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ダイワボウホールディングス株式会社3107

東証プライム

卸売業

※当記事は速報版です。スライド情報は割愛している他、数値などに誤りが含まれる可能性がございます。正確な情報は決算短信・決算説明資料などの正式な開示資料、または追って公開予定の確定版記事にてご確認ください。

アジェンダ

ダイワボウホールディングスの西村です。本日はお集まりいただきありがとうございます。それでは2026年3月期の決算についてご説明申し上げます。

アジェンダはご覧の通りです。

連結決算ハイライト

まずは3月期決算についてご報告いたします。現中期経営計画の基本方針の一つとして、“過去最高へのチャレンジ”を掲げましたが、売上・利益共に大幅に伸長し、過去最高を達成いたしました。経営基盤を強化し、更なる成長に向けて主要なKPIも順調に推移しております。各項目の詳細は、後程ご説明いたします。

セグメント別のハイライトです。グループとしては、特需に伴った運転資本の増加がありましたが、資本効率に留意しながら、引き続き株主還元策も実施しました。

また『2030 VISION』の実現に向けて、昨年11月に事業領域拡大の第一歩となる資本業務提携を締結しました。

ITインフラ流通事業では販売パートナーとの強固な協業体制を背景に、Windows10 EOSおよびGIGAスクール第2期に伴う全国的なPC需要を着実に獲得しました。

また、iKAZUCHIを軸に展開するクラウドビジネスは、新たな収益基盤として、高成長を続けております。

コーポレート市場に加え、コンシューマ市場も伸長し、全市場で前期を上回りました。

産業機械事業では主力の航空機業界を中心に国内受注が回復し大幅に受注金額が増えました。特に上期においては、昨年発生したランサムウェア被害の影響が残りつつも、大型機の納品やサービス売上増加に伴い、増収増益を達成しております。

2026年3月期 連結売上高

連結の売上高は1兆3,508億円、前期比18.8%増となりました。過去最高だった前期の1兆1,368億円をさらに上回り、2期連続で過去最高の売上高を更新しました。

2026年3月期 連結営業利益

連結営業利益は441億円、前期比26.6%増となりました。これも5年前の350億円を大きく上回り、過去最高の営業利益を更新しました。なお売上高営業利益率は前期の3.1%から3.3%に改善しております。

2026年3月期 連結経営成績

連結の実績をまとめたものです。経常利益は449億円、当期純利益は320億円となりました。EPSも前期を大幅に上回り、362円となっております。

連結営業利益 実績推移

ここで営業利益の推移についてご説明いたします。売上高の増収により売上総利益が約150億円増加しております。一方では、販管費が合わせて約55億増えています。内容を見ると、ベースアップによる人件費の増加が最も大きく、好業績を受けた賞与の増加、従業員数が増えたことで給与や福利厚生費も増えています。

人件費以外では、PCなどの出荷量が増えたことによる物流関連費用で約13億円、ITインフラ流通事業のオフィス移転に関連する増床費用が約10億円増えていますが、販管費全体は計画通りでした。

以上の結果、営業利益は前期を大幅に上回る441億円となりました。

2026年3月期 連結財政状態・キャッシュフロー

こちらは連結財政状態とキャッシュフローです。総資産は、主にGIGAスクールに関連する売上債権および在庫の増加によりプラス219億円。売上債権は増えましたが、期中の債権回収も進んだことで営業キャッシュフローはプラス86億円となりました。

なお今年1月に稼働したDIS基幹システムのバージョンアップにより、投資活動によるキャッシュフロー支出が増えております。

2026年3月期 セグメント別業績

セグメント別業績はご覧のとおりです。両セグメント共に、好調に推移し大幅な増収増益となりました。特にITインフラ流通事業においては、売上高、営業利益ともに過去最高を更新しています。

それぞれの状況について詳しく説明いたします。

ITインフラ流通事業

まずはITインフラ流通事業です。売上高は1兆3,364億円、前期比18.9%増となりました。営業利益は430億円、前期比26.4%の増加です。売上拡大に伴う販管費率の減少により営業利益率は前期の3%から3.2%に改善しております。

コーポレート向けの市場では、上期にWindows10 EOSに伴うPC更新需要が好調に推移しました。下期に入るとGIGAスクール第2期の更新需要がピークを迎えました。

コンシューマ向け市場は、Windows更新需要に加え、製品値上げによる駆け込み需要がみられ、前期を上回る業績となりました。

その結果、通期のPC出荷台数は654万台と過去最高になり、業績に大きく貢献しました。

サーバーは前期が大型案件の影響で好調だったこともあり、当期の出荷台数は減少となりました。

クラウドビジネスに貢献するiKAZUCHIも順調に推移し、前期比34.6%増加と、高い伸びとなりました。

ITインフラ流通事業 第4四半期(1月〜3月)比較

こちらは直近3年間の第4四半期だけを比較したものです。PC出荷台数においては、既にWindows更新需要が顕在化していた前期から20.6%増加し、144.3万台でした。

iKAZUCHIについても、PCとの複合提案を促進したことで、契約サービス件数、契約ユーザー社数も順調に伸び、取扱高も前期から23.9%増加しました。

サーバーは、前期の大型案件の反動で台数、金額ともに減少しました。

利益については、4Qに入りメモリ価格高騰による仕入原価の上昇が発生し、主にサーバーで急な値上げによる販売価格への転嫁が十分に進まなかったことで、営業利益率が前期4Qからは減少しました。

国内PCマーケットシェア

こちらは国内PC出荷台数における当社のマーケットシェアです。速報ベースとなりますが、当期のPCシェアは、全体で36.5%、法人向けの市場においては46.8%と大幅に上昇しております。

Windows10 EOSでは企業向けを含め、官公庁・自治体向けでも多数の案件を獲得、またGIGAスクール案件による文教向け需要も着実に獲得したことで、高い伸びを記録することができました。

商品カテゴリ別実績

こちらは主要カテゴリ別の取扱高の実績です。PCの出荷額は28.8%増、タブレットは、GIGAスクール向けの案件対応で96.9%の増加となりました。

サーバーに関しては、データセンター向け等のITインフラ構築案件を順調に受注しましたが、前期の大型案件の影響により9.7%減となりました。

周辺機器については、ストレージが前期の反動により減少しておりますが、ネットワークは3.7%増となっております。

好調なPCに伴い、サービス&サポートとサプライも順調に伸ばすことができました。ソフトウェアではiKAZUCHI(雷)経由での取扱高が34.6%増と引き続き好調で、ソフトウェア全体の実績を押し上げています。

エンドユーザー別取扱高推移

エンドユーザー別の取扱高推移についてご説明します。ITインフラ流通事業は卸売りですが、エンドユーザーの情報も取得しながら案件獲得につとめています。

企業向けはWindows10 EOSの需要を獲得し、2期連続で大幅に伸長しました。

文教向けは、GIGAスクール第2期の大きな需要を獲得したことで、2026年3月期に大幅に増加しています。

ご覧の通りコーポレート向け、コンシューマ向け、全ての市場向けで前期取扱高を上回りました。なお全体の構成比は、コーポレート向け市場が93.1%、コンシューマは6.9%になっております。

iKAZUCHI(雷)経由の取扱高

DISオリジナルのサブスク管理ポータルであるiKAZUCHI経由での取扱高は、545億円でした。目標だった520億円を上回り、前期比34.6%増と高い伸びとなりました。

契約ユーザー社数や契約サービス件数も増加しており、ITインフラ流通事業の次の成長ドライバーとして、収益基盤の確立に向けて着実に成長をしています。

なお2027年3月期の目標は680億円を目指しています。

産業機械事業

産業機械事業の実績についてご説明します。工作機械部門では主力の航空機業界に加え、造船・エネルギー等国内市場が回復しており、受注は59.2%増となりました。自動機械部門の受注も増えており、2027年3月期に弾みをつけています。

昨年2月に発生したランサムウェア被害による影響が懸念されましたが、工作機械部門、自動機械部門ともに大型機の計上やオーバーホール、保守・メンテナンス等の収益性の高いサービスが貢献し、増収増益となりました。

なおランサムウェア被害については、現在完全復旧しておりますが、今後も情報セキュリティポリシーの徹底、新たに導入したセキュリティシステムの稼働・浸透に注力してまいります。

2026年3月期 連結貸借対照表

続きまして、貸借対照表について補足します。総資産は、Windows10 EOSやGIGAスクール更新需要に伴う売上債権と商品在庫の増加により219億円増加しております。

また、在庫に関してはメモリ価格高騰に伴う値上げ前の購入を戦略的に実施したことにより、132億円の増加です。

純資産は利益剰余金が増えたことで175億円増加しました。なお自己株式は昨年11月に消却を行った結果、ご覧のようになっています。

2026年3月期 連結損益計算書

次に損益計算書について補足します。売上総利益率については、7%と前期と同程度となりました。4Qのメモリ価格高騰による影響により、想定よりも若干低い水準となりましたが、販管費率が下がったことで通期の営業利益率は3.3%となり、0.2ポイント改善しております。

特別損益は、繊維事業の関連株式を清算したことによる特別利益、また2024年3月に事業譲渡した大和紡績の残り15%株式の譲渡完了に伴う特別損失を計上し、親会社株主に帰属する当期純利益が320億円となりました。

決算説明については以上です。

2027年3月期 通期業績予想

続きまして、2027年3月期の業績予想です。売上高は1兆1,890億円、営業利益は365億円を予想しております。特需による反動減の影響はありますが、引き続き、IT関連製品の投資は順調に推移すると見ており、足元の製品単価上昇、販売価格への転嫁も織り込んでいます。

尚、産業機械事業は好調な受注状況により、増収増益となる見通しです。このあと営業利益の減少要因についてご説明いたします。

営業利益 推移(予想)

先ほどご説明した通り、主にPC出荷台数の減少により2027年3月期は減収を予想しており、売上高の減少による営業利益のマイナス分は約113億円と見込んでいます。

一方、通期の売上総利益率は改善見込みのため、営業利益押し上げ効果を約52億円と試算しています。

販管費につきましては、今期もベースアップを行うこと、また全体の人員も増えることから、人件費で約20億円の増加を見込んでおります。人件費以外の販管費については、約4億円減る計画で、これは営業利益にプラスとなります。

以上の結果、2027年3月期の営業利益は365億円を見込んでおります。

業績予想への影響について

2027年3月期の業績予想に影響を与える可能性がある事項について記載しております。特需の反動減についてはWindows更新需要分約90万台とGIGAスクールピーク後の反動により、売上高への影響は約2,000億円を見込んでいます。

メモリ価格高騰については、PCの価格が4月以降20〜30パーセント上昇しており、急激な価格上昇に伴う、買い控えの影響が想定されるものの、価格上昇は短期的にプラスと見ています。なお現時点でPCの供給面に影響はありません。

一方サーバーですが、特にGPU搭載機において、メモリ搭載の増加による大幅な価格上昇および納期遅延が一部で発生しており、これはマイナス要因と見ています。

中東情勢に伴う原油不足については、間接的な影響が懸念されるものの、不確定要素が多く現時点では業績予想からは除外しています。毎日ニュースで報道されるように、日々さまざまな動きを見せていますので今後の動向を注視してまいります。

また、AIモデルやAIエージェントの高度化により、SaaSの需要後退が懸念されておりますが、これは新規ビジネス領域獲得のチャンスでもあると考えています。AI活用による事業活動の効率化およびデータガバナンスとセキュリティへの投資が進むと見ています。

以上を勘案し現時点の情報を基に、業績予想を策定しております。状況が変化した場合は適宜情報を修正してまいります。

ITインフラ流通事業 事業戦略

ITインフラ流通事業の事業戦略と2027年3月期の業績予想です。2026年3月期の業績からは減収減益となりますが、PC本体だけでなく、ネットワークやセキュリティ、ソフトウェアと合わせた複合提案、AIやクラウドビジネスといった成長領域への進化等、持続的成長に向けて戦略的に取り組んでまいります。

PC出荷台数イメージ

こちらは、PC出荷台数のイメージです。27年3月期の予想は、企業向けのPCでWindows更新需要が終わり、前期比で約90万台減少する見込みです。

GIGAスクールは、前期の半分以下になると想定しています。AI PCの市場浸透など、底堅いIT関連製品の需要は継続すると想定しておりますが、メモリ価格高騰に起因する商品の値上げが徐々に実施されている現状があります。

現時点で、PCの供給面で問題はありませんが、メモリ価格の上昇は少なくとも1〜2年続くとの情報もあるため、引き続き状況を注視してまいります。

iKAZUCHI(雷)経由の販売目標と登録販売店数の推移

PCに次ぐ成長ドライバーとして注力しているiKAZUCHIの実績はご覧の通りです。2027年3月期の目標は、前期比24.6%増の680億円としています。

サブスクビジネスを拡大し、ストックビジネスの地盤を確立していくためにはiKAZUCHIを販売パートナーに利用いただくことが有効です。取扱いベンダー数の増加に伴い、年々利用件数も増加していることからこれをしっかり成長させていくことが重要課題と認識しております。

産業機械事業 事業戦略

続いて、産業機械事業の事業戦略と2027年3月期の業績予想です。足元で受注が大幅に回復していることから、増収増益を予想しております。研究開発による高精度化、海外市場開拓のほか、リードタイムが長い製品売上の収益構造を補強するため、人員体制を整備し、サービス売上も強化してまいります。

株主還元

続いて、株主還元についてご説明いたします。1株あたりの配当金、およびEPSの推移はご覧のとおりです。2026年3月期のEPSは362.07円と過去最高となりました。配当については、期末配当を5円増配し、中間50円、期末55円の105円を予定しております。

自己株式取得は、約80億円を実施しました。最終利益が増加したことで配当性向29%、総還元性向53.8%と目標とする水準を若干下回りました。

2027年3月期は好調だった当期業績を受け、中間配当55円、期末配当55円の通期110円の配当を予定しております。また自己株式取得は約60億円を上限に実施する予定です。

中期経営計画の進捗状況<損益>

それでは、中期経営計画の進捗状況についてご説明いたします。こちらは業績推移です。1年目と2年目は当初計画を大きく上回り、基本方針としていた「過去最高へのチャレンジ」をクリアしました。2027年3月期の業績予想につきましても、前回より上振れで予想しております。

中期経営計画の進捗状況<グループ経営指標>

当社では企業価値創出のドライバーとしてROEを重視しています。こちらはROEの推移と、その基本方針です。ROEと、将来性の指標でもあるPERを高めることで企業価値の向上に努めてまいります。

こちらは、もう一つの指標としているROICです。目標としている12%以上という水準だけでなく、ROICスプレッドも重視しており、ROICの向上と合わせて、資本コストの低減にも取り組んでまいります。

次期中期経営計画に向けた重点検討事項

こちらは、来年5月に発表予定の次期中期経営計画に向けた、重点検討事項です。資本市場との対話や、当社を取り巻く事業環境の急速な変化を踏まえ、以下の3点を次なる飛躍への最重要課題としています。

まずは、「非連続な成長ストーリー」の提示です。次に、エクイティストーリーや経営目標と整合する攻めの資本配分方針の策定です。これは、投下すべき資本の優先順位付けを含みます。そして、中長期的に資本コストを上回る持続的かつ強靭な収益基盤の構築です。

それぞれについて、記載の検討事項を中心に次期中期経営計画の策定を進めてまいります。今後のIR面談の中でも、様々なご意見を頂戴できればと思います。

中長期ビジョン『2030 VISION』

ここからは、中長期ビジョンである『2030 VISION』について改めてご説明いたします。当社が描くエクイティストーリーは、「IT分野を軸に新たな事業領域へ経営資源を投入し、バリューチェーンのさらなる発展につながるグループ体制を構築する。」というものです。

2030年のあるべき姿としては、社会に求められる事業モデルを創造する「なくてはならない企業グループ」となること、ディストリビューションを不動のコアに、IT市場全体を”つなぐ”All-in-One Solution Companyとなること。定量目標として2030年度に連結営業利益500億円を目指しています。

中長期ビジョン『2030 VISION』の実現に向けて

こちらは、2030年度に向けた当社の成長イメージです。グラフの緑色が特需による上積み分となりますが、これまでもベースとなる水色部分を順調に拡大してきました。国内企業によるIT投資需要は今後も継続する見通しであり、この需要の高まりを捉え、新規領域への事業拡大や、M&Aを含めた成長戦略の実行による業績積み上げにより、確実に成長してまいります。

新商号について

最後になりますが、昨日発表しました当社の新商号についてご説明いたします。今年6月26日に開催される定時株主総会で承認可決された後、来年4月1日よりダイワボウホールディングス株式会社はMUSUBITE株式会社に商号変更します。

この社名には、パーパスでも唱っているバリューチェーンにおける価値をつなぎ合わせ、より大きな価値へと高め、強固に連鎖させる、まさに「結び手」でありたいという想いを込めました。「つなぐ」ことで仕組みを支え、「むすぶ」ことで絆を強める。この両面を備えた質の高いバリューチェーンを目指してまいります。

子会社の新商号について

また子会社である「ダイワボウ情報システム株式会社」も来年4月1日より「DIS株式会社」に商号変更いたします。

Dは、歓びあふれるDelightful、Iはアイデア、Sはソリューションと、私たちが大切にしている価値観と、これからの決意を込めたものです。新社名で、さらなる成長を目指す当社に是非期待していただきたいと思います。

説明は以上になります。ありがとうございました。

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