目次

森輝幸氏(以下、森):本日はお忙しい中、わざわざお時間をいただきましてありがとうございます。GMOメディア株式会社代表取締役社長の森です。

本日は会社概要と直近の業績などの4項目をご説明します。

GMOメディア概要

:当社の紹介です。2000年に設立した比較的長い会社で、従業員数は200名強です。

スライド右上に「作る人比率」と記載があります。これはエンジニア・デザイナーの比率です。我々はインターネットのサービスを仕入れて売る会社ではなく、自分たちで作っている会社になります。

後でご説明しますが、当社はいくつかのブランドを展開しており、主要運営サービスは10サービスを展開しています。また、グループ会社は、GMOビューティー社という美容関連の会社と、GMO趣味なび社の2社です。

沿革

:沿革です。この法人はもともとイスラエルのアドテックベンチャーでした。そこに電通、ソフトバンクなどが資本参加し、2000年にアイウェブ・テクノロジー・ジャパン社を設立したのが始まりです。

2001年には、インターキュー株式会社(現GMOインターネットグループ株式会社)と私が資本参加し、GMOインターネットグループ株式会社としてスタートしました。

その後、GMOグループ内のメディア事業をこの法人に集約し、10年前となる2015年に、東京証券取引所マザーズ市場に上場しました。今年で創業25周年を迎える会社です。

業績推移

:創業以来の業績推移を示したグラフです。売上高はでこぼこありながらも、やっと66億円となりました。

2021年だけ大きく飛び出ていますが、実はこの前年にGMOくまポン株式会社(現GMOビューティ株式会社)をグループ化しました。

本来であればその時の80億円から売上高が上がっていくのですが、2022年度に会計制度の変更がありました。売上の計上基準が変わった関係で、2021年だけ変わったかたちで出ていますが、売上高は堅調に右肩上がりで伸びているのがご覧いただけるかと思います。

一方で、右側のグラフの営業利益は、2000年から投資を続けて黒字化し上場もしましたが、2020年に大きくマイナスになっています。もともと我々はWeb2.0でブログや掲示板などを中心に事業を展開していたのですが、それらがシュリンクしたため、思い切って2020年から事業転換し、投資もしたことにより一度赤字となっています。

しかし、そこから5ヶ年計画でしっかり復活でき、今日に至っています。

事業セグメントについて

:事業セグメントについてです。自社でBtoCサービスを運営する「メディア事業」と、そこで培った知見を他社に提供する「ソリューション事業」の大きく2つになります。

メディア事業については、さらに2つに分かれています。1つは2000年から長く行っている、ポイント関連の事業を中心とした部分です。もう1つは、学び・美容医療といった業界に特化した事業領域で、近年業績を伸ばしています。

この構造の代表的な事例としては、Amazonが自社で培ったECサーバーの知見を他社にAWS(Amazon Web Services)として展開し、非常に大きく伸ばしています。我々も自社のBtoCで培ったシステム・知見を、他社にも展開しています。

事業セグメントについて

:スライドのグラフはセグメントごとの2024年の売上総利益の構成比を示しています。半分以上が長く実施しているメディア事業のポイント関連です。約25パーセントがこの7年、8年で売上を伸ばしている学び・美容医療の業界特化です。ソリューション事業は20パーセント弱となっています。

「みんかぶアワード2024」(2025年3月31日)

:2025年3月に「みんかぶアワード2024」に選出されました。金融・資産形成情報メディアのMINKABUが発表している注目の8銘柄のうちの1つに選ばれました。

エグゼクティブ‧サマリー(1-3月)

:2025年12月期第1四半期の業績状況です。我々は12月決算ですので、第1四半期の決算発表を先日行いましたが、目標に対して順調に推移しています。

売上高が19億2,600万円、前年同期比11.8パーセント増です。営業利益が3億3,500万円、前年同期比38.3パーセント増となっています。

今期の通期業績予想として営業利益は9億1,500万円で開示していますが、それに対して進捗率が第1四半期の段階で36.7パーセントとなっています。また、我々の事業は、売上とともに固定費等のコストが連動して上がる事業ではないため、売上の向上に伴い営業利益率も改善しています。

後ほどご説明しますが、M&A戦略として今年3月に我々の競合から電子カルテ事業を譲り受けました。今年5月から連結として対応する予定です。

kenmo氏(以下、kenmo):足元の第1四半期は非常に堅調かと思います。4月以降はおそらく新人等も採用されると思いますが、第2四半期以降の費用として、販管費と採用費についてお聞かせください。 

:ご質問に対する回答の前に、第1四半期の業績について1つ補足します。我々は広告の売上が大きいため、毎年第1四半期は25パーセント以上出るのがベースとなっています。

上期で55パーセントぐらいがいつもの進捗ペースですので、足元の第1四半期も良いのですが、特段25パーセントが上振れているわけではなく、通常どおり季節要因であるといえます。

ご質問の費用については、新卒はエンジニアを3人採用しており、その分の費用は増えますが、そこまで大きな拡大にはなりません。ただし採用は引き続き実施していくことと、後でご説明しますが、「コエテコStudy」というAI系サービスに投資しているため、順調な第1四半期から比べると上期は費用が拡大していく予定です。

kenmo:採用に関しては、新卒・中途も含め、どのような人材や役職を採用予定なのでしょうか?

:「AIがどれだけの雇用や仕事を奪っていくか」という話がよくありますが、当社も全員がAIを使える人材に変わっていこうと考えていますので、採用自体は慎重に考えて、中にいるスタッフのスキルアップをベースにと考えています。

ただし、営業もしくはビジネスデベロップメントをしていく人材をさらに拡大していきたいと考えています。

メディア事業(ポイント関連)の売上総利益推移

:各セグメントの売上総利益推移です。まずはメディア事業のポイント関連です。

前年同期比18.2パーセント増となっています。我々は無料の広告ゲームが強く、成長に非常に大きく貢献してくれました。

メディア事業(業界特化型)の売上総利益推移

:メディア事業の業界特化型、学び・美容医療系です。こちらは主に美容医療系の売上が堅調に伸びており、前年同期比20.7パーセント増となっています。

kenmo:ポイント関連と業界特化型、それぞれ粗利が非常に伸びているというご説明でしたが、将来的にポイント関連と業界特化型の売上構成比はどのようなバランスで伸ばしていきたいのかを教えてください。 

:ポイント関連については、我々が作っているのはゲーム自体ではなくゲームのプラットフォームなのですが、こちらも堅調に伸びています。

ポイント関連も業界特化型も両方伸びているため、なかなか構成比の逆転は難しいと思いますが、我々としては、業界特化型の部分で広告以外の事業も今増やしています。そのソリューションとしてストック事業の強化がテーマの1つですので、業界特化型をさらに強化していきたいと考えています。

kenmo:今、ポイント関連と業界特化型の売上構成比は約7対3の割合ですが、業界特化型をもう少し増やしていくということでしょうか?

:そうですね。できれば半々ぐらいを目指していきたいとも考えています。

kenmo:どちらかといえば業界特化型のほうが粗利率としては高くなりますか?

:そこは事業構造でご説明したほうがよいのですが、スライド21ページをご覧ください。ポイント関連で伸長しているゲームプラットフォーム事業についてご紹介しています。

スライド中央に「オンラインゲームセンター」とありますが、我々はゲームを作るゲーム会社ではありません。ゲーム会社はいろいろ当たりはずれがありますが、我々自身はゲームをお預かりするプラットフォーム、つまりゲームセンターです。

そして右側に記載しているドコモ・au・セゾンなど、課金ゲームで19サイト、広告ゲームで45サイトの人通りが多いところに、我々がゲームを集めたゲームセンターを提供しているというモデルです。

そのため、我々の売上のうち、ゲーム会社にもレベニューシェアをお支払いしますし、流通の方々、トラフィックをお持ちの方々にもシェアをする関係があり、粗利としてはだいたい3分の1ぐらいしかありません。そのため売上としては大きく見える部分があります。

逆に業界特化型は、売上に対して我々の粗利がほぼ100パーセントです。そのため構成比としては売上は大きく変わりますが、粗利についてはどんどん増やしていきたいと思っています。

株価推移

:株価推移です。もともとがお恥ずかしい株価でしたが、おかげさまで現在は時価総額88億円となりました。2024年秋に上方修正や増配のご案内をしたところで一段上げていただき、そのレベルを現在は維持しながら、さらにこれを成長させていきたいと考えています。

東証から100億円のバーも出てきましたので、2030年とは言わず、早い段階で100億円を超えていきたいと考えています。

株主還元 2025年12月期の配当予想<還元拡大>

:配当予想です。今まで50パーセントを配当の基本としていました。昨年度は上場から10年記念として10パーセント増量し、配当性向60パーセントの196円を配当としています。

今年はさらに配当性向65パーセントまで引き上げ、241円を配当できるように、業績をしっかり出したいと考えています。我々も上場をしているからには、株主さまと一緒にしっかりと成長していきたいと考えています。

グロース市場は「もっと内部留保して投資しろ」とのご指摘もありますが、投資といっても、我々は工場を建てるわけでも機械を買うわけでもなく、ほとんどが人材の投資であり、投資すれば成長するということでもありません。

M&Aを含めた展開を行っていくためにもキャッシュが必要ですが、時価総額をしっかり上げて、さらに安定した経営を進めていきたいと考えています。

kenmo:配当性向65パーセントはグロース市場でもかなり高い水準に当たると思いますが、そこまでキャッシュは必要ないビジネスモデルかと思います。

:そうですね。直接は必要ないです。

kenmo:ただし今後、例えば「非常に良い案件が出たのでM&Aをしたい」となった場合の資金調達は、デット等も含めて余裕があるのでしょうか? 

:もちろん相手の規模にもよるのですが、我々ができる規模としてはキャッシュもありますし、デットもかまわないと思っています。また、我々ももう少しバリュエーションを上げて、株式交換などもできるような規模にはなっていきたいと思っています。

kenmo:なるほど。ではそれを見据えて、配当をいくばくか出してしまってもまったく問題ないというお考えですか?

:はい。

メディア事業の特徴(コンテンツプラットフォーム)

:事業概要についてご説明します。まず、メディア事業の特徴です。

会社名に「メディア」とありますが、スライドの図の中段にあるとおり、我々自身は、記者やカメラマンを用意している会社ではありません。我々はマッチングするプラットフォームだとご理解いただければと思います。

課金ゲーム、ポイ活、各種教室、美容医療クリニックなど、いろいろなブランドのサービスがありますが、その情報を我々のプラットフォームの上に集めて比較し、みなさまにわかりやすく提供をするというビジネスモデルです。

さらに昨今は、スライド上段にあるような提携パートナーに対し、SaaSとなるストック事業も展開しています。

市場環境 主力事業(広告)の市場環境について

:市場環境についてです。インターネットにアクセスする時間はさらに増えてきていることからも、インターネット広告市場の規模が引き続き成長していくことは釈迦に説法かと思います。

ゲームプラットフォーム事業 (ダウンロード・インストール不要)

:主なサービスを紹介します。まず、ゲームプラットフォーム事業です。

こちらはダウンロード・インストール不要のブラウザゲームという特徴があります。GoogleやAppleのマーケットプレイスでアプリをダウンロードするゲームが一般的ですが、我々は「その手間は要りません」「ブラウザのままで遊べます」とお伝えしています。

プラットフォームには大きく2種類あります。1つは課金を中心としたゲーム&ソーシャル天国、略して「ゲソてん」です。

もう1つは、無料で遊べますが、間に広告が挟まれるゲームです。地上波のテレビ番組では途中で広告が入りますが、そのゲーム版とご理解いただければと思います。

ゲームプラットフォーム事業 (広告・課金) の優位性

:先ほど触れましたが、我々の特徴はゲーム会社とパートナーシップを組んでいることです。実際にあるゲームセンターは、セガやバンダイナムコといったゲームメーカーからゲームをお預かりし、駅前や百貨店、人通りが多いショッピングセンターなどに対してアグリゲート(集約)したゲームセンターを提供していますが、我々もまったく同じビジネスモデルです。

ポイントは、ゲーム会社にとっては人通りが非常に多いところに自分のゲームが出せる点です。一般的にユーザーを集めるには広告宣伝費を大きくかける必要があるのですが、すでにお客さまがいるところに対してゲームを出すため、ゲーム会社はそのリスクを負うことがなくなります。

我々は、売上の一定の比率をレベニューシェアとして後払いしています。また、提携先のメディア、もしくは人通りが多い方々にとっては、ゲームは非常に再来訪性があるため、また来ていただけます。

ゲームコンテンツは非常に需要が高く、さらに収入になります。このようなみなさまに喜んでいただけるビジネスモデルを展開したのは弊社だけであり、この有機的な結合が我々の強みです。

ゲソてん かんたんゲームボックス 主要KPI

:主要KPIの推移はスライドに記載の通りです。

なぜ『美容医療』なのか?(市場変化と事業機会)

:美容医療関連事業についてです。美容医療は、一昔前はメスを使う美容外科がメインでしたが、最近は医学や医療技術が発達し、メスを使わない美容医療が大きく拡大してきています。マーケットとしても、スライドのグラフは2023年までしかありませんが、さらにこれから大きく拡大していくと言われています。

スライド上部には、なぜ美容医療なのかについて3点書いています。1つ目は、医療技術の高度化です。技術が非常に発達しており、日本のみならず韓国、台湾、中国も大きく普及しています。

2つ目は、男性の美容意識の高まりによって、男性のマーケットが拡大している点です。30年前にはほぼなかったと思いますが、今は男性の脱毛や美肌といったマーケットが非常に伸びています。

3つ目は、診療スタイルが多様化しオンラインニーズも拡大している点です。

美容医療関連事業/キレイパス

:そこで我々は「キレイパス」というサービスを提供しています。

キレイパス ビジネスモデル

:「キレイパス」のビジネスモデルです。我々は契約する各クリニックからいろいろな施術のメニューをお預かりし、「キレイパス」に掲載します。

ユーザーはそれを比較・確認し、チケットを購入します。我々はそこから手数料引いた分をクリニックにお支払いするとともに、お客さまを紹介するというモデルです。

キレイパス 主要KPI

:スライドのグラフは「キレイパス」の会員数と購入件数の推移を示しています。非常に順調に右肩上がりで成長しています。

左側の棒グラフは会員数の推移です。クリニックとのお付き合いはどんどん拡大していますが、まだアナログな部分もあり、我々はIT企業としてDXサポートを開始しています。

キレイパス ストック事業(集客支援強化)

:スライドの図は「キレイパスコネクト」というプラットフォームです。集客から電子カルテ、さらに経営判断まで、我々のツールで一括管理できる月額数万円のストックビジネスです。

キレイパス ストック事業(集客支援強化)

:「キレイパスコネクト」の導入クリニックへの集客支援もしています。「カンナムオンニ」は韓国の非常に強い美容アプリです。「TRIBEAU」は今年6月から連携開始する美容医療の口コミ・予約アプリです。

このようなところと提携し、「キレイパスコネクト」という我々のSaaSを導入しているお客さまの業務効率化をさらに進めていきたいと思っています。

なぜ『学び』なのか?(市場変化と事業機会)

:学び関連事業についてご説明します。学びの中でも、我々は従来よりも新しい情報を軸に特化しています。

IT人材不足の社会課題については、さらに今後人口が縮小していく中で、一人ひとりの生産性向上のためにITリテラシーの向上が非常に重要になっています。

プログラミング教育は、2020年から小学校で、2021年から中学校で、2022年から高校で必修化されました。今年1月からは大学入学共通テストにも「情報Ⅰ」が入りました。今中学校では技術・家庭科で1つの科目ですが、次の2030年の教科書改訂にあたり、技術・家庭科を分離し、技術分野の内容が高度化されます。情報教育が非常に重要になっています。

加えて、我々が重きを置いているのがeラーニング市場です。今日も日本全国からみなさまが会場に足を運ぶことなく、このようなかたちでコミュニケーションできています。このように今学びがオンライン化しています。

新型コロナウイルスを受けて、世界中に「Zoom」「Google Meet」等のビデオ会議のシステムが普及・発達しました。これを受けて、自宅や会社にいながらオンラインでいろいろ学べるとして、今eラーニング市場が非常に拡大しています。

メディア事業/コエテコ

:2017年から、「コエテコ」という子ども向けのプログラミングスクールのポータルサイトを始めました。これは「越えていこう」という意味です。

2020年の小学校でのプログラミング教育必修化に向けて、全国でさまざまな民間のプログラミングスクールが設立されました。現在、全国に1万4,000ほどの教室があります。

今の保護者が子どもの頃には、習字、学習塾、そろばんなどの習いごとはありましたが、プログラミングはありませんでした。そのため、どのように選べばよいのか、また、金額も含めてわかりやすく提供するメディアを展開しています。

コエテコ ビジネスモデル

:「コエテコ」では「キレイパス」と同様に、スクールからいろいろな教室情報をいただき、ユーザーからは資料請求や体験申し込みをいただいて、我々は送客を行います。

kenmo:「コエテコ」について質問が届いています。「大学入学共通テストの『情報Ⅰ』の対策として採用している塾も出てきているようです。全国の塾が対象となるため、このチャンスを逃さず、迅速に全国への営業展開をしていく予定や戦略はありますか?」というご質問です。

:大学入学共通テストの出題科目に「情報Ⅰ」が入ったことは非常にポジティブな話題なのですが、せっかくなのでネガティブなお話もしたいと思います。現在、少子化の流れもあり、大学入試の半分が推薦入試となっており、AO入試など、ほとんどの方が11月頃には決まるのが実態です。

また、関東では早慶やMARCHなど私立大学が人気です。大学入学共通テストを受けて国公立大学を目指すのは、マーケットとしてはまだ一部です。したがって、ご質問の学習塾の対応はほんの一部しかないのが実情です。

ただし、我々もこの機会は捉えており、実は高校向けに「情報Ⅰ」のAIツールを提供し始めています。こちらは後でご説明します。学習塾は本当にまだ少ないです。

コエテコ 子供の強みと社会人のポテンシャル

:また、社会人も送客しています。プログラミング・デザイン等でメディアを展開しています。

コエテコカレッジ ストック事業

:まだ数字としては少ないですが、「コエテコカレッジ」というサービスも提供しています。

誰もがECを始められるサービスとして、「BASE」や、グローバルでいうと「Shopify」というサービスがありますが、我々は誰もがウェビナーやオンラインスクールが始められるツールとして「コエテコカレッジ」を提供しています。課金から会員管理まで一括してできるプラットフォームです。

コエテコカレッジ 学校法人NHK学園様のケース

:例えば、学校法人NHK学園さまのスクールは昔は郵送だったのですが、今はWebで動画を配信されており、「コエテコカレッジ」をご利用いただいています。

短歌教室や俳句教室などのスクールを、1コマいくらとして購入いただくものからサブスクまであります。こちらはまたご確認いただければと思います。

成長戦略 成⻑市場への挑戦とストック強化

:成長戦略です。長らく続けているポイント関連の事業はベーシックに行っています。ここで培った知見等を業界特化型の事業に投下しており、引き続き伸ばしていきたいと考えています。

メディアアンドソリューションとして、集客のみならず集客後の効率化等も支援していくことにより、広告事業に加えてストック収益を作っていく戦略です。

業界特化型(学び・美容医療)事業の複利成長戦略

業界特化型の戦略は、学び・美容医療で共通しています。まず、1番目は集客事業です。我々が得意としているメディアを使って事業者に送客します。

2番目は、事業者がお困りのところに対し、IT企業として月額モデルのストック事業を展開していきます。

3番目としては、メディア事業を行っていると顧客のデータベースが蓄積します。このデータベースを活用し、D2Cとして直接ビジネスを展開しています。

また、これらの知見をもとに、さらに第3、第4の領域も展開していきたいと考えています。

成長戦略 ポイント関連+業界特化型(学び・美容医療)

:俯瞰して見ると、ベーシックなところは、ポイント関連、ソリューション事業です。また、業界特化型は学び・美容医療関連に加えて、第3、第4の領域を開拓していくことが成長戦略です。

成長戦略 成⻑市場におけるストック戦略

:成長戦略の中で、集客のみならず、メディア事業の中のストック事業としてオンラインの管理システムをさらに増やし、経営を安定させて成長していく方針です。

AIによるコスト削減

:昨今、AIについては我々も取り組んでいます。当社では、社員のほぼ100パーセントがITパスポートを取得しています。G検定と言われるAIに関する資格は57パーセントの社員が取得しています。

1つの事例としては、さまざまなサービスのカスタマーサポートを行っていますが、コストを2年間で約6,500万円削減することができました。

メールでの問い合わせをチャットボットに変えたり、もしくはそのメールを解析し、お客さまのメールアドレスやIDから現在の状況を見て返答するというAIエージェント開発をしたりということを社内で進めています。

2022年をベースとして、2023年度から着手しています。元は1億円だったものを2023年度で約7,000万円、昨年度には約3,500万円と、約6,500万円削減することができています。

AIを使ったDXサービス

:現在はAIを使ったコスト削減だけではなく、プロダクト開発を進めています。スライドは、AIを使った作問について示しています。

先ほど我々はゲームに強みがあるとお伝えしましたが、その中にクイズもあります。月間300万人を超えるアクティブユーザーが我々のクイズに答えていますが、クイズの作問はAIで行っています。

このAI作問技術を活用した「コエテコStudy byGMO」は、教科書会社である東京書籍や実教出版と連携し、今回大学入試の科目に入った「情報Ⅰ」の教科書を学習して、大学入学共通テスト対策や毎日の小テストに採用されています。

東京の都立高校では、期末テスト・中間テストでも我々のツールが採用されています。昨年度から実証実験を始めており、4月からは早稲田大学高等学院や渋谷教育学園渋谷中学高等学校などの進学校の方々が、我々のツールを通じて、大学入学共通テスト対策含め、「情報Ⅰ」を学習しています。

学習塾への営業はできていないのですが、このように展開しています。

こちらのデモの動画がありますのでご覧ください。

(動画始まる)

「コエテコStudy byGMO」問題ジェネレーター。トピックを入力するだけで、AIによる会話形式の長文問題が自動生成される機能です。作成したい問題のトピックと問題数を入力し、問題生成ボタンを押します。以上です。

自動的に問題の構成が生成されます。続けて問題が生成されます。右側にプレビューが表示されます。必要に応じて問題構成または問題を直接編集して再生成することができます。

キーワードを入力するだけで、本格的な大問のような問題が作れることや、演習問題を作る時間を大幅に削減できたという声を先生方からいただきました。

(動画終わる)

AI関連技術の特許を活かした展開

kenmo:今の動画を見て、サラサラと作問できて非常にすごいと思いました。1つ気になったのは、生成AIあるあるですが、ハルシネーションです。要は、必ずそれが正解でないといけないため、ファクトチェックはきちんとしなければいけないと思います。

生成AIが作ってくれた問題が、実は間違っているということがあるのではないかと思います。そのあたりの工夫についてどのようなことをしているのか教えていただけますか?

:現在7つの特許を出願中ですが、取得している生成AI関連の特許をスライド右下に2つ記載しています。こちらは、AIによる○×問題の生成特許とAIによる複数選択肢の特許です。

ハルシネーション防止の仕組みで、簡単に言うと生成した後に答えるAIを置き、その答えるAIがきちんと修正するなど、何度もろ過する仕組みです。それをミニマイズしています。

今見ていただいた動画はオンデマンドで先生が作るのですが、我々のサービスの中には5,000問を超える「情報Ⅰ」の問題が入っています。普通、問題集を買うと、ページの限界があるため200問から300問なのですが、我々はクラウドのため5,000問・6,000問と入ります。

生成した時に、生徒に出題するにあたって間違ってはいけないため、人による目検を行っています。約1パーセント弱は間違った問題があり、5,000問生成すると50問程度となります。それについては、弾くか訂正しています。

kenmo:よくわかりました。ありがとうございます。もう1つお聞きします。AIについて研究したり、新サービスの開発をされたりしていると思うのですが、社内の体制について教えてください。AI専門の研究チームがあるのか、それとも業務の一環として全員がAIを当たり前に使う社風なのか、そのあたりについて教えていただけますか? 

:専門は3人です。ただし、AIによるプログラミングなど、なんらかのかたちで全員がAIを使っています。

kenmo:わかりました。ありがとうございます。

:今「情報Ⅰ」でデモをしましたが、スライドのとおり、一点突破、水平展開を見ています。「情報Ⅰ」の他にも英語、地理、物理でもできないのかというお問い合わせをいただいています。

さらに、大学や専門学校とのプロジェクトも準備しています。今後「情報Ⅰ」以外の科目にも対応していきたいと考えています。

また、社会人向けの社内研修や、いろいろな国家試験対策等もどんどんCBT化しています。ここにも知見をもって参入していきたいと考えています。

M&A戦略

:M&A戦略です。我々としては自社で作っていきますが、シナジーが出る展開を進めていきます。

電子カルテ事業の承継(ストック強化)

:その事例としては、冒頭にお話しした「キレイパスコネクト」です。今回、競合であるメディベースという電子カルテの会社のM&Aを行いました。これにより、やっと業界2位まできたため、しっかりとシナジーを出し、さらに進めて業界1位を目指していきます。

キレイパスコネクトの成⻑戦略(クリニック数×ARPU)

:成長戦略としては、契約院数の拡大です。こちらは引き続き、営業を強化していきます。

さらに、今は1クリック約5万円の月額固定費ですが、そこにプラスして集客やオンライン診療の仕組み、もしくはデジタルサイネージというかたちでクリニックとの接点を拡大し、単価も拡大していくことで、大きくしていこうと思っています。

時価総額100億円、そしてプライム市場を目指して!

:時価総額100億円は目先の目標です。しっかり業績を上げ、このレベルに持っていきたいと考えています。

ポイ活が非常に追い風ですが、業界特化型、さらにストック事業について、ビジネス領域を広げ、プライム市場にかなう会社になっていこうと考えています。

本日は、お忙しい中、お時間をいただき誠にありがとうございました。

質疑応答:美容業界との関わりについて

荒井沙織氏:「美容業界との関わりが深いようですが、何かきっかけがあったのでしょうか?」というご質問です。

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