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株式会社アトラエ6194

東証プライム

サービス業

成長投資と株主還元を両立するPeople Tech Company 独自の組織力により実現される高い生産性

新居佳英氏(以下、新居):株式会社アトラエ代表取締役CEOの新居です。本日は、弊社のWebセミナーにご参加いただきありがとうございます。さっそくですが、会社や事業、組織についてご説明します。よろしくお願いします。

本日の要点を整理します。我々が一番お伝えしたいのは、当社が成長企業でありながら、高い収益性を基盤とし、株主還元の実現を目指している点です。この両立を目指すことが当社の特長です。

その原点となる最大のポイントは、独自の組織作りにあると考えています。当社は非常にユニークな組織を構築しており、例えば、職位がなく、上下関係を一切排除したフラットな自律分散型の組織を実現しています。

この組織形態は設立から23年間変わらず維持されており、上司・部下の関係性が存在しない自律分散型組織として多くのメディアでも取り上げられています。当社としても、これを最大の強みと位置付けています。そして、この強い組織から生み出される高い収益力や成長性を基盤に、成長投資と株主還元の両立を実現する事業を運営しています。

具体的には、来期の売上高成長率は前期比プラス30パーセント以上を予定しており、来期は増益局面を迎えると考えています。今期総還元性向は187.2パーセント、配当性向も83.6パーセントを見込み、非常に高い株主還元を実現していきたいと思います。総合利回りは最大8.5パーセントを予定しています。

また、三井住友フィナンシャルグループとの合弁会社としてSMBC Wevox株式会社を設立しています。この合弁会社を通じて、三井住友フィナンシャルグループが保有する全国5万社のクライアントにアプローチできることを1つの武器として、今後も成長していきたいと考えています。

経歴

簡単な自己紹介をします。この会社は2003年10月に設立し、およそ23年が経過している会社です。2016年にはマザーズ市場(現グロース市場)に上場し、2018年に東証一部(現プライム市場)へ市場変更しています。

私自身は、もともとインテリジェンス社(現パーソルキャリア)に新卒で入社し、そこでベンチャー企業でのさまざまな経験を積んだ後、2003年にこの会社を設立しました。

Agenda

さっそく本日のアジェンダに入ります。このような流れで進めていきます。

Our Vision

会社概要についてご説明します。当社が目指しているビジョンについてご説明します。「世界中の人々を魅了する会社を創る」というビジョンを掲げています。このビジョンには、すべての社員が誇りを持てる組織と事業の創造にこだわり、関わる人々がファンとして応援したくなるような魅力ある会社であり続けたいという思いを込めています。

「世界中の」という言葉を掲げていますが、日本を代表するグローバルカンパニーを目指し、世界中の多くの人々と関わりながら、その方々に応援されるような会社を作っていきたいと考えています。

テクノロジーによって人の可能性を拡げる事業を創造し、働きがいや生きがいのある社会を実現する

我々の事業ドメインを「People Tech」と名付けましたが、これは自ら作り出した造語です。一般的には、「HR Tech」という言葉がよく使われます。我々も上場時にはHR Techで最初の上場企業と言われました。しかし、最近ではHR Techという言葉がさまざまな場面で独り歩きしている印象もあります。

そうした中で、我々が本当に目指していることや実現したい社会価値を考えると、HR Techという言葉よりもPeople Techのほうが適していると感じています。そのため、我々はPeople Techという言葉を使用しています。

このPeople Techに込めた思いとしては、「テクノロジーによって人の可能性を拡げる事業を創造し、働きがいや生きがいのある社会を実現する」という考えがあります。当社は、組織や社員の働きがい、いわゆるエンゲージメントを非常に重要視した組織作りを行ってきました。

これをさらに社会全体に広げ、日本社会全体で働きがいや生きがいのある社会を実現することが、日本の経済成長につながると信じています。そのため、そうしたサービスを提供していきたいと考え、事業を運営しています。

アトラエが大切にする考え方

アトラエが大切にする考え方として、「株式会社は関わるすべての人々が幸せになるための仕組みである」と捉えています。株式会社は、1600年代にオランダ東インド会社から始まったと言われており、関わるすべての人々がそれぞれの役割を分担し、強みを活かしながら幸せになっていくという、人類が考案した仕組みだと考えています。

「関わるすべての人々」というのは、まず働く社員を指します。また、サービスや対価を購入していただくお客さま、そして応援や投資をしていただく株主のみなさま、共に事業を成長させたり価値を創出したりするパートナーの方々、さらには関わる社会そのものも含まれると思います。こうした方々すべてが幸せになるために存在するのが株式会社であると考えています。

関わる全ての人々を幸せにするためのサイクル

そのような価値観のもと、我々は経営の観点でこのサイクルを回していくことが経営そのものだと考えています。一丁目一番地は社員の幸せだと考えています。先ほどから繰り返し申し上げているように、我々は組織作りに非常にこだわっています。特に、知識産業で戦っている私たちにとって、最大の競争力は「人」だと思っています。

優秀な社員が集まり、その社員が活き活きと自分たちの力を発揮できる環境を作ることが、最も強力な競争力となり、価値の創造につながると確信しています。

こうした社員とともにお客さまに価値を提供し、大切な人に誇れる事業を創造することで、ユーザーやクライアントに価値を提供します。その結果、適切な対価をいただき、それによって健全な売上高や利益の成長を実現し、企業価値を向上させていきます。これが、株主のみなさまへの価値提供へとつながると考えています。

また、多くの株主の方々からさらに応援をいただき、支援を受けることによって、さらなる事業投資や雇用の拡大、納税、さらには社会価値の提供として、芸術やスポーツ、教育、福祉に対する貢献へとつなげていきます。

その結果、社員が自分たちの会社に対して誇りとプライドを持ち、さらに努力するというサイクルが生まれます。このサイクルを回しながら、グローバルで社員を雇用し、グローバルでお客さまに価値を提供し、グローバルな株主から応援を受け、グローバルな社会に貢献していきます。

そのようなところまで拡大することで、世界中の人々を魅了する会社へとつなげていけると考えています。

持続可能な社会への投資 未来を担う子どもたちの挑戦に伴走

最近の社会的取り組みとして、未来を担う子どもたちの支援を行っています。これは、一般財団法人SAMURAI財団が企画・運営する小学生向け起業教育プログラムで、当社が心から共感しているものです。

特に、SAMURAI財団が提供するアントレプレナーシッププログラムには私自身も大きな価値を感じており、少子化が進む日本において、子どもの成長や育成が非常に重要だと考えています。

教育そのものを大きく変えていくことは簡単ではありませんが、このような取り組みを通じて、多くの子どもたちが明るい未来を描き、前向きに成長していくことを期待しています。当社としても、さまざまなかたちで貢献していきたいと考え、投資やプログラムのサポートを行っており、SAMURAI財団に協力しています。

People Tech Services ~HR Techとは一線を画すアトラエの事業~

アジェンダの2つ目として事業についてご説明します。先ほど申し上げたPeople Techという領域において、当社はいくつかのサービスを展開しています。

主に2つの社会課題に対して取り組んでいます。1つはスライドの左側に記載されている、人と組織をいかに最適にマッチングするかという課題です。

人が活き活きと働きパフォーマンスを発揮するためには、自分の価値観に共感できる組織をしっかりと選ぶこと、また組織側も人を適切に選ぶことが重要です。このプロセスを「マッチング」と呼んでいますが、このマッチングを適切に行うことが非常に重要です。

極論を言えば、日本全体として最適な人員配置を実現できれば、日本の経済力が向上すると考えています。その実現を目指し、私たちはテクノロジーを活用した取り組みを進めています。この取り組みを支えるのが、「Green」というサービスと、これからリリース予定の新しいサービス「Qooa」の2つです。これらのサービスは、最適な人材配置を実現する役割を担っています。

スライドの右側ですが、もう1つの取り組みとして、チームパフォーマンスの最大化に取り組んでいます。残念ながら、日本は働きがいのない国と言われたり、ホワイトカラーの生産性が先進国で最も低いと言われたりしていますが、私は日本のチームや組織には非常に大きなポテンシャルがあると考えています。

私たちは、そのポテンシャルをしっかりと発揮できるようにサポートしていきたいと考えています。そのための取り組みとして、「Wevox」というSaaSツールを提供しています。このツールは、チームの力をどのように発揮させるか、組織の生産性やパフォーマンスをいかに向上させるかに挑戦するものであり、私たちはその事業を運営しています。これらの事業群を通じて、私たちは価値を創出していくことを目指しています。

IT系人材に強みを持つ成功報酬型求人メディア

具体的に少し事業についてご説明します。まず「Green」についてですが、「Green」はIT系人材にフォーカスした成功報酬型の求人メディアです。

特長は3つあります。1つ目は、成功報酬型の求人メディアというのが、当社が「Green」を立ち上げた際には世の中に存在しなかったモデルであるという点です。従来、求人メディアというと、基本的には広告料金を支払って掲載するものがほとんどでしたが、当社は初めて成功報酬型、すなわち採用が成功した場合にのみ費用をいただくというモデルに切り替え、市場でのシェアを獲得しています。

2つ目として、一律の固定料金を導入しています。職種ごとの固定料金制を採用しており、エンジニアや営業など、それぞれの職種ごとの料金設定にしています。そのため、年収の高低によってフィーが変わることがなく、基本的に安価な採用を実現しています。

3つ目は、独自の非公開情報を蓄積している点です。これは、企業の選考過程や結果、個人のプロフィールや行動履歴、アクション結果といったデータです。

こうした独自のデータをビッグデータとして蓄積・解析することで、「求職者ごとにどの企業で内定が出る可能性が高いのか」「この企業にとってどの求職者が相性が良いのか」などを、テクノロジーを駆使して分析します。これにより効率的なマッチングを実現することを目指しているのが「Green」というサービスです。

テクノロジーで効率的なマッチングを実現

もう少し具体的なビジネスモデルのイメージをお伝えします。例として、旅行代理店の業務のリプレイスについて記載しています。ここで挙げるのは、かつて私も経験した、旅行代理店の窓口に直接行って航空会社のチケットや海外ホテルの予約、ツアーの予約を行っていた時代の話です。

その後、インターネットの商用利用が進展したことで、いわゆる「Expedia」を中心としたような、仲介業務をテクノロジーで補い、お客さまが宿泊施設や航空会社と直接つながる仕組みが普及しました。これにより、そのテクノロジーのプラットフォーム上で予約やチケット購入が可能となり、現在ではこうしたサービスが主流となっています。

こうした流れにより、かつて主流であった窓口業務で人員を用いて行う売買業務は、次第にリプレイスされてきました。

まさに私たちが取り組もうとしているのはこれとほぼ同じです。人材紹介というかたちで、人を介して転職者と採用企業を結びつけるビジネスは、日本でも非常に大きな市場を持っています。しかし、テクノロジーの進化により、この市場は今後必ずテクノロジーによってリプレイスされていく、これは不可逆的な流れだと考えています。この変化を私たちがこれからも担っていく、それが「Green」が狙っているマーケットです。

独自のポジションを確立したGreen

「Green」の競争優位性についてです。1つ目は独自のデータです。私たちは20年以上にわたり運営を続けており、その中で非常に多くの独自データを蓄積しています。このデータを分析することで、誰がどのような会社で活躍できるのかをしっかりと解析し、的確な提案を行うことが可能です。

2つ目は、人材紹介会社と異なり、人を介さずにテクノロジーでマッチングを実現している点です。この仕組みにより、アドバイザーやカウンセリング施設を必要とせず、コスト競争力が非常に高いという特長があります。

最後に、20年以上の運営で得た先行優位性です。多くの企業にご利用いただき、多くのユーザーが登録しています。さらに、20年以上蓄積されたデータが我々の競争優位性を確立する強力な基盤となっています。

様々な業界×IT化による追い風

実際、当社はIT業界に強みを持つサービスとして、この20年間運営を続けてきました。昨今では、DXやAIの普及により、IT業界に限らず多くの業界でテクノロジーを活用することが必須となっています。その中で、これらのテクノロジーを適切に扱える人材に対するニーズが、あらゆる業界で増加していると考えています。

その結果、「Green」については、お客さまの裾野が非常に広がり、多くの業界の方々にご利用いただいています。

KPIの定義

我々が重要視しているKPIについて、みなさまとのコミュニケーションの1つの要素として開示していますので、参考までにご覧いただければと思います。

Web広告への戦略的投資によりアクティブユーザー数は前年同期比+1.9%

このKPIの推移をご覧いただければ、「Green」の事業成長の推移がおおむねわかるかと思います。こちらはアクティブユーザー数で、非常に重要な指標となっています。これは月間で「Green」を訪れ、活用している人数を表す数字です。現在、月間でユニークユーザーが約5万5,000人となっています。

前年同期比ではプラス1.9パーセントとわずかな増加にとどまっています。ただ、広告投資の競争環境が昨今非常に激化しており、広告投資のROIがなかなか向上しにくい状況です。そのような中でも、なんとか前年同期比でプラスを達成することができています。

応募人数・応募率ともに3四半期連続で微増 応募率は過去最高水準

この応募人数と応募率は、アクティブユーザーの中からどれだけの方が実際に企業に応募するか、またはどの程度の確率で応募しているかを示しています。

これらはターゲティングやプロダクト改善によって大きく変化しますが、プロダクト改善や広告ターゲティングが非常に効果的に進んだおかげで、応募人数は2万2,000人を超え、前年同期比でプラス8.8パーセント伸ばすことができました。

アクティブユーザー数がそれほど伸びていない中で応募人数がこれだけ増加しているのは、的確なマーケティングターゲットとプロダクト改善が要因です。また、応募率も過去最高レベルまで上昇しており、これは明らかにプロダクト改善による効果だと思いますが、非常に良好な結果が出ています。

3Q書類選考通過率は20.7%で着地 プロダクト改善に加え、Wevox・Greenのセールス・CS組織の統合による活用促進を通じて書類選考通過率の向上を図る

一方で課題として挙げられるのが、書類選考通過率です。これは企業が応募者に対して面接を行うか否かを判断する部分ですが、ここが向上しなければなかなか結果に結びつかないため、我々はこのマッチング部分にテクノロジーを活用しています。しかし、現在この通過率が若干下落傾向にあるため、早急に改善が必要であると認識しています。

入社人数はYonY△13.2%

結果として、この書類選考通過率が下がったことで、入社人数が伸び悩んでいるのが現状です。ただし、先ほどもご覧いただいたとおり、アクティブユーザー数が増加し、応募人数や応募率も向上しています。そのため、今後は後工程の改善が進めば、入社人数は自然と増加していくと確信しています。

登録企業数は右肩上がりで推移

登録企業数は問題なく右肩上がりで推移しています。

期末掲載求人数は30,000件前後で推移

期末掲載求人数についてです。現在、少し減少している状況ですが、大きな問題はありません。ただ、若干のテコ入れが必要と考えています。どちらかというと、採用ニーズの高い求人をしっかりと掲載することや、採用ニーズの強い企業に利用していただくことが非常に重要だと考えています。

KPIの状況整理

KPIの状況整理についてです。全体としては概ね順調ですが、入社人数だけがまだ追いついていません。このため、早急に出口の部分を改善し、しっかりと入社人数までつなげていければと考えています。

Greenの成長性

「Green」の成長性についてですが、まだまだリプレイス可能な市場はあります。人材紹介市場全体は4,500億円規模の市場と言われており、「Green」がディスカウントモデルであるため、「Green」の価格にすべて換算し直しても、日本国内で2,700億円程度の市場が存在します。

そのため、「Green」がリプレイス可能な市場はまだ十分に残されています。その中で「Green」の付加価値を高めていくことが非常に重要であると考えています。

AIキャリアエージェント Qooa たった10分の対話で人智を超えたマッチングを実現

新しいサービスの「Qooa」です。テクノロジーの進化、特に生成AIの進化に伴い、我々が「Green」で実現したかったことを、「人と企業をどうやってテクノロジーで最適にマッチングするか」において、このAIをフルに活用したサービスとして取り組んでいきたいと考えています。

「Green」自体は、すでに世の中に一定の価値を提供しているサービスです。そのため、「Green」を大幅に転換するよりも、このAI時代においてまったく新しいサービスや新しいプロダクトを考えていくほうがはるかに有効だろうと、現在「Qooa」というサービスに取り組んでいる状況です。

対話データから高精度・高次元に人材を評価し、多様なキャリア機会とのマッチングを実現する

具体的には、一般的な生成AIとは異なる特長を持っています。1つ目は、業界知識やキャリアに特化した膨大なデータを、RAG化というかたちで整理して保有しているAIである点です。また、非常に対話能力に優れたAIを開発しており、人材の能力や魅力、価値観などを引き出す対話能力を備えたAIサービスとして設計しています。

さらに、その対話から得られる非構造化データに基づき、対象者の能力や特性、価値観などを高次元に評価する、いわゆるアセスメントを正確に実施できる特性を持った、かなり特殊なAIサービスを構築しています。

高い付加価値×高い収益性×優良顧客基盤による非連続な成長を実現する

簡単な特長についてお伝えします。1つ目は、人智を超えた高い付加価値に取り組んでいる点です。現在、人が関与してアドバイスやサポートを行っている部分を、すべてAIで行うことを目指しています。これにより、人智を超えた価値を提供できると考えています。

また、人材紹介市場については、4,500億円規模の市場があるとお伝えしましたが、このマーケットでAIを活用したサービスを導入することで、収益性の高いビジネスモデルを実現できると考えています。

さらには、「Green」が20年以上にわたり活動してきたことで培われた優良顧客基盤がすでに存在しています。これをそのまま活用することで、非常に早い立ち上がりが期待できると考えています。

Qooaを新たな武器に、Green×Qooaで、人と企業の最適かつ理想のマッチング体験を生み出し、マーケットシェア獲得を目指す

最初にお話しした、人と企業の最適で理想的なマッチングの実現に向け、「Green」と「Qooa」の両方で取り組んでいきたいと考えています。また、この4,500億円規模の人材紹介マーケットを、当社のテクノロジーでしっかりとリプレイスしていきたいと考えています。

組織力向上を支援するプロダクト

「Wevox」についてです。これは組織力向上を支援するプロダクトです。企業が現在の課題としている組織力やチーム力の向上、生産性の向上、離職率の防止を実現するためのサービスとなります。一例として、エンゲージメントを可視化する機能を備えています。

すでにご案内のとおり、エンゲージメントとは、組織に対する自発的な貢献意欲や主体的に仕事に取り組む心理状態を評価したものです。エンゲージメント理論に基づいて、数値化を可能にするサービスです。これをしっかりと定量化し、見える化することに成功したプロダクトです。

また、「Green」や「Qooa」と同様に、高度なテクノロジーを活用しています。収集した膨大なデータを、AIを含むビッグデータ解析や統計解析を用いて分析することで、「組織の課題がどこにあるのか」「組織の強みや課題・弱みがどこにあるのか」を瞬時に結果として出せるようになっています。

さらに、独自でしっかりと収集したデータを活用しています。この独自データには、個人の特性や能力、チームの課題やエンゲージメント状況などが含まれ、それらをもとに組織の力をどのように改善し、高めていくかに取り組んでいるサービスです。少なくとも、一般的な生成AIに代替されることはありません。

AI時代におけるWevoxの競争優位性

AI時代における「Wevox」の競争優位性についてですが、1つ目に挙げられるのは、希少で独自性のあるデータを保有している点です。このデータは外部にはないものであり、「Wevox」を利用している企業の社員の特性や能力、組織としてのエンゲージメントデータやその推移などを独自に蓄積しています。このデータをもとに、生成AIを活用した分析を行い、価値を提供していきます。

「SaaS is Dead」と言われていますが、我々にとって生成AIは非常に重要度の高いテクノロジーだと認識しており、このAIによって、我々の「Wevox」の価値がさらに高まると考えています。

また、テクノロジーのサービスといえば「なにかがわかるだけ」ということが多い印象があるかと思います。しかし、我々の「Wevox」は、ただ情報を尋ねたり理解したりするだけでなく、チームでのディスカッションやコミュニケーション、さらには行動変容までを促すことをしっかりとサポートするのが特長です。

希少な独自データを武器に、生成AIには代替不可能な「実践」までを強力に支援・伴走する垂直統合型プラットフォーム

具体的にお伝えします。この「たずねる」「わかる」「はなす」「できる」という4ステップは、組織力を向上させるために必要なステップだと言われています。我々は「たずねる」にいくつかの機能を備えており、「わかる」に関しても、テクノロジーをフル活用することでさまざまな情報が得られるサービスとなっています。

それに基づき「はなす」では、デジタルホワイトボードや対話を活性化させるテンプレートが用意されており、AIによるサポートなど、さまざまな機能を備えています。

「できる」についても多様なプログラムを用意しています。研修やチャットでのサポート、オンラインアカデミーとして学習に特化した機能があるほか、個人で動画によるトレーニング学習が可能な機能も備えています。

また、無料でセミナーを受けられたり、他社との交流の場として、組織改善に取り組むチームの担当者同士がコミュニティ内で情報を共有したり、課題について話し合ったり、成功事例を共有したりすることで、互いに組織改善をサポートし合う機能を持っています。これが「Wevox」の全体像です。

AIが組織の状態や変化を瞬時に分析し、レポートを自動生成

具体的な画面や機能のイメージですが、例えばAIがさまざまなデータを用いて瞬時にチームの課題や強みを分析し、レポートを生成する機能があります。

Wevox専用のデジタルホワイトボードで組織の対話を活性化

デジタルホワイトボードの機能についてご紹介します。昨今、リモートで仕事をされる方が非常に増えている中、オンラインでのミーティングにおいて議論が活発化しない、整理が進まない、結果につながらないといった課題があります。こうした課題に対し、デジタルホワイトボードは実際のアナログホワイトボード以上に価値を発揮します。

スタンプやテンプレートなど、さまざまな機能が用意されており、それらを活用することで議論が円滑に進みます。また、簡単に記録として残すことができる機能もあり、非常に重宝されています。

誰もが組織力向上を実現できる実践サポート 現状把握で終わらずに、現場主導の組織改善を強力に支援

テクノロジーのサービスでありながらも、そのサービスを活用して実際に組織を変えるのは人間です。そのため、人を対象としたさまざまなサービスやプログラムも提供しています。

具体的には、交流会や勉強会といったオフラインのアナログな取り組みだけでなく、オンラインでの学習プログラムも数多く提供し、組織の行動変容をしっかりと後押しすることに取り組んでいます。

顧客価値の最大化に向けた料金プランの刷新

これらのサービスをすべて一貫して「チームサクセスプラン」として、社員1人当たり月額600円で提供しています。

「どれかの機能だけを」とおっしゃるお客さまも時折いらっしゃいますが、組織を変えるためには「たずねる」「わかる」「はなす」「できる」のすべてが必要であると我々は考えています。そのため、これらすべての機能をしっかりと活用していただくよう「チームサクセスプラン」として提供しています。

様々な業界でWevoxの導入が促進

「Wevox」の導入先企業や組織についてですが、「Green」よりもさらに幅広い範囲で採用されています。株式会社をはじめ、スポーツチームや学校法人、官公庁など多岐にわたる導入が進んでいます。

実際に4,500を超える組織や企業、チームで導入されており、日本を代表する企業でも数多く利用されています。これにより、組織改善や社員の働きがいの向上、生産性の向上、離職防止といった効果を実現しています。

人的資本の開示について Wevoxのエンゲージメントスコアを活用する事例が増加

昨今は上場企業を中心に人的資本の開示に対する市場からの要求が強まっています。スライドにあるとおり、多くの上場企業がエンゲージメントスコアを開示し、人的資本の開示に取り組んでいることが、我々の追い風となっています。

希少な独自データの蓄積により、AI時代においても揺るがない競争優位性を確立

独自データやユーザー回答データを蓄積していることが大きな参入障壁となり、競争優位をもたらしています。

1,090百万円(YonY+32.9%)の売上高を達成

おかげさまで、導入社数はサービス開始以来右肩上がりで推移しています。それに伴い、売上も右肩上がりで推移しています。少し下がっている箇所がありますが、これは特殊要因によるもので、基本的には右肩上がりで推移しているとご認識ください。

SaaSビジネスにおいて非常に重要な指標である月次チャーンレート、いわゆる解約率についてです。ここが1パーセント未満であることは非常に大きな価値があると考えています。多くの企業が価値を感じて、解約せずに継続利用してくれているということです。

そのため、1パーセント未満という水準を維持していることは、新たな顧客がどんどん上に積み重なっていくことを意味しています。この指標は非常に重要であり、現在も十分に価値をご理解いただいていることで、非常に低い月次チャーンレートを実現できています。

三井住友FGとの合弁会社「SMBC Wevox株式会社」の売上貢献により更なる成長加速を追求

成長に向けた当社の取り組みについてですが、先ほども申し上げたとおり、当社は三井住友フィナンシャルグループとの合弁会社であるSMBC Wevox社を設立しています。

このSMBC Wevox社を通じて、三井住友フィナンシャルグループの東名阪にある100ヶ所以上の営業所で、営業所の方々がアウトバウンドセールスにより「Wevox」をお客さまに提案しています。

さらに、SMBCグループ自体も行員10万人が「Wevox」を積極的に活用し、自社の組織力を高める取り組みに挑戦しています。自社で使用しているものを自分たちの顧客に提案するという流れが実現できている状況です。

SMBCグループによる積極的なアウトバウンドセールスにより日本全国規模での顧客獲得が加速

実際、私たちは東京にしかオフィスを持たない、かなり小規模な会社であり、それほど営業力が高いわけではありません。それにもかかわらず、北は北海道から南は九州まで、幅広いお客さまに「Wevox」を導入していただいています。

この成果は、まさにSMBCグループのネットワークや営業力のおかげであり、今後も全国各地で「Wevox」をご利用いただけるよう、活動を進めていきたいと考えています。

Wevoxの成長性

「Wevox」の成長性についてですが、ここは非常に難しい部分だと思います。我々は「Wevox」を、マーケットを啓蒙するリーディングサービスと位置付けており、「Green」や「Qooa」のように既存マーケットで競争するものではないと考えています。

しかし、あえてシミュレーションするのであれば、日本にはまだ大きな市場が眠っていると考えています。我々が最先端のリーディングサービスとしてこの市場を啓蒙し、しっかりと開拓していくことで、「Wevox」はさらに成長する可能性があると考えています。

FY2026 通期業績予想の修正

アジェンダの3つ目である成長戦略と資本政策についてお話しします。

少し前に発表した通期業績予想の修正についてです。大変残念ながら、売上目標として期初に掲げた86億円に対し、現時点では修正後の着地見込みが82億5,000万円となっています。

この要因については、スライドに記載されているとおり、「Green」が44億3,000万円という目標でスタートしたものの、実際には40億円を超える程度で着地しそうな状況になっており、この部分を修正しています。

背景としては、書類選考の通過率が上がっていないこと、また直接売上に寄与する入社人数を十分に増加させられていないことが挙げられます。この課題に対しては、エンジニアリングを中心に機能開発やプロダクトの見直しを進めてきましたが、それだけでは十分な改善が得られないことが明らかになってきました。

そのため現在、カスタマーサクセスと営業の強化を図るべく、「Wevox」と「Green」のカスタマーサクセスチームを融合し、我々が持つアトラエオールでの営業力やカスタマーサクセス能力を「Green」と「Wevox」で兼用することで、「Green」へのテコ入れを進めています。

これによって、「Green」はおそらく来期以降に売上を再び成長軌道に乗せられると考えています。

一方で、「Wevox」に関しては非常に堅調に推移しています。期初に立てた目標である41億2,500万円は十分に到達可能な見込みです。SMBC Wevox社経由の案件が非常に増加しており、その収益性が高いため、結果として営業利益は逆に上方修正しました。具体的には、13億円の目標を14億円に修正しています。

株主還元の更なる強化

株主還元の積極的な取り組みについてです。1つ目は、上限5億円・上限50万株を自己株式の取得および消却を決議しています。また、最適な資本構成と資本コストをしっかりコントロールする目的のもと、自己株式取得金額と同額の最大5億円の借り入れを実行する予定です。

配当については、利益の上方修正を受け、3円の増配を実施するという上方修正を行いました。さらに、来期である2027年9月期においても37円以上で積極的な株主還元を継続していきたいと考えています。

全体としては、最適資本構成によるWACCの低減と資本効率の向上を通じて、企業価値の最大化を追求していきたいと考えています。また、自己株式の取得・消却や配当に加え、株主優待にも取り組んでいきます。

FY2027 成長戦略

2027年9月期の成長戦略についてです。売上高成長率は前期比プラス30パーセント以上を予定しています。また、2026年の10月から始まる来期については、営業利益成長による増益局面を迎える予定です。今期以上に高い利益率を達成できると考えています。

その高い収益性を基盤に、先ほど申し上げた積極的な株主還元策を実施しますが、これは成長投資を損なうことなく進めていきます。我々は成長投資と株主還元の両立が可能で、それだけの収益力を有していると自負しています。EPSの継続的な成長を通じた長期的なROE向上を追求していきます。

今回の事業戦略における大きなポイント、すなわち骨太の方針として挙げているのが、我々が保有している「Wevox」「Green」「Qooa」というPeople Tech事業を、中長期的にすべて統合する計画の推進です。

採用という入口からその後の人材活用、エンゲージメント向上、さらには組織力や生産性の向上といった分野までを一貫してサポートできるように、現在保有しているサービスを融合し、統合したサービスを提供していくことを長期的に考えています。

短期的には、「Wevox」の競争力および競争戦略についていくつかの施策があります。スライドに記載されているとおりですが、ポイントとして、新たな子会社であるMICOTH社の設立が挙げられます。

これにより、これまで「Wevox」がターゲットとしてきたデスクワーカー(ホワイトカラー)市場に加え、ノンデスクワーカー(ブルーカラー)と呼ばれる、工場や現場で働く方々を含む市場にまで対象企業を広げる取り組みを進めていきます。この市場では、働きがいや生産性、離職率といった問題が大きな課題となっています。

MICOTH社は、ノンデスクワーカー市場に特化した能力やノウハウ、経験を持つ経営陣とともに設立された会社です。これを通じて、「Wevox」を大きな労働市場に提供していきたいと考えています。

「Green」については、先ほども申し上げたとおり、顧客に対するカスタマーサクセスやセールスが非常に重要なキードライバーになると考えています。

この点については当然ながら、先ほど述べたように「Wevox」とカスタマーサクセスを融合させることで、当社独自の取り組みを進めることはもちろん、合弁会社であるSMBC Wevox株式会社を軸に、「Green」における新たな販売体制の構築も検討していきます。

このような戦略のもと、来期である2027年9月期においても、みなさまの期待に応えられるような成長を実現していきたいと考えています。

企業価値向上に向けた資本政策

企業価値向上に向けた資本政策についてです。すでに先ほどご説明しましたが、自己資本を十分に確保しているため、成長投資と株主還元の両立をしっかりと行いたいと思います。また、資本コストを適切にコントロールし、高い収益性を実現していきたいと考えています。

当社のROEおよびROICの目標水準は20パーセント以上を掲げています。実際、今期の着地見込みでは、ROE、ROICともに20パーセント以上を実現できる見込みとなっています。

デット(Debt)を活用して成長資金を確保しつつ、最適な資本構成を追求していきたいと考えています。それにより、資本コストの低減とROE、ROICの持続的な向上を目指していきます。具体的な取り組みについては、先ほどご説明したとおりで割愛しますが、株主還元を総合的に実現するべく取り組んでいます。

株主優待の拡充

新たな取り組みとして、今期から株主優待を実施します。また、株主数をさらに増やしていくことも目指しています。スライドに記載のとおり、配当や自己株式の取得・消却に加え、株主優待の充実を図ることで、株主のみなさまの期待に応え、さらなる還元拡充を目指して取り組みを進めていきます。

今後の株式市場との対話方針

今後の株式市場との対話についてです。このような環境では、右肩上がりで順調に成長することが難しく、混沌としたマーケットになっています。しかし、そのようなマーケットだからこそ、当社のように社員の力を活かす本質的な組織力を持った企業が、長期的に成長できると考えています。

こうした点を、多くの機関投資家の方々だけでなく、個人投資家のみなさまにもご理解いただき、長期にわたってしっかりと応援していただくことが、このようなマーケットにおいては非常に重要だと考えています。

そのため、当社や組織の考えをしっかりとお伝えし、ご理解いただく機会を以下のようなかたちで積極的に設けており、今日もその一環として実施しています。

株主総会3週間以上前の有報開示の実現に向けて

新たな取り組みの1つとして、金融庁が推奨している事項ではありますが、株主総会の議決権基準日と配当基準日を従来の9月30日から10月31日に変更しました。これに伴い、定時株主総会も従来の12月から翌年1月に変更しています。この変更の大きな目的は、株主総会の約3週間前に有価証券報告書を提出するためです。

これにより、多くの株主が有価証券報告書を十分に読み込み、その上で株主総会に参加いただけることを目指しています。これによって、株主総会が株主にとってより有意義な機会となることを期待しています。

2026年9月期 第3四半期 実績

アジェンダの4番目である2026年9月期第3四半期の実績についてご説明します。実績についてはスライドにもありますが、第3四半期までの累計で売上高は現在60億円を超えており、前年同期比6.5パーセント増となっています。また、修正後の計画進捗率は72.8パーセントで、非常に順調に推移しているといえます。

利益については11億円となっており、修正後の計画進捗率は非常に順調です。しかし、前年同期比では17.8パーセントほど減少しています。

当社はもともと収益性の高いビジネスを行う会社であり、前期も非常に高い利益を出しましたが、今回については積極的な成長投資を進める方針を期初からお伝えしています。そのような背景を踏まえると、この11億円という利益水準は無理なく到達できているラインであると考えています。

さまざまな取り組みについて述べていますが、来期の売上成長率のターゲットとしては前期比プラス30パーセント以上を目指したいと考えています。「Qooa」については、今期の第4四半期中に正式リリースが実現できる見込みです。

株主還元として、上限5億円・上限50万株の自己株式の取得および消却を決議しました。また、配当予想を37円に上方修正したこともお伝えしています。これらの総合的な取り組みにより、企業価値を向上させるとともに、株主還元の充実を図ります。これらを両輪として進めながら、みなさまの期待に応え、ご支援をいただける企業を目指していきます。

以上で、本日の私からの株式会社アトラエに関するWebセミナーを終了します。ご清聴ありがとうございました。

質疑応答:People Tech企業としての中長期的な展望について

司会者:「『Green』『Qooa』『Wevox』、MICOTH社と事業領域が広がる中で、各事業の連携・統合も視野に入れているとのことですが、中長期的にアトラエをどのようなPeople Tech企業にしていきますか?」というご質問です。

新居:先ほど少しご説明しましたが、企業の課題としては、採用の入口からその後の人材活用、人員配置、組織のパフォーマンス向上、離職率の防止といったものがあります。企業が組織的に抱えるこういったあらゆる課題や取り組みを、総合的に支援・サポートできるサービスへと進化させていきたいと考えています。

また、このサービスをデスクワーカー(ホワイトカラー)だけでなく、ノンデスクワーカー(ブルーカラー)と呼ばれる領域にも広げていくことで、日本の多くの企業にとってPeople Techサービスがなくてはならないものとなる未来を作っていきたいと考えています。

質疑応答:来期以降の株主還元の方針について

司会者:「今期は配当予想の上方修正、株主優待拡充、自己株式の取得・消却と株主還元を強化されていますが、来期以降の株主還元方針を教えてください」というご質問です。

新居:来期以降も高い株主還元を実施していきたいと考えています。配当についても、今期以上の配当を計画しています。株主優待についても同様です。また、自己株式の取得については適宜、適切なタイミングで必要に応じて意思決定を行っていきます。

当社は、収益力の高い会社として成長投資と株主還元の両立を目指すことを経営方針としています。来期以降もその方針に則り、高い株主還元をしっかりと実現していきたいと考えています。

質疑応答:アトラエを設立した経緯について

司会者:「御社を設立した経緯を教えてください」というご質問です。

新居:当社は2003年に設立されましたが、当時、日本は「生産性が低い国」や「ホワイトカラーの生産性が先進国で最も低い国」と言われていました。その時代に日本政府を中心に働き方改革が始まりましたが、実際の現場でそれによって大きな改善が進むことはあまりありませんでした。

我々としては、働き方ではなく「働きがい」に重点を置き、改革を進める必要があると考えています。多くの企業は基本的に終身雇用や、昭和の高度経済成長期の成功例をいまだに引きずっている状況が続いているように見受けられます。

私は、現在の社会において高度経済成長期の仕組みやフレームワークはすでに制度疲労を起こしていると考えています。そのため、日本全体において人材の最適配置や、組織内で人々が自律的かつ能動的に知恵を絞り、パフォーマンスを発揮していくことが、日本経済にとって極めて重要だと思っています。

そのような日本全体での人材の最適配置や、あらゆる組織での働きがいの追求、生産性の向上といった課題が、日本社会における最重要課題だと考えています。私たちは、そうした課題に対して、このテクノロジーの時代に何ができるかを考え、立ち上げたのが株式会社アトラエです。

質疑応答:MICOTH社の設立により期待される業績効果について

司会者:「子会社であるMICOTH社の設立により、どのような業績効果が期待できますか?」というご質問です。

新居:先ほどMICOTH社について少し説明しましたが、ノンデスクワーカーの領域に対し、働きがいや生産性向上、離職率の抑制・防止といった課題に対応すべく、サービスを提供しています。このような目的でサービスを展開し、ターゲットとなるマーケットをデスクワーカーだけでなく、ノンデスクワーカーまで一気に広げていきます。

ノンデスクワーカーのマーケットは、実はデスクワーカー以上に組織の課題を多く抱えている領域です。ここに対してしっかりと価値を提供していきたいと思っています。その価値が提供できれば、十分に業績への良い効果を見込めると考えています。

質疑応答:「Green」および「Wevox」のシェア獲得状況について

司会者:「『Green』および『Wevox』のシェア獲得状況がわかりましたら教えてください」というご質問です。

新居:「Green」についてですが、当社のターゲットマーケットとなる人材紹介市場は4,500億円規模に対し、当社はまだ1桁パーセントという非常に低いシェアにとどまっています。今後、このシェアをさらに伸ばしていく必要があると考えています。

「Wevox」については、当社がマーケットを啓蒙している段階にあります。そのため、シェアという概念よりも、マーケットをいかに広げていけるかという点に注力して取り組んでいる最中です。

先ほどのご質問でもお答えしましたが、MICOTH社を通じて、従来のターゲットであるデスクワーカーマーケットから、ノンデスクワーカーまでマーケットを広げられると考えています。そのため「Wevox」は非常に大きな市場において、リーディングサービスとして今後成長できるという見込みを立てています。

質疑応答:株主優待の継続可能性について

司会者:「利回りの高い優待は魅力的ではあるものの、すぐに廃止する企業が目につきます。御社は今期減益計画の中で、このコストのかかる優待を継続できるものなのでしょうか?」というご質問です。

新居:我々にとって初めての取り組みとなりますので、正直なところ、どのような効果や結果が出るかについては引き続き注視していきたいと思っています。

ただ、ご質問の意図からすると、当社の収益性に照らして優待のコストは十分に継続可能な水準だと考えています。今回の減益計画は、あくまで成長投資を目的としたものであり、事業自体の収益性は非常に高い水準を維持しています。

そのような意味では、株主優待についても価値があり効果があると判断すれば、継続することは十分可能と考えています。

質疑応答:競合他社との違いおよび優位性について

司会者:「同業他社との違い、優位性を教えてください」というご質問です。

新居:どの企業を同業他社と捉えるかは非常に難しい問題ですが、「Green」に関して言えば、採用関連サービスや人材紹介会社になると思います。

私たちは、テクノロジーやデータをふんだんに活用することで、企業と人を、人が介在する以上に適切かつ効率的にマッチングすることに挑戦しています。これがしっかりと実現できれば、十分な価値を生み出せると考えています。

「Wevox」については、競合という概念が我々にはあまり存在しないと考えています。むしろ、我々自身が市場を作り上げていると認識しています。そのため、優位性というよりも、我々としてはその分野をしっかり追求し、トップランナーとして走り続けることが重要だと考えています。

その結果としてデータが蓄積され、参入障壁が生まれたり、競争優位を築き上げたりすることが可能になると思います。そのため、引き続きその優位性を構築していくことに注力していきたいと考えています。

質疑応答:社会課題であるIT人材不足に対するアトラエとしての解決策について

司会者:「社会課題として、IT人材不足に対して御社の解決策があれば教えてください」というご質問です。

新居:日本では以前から人材不足が指摘されており、特にITエンジニアの不足が長らく問題とされてきました。しかし、昨今の生成AIの進化によってエンジニアのパフォーマンスが大きく向上しています。このようなテクノロジーの進化により、IT人材の不足がかなり補われるのではないかと考えています。

AIを使いこなし、AIに指示を出せるエンジニアは、今後ますます必要とされると思います。現在のエンジニアや、これから社会に出る方々には、AIを使いこなすためのテクノロジー理解を深め、成長していくことが重要だと考えています。

質疑応答:サービスごとの中長期的な成長の濃淡と課題について

司会者:「今後の中長期的な成長について、サービスごとに伸びの濃淡はあるのでしょうか? 一番期待している事業は何でしょうか? また、課題は何でしょうか?」というご質問です。

新居:我々としては、すべての事業を成長事業として取り組んでいきたいと考えています。ただし、当然ながらサービスごとに伸びの濃淡は出てくると予想しています。実際、現在安定的に成長しているのは「Wevox」です。

「Wevox」については、非常に期待値が高いサービスだと考えています。1つ目は、競争力が圧倒的に高い点です。2つ目としてはチャーンレート、つまり解約率が低いことから、お客さまに価値を感じていただけていることが挙げられます。

さらに、ノンデスクワーカーマーケットまでターゲットを広げることで、十分な顧客市場を確保できるということです。これらを総合すると、「Wevox」は中長期的な継続成長が十分に実現できるのではないかと考えています。

課題については、本当にこのツールを導入することで組織の行動変容を促し、生産性の向上や社員の働きがいの向上、さらには離職率の低下といった具体的な成果につなげられるかどうか。その効果をしっかりと実感していただけるところまで価値を提供できるかどうか。これらが当社にとって中長期的な最大の課題であると認識しています。

質疑応答:「Qooa」による業績への寄与の見通し等について

司会者:「『Qooa』にはどの程度期待されていますでしょうか? 御社の業績への寄与についてなんらかの目標や見通しがあれば教えてください」というご質問です。

新居:「Qooa」はまったく新しい取り組みです。AIの進化に伴う新たな挑戦であり、来期の業績には一切組み入れていません。

ただし、先ほど少し触れたとおり、我々は長年、人と組織をテクノロジーでマッチングする市場に取り組んできましたので、ノウハウと顧客基盤を有しています。そのため、「Qooa」がしっかりと付加価値を出せれば、十分に成長軌道に乗せることが可能であり、短期的にも業績貢献する可能性が十分にあると考えています。

実際にAIの時代となり、これからの転職支援や採用支援において競争環境は大きく変化していくと考えています。その中心に位置する可能性があるのが「Qooa」です。ただし、実際には新しい取り組みであり、AI時代もまだ始まったばかりであるため、具体的な計画には織り込んでいませんが、十分に期待できると考えています。

質疑応答:「Green」における書類選考通過率を改善する取り組みの見通しについて

司会者:「『Green』の書類選考通過率の改善について、先ほどご説明いただいた施策別に、どのくらいのスピード感、時間軸で実施されていますでしょうか?」というご質問です。

新居:ここは非常にスピーディかつ短期間での実現が可能だと考えています。これまで、いわゆる機能性の改善など、プロダクトの改良を通じてこの課題に取り組んできました。その部分については十分に対応してきたと、現時点では認識しています。むしろ、企業側とのコミュニケーションや営業活動、啓蒙活動のほうが、今はより重要であると考えています。

そのような意味では、期の始まりを待たずに組織を変更しました。「Wevox」のカスタマーサクセスチームは、非常に多数のメンバーが所属し、多くのノウハウを持っています。このチームが「Green」のカスタマーサクセスも兼務するという体制に切り替えています。

これにより、「Green」の採用担当者や人事担当者、顧客の担当者に対して徹底的にコミュニケーションを図り、ニーズの高い求人や企業をしっかりと「Green」に巻き込む行動を取っています。その結果、書類選考通過率の十分な改善が見込まれ、おそらく第4四半期には数字にも反映されると考えています。

質疑応答:「Qooa」の投入時期について

司会者:「『Qooa』の投入は2026年9月期内に実施される計画でしょうか?」というご質問です。

新居:現在、ユーザー向けのテストマーケティングを開始しています。このテストマーケティングの結果次第ですが、我々としては2026年9月期の第4四半期中に、なんとかサービスリリースまで持っていければと考えています。

質疑応答:個人投資家説明会を積極的に行っている理由について

司会者:「個人投資家説明会を積極的に行っている理由を教えてください」というご質問です。

新居:こちらも先ほど少しご説明しましたが、このような混沌としたマーケット状況の中で、短期的な投資家だけではなく、長期的に私たちの価値や根本的な競争力をしっかりと評価し、応援していただける投資家の存在が非常に重要だと考えています。

当社は主にBtoBのサービスを運営している会社であるため、個人の方々にはわかりづらい部分もあるかと思います。そのため、このような説明会を開催することで、多くの方々に当社の事業や組織について理解していただき、長期的に応援いただける株主・投資家の方々を増やしたいという思いから、説明会を積極的に行っています。

質疑応答:2027年9月期の売上高および利益の伸長見込みについて

司会者:「来期は売上高成長率が前期比プラス30パーセント以上の成長、利益も増益局面を見込んでいるということですか?」というご質問です。

新居:こちらも先ほど説明したとおり、当社としては順調に成長している「Wevox」に加えて、「Green」も十分にテコ入れできると思っています。それに加え、売上高の成長率は前期比プラス30パーセントを超えると考えています。どちらの事業も非常に収益性の高い事業であるため、しっかりと売上を積み上げることができれば、利益に関しては間違いなくついてくると考えています。

来期は売上の成長とともに、しっかりと利益も増加させ、株主還元を進める予定です。

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