

まず、リテール部門の収支についてご説明します。純営業収益は512億円、前四半期比プラス5パーセントの増収。経常利益は106億円、前四半期比プラス2.3パーセントの経常増益となりました。

エクイティ収益は、エクイティ引受けに係る販売手数料が増加したこと、外国株式の取引が拡大したことなどにより、増収となっております。

債権収益も、 外債・国内債ともに販売額が増加したことにより増収となりました。投資信託については、株式投信販売額の減少により、投信募集手数料が前四半期比マイナス4.8パーセントと減少しましたが、マーケットが堅調に推移したことによりまして、投信代理事務手数料は前四半期比プラス1.5パーセントとなっております。

また、ラップ関連収益である投資顧問・取引等管理料が増加し、その他収益は前四半期比プラス5.7パーセントとなりました。

リテール部門 大和証券

15ページをご覧ください。こちらは、大和証券のリテール部門における当四半期のトピックスと、商品募集・販売額の状況です。複数の大型エクイティ募集案件の販売により、エクイティ募集額は過去最高の3,718億円となりました。

ラップ口座サービスについては、契約額が前四半期比で増加したことに加え、マーケットの上昇に伴い、契約資産残高は過去最高を更新しております。

株式投信については、IoT・ロボット関連株式などの外国株式を主要投資対象とするファンドや、新規設定のダイワDBモメンタム戦略ファンドの販売が好調でした。

外国株式については、欧米株式市場が上昇する中、お客さまへの情報提供に注力した結果、売買代金は過去最高の2,765億円となっております。

ホールセール部門 グローバル・マーケッツ

次に、16ページをご覧ください。ホールセール部門についてご説明します。まず、グローバル・マーケッツですが、純営業収益は300億円、前四半期比プラス10パーセント。経常利益は78億円、前四半期比プラス46.9パーセントとなりました。

エクイティにおいては、米国株式市場の好調に伴い、外国株式の顧客フローが増加したことに加え、ブロックトレードによる収益の増加も貢献し、増収となっております。

また、FICCは、国内外の金融市場での低いボラティリティが継続。顧客フローも低迷し、収益も低水準が継続しています。

ホールセール部門 グローバル・インベストメント・バンキング

次に、18ページをご覧ください。グローバル・インベストメント・バンキングについてご説明します。純営業収益は129億円、前四半期比プラス63.6パーセント。経常利益は6.4倍の48億円と、大幅な増収増益となりました。

エクイティ引受けでは、当四半期最大のPO案件である日本郵政第2次売出しや、出光興産の公募増資など複数の大型案件において、グローバル・コーディネーターを務めました。

デット引受けにおいては、高水準の発行が続く中、普通社債・RMBSなどの案件を積み上げたほか、本邦発行体による公募外債史上最大規模となった国際協力銀行JBICのベンチマーク債で主幹事を獲得するなど、収益を積み上げました。

また、M&Aでは、当社グループの海外ネットワークが関与する海外・クロスボーダー案件が収益を牽引したほか、国内では経営統合案件などを手がけました。

アセット・マネジメント部門

19ページをご覧ください。アセット・マネジメント部門についてご説明いたします。純営業収益は121億円、前四半期比プラス1.1パーセント。経常利益は71億円、前四半期比マイナス0.9パーセントとなりました。

大和投資信託では、(堅調に推移したマーケットによる)時価要因に加え、資金フローにおいても純増を確保したことから、運用資産残高は拡大し、増収増益となっております。

投資部門

21ページをご覧ください。投資部門についてご説明いたします。純営業収益は7.7倍の139億円、経常利益は9.2倍の131億円と、大幅な増収増益となっております。不動産投資案件のEXITによる、売却益計上が寄与しております。

以上、2017年度第2四半期決算について、ご説明申し上げました。当第2四半期は、リテール部門が増収増益となった上、債権トレーディング収益の低迷が続く中でも、エクイティ・トレード・バンキングの好調で、ホールセール部門の利益が前四半期比で倍増しました。

さらに、投資部門で大きなEXITがあり、経常利益・純利益とも、2015年度第1四半期以来の高水準となりました。日本の株式相場も、昨日(2017年10月24日)までの史上最長16日の連続上昇があるなど、ようやく日本経済の実体にキャッチアップをしてきておりまして、多くのお客さまに成功体験がでてきております。

日本企業の企業業績は、今期以降も過去最高を更新していく見込みです。当社といたしましては、この好調な経済環境において、まだ投資を始めておられない、またはお休みをしておられる多くの方々の資産形成のお手伝いをさせていただきたいと考えております。営業員のスキル向上・新規出店・商品やオンラインサービスの充実等を図ってまいります。

みなさまには今後とも、ご支援のほどよろしくお願いいたします。