三菱化工機、現中計は「飛躍の3年間」、GX事業の成長と売上拡大を図る 水素・バイオガスの利活用需要の増加に対応
目次

根木貴晴氏(以下、根木):みなさまこんばんは。本日はお忙しいところ、三菱化工機の個人投資家さま向け会社説明会をご視聴いただき誠にありがとうございます。三菱化工機執行役員、企画管理統括本部長の根木です。
本日は40分ほどお時間をいただき、当社グループのご説明を行います。前半は、私から当社の事業概要や成長戦略について、後半は、今年度新設したGX事業について、企画管理統括本部副本部長の石川より、詳しくご説明します。そののち、質疑応答としてみなさまからのご質問にお答えします。
みなさまにとって、この説明会が当社ビジネスをご理解いただくきっかけとなれば幸いです。
会社概要(2025年3月31日現在)

それでは早速ですが、会社概要からご説明します。当社は、モノづくりとエンジニアリングを生業とする企業です。本社は神奈川県川崎市にあり、従業員数は連結でおよそ1,000名の会社です。
沿革

当社は1935年に化学工業機械の国産化を目的として、三菱各社等の出資により創立し、今年で90周年を迎えました。
1940年には現在の主力製品である油清浄機の製造を開始するなど、現在まで続く事業の礎を築いています。
1950年代に入ると、高度経済成長期の消費拡大に伴う設備需要に対応し、多くのエネルギー関連設備や化学プラント、産業用機械を開発・販売しました。
そして1970年代には深刻化した公害対策として、排煙脱硫装置を開発・販売しました。
その後も社会的な環境保全意識の高まりに合わせて、高純度の小型水素製造装置を開発するなどクリーンエネルギーの需要に対応し、現在は持続可能な社会の実現に向けて、バイオガスや水素の利活用など、新たな技術の開発にも取り組んでいます。
このように当社は、創業以来90年間、その時々の日本の産業界の要請に応え、社会課題解決に貢献しながら、製品・サービスの内容を変遷、また高度化させてきた歴史があります。
事業内容

当社グループの事業内容について、簡単にご説明します。はじめに、本年度の売上高比率約50パーセントを見込むエンジニアリング事業は、化学品や半導体、LNG、排水処理など、幅広い分野におけるプラント建設を手がけています。
また、当社の水素製造装置「HyGeia(ハイジェイア)」シリーズは、国内トップシェアを確立しています。
続いて、売上高比率約25パーセントの単体機械事業では、当社の長年のコア技術である「分離技術」を中心に、遠心分離機やろ過器など、多様な製品をラインナップしています。
船舶用油清浄機「三菱セルフジェクター(SJ)」シリーズについても国内外でトップシェアを確立しています。
最後にGX事業ですが、こちらは「三菱化工機グループ2050経営ビジョン」の実現に向けて、今年度に新設したセグメントで、本年度の売上高比率約25パーセントを予定しています。
循環型社会推進事業とクリーンエネルギー事業をQuick-Win分野とし、社会課題の解決と当社グループの持続的な成長の両立を目指していきます。
当社のビジネスモデル

当社のビジネスモデルをご説明します。左側のエンジニアリングビジネスは、お客さまへの提案やいただいた引合から、受注を経て、設計、資材調達、建設を行って、お客さまに設備を納入するビジネスモデルで、設計(Engineering)、調達(Procurement)、建設(Construction)のそれぞれの英語の頭文字をとって、一般的にはEPCと呼ばれています。当社ではその後の保守運用、メンテナンスまで一貫して実施することが可能です。
お客さまは、化学会社、エネルギー会社や下水処理場などが中心です。なお、受注から引き渡しまでの平均的なリードタイムは2年から3年となっています。
右側のモノづくりビジネスは、ご注文いただいた単体機械について、設計、部材調達ののち、当社の工場で加工・組立てを行い、お客さまに納入するという受注生産型と、受注見込みに基づく生産計画から、必要部品を見込み生産し、加工・組立てを行う見込み生産型に分かれています。トップシェアを誇る油清浄機「三菱セルフジェクター」が後者の見込み生産型の製品にあたります。
主なお客さまは、造船所や化学会社となりますが、その他にも食品、医薬、金属など幅広い分野に、遠心分離機、ろ過機など、多様な機械製品を納めています。
また、エンジニアリング事業の一部製品には、小型水素製造装置「HyGeia」シリーズなど、当社工場で製作しているものもあります。
エンジニアリング事業、単体機械事業、それぞれ独立して事業を展開するだけでなく、製造機能を持ったエンジニアリング会社であることも、当社の大きな特色です。
三菱化工機グループ2050経営ビジョン 策定の背景

当社が2021年に策定した、「三菱化工機グループ2050経営ビジョン」についてご説明します。
2050年にかけて当社を取り巻く環境は、化石燃料資源の枯渇見通しやカーボンニュートラルの潮流など、大きく変化していく見通しです。その中で、今後も社会への貢献と当社の持続的な成長を両立させるべく、「対処すべき社会課題と注力すべき事業領域を明確にしたい」という問題意識が経営ビジョン策定の背景にありました。
具体的には、2050年の社会課題を想定し、「①CO2・気候変動」「②資源循環」「③水・食料」「④自然災害」「⑤労働力不足」の5つを、当社グループが解決を目指す社会課題として特定しました。
そしてこれらの解決に向け、当社がこれまで培ってきたノウハウを活用可能な分野として、「①循環型社会推進事業」「②クリーンエネルギー事業」「③省力・省エネ事業」「④次世代技術開発事業」の4つを、戦略的事業領域として設定しました。
事業ポートフォリオ改革と目指す収益構造

2050年を最終的なゴールとする経営ビジョン実現に向け、まず当社の創立100周年にあたる2035年をマイルストーンとしました。
2035年時点において、戦略的事業領域で売上高比率5割以上を構成し、売上高1,000億円の企業グループとなることを目指しています。
また、2035年以降においては、戦略的事業領域の売上高比率をさらに高め、確固たる主要ビジネスへ成長させることを目指しています。
以上が当社経営ビジョンの概要です。
現中計の位置づけ

経営ビジョンの実現に向けた中期経営計画と、その進捗についてご説明します。前中計期間は、経営ビジョン実現に向けた「足固め期」として、新規事業の創出に向けた活動や、組織改革に取り組んできました。
本年5月に策定した現在の中期経営計画は、その取り組みをベースとした「成長期」であり、経営ビジョン実現に向けた「飛躍の3年間」と位置づけています。
GX事業の製品・サービスを拡大していくことで、「顧客の脱炭素化のパートナーを担う企業」となるべく邁進していきます。
現中計の骨子・主要施策

こちらが、中期経営計画の達成に向けた骨子と具体的な施策です。中期経営計画の骨子は4つ、GX事業の確立などによる「事業ポートフォリオの進化」、成長投資や株主還元の強化による「資本コスト・株価を意識した経営の確立」、そして「人的資本・技術資本の強化」「経営ガバナンスの透明性向上」としています。
現中計における事業ポートフォリオの方向性

骨子①「事業ポートフォリオの進化」について、各事業セグメント・ポートフォリオの位置づけや方向性を明確化していますので、ご説明します。
GX事業は「成長事業」と位置づけ、リソースの積極投入や積極投資により売上成長を図ります。
中期経営計画では成長投資として、R&D30億円、M&A50億円の計80億円を計画していますが、GX事業はその配分の中心となります。 また、成熟事業であるエンジニアリング事業と単体機械事業は「基盤事業」と位置づけ、差別化・競争優位性の確保により収益性の向上を図ります。
現中計の数値計画

こちらが中期経営計画の数値計画となります。中計の最終年度である2028年3月期には、売上高900億円、営業利益率9パーセント以上、ROE12パーセント以上を目標に設定しました。売上高900億円は、過去最高水準の数値計画となります。
収益性についても現在の水準を落とさず、事業の拡大を着実な収益増加につなげる計画です。
意欲的な目標ではありますが、1,037億円にのぼる高水準な前中計最終期の受注残高をもとに、各年度において着実な売上進捗を図り、達成を目指していきます。
株主還元方針

株主還元方針としては、中計最終年度の目標として、配当性向を40パーセントに設定するとともに、安定的な配当を実現するため、中計期間中の配当下限としてDOE3.5パーセントを設定するなど、大幅に強化する方針としました。
企業価値のさらなる向上を目指して、成長投資や財務の健全性とのバランスを取りながら、株主還元の一段の強化を図っていきます。
連結業績予想

今期の業績予想についてご説明します。2026年3月期の連結業績予想は、前期までの高水準な受注残高や、船舶向け機器・部品の好調な販売が牽引し、売上高は大幅に増加する見込みです。
また、売上高の増加により売上総利益が増加するため、営業利益も大幅に増加する見込みです。
セグメント別業績予想① エンジニアリング事業

業績予想をセグメント別にご説明します。エンジニアリング事業の通期業績予想は、こちらに記載のとおりです。
受注高については、顧客の投資判断の遅れ、見直しが一部案件に影響し、計画比・前期比ともに減少する見込みです。
一方、売上高・セグメント利益に関しては、前期までの受注残高が寄与し、前期比で増加を見込みます。
セグメント別業績予想② 単体機械事業

単体機械事業については、引き続き、好調な海運市況に支えられ、油清浄機本体及び部品、船舶環境規制対応機器の販売が牽引し、高水準な受注高を維持、また、売上高は前期比で増加を予想しています。
セグメント利益は、売上高の増加による売上総利益の増加と、好調なアフターサービスによる原価率の改善により、増益の見込みです。
セグメント別業績予想③ GX事業

GX事業については、受注高は、水素利活用やバイオガス案件等で当初計画以上に受注が拡大し、前期比で増加する見込みです。
売上高については、前期までの受注残高が寄与し前期比で大幅に増加する見込みであり、それに伴いセグメント利益も増加を見込んでいます。
以上で私からのご説明を終了します。
GX事業の設置

石川尚宏氏(以下、石川):個人投資家のみなさま、1年間のごぶさたでした。三菱化工機企画管理統括本部副本部長の石川です。本年4月のGX事業推進室の新設によりGX事業推進室も兼務しています。
それでは、ここからはお待ちかねの、経営ビジョンの実現に向けて、また、当社の成長ドライバーとして設置した「GX事業」についてご説明します。
GX事業は、本年4月に新たに設置した報告セグメントであり、既存の「エンジニアリング事業」と「単体機械事業」から、当社経営ビジョンで設定した「戦略的事業領域」にあたる部分を切り出したものです。
経営ビジョン実現のためには、戦略的事業領域のさらなる推進・拡大が鍵となります。そのため、投資家のみなさまをはじめ社内外のすべてのステークホルダーのみなさまに、その決意をはっきりとお示しし、また、進捗状況を見える化することが必要と考えたものです。
事業概要

スライドに示したのは、冒頭にご説明した事業概要について、具体的な事業分野を補足したものです。
GX事業は新しい報告セグメントですが、まったく新しい事業を1から創りあげていくだけではなく、既存技術や製品の改良、用途の開発なども、GX事業の要素となります。長年培ってきた技術や製品など、当社の強みを活かしながら、拡大を図っていきます。
GX事業の製品・サービス

このスライドに示しているのが、GX事業における製品・サービスです。
現在の中計では、循環型社会推進事業、クリーンエネルギー事業をQuick-Win分野として、経営リソースを積極投入します。直近で増加している水素利活用の需要に対しては、大型の水素製造装置やスライド左下に表示している小型パッケージタイプの水素製造装置「HyGeia」シリーズなどの用途開拓を進めることで、また、水素同様需要の増加が見込まれるバイオガス利活用案件に対する積極的な提案を進めることで、事業拡大を図ります。
また、今後の成長が見込まれる低炭素水素の分野、そして、水素製造時に発生するCO2の回収装置などカーボンリサイクルの領域については、現在の中計期間中に市場投入できるよう、研究開発を進めていきます。
次のスライド以降で、GX事業に関連する具体的な取り組み状況をご紹介します。
GX事業 事例① CO2回収装置(開発中)

まずご説明するのが、水素を製造する際に発生するCO2を回収するCO2回収装置の開発状況です。
現在、水素の製造方法として、都市ガスなど化石燃料を原料とするプロセスが多く用いられていますが、水素を製造する際にCO2が発生してしまう、という課題があります。このような水素は「グレー水素」と呼ばれています。
一方で、水の電気分解などにより、CO2を発生させずに製造する水素が「グリーン水素」と呼ばれ、注目を集めていますが、グレー水素と比べ製造コストが高く、生産効率など、商用化には、いまだ多くの課題を抱えています。
そこで当社が取り組んでいるのが、グレー水素の製造段階で発生するCO2を回収する装置の開発です。発生するCO2を大気中に放出することなく回収することによって、CO2の排出を防ぎます。
このように、発生するCO2を回収して製造される低炭素な水素は「ブルー水素」と呼ばれます。当社は、経済性が高いなどのグレー水素の利点を活かしながら、低炭素水素の製造を行うこのプロセスを早期実現することによって、増加する水素需要への対応と、水素製造における低炭素化の両立を目指し、2つのケースについての開発を進めています。
ケース1として、当社の水素製造装置にCO2回収装置を付加するPSA方式での実証を進めています。このケースでは新たに製造する水素製造装置はもちろんのこと、すでに納入済みの装置においても追加で設置することが可能です。また、水素製造装置だけではなく、ボイラーなどのCO2発生源に対しても採用できます。
次に、ケース2として、社外団体との協業により、分離膜を利用してCO2を回収する手法の開発に取り組んでいます。こちらは、水素製造装置内にCO2回収プロセスを組み込むものです。
当社はこれまでご説明してきたブルー水素化への取り組みをはじめ、グリーン水素と呼ばれる水電解水素製造装置の開発を通じて、水素製造装置のトップメーカーとして、引き続き、低炭素水素の普及に向けて研究開発を進めていきます。
新たな製品開発の状況についてご説明しましたが、次に、当社の主力製品である水素製造装置「HyGeia」シリーズと油清浄機「三菱セルフジェクター(SJ)」シリーズのGX分野における活用についてご紹介します。
GX事業 事例② 水素製造装置「HyGeia」シリーズの用途開発

最初に水素製造装置「HyGeia」シリーズについてご説明します。スライド右下の「工業・生産設備用途」と右上の「水素ステーション向け」が従来の用途です。
「工業・生産設備用途」については、半導体製造、金属熱処理をはじめとしたさまざまな産業分野でご活用いただいています。また、右上の「水素ステーション向け」についてはすでに32ヶ所への納入実績があり、輸送・モビリティ分野の脱炭素に資する用途として、GX事業にカテゴライズしています。
続いて左上、GX分野への用途開発について、「製鉄業界の脱炭素化向け用途」をご説明します。製鉄プロセスにおけるCO2排出量は日本の産業全体の40パーセントを占めており、その削減に向けて新たな製鉄プロセスの実証が進められています。こちらは次のスライドで、日本製鉄さまの事例について、詳しくご説明します。
最後に、左下の「バイオガスからの水素製造」をご説明します。下水汚泥や鶏糞などの廃棄物を処理する過程で発生するバイオガスを回収し、当社の水素製造装置を利用して水素を製造し、有効活用することが可能です。納入事例として、2つの事例を記載しています。
GX事業 事例③ 製鉄プロセスの脱炭素化「水素還元製鉄」の実証に貢献

先ほどのスライドに示した「製鉄業界の脱炭素化」について、具体的な事例をご説明します。
当社は、製鉄プロセスにおける水素の活用方法として、日本製鉄さまが取り組んでいる「水素還元製鉄」の実証に向けた水素製造設備を受注しており、現在プロジェクトを進めています。
この事業は、水素還元技術を含む新たな製鉄プロセスの開発を通じて、排出するCO2を50パーセント以上削減することを目指しています。
当社は大型水素製造設備2基を建設する予定であり、2基合わせて、1時間で水素自動車1,200台を充填できる能力に相当する、当社にとってもかなり大規模な水素製造設備となります。
GX事業 事例④ 油清浄機「三菱セルフジェクター(SJ)」シリーズの用途開発

当社の主力製品である油清浄機「三菱セルフジェクター(SJ)」シリーズのGX分野における活用についてご紹介します。
スライド右側の2つが従来の用途です。当社の「三菱セルフジェクター(SJ)」シリーズは、船舶の燃料油・潤滑油から不純物を取り除く油清浄機として、国内外ともにトップシェアを確立しています。
また、陸上用途においては、化学・医薬の分野で、微粒子分級の技術として利用されています。
続いて、GX分野での活用についてご説明します。
左上に記載しているのは、近年注目が高まっている、SAF(持続可能な航空燃料)の製造における「三菱セルフジェクター(SJ)」シリーズの使用例です。原料の廃食油から不純物を取り除く工程において、当社の「三菱セルフジェクター(SJ)」シリーズを利用することが可能です。
事例としては、国内初のSAF大規模生産の実証事業向けにご発注いただき、2025年からSAFの供給が開始されています。
左下に記載しているのは、微細藻類の濃縮プロセスにおける使用例です。微細藻類をバイオ資源として利活用するため、培養、成分抽出の技術と併せて開発実証を進めています。こちらについては、次のスライドで詳しくご説明します。
GX事業 事例⑤ 微細藻類の活用に関連した製品・技術の紹介

当社は、1993年に藻類の培養に関連したプラントを建設、そして、2013年からは藻類をバイオジェット燃料として活用する研究プロジェクトに参画するなど、藻類に関する研究開発に長年取り組んできました。
一般的に、微細藻類を活用するためには、培養、収穫、濃縮、乾燥、抽出のプロセスが必要です。各プロセスにおいて、使用可能な当社の製品や技術についてご説明します。
まず、培養においては「ガラス管閉鎖式フォトバイオリアクター」の採用により、コンタミ、つまり不純物や異物の混入を防止した環境下での培養が可能となります。
次に、濃縮工程では「三菱セルフジェクター(SJ)」シリーズや「ダイナフィルタ」を適用することができます。「三菱セルフジェクター(SJ)」シリーズは遠心力を用いた固液分離により大容量の処理が可能です。また、「ダイナフィルタ」はナノサイズの微粒子の精密ろ過が可能なため、より精密な濃縮が可能となっています。
最後に、抽出の工程では、「ダイナフィルタ」「ヌッチェフィルター」や、「Desmet式油脂製造設備」を適用することができます。「Desmet式油脂製造設備」は大型の油脂製造プラントで、大豆や菜種、ヤシ、パームなどから油脂を抽出する技術です。
このように、当社は、藻類からバイオ燃料などを精製する多くのプロセスに貢献できる製品・技術を保有しています。
以上のように、「HyGeia」シリーズや「三菱セルフジェクター(SJ)」シリーズをはじめとする当社の既存の製品を、現在の脱炭素化をはじめとするニーズに適応させ、新たな用途を開拓していくことからも、GX事業の拡大を推進していきます。
GX事業 事例⑥ 世界最大規模の藻類生産施設向けに抽出設備一式を受注

最後に一番ホットなニュースをご説明します。ちとせグループさまより受注した、微細藻類生産施設向けの抽出設備についてのご紹介です。
ちとせグループさまは微細藻類など生物由来の資源を活用した事業開発を手がけており、今回マレーシアに世界最大規模の微細藻類生産施設を建設するにあたり、抽出・分離試験用設備の建設を当社にご発注いただきました。
今回の案件獲得は、当社創業以来のコア技術である、ろ過/分離技術や、海外プラント建設のノウハウ、そして、長年研究開発や実証実験に取り組んできた藻類に関する知見を総合的にご評価いただけた結果、と考えています。
これは、戦略的事業領域の1つである「クリーンエネルギー」事業の強化に資する案件です。
GX事業の目標と戦略

以上のご説明のとおり、GX事業の拡大に向けた取り組みを進めていますが、2035年に向けて、現在の中計では2つの目標を設定しています。
1つが、カーボンニュートラルに向けた当社の役割の明確化とステータスの確立、もう1つが、地産地消型の脱炭素モデル展開による地域経済への貢献です。 当社は本年4月に新設したGX事業推進室による統率のもと、当社が強みを発揮できる地産地消型モデルの展開などにより、カーボンニュートラル実現に向けたビジネスを展開していきます。また、それにより確立した製品・サービスの提案、提供を通じて、脱炭素社会の実現に貢献していきます。
GX事業の成長イメージ

ご説明のとおり、GX事業は、当社が経営ビジョンに掲げる社会課題解決の鍵と位置づけています。積極的かつ計画的な成長投資の実行により、中期経営計画の最終年度には売上高230億円を達成し、2027年までに中核事業化を目指していきます。
今後も、水素やバイオガス、藻類など脱炭素化に関連する領域に携わってきた長い歴史と経験、技術・ノウハウの蓄積や高度化により、カーボンニュートラル社会の実現に向けて、鋭意取り組んでいきます。
どうぞ、みなさまと共に脱炭素社会の実現を目指す三菱化工機GX事業の発展、拡大に期待してください。
以上にて、GX事業に関するご説明とします。
IR資料のご紹介

こちらは、IR情報を掲載している当社ウェブサイトのご紹介です。ここでは一例を掲載しましたが、ウェブサイトにはさまざまな資料を掲載しています。
本日ご説明できなかった情報も多くありますので、ぜひともご覧いただければと思います。
株価推移

最後に、当社の株価の推移をスライドに示しています。当社の株価は、中期経営計画を発表して以降、お陰さまで大きく上昇し、出来高も大幅に増加しています。
なお、昨日(2025年12月2日)の株価については3,175円となっています。ひとえに、当社の経営計画や事業について、投資家のみなさまよりご期待・ご評価いただいているものと理解しています。
当社としては、このご評価、ご期待に沿えるよう全力を挙げていきますので、今後とも当社にご期待いただけますと幸いです。本日の説明会をきっかけに、1人でも多くの方が、当社へのご支援をご検討いただけますことを願い、ご説明を終了します。
ご視聴いただき、ありがとうございました。
質疑応答:現在特に注力している開発案件について
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