2018年2月期第2四半期決算説明会

原尾正紀氏:本日はお忙しい中、株式会社エディアの第2四半期決算説明会にお越しいただきまして、誠にありがとうございます。

エグゼクティブサマリ

それでは決算概要についてご説明させていただきたいと思います。まずは総括です。

第2四半期売上は四半期比で横ばいの1億9,700万円となりました。第2四半期営業利益は四半期比で1,100万円改善し、マイナス7,300万円となりました。

第2四半期累計売上は、新規案件への社内リソース集中のため、前期に不採算タイトルのサービス終了を行った結果、売上が減少しており、3億9,000万円となりました。

そして、第2四半期累計営業利益につきましては、下期への成長に向けた新規案件として、4タイトルを開発しており、そちらの開発投資・人材費用等への先行投資によりマイナス1億5,800万円となっております。

トピックスといたしましては、8月より執行役員制度を導入しまして、8月・9月で新たに大手ゲーム会社出身の3名を執行役員として起用して、会社体制を強化しております。

また、8月に株式分割とエクイティファイナンス(第三者割当新株予約権の発行)の実施を決定しております。

ゲームサービス事業については、新たにIPを活用した2本の新規タイトル『ハローキティのドコカナアルカナ』と『温泉むすめ ゆのはなこれくしょん』の開発・配信を発表しております。『ハローキティのドコカナアルカナ』につきましては、事前登録およびプロモーションを開始しております。

ライフエンターテインメントサービス事業については、『MAPLUS+ 声優ナビ』に有力IPの『Re:ゼロ』を活用した新規コンテンツを追加しております。

そして、「コミックマーケット92」の企業ブースで『MAPLUSブース』を出しております。また、この期からライフサポートサービス事業をライフエンターテインメントサービス事業という名称に変更いたしました。

より生活に密着した、エンターテインメント性の高いサービスを作っていくという意味合いで変更しております。

決算概要 売上高推移

続きまして、売上高推移でございます。

この第2四半期につきましては、全体の売上は前四半期比でほぼ横ばいとなっております。当期に関しましては、売上が第1四半期から減少しているのですが、前期に3タイトルを終了しましたので、その人員を新規タイトルの開発に投入しておりまして、現在4タイトルの新規タイトルを開発中でございます。

そのうちの3タイトルは下期にリリース予定となっておりまして、その3タイトルを減らして、タイトル数が半減したことにより、今期第1四半期から売上が減少しております。

ちょうど上期が商品の切り替え時期ということで、売上が減ってはいるのですが、既存タイトルが引き続き売上を維持しており、売上全体としては横ばいとなっております。

ライフエンターテインメントサービスが前四半期で多少増えているのですが、こちらは先ほど言った『MAPLUS+声優ナビ』が好調で、四半期比で増収となっております。

今後、下期から開発中の新規3タイトルが出てくることで、売上が上がっていくことを想定しております。

決算概要 営業利益推移

続きまして、営業利益推移でございます。先ほど申し上げたように、4タイトルを新規開発しております。そちらへの人員・開発投資の結果、上期についてはマイナスとなっております。

第1四半期と比べて、利益は1,100万円ほど良化しておりますが、こちらにつきましては売上構成の中で、利益率の高い受託案件の比率が高まったことにより、利益が改善されているというかたちになります。

販管費推移

続きまして、販管費推移でございます。こちらは新規採用の増加により、人件費が増加しております。

昨年の第2四半期と比べて30人ほど増えておりまして、当社が今99人ぐらいですので、30パーセント以上の人員が増加しているのですが、販管費については前期と比べても抑えられているというかたちです。

全体的に新規タイトルへの投資を続けつつ、コスト削減努力をしておりまして、今まで外注業務委託に頼っていた部分の内製化を進めておりまして、その結果、販管費は良化しております。

そして内製化を進めて、ノウハウを社内に貯めることによって、今後さらなる技術向上とクオリティアップを狙うというかたちで進めております。

第2四半期損益計算書

第2四半期の損益計算書につきましては、先ほどご説明差し上げたとおりでございます。

第2四半期損益計算書(累計)

累計の損益計算書に関しましても、上期はまず新規タイトルの開発に集中しているというところです。タイトルを6つから3つに減らしたことで前期(第1四半期から)売上が減っているのですが、この機に新規タイトルの開発投資を進めることで、下期からの(売上)回収と収益貢献を目指しております。

第2四半期貸借対照表

続きまして、貸借対照表でございます。下期リリース予定の新規案件への投資を継続しております。その結果、固定資産が増えております。

また、第3四半期にエクイティファイナンス(第三者割当新株予約権の発行)を実行予定でございます。ここにはまだ反映されておりませんが、9月に5億8,000万円の資金調達をしております。これは、次の決算のときに数字として出てくるものになります。

今期の業績予想

続きまして、今期の業績予想でございます。売上高15億円、営業利益5,500万円、経常利益4,600万円、当期純利益4,000万円で据え置きしております。

サービス状況:ゲームサービス事業 既存タイトル

続きまして、具体的なサービス状況でございます。ゲームサービス事業につきましては、既存タイトルが、『蒼の彼方のフォーリズム‐ES‐』『ヴィーナス†ブレイド』『麻雀ヴィーナスバトル』の3タイトルとなっておりまして、この3つで現在売上を維持している状況です。ここに下期から出てくる3タイトルが追加されて、売上が増加していくかたちとなっております。

ゲームサービス事業 新規タイトル『MAPLUS++(※仮称)』

新規タイトルの1つ目は、『MAPLUS++(※仮称)』です。まだタイトルは公表していないのですが、こちらはこれまで当社が培ってきた位置情報技術とゲーム技術をくっつけたいわゆる位置情報ゲームでして、2017年の配信を目指して、現在鋭意開発中でございます。

こちらのキャラクター原案は、元株式会社京都アニメーションの堀口悠紀子氏に作っていただいていまして、非常にかわいいキャラクターにできあがっております。前評判も非常にいいタイトルになります。

ゲームサービス事業 新規タイトル『ハローキティのドコカナアルカナ』

2つ目の新規タイトルは、『ハローキティのドコカナアルカナ』です。こちらは、株式会社サンリオウェーブさんとの共同プロジェクトで、こちらも今年の秋に実装予定です。

こちらは、株式会社サンリオキャラクターが多数出てくる予定でして、こちらにも当社が得意とする位置情報を利用した機能が入っております。

また今回、このゲームのために新たなキャラクター、(スライド)真ん中にある「ワス・レッポ王」というのですが、そういったキャラクターを作っていただき、このゲームでオリジナルキャラクターも展開していくというかたちで、株式会社サンリオウェーブさんとがっちりとタッグを組んで作っております。

ゲームサービス事業 新規タイトル『温泉むすめ ゆのはなこれくしょん』

もう1つ、こちらは来年(2018年)のタイトルになるのですが、7月に開発・配信を発表した『温泉むすめ ゆのはなこれくしょん』というタイトルで、株式会社エンバウンドさんとの共同プロジェクトでございます。

こちらは、株式会社エンバウンドさんがプロデュースする地域共生・活性クロスメディアプロジェクト『温泉むすめ』という、温泉を萌えキャラで擬人化したようなキャラクターを使って地域活性化、観光誘致をしていくプロジェクトです。

そちらのキャラクターを使ったゲームを弊社で開発して、来年(2018年に)リリース予定でございます。

女の子には、「道後なんとかちゃん」「登別なんとかちゃん」「箱根なんとかちゃん」という感じで、一人ひとりに温泉の名前がついております。

そのキャラクターを使って、各温泉でいろいろなイベントをやったり、今回作るゲームは位置情報を使ったゲームになりますので、そういったところで地域活性化をやっていこうとうプロジェクトの中の1つでございます。

こちらはまだ公表できないのですが、今季はもう1つIPを使ったタイトルを開発中でございます。そちらは公表できる時期になりましたら、公表させていただきたいと思っております。

ライフエンターテインメントサービス事業

続きまして、ライフエンターテインメントサービス事業でございます。こちらにつきましては『Re:ゼロから始める異世界生活』のIPが、『MAPLUS+声優ナビ』という当社がやっているスマホナビのキャラクターとしてコラボしております。

こちらは非常に好評をいただいていて、ライフエンターテインメントサービス事業の売上にも貢献しているところです。あとはコミックマーケット92に『MAPLUS+』の名前で出展しました。

2018年2月期計画進捗:ゲームサービス事業 3つの重点施策の進捗

続きまして、サービスの進捗でございます。まずゲームサービス事業につきましては、今期の重点施策が3つあります。

1つ目は、新規タイトルのリリース。今期3タイトルをリリースする予定に関しましては、株式会社サンリオウェーブさんの『ハローキティのドコカナアルカナ』と、『MAPLUS++(※仮称)』、あとはまだ発表させていただいていないタイトルの3つを鋭意開発中です。

2番目は、アライアンス、IPタイトルに注力というところでいくと、株式会社サンリオウェーブさんの『ハローキティのドコカナアルカナ』がございます。アライアンスというところでは、株式会社エンバウンドさんとの地域共生プロジェクトがございます。

株式会社サンリオウェーブさんとの協業もアライアンスにも入ってくると思いますが、そういったところを推進しております。

3つ目、タイトルのマルチプラットフォーム展開に関しましては、後ほど詳しくご説明差し上げますが、中国のいわゆるオタクゲーム市場が非常に盛り上がってきております。

ですので、今後は中国に向けたサービス、ゲーム展開というところも手掛けていきたいと思っておりまして、中国の上場会社である美盛文化グループの日本法人・株式会社愛華と業務提携いたしました。

2018年2月期計画進捗:ゲームサービス事業 新規リリーススケジュール進捗

ゲームの新規タイトルリリーススケジュールはこのようなかたちとなっております。下期に今開発中の3タイトルが続々と出てくる予定でございます。

2018年2月期計画進捗:ライフエンターテインメントサービス事業 3つの重点施策の進捗

続きまして、ライフエンターテインメントサービス事業の3つの重点施策の進捗状況でございます。まず1つ目は、今期は新ジャンルの拡大をやっていこうと思っております。第1四半期から新たに占いサービスへのチャレンジをしておりまして、こちらを今後育てていきたいと思っております。

2つ目としては、新技術開発推進というところで、当社が以前から力を入れている位置情報やAIというところを更に強化いたします。とくに位置情報につきましては、Yahoo!カーナビさんへの技術提供なども含めて、今、いろいろとやっております。

3つ目としては、サービスの成長・育成です。これまで培ってきたサービスを成長させようということで、とくに今『MAPLUS』に新たなコンテンツを追加したり、そのようなところで成長させております。

2018年2月期計画進捗:ライフエンターテインメントサービス事業 新規リリーススケジュール進捗

ライフエンターテインメントサービス事業の新規リリーススケジュールは、このようなかたちになっております。

成長戦略 3つの施策

続きまして、今後の成長戦略なのですが、当社では3つの施策を考えております。1つ目は「オタクコンテンツ」、2つ目は「新技術」、3つ目は「アライアンス」ということで、この3つの施策を進めております。

成長戦略:オタクコンテンツ

まず、「オタクコンテンツ」でございます。当社はオタク市場向けコンテンツに非常にフォーカスした商品展開をやっております。

こちらはARPU(客単価)が高いというメリットや、特定ジャンルに集中することで、そこにカテゴライズされたユーザーを囲い込んで、広告・プロモーション費をあまりかけないで集客できる、集客したユーザーを次のサービスに引き継ぐというメリットを考えてこのようなオタク市場にフォーカスしております。

オタク市場というと、どうしてもニッチな市場と思われがちなのですが、近年では非常に拡大していて、ニッチというよりもメジャーに近い存在になってきていると考えております。

我々も出店しているのですが、毎年夏と冬に2回、ビックサイトでコミックマーケットが行われるのですが、今や日本国内で一番大きな集客数のイベントに成長しています。

モーターショーやゲームショーと比べても、非常に集客力の高いイベントになっているというところで、成長市場として大きいのではないかと考えております。

先ほども少し申し上げたのですが、中国でも同じような流れがありまして、今、中国のオタク市場、中国では2次元市場と言っているのですが、それがここ1、2年で急激に盛り上がってきています。

この7月に中国のゲームショーがあって、そちらに講演で呼ばれて行ったのですが、盛り上がりがすごくて、私もびっくりしました。(映画)『君の名は。』が日本でヒットしたのですが、中国でも大ヒットしていまして、1億人以上の人が観たらしいです。

中国では今、日本のアニメやゲームが流行っています。一方、スマホゲームというところで見ると、中国で流行っているゲームの上位には、日本の陰陽師をモチーフにしたゲームが入っています。

日本の声優さんを使っていて、日本語で出ているのですけど、中国の会社が出していて、日本のコンテンツが中国でマイノリティになっていたり、日本のいわゆるオタク文化が中国でも盛り上がってきています。

そのようなところで、我々も「オタクコンテンツ」にフォーカスするという対策をしていきたいと考えています。

成長戦略:新技術

続きまして、成長戦略の2つ目の「新技術」でございます。こちらは当社がずっとカーナビの開発をやってきたということもあり、位置情報マップについてはずっと研究開発を続けてきておりますので、そういったところと、今後盛り上がってくるであろうAIなどの新技術開発を続けていきたいと思っています。

そして、そのような技術をゲームなどのエンターテインメントと融合させて、新しいサービスをどんどん出したいと思っております。

当社はもともとガラケーとかカーナビとか、いろんなデバイスに向けたコンテンツを作っておりましたので、これから出てくるであろう新しいIoTデバイスについても、いろいろなアンテナを張りながらコンテンツ提供をしていきたいと思っています。

成長戦略:アライアンス

成長戦略3つ目の「アライアンス」でございます。こちらはそれぞれの分野で強い他社さんと協業して、新しいタイトル・サービスを共同で作っていくことを強化していきたいと考えています。

今やっているものですと、株式会社サンリオウェーブさんとの共同プロジェクトや、先ほど言った『温泉むすめ』のプロジェクトなどがそうなのですが、そのようなところで我々だけではなく、いろんな分野に強い方々を探して、新しいサービス、新しいジャンルを開拓していきたいと考えております。

補足資料 執行役員

補足資料なのですが、8月から9月にかけて、新たに大手ゲーム会社出身の執行役員が3名入社しております。それぞれいろいろなキャリアを積んでこられた方々なので、今後当社のゲーム、ライフエンターテインメントのサービスタイトルというところで、大きく前進するのではないかと考えております。

補足資料 人材・技術資産

人材・技術資産のところで、当社の特徴は社員の90パーセント以上がクリエイターで、物づくり、コンテンツ中心の会社としてやっているのですが、その中で人材の質・量ともに足りないというのが現状でして、ここをどんどん拡大している状況です。

新規タイトルをつくるためには人が必要なので、そのような人材をどんどん増やしていっている状況です。

補足資料 事業構造(ビジネスモデル)

一方で、当然の人を増やせばその分お金がかかって、コストも増えていくことになります。そこについては先ほどご説明差し上げたとおり、今まで外注に頼っていた部分を内製化に振り替えていまして、全体のコストは削減しながら人材を増やしております。

そうすることで、ギュッとしまった筋肉質のコスト体質を作って、今作っている新規タイトルが立ち上がったときに、売上がアドオンされると、今より高利益体質な会社にできるのではないかと考えております。

補足資料 エディアの位置情報技術

最後に、当社の情報技術についての説明がいくつか書かれております。

もともと当社はSDカードを使ったポータブルカーナビを日本で初めて開発・販売した会社でございます。2005年からずっとカーナビや位置情報の技術を蓄積してきております。

これまでも「プレイステーション・ポータブル(PSP)」専用のナビなどを商品化してきておりまして、今はスマホ向けのナビ『MAPLUS+声優ナビ』に力を入れております。

ここから派生して、この技術をゲームと融合させた、位置情報ゲームを新規で複数開発中でして、今期と来期に向けて新たにリリースされてくる予定です。

みなさんご存知のとおり、『Pokémon GO』のような位置情報ゲームを作っているナイアンティックという会社は、Googleのマップ部門が独立してできた会社です。

やはり位置情報ゲームを作るときに、マップと位置情報ゲームの技術が非常に重要になってきますので、まさに当社はこれまでもナビとゲームの両方をやってきた会社として、位置情報ゲームに力を入れていきたいと思っています。

上期はそういった意味では、新規のタイトルの開発に注力しておりまして、まだ新規タイトルが出ていない状況で、かつ前期に3タイトル終了した結果、売上が下がってはいるのですが、下期にかけて新しい技術、新しい試みを用いた新規タイトルが続々と出てきます。

今4タイトルを開発中で、今期中にその内の3タイトルが出てくる予定です。

下期に向けてそのようなタイトルをリリースして、売上を積み上げて、更なる成長を図っていきたいと思っております。みなさまの引き続きのご支援、ご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いします。

今日はお忙しい中、弊社の決算説明会にお越しいただきまして、誠にありがとうございました。