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個人投資家として資産100億円を達成したテスタ氏。なぜ彼は今もなお投資を続け、そして何を思うのか。今回は株式会社hands代表取締役社長の塩谷航平氏が、10年来の付き合いとなるテスタ氏に、投資から人生観まで深く切り込みます。(※2025年11月22日公開のYouTube動画「PERAGARU株つらひチャンネル」に基づく内容です)

なぜテスタ氏は「100億」儲かっても投資を続けるのか

塩谷航平氏(以下、塩谷):本日はテスタさんにゲストとして来ていただきました。よろしくお願いします。

テスタ氏(以下、テスタ):「おね」が消えていて、「がいします」からしか聞こえませんでした。

塩谷:私は基本「がいします」派で、時短のため「おね」は言いません(笑)。本日はテスタさんに当チャンネルに来ていただきました。

テスタ:テスタです。よろしくお願いします。

塩谷:なぜ来てくれたのですか?

テスタ:顔出しをしてYouTubeをやり出したのでしょう? でも、ぜんぜん伸びていなかったから(笑)。

2人の出会い

テスタ:実は、けっこう長い付き合いなのですよね。ちょうど10年くらいですよね? 私は関西に住んでいたのですが、東京に来てちょうど11年目なので。

塩谷:『日本経済新聞』にテスタさんの名前が匿名で出ていて、「個人投資家が盛り上がっている」みたいな記事でした。

テスタ:塩谷さんは前の経歴は公開しているの?

塩谷:公開しています。野村證券に勤めていました。

テスタ:私が東京に来て、東京の野村證券の店頭で口座開設した時の担当が塩谷さんだったのです。

ーー塩谷さん、すごく運がいいですね。

塩谷:ある共通の知り合いの個人投資家の方にテスタさんを紹介してもらって、六本木の某所に会いに行きました。

テスタ:野村證券で塩谷さんから口座を作ったら、自動的に塩谷さんが担当になるのですか?

塩谷:そうです。

テスタ:自分で顧客を持ってこられるのですね。

塩谷:当時のことで覚えているのが、テスタさんがマンションを2部屋借りていたことです。「なぜこんな高いところを2部屋も借りているんだろうな」と思ったのですが、自分にプレッシャーをかけるためですか?

テスタ:関西から東京に来るから、部屋を何回も見に来られないじゃないですか。どちらのマンションもすごく良かったので決められず、もう関西に帰らないといけなかったので、どちらも借りて、良いほうを残そうと思ったのです。それで、最初だけ2部屋あったのです。そのうち1部屋は半年くらいしか借りていません。

塩谷:あれが常時ではなかったのですね。

テスタ:2部屋借りたのはあの時だけです。

塩谷:いかにして使っていないほうに住まわせてもらうかをずっと考えていました(笑)。

テスタ:なんでだよ(笑)。野村證券を辞めると相談に来た時、3年目から給料が大きく上がるのに「なぜ?」と思ったのはすごく覚えています。そんないい会社に入って、なぜ辞めるのだろうと思いました。

塩谷:よく覚えていますね。人生相談をずっとしていた記憶があります。「彼女ができない」とか。

ーーそんなしょうもない相談はやめてください(笑)。

テスタ:野村證券を辞めてからもずっと、連絡が来る時は相談ですよね。カフェで相談を聞いて帰るという。

塩谷:私のいろいろな事業案などをテスタさんに話すと、「それはやらないほうがいい」と止めたり、背中を押してくれたりします。

最初は「PERAGARU(ペラガル)」みたいな株式投資情報サービスをやろうとしていました。でも、「まだ経験も2年、3年であまりないのに、株式投資情報サービスという高度なものを作れるの?」とテスタさんから言われたことで、最初の事業案はボツになりました。

その後に医療系Webメディアの会社を作って、「それはいいじゃん」と言われました。2年後にその会社を上場企業に売却した後もテスタさんに相談に行きました。連絡をした当日に「今日、焼肉を食べに行こう」と言われて、焼肉屋でいろいろとアドバイスしてくれました。

テスタ:相談を聞いて、焼肉を奢るのは俺ですよ。

塩谷:すごい量のお肉を食べさせていただきました。

テスタ:おかしいでしょう(笑)。相談に乗っているのはこちらなのですから。

塩谷:そうですね。すみません、あの日は財布を持って行っていなかったです。

ーー持って行きなさい(笑)。

塩谷:テスタさんは人生の師匠です。

テスタ:2人でしか会ったことがないですよね。なんだか不思議な感じです。定期的に連絡をしてきてくれて、今の「ペラペラ(?)」も送ってきてくれました。

塩谷:みなさま、「ペラペラ」ではなくて「PERAGARU」です。

テスタ:「このようなことができるようになった」と教えてくれました。最近は友達から「『PERAGARU』を使っている」と聞きました。「このサービスいいよ」という話を別のところから聞いたので、びっくりしました。

塩谷:めちゃくちゃうれしいです。

テスタ:「あれ? この『ペラペラ(?)』って見たことあるぞ」と思って見てみたら、YouTubeも流れてくるし、少しでも協力できたらと思って来ました。

塩谷:今回はテスタさんから連絡をくれました。ありがとうございます。

テスタ:でも案件のように見えますよね。

塩谷:「PERAGARU」のTシャツをプレゼントします。

ーー案件っぽいですね(笑)。

テスタ:今はどんな感じですか? 「PERAGARU」のサービスが良いとは聞きますが、最初から言っているように私は使っていません。ファンダメンタルズ分析的なことですよね?

塩谷:完全にファンダメンタルズ分析です。

テスタ:「PERAGARU」のおすすめポイントとか、「これだけは」という強みがあったら教えてほしいです。

「PERAGARU」について

塩谷:今、Xでは個別株のことがあまり話せなくなっていますよね。Xだと参加している人もまちまちなので、初心者もいれば中級者、上級者もいる感じで、なかなか個別株の話をしてもうまく盛り上がりません。

そのようなことがあるので、「PERAGARU掲示板」という掲示板機能をサイト上に作りました。個別株に関して名前を出してコミュニケーションがとれるのですが、これが一番好評をもらっているところです。

テスタ:「Yahoo!ファイナンス掲示板」と何が違うのですか?

塩谷:「Yahoo!ファイナンス掲示板」だと、どうしても初心者、中級者、上級者が一緒に会話をします。知っている内容がぜんぜん違うので、ファンダメンタルズ分析のことを話してもうまく会話が成立しないのです。「PERAGARU掲示板」は、どちらかというと中級者以上の人が多いようで、そのような人たちが意見交換のために投稿するので、より深掘りした情報が行き交うのがポイントです。

テスタ:これから先サービスが広がって、初心者の人が使うようになったら、結局同じようになりませんか?

塩谷:そこは悩んでいます。

テスタ:これは有料サービスですか? この掲示板を見るのも有料ということですか?

塩谷:そうです。月額5,500円(税込)です。

テスタ:それなら、ある程度レベルは上がりますね。

塩谷:ただ課題もあって、中級者以上の人だけがターゲットだと、数がやはり大きくないので、「そこをどうしようか?」みたいな話も出ています。

テスタ:月額5,500円は「四季報オンライン」より高いですよね? それなりに株をやっている人向けのサービスなのですね。

塩谷:プレミアムプランだと月額2万7,500円(税込)です。

テスタ:プレミアムプランは何が違うのですか? 昔、IDを送ってくれましたよね。私も月額2万7,500円のプランを使えるということですか?

塩谷:テスタさんはいまだに使えるようになっています。絶対にもうIDを忘れていますよね?

テスタ:忘れました。

塩谷:気合で見つけてください。私たちもパスワードはわかりませんので(笑)。

2万7,500円のプランは機関投資家の人たちにも一部使ってもらっているプランで、ただ情報をやり取りするだけではなく「オルタナティブデータ」と呼ばれるデータが見られます。

テスタ:オルタナティブデータとは何ですか? 日本語では何と言うのですか?

塩谷:「みんなが使っていないデータ」のようなものです。「みんなが使っていない」というのはどのようなものかというと、例えばオリエンタルランドだと、東京ディズニーランドと東京ディズニーシーの入場者数がわかったら、業績や次の決算がどうなるか予想できますよね。

テスタ:それがわかるのですか?

塩谷:わかります。

テスタ:なぜですか? インサイダー?

塩谷:印象が悪くなります(笑)。

テスタ:どうやってわかるのですか?

塩谷:スマートフォンの位置情報を「PERAGARU」でデータ集計して……。

テスタ:ハッキングということですか?

塩谷:ハッキングではありません。印象がどんどん悪くなっている気がします(笑)。そのようなデータを持っている大手企業があるので、個人情報がわからないかたちでそのデータをもらっています。

そうすると「今日東京ディズニーランドにだいたい何人来て、その人たちが何時間滞在したか」というデータが日次で取れます。このようなデータをオルタナティブデータと呼び、それが見られるのがプレミアムプランです。

テスタ:決算発表の資料に「何人来たか」といったデータは書いてあるのですか?

塩谷:それは書いていません。あくまで売上だけです。

テスタ:でも、「PERAGARU」は客単価みたいなものは出せますか?

塩谷:そうです。これが予想できるのです。

テスタ:へぇ!

塩谷:例えばディズニーランドは日次でチケットの価格が違うのです。需要に合わせて価格を引き上げたり下げたりしているので、「今月はどれくらいのチケット価格で売っていたか」といったことも「PERAGARU」はデータを取っています。チケット価格が上がっている時に滞在時間なども上がっていたら、「次の業績はアナリストレポートの予想よりも強いのではないか」などと考えられます。

テスタ:アナリストレポートより強いということは、アナリストはこのデータを見られていないということですか?

塩谷:一部のアナリストは見ることができるらしいですが、見られないアナリストもいます。また、アナリストレポートは3ヶ月に1回しか出ませんよね。私たちは日次で見ており、微妙な修正を日次や週次単位でできるため、アナリストレポートに書いてあることよりも少し先行性が高いということで機関投資家から好評をいただいています。

テスタ:おもしろいですね。他の銘柄でもこのようなデータがあるということですよね。いくつぐらいあるのですか?

塩谷:上場企業全社に何かしらこのようなデータが入っています。ただ、データがたくさん入っている企業と、少ししか入っていない企業があります。オリエンタルランドは消費者向けにサービス提供をしているので取れるデータがたくさんありますが、例えば半導体製造装置を作っている東京エレクトロンだと、あまりデータが取れません。

テスタ:そのような企業はハッキングが難しいのですか?

塩谷:ハッキングではないです(笑)。データを仕入れるのが難しいのです。東京エレクトロンだと、工場の滞在時間などのデータは取れます。

テスタ:工場の滞在時間ですか?

塩谷:そうです。東京エレクトロンの工場に今どれくらい人がいるかがわかります。

テスタ:怖い! この動画に出て大丈夫でしょうか。モザイクにしておいてもらったほうがいいかもしれません(笑)。だから2万7,500円もするのですね。

テスタ:契約して、1ヶ月でやめてもいいのですか?

塩谷:やめてもいいです。

テスタ:では、1回お試しで「どんなデータがあるのかな」と見てもいいのですね。

塩谷:無料で一部「このようなデータが見られます」というサンプルもあります。データの中でも使える、使えないがけっこうあるのですよ。

例えば東京エレクトロンは工場の滞在人数などを追えるのですが、コロナ禍にはどのタイミングで工場が再稼働しているかを知ることで、かなり業績予想ができました。しかし、最近は工場内の無人化が進んでいるので、人が減っていても逆に生産性が上がっているケースがあります。使い方が難しいのです。

テスタ:危ないじゃないですか。人がいないからダメだと思って空売りしたら、業績がいいということもあるのですね。データがあっても、そのデータを使うには個々人のアイデアが必要ということですね。

塩谷:おっしゃるとおりです。すごく言いたかったことを言われてしまいました。

テスタ:私はアイデアで株をやっているほうなので、何かひらめきそうですね。プランは2つしかないのですか?

塩谷:あと、エンタープライズプランという……。

テスタ:本当に横文字が好きですね(笑)。

塩谷:毎回テスタさんに怒られるのです。名前が「テスタ」でカタカナなのに。

テスタ:うるさいよ(笑)。それはいいでしょう。

塩谷:エンタープライズプランというのは、機関投資家しか契約できないプランです。

テスタ:そんなことをしたら話が変わってきますよ。こちらは個人投資家の味方で来ているのです。

塩谷:エンタープライズプランはほとんどプレミアムプランと変わらないもので、個人の方でも契約できるのですが、すごく高いのですよ。

テスタ:2万7,500円よりもっと高いのですか?

塩谷:はるかに高いですね。

ーー何が違うのですか?

塩谷:例えば、中古車販売のネクステージやメルカリなど、大型銘柄のデータが業績予想に効くのです。まだ誰も発見していないものなので、これだけはエンタープライズプランを契約しないと見られないようにしています。

テスタ:どのようなデータを取っているかも、あまり広めたくないということですか?

塩谷:これはhandsが創業した時からとても人気のデータで、これだけは安く売れないのです。もともとは、このエンタープライズプランしかありませんでした。2025年4月から個人投資家向けにも展開しようということで、プレミアムプランやベーシックプランといった廉価版を出しました。

テスタ:今年の4月からのわりには広まっていくのが早いですね。個人のほうに需要があったのかもしれませんね。

塩谷:そうかもしれません。

テスタ:私がもらったIDはエンタープライズプランも見られるということですか?

塩谷:テスタさんのIDはエンタープライズプランになっています。IDを紛失したらしいので……。

テスタ:見たことがありません。最初の画面が見にくくて、難しかった気がします。

塩谷:3年前ですよね? めちゃくちゃ見にくかったのです。

テスタ:だから、よくわからないままIDをなくした気がします。最初の画面だけ見てみましたが、機関投資家用だったから、データも難しかったです。

塩谷:当時は全部英語でしたよね?

テスタ:「横文字はやめろ」と言っているのに、また英語でした。

塩谷:横文字しかありませんでした。最初は海外仕様だったので、創業して2年間くらいは海外のお客さましかいなかったのです。そこから変わっていき、今はテスタさんでも使いやすくなっています。なんとかIDを見つけてください。

テスタ:プランはいくつあるのですか?

塩谷:フリープラン、ベーシックプラン、プレミアムプラン、エンタープライズプランの4つです。

テスタ:エンタープライズプランは機関投資家向け、プレミアムプランは2万7,500円のぼったくり価格ですね。

塩谷:ぼったくりじゃないです。

テスタ:ベーシックプランが5,500円ですよね。

塩谷:フリープランは無料で使えます。

テスタ:それそれ、それを頂戴。

塩谷:無料が大好きですね。

テスタ:最初はみんな無料からです。

塩谷:課金金額が大きいので、「契約するとどのような機能が使えるのか」みたいなことをざっくりとイメージしてもらうために用意しているのがフリープランです。

テスタ:「このようなことができますよ」というのを教えてくれるということですか? 中を見ようとしたら「契約が必要です」と出るものですか?

塩谷:中も一部は見られます。サンプルデータのようなかたちで、90日前のデータが見られたりします。

テスタ:ベーシックプランは何ができるのですか?

塩谷:先ほどお話しした「PERAGARU掲示板」に入れます。また、「PERAGARUレポート」も掲示板の次に人気です。「PERAGARU」ではデータからいろいろと分析しているので、「この会社の業績がこのようになりそう」ということをレポートで書いています。アナリストレポートのような感じで独自に書いています。

野村證券に勤めていた時も、アナリストは中小型の銘柄はレポートを書きませんでした。でも私たちの場合は、その中小型の銘柄に特化してレポートを書いているのが特徴です。このレポートが人気ですね。

例えばファンダメンタルズの分析をしている人は、自分で業績予想のモデルを作ります。四半期ごとに売上や営業利益がどうなっているかといったデータを「Excel」に入れて作ります。私もそうだったのですが、自分で打ち込むのはすごく大変なので、「PERAGARU」では自動で成形をしたデータが「Excel」で出るようにしています。

テスタ:つまり、「PERAGARU」のデータを自動で「Excel」に打ち込んでくれているということですか?

塩谷:そうです。四半期ごとに「◯月は売上がこうなっている」などが出ます。

テスタ:これを見てアイデアを自分の中で膨らませるということですね。

塩谷:これが3番目に使われていますね。

テスタ:やはり全部、少し中級者向けというか、ちゃんと調べる人向けですね。

塩谷:ちゃんと調べる人でないと、使っても払った金額分の効果がわからないと思います。

テスタ:さらに、ファンダメンタルズに特化しているのですね。「チャートが……」などの話はぜんぜん出てこない世界ですよね。

塩谷:そうです。テクニカルだけでやっている人は、契約してもあまり効果は得られません。

テスタ:個人投資家として中小型株とかもやっているものの、もう一歩ファンダメンタルズ的にレベルアップしたいという人におすすめなのですね。まずフリープランでどのようなことができるのかを見て、その後ベーシックプランに入って、さらに深いデータを取りたくなった時にプレミアムプランがあるわけですね。

たった2年から3年ですごく進化しましたね。

塩谷:3年前と比べると、すごく進化しました。

テスタ:すごいですね。

塩谷:野村證券に鍛えていただきました。

サービス提供者自身は株で勝てるのか?

テスタ:私はYouTubeなどに出る時は忖度もしないし、個人投資家が見てどのような疑問を抱いているかを聞くことが多いのですが、オルタナティブデータを使っているということは、株ですごく勝っているということですか?

塩谷:当社は、個別株禁止なのです。

テスタ:え? なぜですか?

塩谷:機関投資家の注目している銘柄がわかってしまうことがあるのです。それを彼らはとても嫌がるので、何社かとの契約書の中で「社員投資ルールを引きます」という制約があります。厳密に言うと法律的にはおそらく問題ないのですが、いくつかの契約書の制約があって投資ができないということです。

テスタ:約束をしているという感じなのですね。

塩谷:そうですね。契約書に入ってしまっているので、けっこう大変なのですよ。当社で働きたい人は、株が好きなのです。だから、採用に困っています。

テスタ:難しいですね。株と関係ないところから見つけるか……まだ人が欲しいのですか?

塩谷:欲しいです。実は、おかげさまで来年新卒も入ってきます。

テスタ:奢ってよ。

塩谷:ごちそうさまです(笑)。

テスタ:なぜですか(笑)。もしそのような制約がなくてデータを使い放題で塩谷さんがやったら、勝てる自信はあるということですか?

塩谷:いや、勝てる気がしないのですよね。

テスタ:なぜですか?

塩谷:あくまで私たちはリサーチのプロだと思っています。でも株の要素は業績予想が正確にできても、その業績予想に対して株価が上がるか下がるかは、少し需給読みのところがあるじゃないですか。

テスタ:上方修正が出ても下がるとか、下方修正が出ても上がるということが頻繁にあるのは、それまでにそれが予想されており、織り込まれているからということですが、その部分がわからないということですね。

塩谷:そうです。

テスタ:塩谷さんはそのような目線で見てきていないですよね。証券会社で営業をしていて、他の仕事をして、「PERAGARU」を始めたので、そもそも株取引をやってきていませんからね。

塩谷:証券会社を辞めた後は株取引をやっていて、勝ってはいましたが、まぐれに近い勝ち方でした。なんとなくそのような感覚がありました。

テスタ:でも、機関投資家などは継続して契約してくれている方もたくさんいるわけですよね。その人たちには役に立っています。

塩谷:そうなのです。

テスタ:正直でいいですね。嘘でも「勝てると思います」とか言いそうなものです。

塩谷:それについて思ったのが、テスタさんに何回か相談した時のことです。どこかの動画でもおっしゃっていましたが、証券会社に所属しているアナリストとしてレポートを書く人たちに対して、「彼らはあくまで分析のプロだ」「実際に株取引して勝てるかどうかは別」と評していて、「正に」と思いました。「PERAGARU」はどちらかというと、リサーチのプロフェッショナルみたいな感じです。

テスタ:実際に売買するには、このデータを元に何かしらアイデアを絡めて投資するということが大事で、そのアイデアの部分は個々人でいろいろとあります。人が取れないデータを取れると、そのアイデアが湧く人は湧きます。

塩谷:データと自分のアイデアがつながった時に初めて優位性になりますので、そのようなコンセプトでやっています。

テスタ:昔より画面が見やすくなったのですね。

塩谷:3年前を見ているのは、個人投資家だとおそらくテスタさんと井村俊哉さんだけです。

テスタ:井村さんも知っているのですか?

塩谷:井村さんも「PERAGARU」の初期からのユーザーです。

テスタ:使っていそうですね。「Kaihou」というファンドもすごいですよね。

塩谷:「Kaihou」はすごいですね。

テスタ:日経が上がっているからですよ。

塩谷:「Kaihou」にすごく入れていましたよね?

テスタ:2億円だけですよ。

塩谷:含み益8,000万円ですね。

テスタ:井村さん、ありがとうございます。

(一同笑)

テスタ:今年はずっと日経が上がっています。特にヘッジファンドではない場合は基本的に買いでしか入らないので、ファンドの実力は全体が下がった時のパフォーマンスを含めて評価しないといけないと思います。上がっている時にパフォーマンスがいいというだけではまだわかりません。

塩谷:確かに、まだファンドを評するには早いでしょうか?

テスタ:早いですね。

日経が上がっているのに上がらないファンド

ーー日経が上がっている時に上がっていないファンドはどうですか?

テスタ:例えば、バリュー株に特化しているファンドだから、日経の上げにはついていけていないという可能性もあります。ファンドにはそれぞれ特徴がありますから、そのようなファンドは逆に下げに強い可能性もあります。

また、現金のポジションを空けているから全体のパフォーマンスとしてはまだ低いものの、すごく割安になった時に買うための作戦として、あえて現金のポジションを空けているファンドもあると思います。

したがって、短期間で、特に半年とか1年でそのファンドの良し悪しはなかなかわかりません。何年ものトラックレコードがいると思います。

塩谷:テスタさんの場合は20年のトラックレコードを持たれています。

テスタ:20年やっていますので、勝つべくして勝っているということはわかってやっているつもりです。それにしても、ここから先もずっと勝てるかどうかはわかりませんし、やはりこのような新しいサービスやデータなどを、どこかで取り入れないといけない時が来るかもしれません。そのようなことは思います。

塩谷:「来年勝てるかわからない」って、10年前から毎年言っていますよね。毎年言っているのですが、毎年勝っているのですよね。

テスタ:毎年言っている気がする。会うたびに言っていますね。

ーーそこはテスタさんでも悩むのですね。

テスタ:慎重なのでしょうか。毎年「来年は勝てなくなるだろう」と思いながらずっとやっています。でも、なぜか勝ってしまうのですよね。

(一同笑)

塩谷:ちょっと好感度が下がってほしいです。

心境の変化

テスタ:長くやってきたので、捉え方もやはり変わってきました。それこそ井村ファンドやオルカン、金などは、昔は持っていなかったじゃないですか。でも、そのようなのも今は少し持っていたりするのです。

ただ、株のポジションが著しく低くなって、ほったらかしの投資は触らないため、「ほとんどがほったらかしの投資で、他に少し」みたいになる瞬間があったりします。その時は、本当に明日のことを何も考えなくていいわけです。ほったらかしの投資は、ずっと放置で何も考えないわけです。

そのような状況が今までなくて、デイトレーダーの時も「明日の銘柄は」とずっと考えていましたし、スイングトレードなどを中長期でやっていても常に考えていました。でも、この「何があっても持ちっぱなし」みたいな状態ができた時に、「こんなに良いものなんだ」と思いました。

塩谷:「良い」と思ったのですか?

テスタ:やはり、どこか体に負担がかかっていたのだなと思いました。遊んでいても、ご飯を食べていても、何をしていても、どこかで株のことや明日のことをずっと考えて20年やってきたのです。

それが、何も考えていなくて、本当に純粋にテレビを観ている時にテレビのことを考えたり、漫画を読んでいる時に漫画のことを考えられる日があって、「普通の人はこのような感覚で生きているのかな」と思ったり、「いつかそのようなポジションだけにしたいな」と少し思ったりします。

塩谷:それは10年から20年後に引退してというお話ですか?

テスタ:いやいや、本当に理想としては、「次にすごい下げが来たら、そのようなポジションで固めて引退」みたいな感じで考えています。もう株は毎日見ないという感じです。少し憧れますけどね。

ただ、基本は飽き性なので、「別のことをしたい」という気持ちが常にあります。だから、おもしろそうな依頼が来たら受けています。

塩谷:確かに、最近いろいろされていますよね。

テスタ:本当に株で勝ちたくて、株の成績を上げたいだけだったら、一切何にも出ないで、家で株のことだけをやっているほうが、絶対に成績的には上がるわけじゃないですか。

出会った頃より、いろいろとやっているイメージがあるということは、逆に言うと、株に100パーセント特化はしていないということです。でも、そちらのほうが楽しいから今やっているわけなので、どんどん膨らんでいくのは、自然といえば自然だと思います。

逆に井村さんのような人は100パーセント株に特化していきたい人なので、ご飯の時間すらも削って株のことをやりたいというタイプです。それはそれで鉄人というか、プロだなと思います。

ただ、それを自分ができるかというと、できません。井村さんも、私みたいな生活は絶対したくないと思います。旅行でお金を使うとかをしたくない人です。

お互い、1ミリも相手の生活を羨ましいと思っていないのです。「羨ましいでしょう」とか「競っている」みたいなことを言われたりはしていましたが、私は1ミリもあの生活は羨ましくないです。向こうも絶対に羨ましくないと思います。

塩谷:少しわかるかもしれません。

テスタ:2人で話したら水と油みたいで、見ている人は楽しいだろうなと思います。井村さんはそれに特化した結果、やはりファンドをするという結論になりましたし、私は違うほうに行った結果、バラエティ番組などにも出るようになりました。きちんと分かれていった感じがしますね。よくやったなとは思います。

塩谷:引退動画ですか(笑)?

テスタ:いやいや。でも、時間ってすごく大事じゃないですか。結局、お金があっても時間がなかったら使えません。だからここ5年くらいは、その時間をどうやって空けていくかをずっと考えてやってきました。そのため、ずっと触らない投資もやっています。

それがなかったら、ポジションがぜんぜんなくなって現金90パーセントとかになった時に、効率を考えて、何かしら投資できるものがないかを探すと思います。でも、ほったらかしの投資があるおかげで、すごく減ったとしてもゼロにはならないので、「今は投資できるものがないからいいか」と心が安定できるのです。

それは6年前では考えられない感覚です。オルカンなどに投資していても、大きなパーセンテージは絶対に取れないですよね。貯金に毛が生えたくらいにしかなりません。昔は、そんなものに投資する暇があったら、絶対にいい銘柄を見つけたほうが率がいいと思っていました。

塩谷:そのようなイメージがあります。

テスタ:今はこの心の安定がある分、いろいろなことができるので、人生としてはやりたいことをやるほうがいいと思います。どうせお金は使わないですからね。

塩谷:使えないですよね?

テスタ:使えないというか、やりたいことや楽しいと思うことは、もう全部やってみた気がします。「1回やってみたい」と思うことってあるじゃないですか。例えば、高級なホテルに泊まってみたいとか、ファーストクラスに乗ってみたいとか。

でも、1回味わったら、同じ感動は2回目、3回目にはありませんよね。それは何でも同じです。だから、別にお金をかけなくてもいいと思うようになりました。スカイダイビングもやってみましたが、やはり1回目は「うわー!」となりますが、たぶん5回も10回も飛んだら、何も思わなくなると思います。

お金がないと経験できないやりたいことは全部やった気がします。塩谷さんも今はもうお金があるのではないですか? でも、事業でお金を使うのですよね。

塩谷:そうですね。事業でお金を使います。

今後のやりたいこと

テスタ:仮に自由なお金が入ったら、何かしたいことはありますか?

塩谷:サービスを作るのが好きだということに気づいたので、ちょっと得意なのかもしれないと思っています。次もまた別のサービスを考えるかもしれません。ただ、すぐには思いつかないと思うので、そうしたら娯楽系に使おうかなという感じです。

テスタさんは服をどこで買っていますか?

テスタ:何の話ですか?

塩谷:これをどうしても聞きたかったのです。

テスタ:「ZOZOTOWN」です。

塩谷:「ZOZOTOWN」ですか? 試着はしないのですか?

テスタ:試着はしません。

塩谷:「ZOZOTOWN」で1着500万円の服とか売っているのですか(笑)?

テスタ:そんな服、あるわけないでしょう。実際にあるかどうかは知らないですけどね。昔は高い服を買ったりもしていました。でも今は、誕生日でもらったりとかすることはありますが、ブランド物はもらう時だけになってしまいましたね。自分で買うことはなくなりました。

塩谷:上り詰めるとそうなるのですか?

テスタ:逆に恥ずかしくなってくるという感じです。メディアに出ている時に、そんなに目立つロゴの服は着られないですよね。テレビなどでも誰も着ていないでしょう。

塩谷:確かに着ていないですね。

テスタ:恥ずかしくなってきて、ブランド物を着なくなっていくのです。

塩谷:そうなのですか?

テスタ:若い子はブランド物を買うのもいいと思いますけどね。1回は通る道だし、ブランドはそれだけみんながいいと思う商品が揃っているから、もちろんそれはいいと思います。自分はそれを1回通過して、年を取ったということですね。

塩谷:お金を持ったらやりたいことが1つありました。以前、テスタさんの家にすごく大きい花が生けられていたじゃないですか。自分の家に大きい花を生けてもらうことをやってみたいです。

テスタ:あれは2週間に1回で、十数万円だったと思います。

塩谷:1ヶ月でですか? 1回でですか?

テスタ:1回でです。

塩谷:それはすごいですね。尋常じゃない花なのです。毎回そこで違う結婚式や披露宴をやっているみたいな花です。

テスタ:食卓を置くスペースだと思うのですが、1人暮らしなのでスペースがすごく空いていたから、季節的に変わるものがいいと思って、桜などになりました。

塩谷:大木みたいな感じで生けてあるのです。

テスタ:2人で3時間くらいの作業で、大きな木みたいな花を毎回生けてもらっていました。やはり在宅しておかないといけないので大変でした。2週間に1回、3時間となると、「この日はスケジュールが……」と、少しずつ厳しくなっていったので、ピアノに変えました。

塩谷:ピアノですか?

テスタ:あのスペースにグランドピアノを置こうと思ったのです。

塩谷:あそこにグランドピアノはすごいですね。弾くということですか?

テスタ:いや、1ミリも弾けませんが、自動演奏です。ピアノにすると、維持費もかからないと思ったのです。

塩谷:そのバグった思考は何ですか?

(一同笑)

テスタ:2週間に1回、ずっと十数万円を払っていましたからね。最初は桜などから始まって、また桜になったので、1年経ったのでしょうか。

塩谷:一周したのですね。

テスタ:これも先ほどのお話と同じで、一周したのでやはり2回目は感動が減っているのですよね。1年経った2回目の桜は、1回目の時の「うわー!」という感動が減っていました。それで何か違うものにしようと思って、ピアノに変えました。

塩谷:そこの飛躍はよくわかりませんが……。

テスタ:何にもない時に自分で座って頭の中でイメージして、先に何を置くかを決めてから、それと同じような商品を探すと決めています。

塩谷:デザイナーの人などはいらっしゃらないのですか?

テスタ:その場所に座ってしばらく考えて、「ここに木があったらおもしろいな」「ピアノがあったらおもしろいな」とか、考えるのが好きなのかもしれないです。

塩谷:入り口のアクアリウムも自分で決めたということですか?

テスタ:もちろんそうです。ここに何があったらいいだろうと考えた時に、「水槽で魚が泳いでいたらいいけど、普通の水槽だとおもしろくないな」と考えて、自分の頭の中にあるイメージをデザインしてもらいました。

塩谷:すごい水槽があるのです。『パイレーツ・オブ・カリビアン』みたいな大きい水槽です。

テスタ:海賊じゃないですか。

(一同笑)

塩谷:あの世界観くらい大きい水槽があるのです。

テスタ:引きこもりだから、家の中のことくらいはお金をかけてもいいのではないかという気がしてきました。

テスタさんの思考

ーー投資以外に脳のリソースがいろいろなところに使われているのがすごく意外でした。

テスタ:でも、どこかで株のことを考えながらやっているので、やはりなかなか抜けません。もちろん仕事だから、それでいいのだろうとは思います。

ずっと言っていると思いますが、「いつまでやるんだ問題」は、塩谷さんに出会った10年前からずっと考えています。20年やっていると、学校に行っている年数より長いわけです。この間、私は9時から15時、今だと15時半まで、ずっとザラ場を見てきました。ということは、人生で一番やっていたことが「株価を見ていた」ということになるわけじゃないですか。その人生でいいのかと、少し思うのです。

だから慌てていろいろなことをやってみてはいるのですが、やはり来る仕事は株関連じゃないですか。株で勝っていて、株をやっているから言えることとかがあってオファーが来るわけなので、結局は株をやらないとお話も来ないというジレンマはあります。

楽しみながらやってはいるのですが、本当に勝てなくなったらやめようと思っています。ただ、なんとか勝てているので続けているという感じです。

本当に分不相応なお金をいただいていると思っています。きれいごとみたいに聞こえるかもしれませんが、本当に良いことがしたいと思っています。

塩谷:これは前から言っていますよね。

テスタ:寄付とか、他の投資家の人が「詐欺に遭わないようにするにはどうしたらいいか」とか、「勝つためにはどうしたらいいか」を言えるくらいまで、先に勝たせてもらったというのもありますよね。みんなそうだと思います。海外の人でも寄付したりするじゃないですか。

当然、自分のことのためにみんながんばります。私もそうだし、みんなもそうだと思います。ただ、自分が満たされたら、自然と他の人のことを考えるようになるのだと思います。

そのようなことを考えられるようになったというのは、自分が成長した証でもあるので、自分が思った方向に行ったほうがいいと思います。

でも、「PERAGARU」のようなサービスだってそうでしょう。みんなを幸せにするために、みんなを勝たせるためにやっているわけですよね。もちろん自分の収益ももらわないといけないですが、一番いいのはWin-Winなわけじゃないですか。「こっちも儲かるけど、みんなにも利益があること」それが一番良いことだと思います。

塩谷:会社として大きくなるのも、それが前提にないとダメじゃないかなと思います。

テスタ:そこは忘れずにいたいですよね。この世にはいろいろなサービスがあって、株の情報みたいなものも、本当に正しいのか正しくないのかわからないものがあります。だからこそ、「相手が儲かることを考えたら、自然と自分も儲かっていた」みたいな循環が一番良い気がします。

塩谷:個人投資家向けに力を入れ始めて、最近はよりそう思っていますね。

テスタ:個人投資家向けにやると声も届きやすいですし、手応え感もすごくあります。喜んでもらえたら、もっとがんばろうってなりますしね。

塩谷:なります。社内もそんな雰囲気になっていますね。

今後への期待

塩谷:新規事業を立てる時は、「お茶しましょう」と連絡をさせてもらいます。

テスタ:私を悔しがらせてください。「最初の時に出資しておけばよかった」と思わせてほしい、それくらい大きい会社にしてほしいです。

塩谷:そこまでいけたら最高ですね。

テスタ:これからもがんばってください。

塩谷:ありがとうございます。

テスタ:ID探して見ておきますから。

塩谷:うれしいです。IDをまず見つけてください。

テスタ:サービスを使っていないのに「これはこうしたほうがいいんじゃない?」みたいなことは言えません。今回は嘘偽りない意見を聞けてすごく良かったし、見ている人にもそれは感じてもらえると思います。さすが、打ち合わせゼロで臨んだだけはありますね。

塩谷:その場の感じで、すみませんでした。

(一同笑)

テスタ:打ち合わせをしてからやると、「ここはこうしてほしい」みたいな決まりごとができてしまうじゃないですか。それは苦手なのです。それに忖度なしにしゃべりにくくなってしまうので、個人的に案件は受けないようにしています。

こちらもがんばりますから、がんばっていきましょう。

塩谷:私もがんばります。

テスタ:それではまた。ありがとうございました。

塩谷:ありがとうございました。

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