1 2025年5月期第1四半期決算概況

森本宏一氏:代表取締役社長の森本です。みなさま、本日はお忙しい中お集まりいただきまして、誠にありがとうございます。さっそくですが、2025年5月期第1四半期決算の説明に入ります。

ハイライト

まずはハイライトです。期初計画でも減収減益を見込んでいた本四半期ですが、前年同期比で減収減益という結果になりました。主な要因は、コンタクトセンター・BPO事業における電力高騰の反動減や公共案件の減少など、既存案件の減少です。

一方で「Omnia LINK」外販事業では営業戦略の転換を図っており、過去最高の受注残が順調に積み上がっている状況です。コンタクトセンター・BPO事業については、スライドをご確認ください。

決算概要

通期の計画進捗です。売上高は上期の進捗率45.7パーセントの約91億円、営業利益は進捗率27.7パーセントの約4億円となりました。売上・営業利益ともに、第1四半期の計画に対して未達となっています。

未達の要因としては、新型コロナウイルス以外の公共案件が想定以上に減少したことが挙げられます。また、大手ナショナルクライアントの開拓の遅れなど、新規案件の積み上げが遅れていることも影響しています。この売上未達の要因により、営業利益も未達となっている状況です。

2 2025年5月期第1四半期決算詳細

飯島健二氏(以下、飯島):副社長執行役員の飯島です。私より、2025年5月期第1四半期の業績詳細についてご説明します。

増減分析(前年同期比)

前年対比の増減分析についてご説明します。スライド左側のグラフに示した売上高は、SPOT案件の増加がプラス3,000万円、「Omnia LINK」外販事業の増加がプラス5,000万円です。

一方で、コンタクトセンター・BPO事業における継続案件は6億3,000万円の減少となりました。こちらの内訳は、新規案件で1億2,000万円の積み上げがあったものの、既存案件で7億5,000万円の減少があり、結果として売上高は90億9,000万円となりました。

継続案件については、増収となった業界もあれば、減収となった業界もありました。この後のページで、詳細をご説明します。

右側のグラフに示した営業利益は、減収要因でマイナス1億5,000万円、限界利益率の改善効果でプラス4,000万円、その他の投資関係においては、賃上げが2,000万円、拠点投資が2,000万円、人材の質と量の強化で9,000万円、その他のコスト2,000万円が加わり、結果的として3億8,000万円となりました。

営業利益に関しては、現場の稼ぐ力や価格交渉によって限界利益は改善されていますが、減収要因や通期計画達成に向けた先行的な拠点コスト、人員の投下、賃上げなどが影響し、全社コストが重くなっている状況です。

四半期業績推移

四半期の業績推移です。スライド左側のグラフで示した第1四半期の売上高は91億円となり、前四半期から減少しています。

主な減少要因は3つあります。1つ目が新型コロナウイルス関連案件の完全終了、2つ目が一部の公共案件の業務量の縮小、3つ目が電力業界など繁忙期の終了による反動減です。

右側のグラフで示した営業利益については、第1四半期は4億円、営業利益率4.2パーセントとなりました。先ほどご説明した売上減やコスト増の影響により、営業利益が弱含んでいます。

通期計画達成に向けた営業力強化方針

売上が弱含んでいる現状から、通期の計画達成に向けて営業力の強化が必須だと考えています。こちらのスライドでは、この点についての現状分析と今後の対策をまとめています。

まず、下段の専門業界をまたいだ連携についてです。今期より営業体制を大きく変更し、「スマートライフ事業本部」としました。その上で「金融」「情報通信」「流通」の各セグメントを1つの組織に統合し、業界をまたいだ連携を強化しています。この3つの業界については、計画どおりの成長過程にあります。

一方で、中央の段にある製造業やその他の業界におけるナショナルクライアントの開拓については、中国からのリショアリング案件などもありましたが、大きな受注には至っていません。ターゲット顧客を絞りすぎたことが進捗の遅れにつながっているため、今後はターゲットを広げ、今期の目標達成を目指します。

最後に上段の公共は、業務量の減少によって計画比が未達になっています。ライフライン分野では、北海道電力など地方電力の開拓が進み、計画どおりの進捗です。今後は、各電力会社の期末の繁忙に向けた案件受託を目指していきます。

貸借対照表及びキャッシュ・フロー計算書

貸借対照表とキャッシュ・フロー計算書は、スライドをご確認ください。

3 KPI進捗状況(Omnia LINK外販)

ここからは、各種KPIについてお話しします。まず、「Omnia LINK」外販事業のKPIについてご説明します。

Omnia LINK 外販売上高・ARR

スライド左側のグラフで示した、イニシャルを含む「Omnia LINK」外販事業の売上高についてです。今期の計画11億円に対して2億2,000万円で着地しており、ほぼ計画どおりの進捗です。

右側のグラフで示したARRは、8億7,000万円となりました。こちらも計画どおりの進捗となっています。

Omnia LINK 外販ライセンス数・ARPU

「Omnia LINK」外販ライセンス数は、3,446ライセンスとなりました。前期第4四半期から第1四半期では、プラス198ライセンスの伸びとなっています。

大型案件の受注は芽吹きつつあり、受注残は1,000件弱まで積み上がっています。こちらは、過去最高の受注残です。

一方で、大型案件は要件定義や構築フェーズの期間が長い傾向にあります。したがって、受注残の半数程度は今期中の出荷を予定していますが、残り半数は2026年5月期のライセンス計上となります。

スライド右側のグラフで示したARPUは、2万1,000円でした。引き続き、大型案件の受注と今期計画達成に向けてしっかりと取り組んでいきます。

Omnia LINK 販売体制拡大の取組

「Omnia LINK」5,000ライセンス獲得に向けた、体制強化についてご説明します。スライド左側のグラフで示した今期の新規受注ライセンス数の計画は、昨年の約2倍となります。

中央のグラフは営業体制を示していますが、社内異動と中途採用を活用し、昨年比1.7倍に拡充しました。専門性が高い分野でもあり、一部のメンバーについては教育が必要ですが、マンパワーの増強によって案件の獲得を目指しています。

次に、右側のデリバリー体制、いわゆる内示受注後の要件定義や設定支援など、「Omnia LINK」をお客さまに提供するために必要なサービスを提供する体制です。こちらも1.5倍に増強し、安定的な供給を支えています。

さらに大型案件の獲得においては、開発が必要となる場合もあります。この分野の戦力強化が今後の案件受託に向けて重要であるため、引き続き増強を図っていく予定です。

4 KPI進捗状況(CC・BPO)

コンタクトセンター・BPO事業のKPIについてご説明します。

保有席数と在宅オペレーション状況

スライド左側のグラフで示した保有ブース数は6,993席と、30席ほど減少していますが、既存拠点のレイアウト変更によるもので、ほぼ同程度です。

右側のグラフで示した在宅オペレーションは、1,689人となりました。今年8月は台風の影響などもあり、九州地方では計画運休も行われました。その結果、センター型のコンタクトセンターではオペレーションに影響が出ています。

反対に、在宅が可能なセンターはほとんどと言ってよいほど影響が出ていませんでした。このようなBCPの観点からも、積極的に在宅を展開していきたいと思っています。引き続き、お客さまへのご理解を促していく予定です。

SV等管理者人数とオペレーター在籍者推移

SV等の管理者人数は、この1年間ほど横ばいとなっています。オペレーターの退職率は減少していますが、在籍数は売上に応じた調整を図っています。

5 2025年5月期第1四半期トピックス

トピックスについてご説明します。

各種トピックス

第1四半期についても、スライドに記載のとおり、左側の攻めと右側の守りの両面で当社の成長に資する取り組みを実施しています。

決算のご説明は以上となります。本年度の第1四半期は減収減益となり、コンタクトセンター・BPO事業は売上・利益ともに弱含んでいますが、反対に「Omnia LINK」外販事業は大型案件の受注が続いているため、引き続きがんばっていきます。ありがとうございました。

質疑応答:年度計画の達成について

司会者:「引き続き、年度計画の達成は可能と考えてよろしいでしょうか?」というご質問です。

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