個人投資家向け会社説明会
エスユーエス、先端IT領域に強みを持つエンジニア派遣を展開 3ヶ年計画で営業利益率10%台への向上と市場シェア拡大を狙う
INDEX

齋藤公男氏(以下、齋藤):代表取締役社長の齋藤です。本日はお忙しい中、集まっていただき、誠にありがとうございます。本説明会では、スライドを4つのパートに分けてお話しします。
1番目「当社のご紹介」、2番目「市場環境」、3番目「成長戦略」は私が、4番目「経営成績及び経営指標」は取締役兼最高財務責任者の浅田より説明します。
まず、1番目の「当社のご紹介」についてお話しします。
経営理念

当社の根幹を成す経営理念についてです。これまで「人と企業の笑顔が見たい」という理念を掲げて取り組んできました。
次に、社是を1つずつご紹介します。1つ目は「一人ひとりに最高水準の教育を追求し、エンジニアの夢を実現する」です。2つ目が「チャレンジ精神を常に持ち、新たな価値創出を実現する」です。3つ目が「『人』の成長を支援し、社会に貢献する」です。このような社是を掲げ、取り組んでいます。
会社概要

会社概要です。設立は1999年9月1日です。京都市下京区に本社を置いています。従業員数は昨年9月末時点で2,409名です。
事業内容は、IT分野、機械分野、電気/電子分野、化学/バイオ分野におけるエンジニア派遣および開発請負が主な事業です。
それ以外には、AR/VR教育およびAR/VRソリューションの開発・販売、AIソリューションの開発と教育、ERP分野におけるコンサルティング・システムの開発と導入支援、その他ITを活用したサービス事業があります。
沿革

沿革についてです。主な項目をピックアップしていきます。2017年に東証マザーズ市場に上場しました。その後、AR/VRエンジニアの育成等を目的として、クロスリアリティを設立しました。
また、2021年には再生医療導入支援を目的として、プライムロードを設立しました。さらに、2022年には東証グロース市場に移行しています。
2023年には東京オフィスを港区六本木に移転しました。この年以降、資本業務提携を開始し、2024年には1社目としてスカイマティクスと資本業務提携を行いました。こちらの会社については、後ほど詳しく説明します。
なお、東京オフィスは同年第37回日経ニューオフィス賞の「ニューオフィス推進賞」を受賞しました。
同じ2024年には創業25周年を迎え、2025年には3年連続となりますが「健康経営優良法人2025(大規模法人部門)」に認定されました。その後、先ほどのスカイマティクスに続き、キュレーションズと資本業務提携を締結しました。さらに、プライムロードのCPC(細胞培養加工施設)を東京に開設しました。
全国的なネットワークと強固な顧客基盤

当社は全国的なネットワークと強固な顧客基盤を有しています。現在、スライドに掲載されている7拠点を基に展開しています。京都本社を軸に、大阪、神戸、名古屋、東京の六本木、横浜、岡山も含めて展開してきました。
今年は福岡に新オフィスを開設予定です。福岡エリアの拡大を考えています。
事業内容【ソリューション事業】

事業内容についてです。主力事業であるソリューション事業には、2,100名超のエンジニアが在籍しています。
業務内容は3つに分かれます。1つ目は、顧客企業へのエンジニア派遣です。2つ目は、顧客企業に常駐して行う請負業務で、当社ではプロジェクト請負と呼んでいます。そして最終的には、顧客からの信頼を得て社内に持ち帰り、受託開発につなげています。こちらが3つ目の業務です。
これら3つの業務を2,100名を超えるエンジニアが展開しています。
事業内容【コンサルティング事業、AR/VR事業】

コンサルティング事業およびAR/VR事業についてです。
コンサルティング事業では、SAPを中心としたERPソフトウェアパッケージの導入支援を主な業務として取り組んでいます。また、AR/VR事業は最先端技術を用いた分野であり、エンジニア育成のためのアカデミーも運営しています。
スライドには、これまでのAR/VRを活用したさまざまな取り組みの事例を掲載しています。最近では緊急対応を想定した高度なVR訓練コンテンツに関するご依頼が増えています。
さらに、AR関連の引き合いも、空間デザイン分野において増加している状況です。
事業内容【その他事業】

「その他事業」には2つの事業があります。
1つ目は、プライムロードが手掛ける再生医療支援事業です。昨年度CPC(細胞培養加工施設)の開設に向けて準備を行い、今年度からそちらの施設を運営し再生医療分野での取り組みを進めています。
2つ目は、人材ビジネスにおける障がい者支援事業です。当社は障がい者の就労移行支援事業にも非常に注力しており、京都本社でストーンフリーという会社を運営しています。
障がい者の方々による「ものづくり事業」として、さまざまな作品を制作していただいています。また、後ほど浅田から説明しますが、最近では障がいを持つ方々のアート作品の販売や、アートを通じた商品作りも展開しています。障がい者の新しい仕事のあり方にチャレンジしています。
エンジニア派遣サービス市場の概況と競合環境

次に、当社のメイン事業の1つであるソリューション事業の市場の現状についてです。
エンジニア派遣サービスの市場規模は、全体で推計1兆1,000億円ほどです。上場している競合企業の中でシェアNo.1の企業でも、10パーセント台のシェアとなっています。当社は、そのトップの約10パーセントと比較すると、1割ほどに相当する1.2パーセントのシェアで展開しています。
スライド右側のグラフでは、当社の特徴を同業他社との比較で示しています。当社は最先端分野を含むIT分野に特化しており、ITエンジニアの割合が83.1パーセントに達しています。この点が、他社と比較した際の当社の特徴です。
国内IT人材の需要構造

国内のIT人材の需要構造についてです。スライドにあるとおり、マーケット全体としては大きく伸びるというよりは、横ばい、もしくはわずかに増加している状況です。しかし、マーケットの中の割合では、グラフの赤い部分で示される先端IT分野へのニーズが毎年増加しています。
当社では、先端IT分野において今後も需要がバランスよく存在するものと認識し、シェア拡大を視野に入れた取り組みを進めています。
ERPパッケージライセンス市場の概況

当社のもう1つのメイン事業であるコンサルティング事業の市場概況です。
スライドの予測では、年平均成長率10.5パーセントの割合でERPパッケージライセンス市場が成長していく状況が示されています。当社のコンサルティング事業部でも、このような成長マーケットをしっかりと捉え、引き続き攻めの展開を図っていきたいと考えています。
昨今、SaaSに対する生成AIの脅威がよく話題に上がるようになりました。しかし、当社が現在取り扱っているパッケージは、市場のニーズに合致したシステムであり、生成AIによって急に取って代わられるものではありません。むしろ、生成AIと掛け算ができるシステムとして取り組んでいます。このことはスライドの市場予測にも示されている、と考えています。
国内法人向けXRコンテンツ市場の概況

国内のAR/VRコンテンツ市場の概況です。
日本国内での成長ペースは、当初の予測よりも遅い状態にありますが、9.0パーセントの年平均成長率が見込まれています。2030年の予測市場規模は約440億円で、これからの推移が期待されています。
当社では「AR/VR市場におけるポジションを確立することで、市場の成長を上回る発展が可能である」と考え、取り組みを進めています。
3年間の成長戦略(FY2025-2027)

2025年9月期から3年間の成長戦略についてです。2027年9月期に向けて取り組みを継続しており、事業の根幹となるのはソリューション事業およびコンサルティング事業です。
市場は引き続き成長を続けており、当社もシェアを着実に拡大しています。これら2つの事業を基盤とし、成長を維持しています。
また、AR/VR/AI開発や資本業務提携にも注力しています。M&Aの実績はまだありませんが、資本業務提携を通じて、新しい事業への取り組みを懸命に進めています。こちらの取り組みの内容については、後ほどご説明します。
2027年9月期に向けて、これらの事業基盤と成長ドライバーを維持しつつ、これまで行ってきた多くの先行投資を踏まえて、営業利益率を安定的に10パーセント台に乗せることを目指しています。その達成に向けて、この3年間でしっかりと取り組んできました。
事業ポートフォリオマネジメントの推進

事業ポートフォリオマネジメントの推進についてです。
「事業の根幹の強靭化」の一環として、今年福岡にオフィスを新設します。九州エリアには大きな市場があるため、福岡を軸に九州全体へ拡大できる体制を構築していきたいと考えています。
また今期の大きな投資として、全社員、すなわち、エンジニア全員に加え内勤の管理部門や営業部門も含めた全員に対し、生成AIを活用できる環境の整備を進めていきます。
社内での生成AIを活用した効率改善や、エンジニアによる生成AIの活用を通じた開発効率化に向けて、投資を進めています。これは先行投資となりますが、1年から2年の間で生成AIを活用した効率改善の成果によって、しっかりと評価を勝ち取れるように、またその成果を基盤として利益率を改善できるように、生成AIへの投資を積極的に進めていきます。
また、コンサルティング事業においては、昨年末にHRコンサルティング事業を売却しました。当社が保有するよりも譲渡先企業において事業を展開することで、より大きな価値を生み出せると判断したためです。
譲渡後も、システム保守のかたちで、開発元企業としてサポートを継続します。
「成長ドライバーの収益化」に関しては、資本業務提携に基づいて相手先のノウハウと当社の先端技術を掛け合わせることで、新規事業の創出に努めています。詳しくは、後ほどご説明します。
AR/VR/AIの領域における人材投資については、3ヶ年計画における、AR/VRのエンジニアを300名養成する取り組みを進めています。その結果、実働300人体制を達成する見込みとなっています。
ITエンジニアの上位者となるAIエンジニアについても今期中に実働100人体制を達成できる見込みです。さらに機械、電気、化学の分野では、生成AIを活用した開発設計業務の効率化への取り組みを今期から開始しています。
当社では、同業他社にはない生成AIを用いた開発設計のための教育体制が整っています。このような新しいキャリア像を目指して、機械・電気・化学分野の方々が当社に来ることで、生成AIを活用した開発設計が今後さらに進みます。このようなかたちで、他社との差別化を図るための対策をいち早く打っています。
プライムロードについては、細胞培養加工施設が完成したため、受託事業を大きく展開していく段階に入りました。
新規事業創出への挑戦(戦略的業務提携の活用)

新規事業の1社目は、スカイマティクスです。
同社は建設業界において圧倒的にリードするリモートセンシングサービスの企業であり、AIを活用してドローン画像や衛星画像を3Dモデルに変換できるという、先端技術を保有しています。
こちらの会社と協力して、このツールの建設業界への展開およびツールを活用するための教育事業において、当社の知見を活かして事業を進めていく方針です。
当社はこれまで建設業界での取引があまり多くありませんでした。その新たな技術力を活用し、拡大を目指したいと考えています。
新規事業創出への挑戦(戦略的業務提携の活用)

新規事業の2社目として、キュレーションズと資本業務提携を行いました。この会社は、大手企業から社内ユニコーンを創出するためのコンサルティングを手掛けており、日本ではトップクラスの顧客と取引実績のある会社です。
同社のネットワークと当社の優秀なAIエンジニアを掛け合わせるかたちで、資本業務提携を行っています。
新規事業創出への挑戦(戦略的業務提携の活用)

新規事業の3社目についてです。「ailead(エーアイリード)」と資本業務提携を行いました。同社は、営業領域を中心に対話データの自動構造化・AIエージェント基盤を提供している、スタートアップです。
こちらのAIエージェントツールを活用し、当社が持つAIのエンジニアリングチームと組み合わせることで、将来的に生成AIを活用した上司AI化の実現に向けて取り組んでいます。
世の中では、生成AIの活用により可視化されたデータが膨大な規模で集まってきています。そのデータを活用し、会社において上司が果たしている役割をAIが担えるようにする取り組みを進めるために、今回の資本業務提携に至りました。
こちらの開発には時間を要しますが、そのような目的を持って今後展開していくための資本業務提携となっています。
AR/VR/AI開発での人材投資

AR/VR/AI人材への投資について、具体的な数字をお伝えします。2025年9月末時点で、AR/VRエンジニア数が287名、AIエンジニア数が76名となっています。今年4月からも新たなエンジニアに教育を実施し、AR/VRの稼働人員を300名、AIの稼働人員を100名とする体制に向けて着実に準備を進めています。
また、機械や電気の分野で生成AIを活用した設計効率の改善を図る取り組みの一環として、本年度の新卒採用で入社した方々には、新しいキャリア講座を展開する予定です。
加えて、eラーニング講座を含む研修プログラムの開発も継続しています。京都にあるVRイノベーションアカデミーでは、経済産業省・厚生労働省の認可を受け、eラーニングを含む受講者が最大75パーセントから80パーセントの補助を受けられる講座を、昨年度から継続して作り上げています。
当社での活用に加え、外部の受講生も増加しています。外販の展開を併せてさらに進めていきたいと考えています。
プライムロードの成長戦略

プライムロードの再生医療支援事業についてお話しします。
東京都江東区のテレコムセンタービル内に設備の届け出が済み、現在はCPC(細胞培養加工施設)による受託体制の整備を進めています。今後は外部からの受託を積極的に受け入れ、拡大を目指して取り組んでいきます。
経営目標としては、スライドに記載のとおり、高齢化社会における新たな医療需要や未来のヘルスケア市場の変化に対応する施設として、CPCを位置づけています。
今後は医療機関との連携強化を図り、ベストパートナーとして医療機関が持つリソースを活用しながら、患者の負担軽減に再生医療を活用していただけるよう取り組んでいきたいと考えています。
私からは1番目「当社のご紹介」、2番目「市場環境」、3番目「成長戦略」についてご説明しました。4番目「経営成績及び経営指標」については、浅田から説明します。
当社における重要な経営指標

浅田剛史氏(以下、浅田):取締役兼最高財務責任者の浅田です。経営指標と経営成績について、ご説明します。まず、当社における重要な経営指標についてご説明します。
重要な経営指標として、成長性を示す「売上高成長率」、収益性を示す「売上高営業利益率」、効率性を示す「自己資本利益率」の3つを設定しています。
また、中核事業であるソリューション事業におけるKPIとして「派遣単価上昇率」を設定しています。
さらに、当社は人材ビジネスを手掛けているため、「在籍エンジニア数」も非常に重要な経営指標です。スライドの表に推移を示していますが、売上高成長率については、常にマーケットの成長率以上を目指しています。
売上高営業利益率については、先ほど齋藤からの説明にあったとおり、2027年9月期の目標である10パーセント台を目指し、直近まで推移しています。自己資本利益率は、20パーセント以上を今期の目標としています。派遣単価上昇率は、プラス4.3パーセントを今期の目標としています。
在籍エンジニア数は、年間約150名の純増を計画しており、今期もその目標を掲げています。以上が重要な経営指標の説明となります。
財務ハイライト

ここからは財務ハイライトを中心に、各数字をご説明します。まず売上高ですが、上場以来継続して右肩上がりで推移しています。
前期は、売上高が150億円を突破しました。当社の過去5年間のCAGRは12.4パーセントであり、マーケットの成長率を上回る成長を遂げています。
続いてスライド右側のグラフに示されている営業利益・営業利益率について、ご説明します。営業利益は基本的に右肩上がりの推移を示しており、前期は10億円を突破し、12億1,200万円に到達しました。営業利益率も年々上昇傾向にあり、8.1パーセントと目標の10パーセントに向け、順調な進捗を確認しています。
スライド右下のグラフは当期純利益です。こちらも営業利益と同様に右肩上がりで、いよいよ10億円目前という状況です。
2025年9月期連結経営成績

スライドは前期の連結経営成績を示しています。売上高は先ほどお話ししたとおり約150億円で、2024年9月期に比べて17億9,500万円増加しました。増加率は13.6パーセントです。4つのセグメントの中で、中核事業であるソリューション事業が特に大きく牽引しました。
売上総利益は5億9,200万円増加し、39億1,400万円となりました。売上総利益率についても2024年9月期に比べて1.0ポイント上昇しています。主な要因としては派遣単価の上昇や在籍人数の増加が挙げられます。
販売費および一般管理費は、人件費を中心に増加しました。その結果営業利益は、2024年9月期と比べて3億8,300万円増加の12億1,200万円となり、営業利益率は8.1パーセントと、2024年9月期に比べて1.8ポイント上昇しました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、2024年9月期比で3億1,300万円増加の9億1,500万円で着地しました。以上が連結全体の概況です。
ソリューション事業における主要経営指標

続いて、事業別のご説明です。まず主要事業であるソリューション事業についてです。スライドではソリューション事業の経営指標を示していますが、ソリューション事業には2つの形態があり、「派遣」と「請負」の形態があります。
まず派遣形態における経営指標について、ご説明します。この派遣形態の売上高は、スライドに示されている3つの指標である派遣単価、期末在籍エンジニア数、稼働率の掛け算で構成されています。
この3つの主要なKPIについて、順にご説明します。まず、派遣単価についてですが、これはスライド左側のグラフに示されています。派遣単価は年々上昇しており、2024年9月期比で3.8パーセント上昇しました。
派遣単価は時間単価で3,809円となり、いよいよ4,000円を目指せる水準となっています。こちらは、戦略的な最先端の教育研修などによって達成されたものと考えています。
2つ目のKPIである期末在籍エンジニア数は、スライド右側の棒グラフに示されていますが、年々200名前後で増加しています。この増加を支える大きな要因の1つは採用計画です。
新卒エンジニアの採用をいかに計画的に実行できるかが肝となりますが、概ねその採用計画を達成したことで増加につながっています。新卒および中途合わせて400名弱を採用しています。
最後に稼働率ですが、こちらは95パーセント弱で推移しています。この稼働率については、新卒エンジニアの早期稼働が1つの重要な要素となっています。
前期はこれら3つのKPIがいずれも上昇し、大きな増収を実現できました。
ソリューション事業のIT請負業務の概況

ソリューション事業の2つ目の形態である請負について、ご説明します。請負には製造請負とIT請負の2つがありますが、今回はIT請負を取り上げています。
IT請負業務の売上高は、10億円を突破しました。この請負業務は派遣とは異なり、当社の社内メンバーが仕事を請け負う形態です。そのため、OJT環境の拡大につながるとともに、派遣形態と比べて収益性も高いという特徴があります。
こちらは戦略的に取り組んできた事業です。着実に10億円まで達成したことを踏まえ、今後も引き続き強化していく方針です。
エンジニアの採用

在籍エンジニアの増加を支える重要な要素である、エンジニアの採用についてです。前期は「SUS=最先端分野」というブランドイメージを前面に打ち出し、新卒採用と即戦力人材確保のための中途採用を推進し、ほぼ計画どおりの383名を採用しました。
今期以降の採用戦略には、2つのポイントがあります。1点目は、機械、電気/電子およびAI系の採用強化です。先ほどの齋藤の説明にもありましたが、AIによる定型業務の効率化が進むにつれ、IT分野のニーズが徐々に減少する傾向があります。
こうしたAIによる定型業務の代替などの影響を受けにくく、依然として市場ニーズの高いエンジニア、特に機械、電気/電子分野にAIのスキルを掛け合わせた素養を有する人材の育成を重視しています。そのような人材をターゲットに、訴求力を高めて機械、電気/電子およびAI系の採用強化を進めていきます。
2点目は「質を重視した採用」です。スライドのグラフの推移をご覧いただくとわかるように、質を重視した採用の観点から、中途採用と新卒採用を合わせておおよそ400名前後が当社のポジションとして適切な規模だと考えています。
安易に採用数を増やすのではなく、質を重視した採用にこだわりたいと考えています。そのため、インターンシップ実施の拡大による早期段階での優秀な学生へのアプローチや、候補者への丁寧なフォローにより、候補者のグリップ強化を目指します。これは当社の強みの1つでもあります。
このように、一定の人数を確保しつつ、質を重視した戦略に基づいて採用活動を進めることで、在籍エンジニア数の安定的な確保につなげていきたいと考えています。
2026年9月期(中間期・通期)連結業績予想

今期の連結業績予想についてです。スライド左側には、現在開示している今期の通期業績予想が示されています。売上高予想は約169億円で、前期と比べて18億8,700万円の増加となります。
増加率としては前期比プラス12.6パーセントを計画しており、内容としてはソリューション事業、AR/VR事業、その他事業の3つのセグメントで増収を見込んでいます。
売上総利益と売上総利益率については、特に利益率の部分は、前期とほぼ同じ水準の26パーセント台で計画しています。
販売費および一般管理費については、人員補強の部分に加え、従業員に対する生成AIの投資やエンジニアを中心とした生成AIの積極活用、さらには福岡オフィスの展開といった施策が織り込まれています。
その結果、営業利益は前期比で1億5,200万円増加し、13億6,500万円を計画しています。経常利益は前期比1億3,800万円増加の13億9,700万円、親会社株主に帰属する当期純利益は前期比7,500万円増加の9億9,100万円となり、いよいよ10億円目前という計画を立てています。
スライド右側には参考情報として、通期予想に対する中間期の予想を開示しています。こちらについても前期との比較を示していますが、増収減益というかたちになっています。この要因には、前年中間期の稼働率が想定以上に良かったことに加え、コストや販管費が期ズレを起こしたことが挙げられます。
現在はスライド左側に記載の通期予想に向けて着実に進捗しているとご理解ください。
2026年9月期第1四半期連結経営成績

2026年9月期第1四半期の連結経営成績です。こちらはすでに発表済みですが、この中間期予想に対する進捗率は、各段階利益においておおむね半分に達しており、第2四半期も引き続き中間期予想に向けて順調に進捗していると考えています。
株主還元

株主還元についてです。前期の配当実績として、12月にお支払いした配当は1株当たり45円でした。こちらは2024年9月期比で15円の増配となり、期初予想と比較しても10円の増配となりました。
配当性向は43.5パーセントとなっています。現在の進行期の配当予想については、期初の予想として前期比プラス5円の50円とし、配当性向は45パーセントを見込んでいます。
株主還元の方針については、スライドに記載のとおり、企業価値を最大化するために、中長期的な取り組みや事業拡大に必要な内部留保とのバランスを考慮し、継続的かつ安定的な株主還元を実施する方針です。事業の状況に応じて増配を目指し、年々なるべく配当を増やせるよう努めていきたいと考えています。
(参考)SDGsへの取り組み

最後に、当社のSDGsへの取り組みをご紹介します。先ほど齋藤からも少し触れましたが、当社は「人の会社」です。人的資本経営の一環として、エンジニアや従業員の教育・育成に力を入れています。また、「人が資本」という考え方を基に、従業員の健康を大切にしています。従業員の健康なくして事業成長はありません。
そのため、従業員本人だけでなく、ご家族も含めた健康支援を積極的に行っています。この取り組みの一例として「健康経営優良法人」があり、大規模法人部門において3年連続で認定をいただいています。
このような施策を通じ、さらに従業員の健康に注力し、優秀な人材の獲得や人材定着率の向上を実現することで、業績向上や企業価値向上につなげていきたいと考えています。
次に、障がい者採用についてです。法定雇用率が上昇し、各社の対応が求められる中、当社は「受身型」ではない積極的な雇用に取り組んでいます。現在、法定雇用率は2.5パーセントですが、単なる義務にとどまらず、障がい者の方々がやりがいを持ち、自立をサポートできる体制を整え、共に歩んでいきたいと考えています。
例えば社内で障がい者の認知度を高めることや、アート販売のスキームの構築に取り組んでいます。具体的な例としては、当社所属障がい者アーティストがコンテストで金賞を受賞するという成果も上げています。このように、障がい者が活躍できる環境を整え、より一層サポートを進めていきたいと考えています。
質疑応答:会社の成功目標と市場評価について
質問者:社長が株式を50パーセント以上所有していることで、この会社に対する思い入れも強いかと思いますが、社長が考える成功とはどのようなことなのでしょうか?
齋藤:当社は私が創業し、持株比率50パーセントを維持しています。今後も社会的な公器を目指し、従業員の中から次世代を背負えるリーダーを育成し、拡大を図っていきたいと考えています。
経営の柔軟性を持たせることを重視し、当面は50パーセントの持株比率を維持したいと考えていますが、最終的にはしっかりと引き継ぎ、より発展する組織体制を築き上げていきたいと考えています。
質問者:時価総額は現在90億円台かと思いますが、目標としてどのくらいの規模まで持っていくつもりでしょうか?
齋藤:目標は常に高く設定したいと考えています。ただ、株式の評価額については、我々が努力してもその成果が評価にどのように反映されるかは、市場次第です。今後も業績の拡大を目指し、時価総額についてもさらに評価していただけるよう努力していきたいと考えています。
質問者:グロース市場の要件は満たしていますか?
齋藤:100億円の基準を前後していますが、今後のさらなる拡大路線により、しっかりと評価を勝ち取って、さらに発展させていきたいと思います。
質疑応答:障がい者雇用への取り組みについて
質問者:障がい者の雇用について力を入れているようですが、障がい者雇用率は達成していますか?
齋藤:障がい者雇用率は2.5パーセント強であり、法定基準をしっかりと達成しています。
質疑応答:リスク要因について
質問者:これからも成長を期待しています。私には見えなかったのですが、リスク要因としてどのようなものがあるのでしょうか?
齋藤:先ほどはコンサル事業の「SaaSが生成AIによってどうなるか」という点に関して少し触れましたので、別の視点でお答えします。派遣業界においては、生成AIの活用によって、IT人材がそれほど人手不足にならないのではないかという見方があります。現状、それは事実だと感じています。
ただし、企業もまだ生成AIを効率よく活用することを模索している段階です。現状において、仮に効率が上がったとしても、最終的には上位のスキルを持つプログラマーがチェックを行う必要があるという点では、やはり人の手が必要であることは変わりません。その点を踏まえたスキルの教育に特化しています。
そして、生成AIを単に言われて使うのではなく、「自分たちが生成AIを使ったらこのように効率が上げられます」という育て方も取り入れています。そのような意味では、将来的に残る側の人材育成に特化していると言えます。ただし、市場全体では、IT人材の人手不足という点は、過去に言われていたほどではなくなっていくという事実が明らかになってくると考えています。
一方、当社としては、これをリスクというよりもチャンスと捉えています。現状、当社はどの企業よりも早く生成AIに取り組んできた成果があります。お客さまのほうでは、まだ生成AIを活用できる環境が整っていない状況であるため、当社の社員がその技術を活用できるようになっていても、現時点ではまだ大幅な収益増にはつながっていません。しかし、この1年から2年で多くのお客さまが生成AIを活用した開発環境を整えつつあるので、今後は大きな期待を寄せていただければと思います。
質疑応答:CPCの稼働率見通しについて

質問者:CPCは維持費がかなりかかると思いますが、稼働率についての見通しはいかがでしょうか?
プライムロードは、ようやく受託可能な細胞培養加工施設が完成しました。この施設を建設するにあたっては、国の認可を取得しなければならず、認可に向けて時間と実績を積み上げてきました。いよいよ受託が可能な状況になり、各関係医療機関などとの提携が着実に進んでいます。提携がしっかりと進んでいる状況を踏まえると、早い段階でフル稼働になる可能性があると考えています。
以上をもって、本日の個人投資家向け説明会を終了します。ご清聴ありがとうございました。
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