目次
鈴木隆博氏:経営管理本部長の鈴木です。ただいまから、高島株式会社2025年3月期第1四半期の決算をご説明いたします。
目次をご覧ください。2025年3月期第1四半期決算の概要、2025年3月期連結業績予想、株主還元につきまして、ご説明いたします。
エグゼクティブサマリー
それでは、2025年3月期第1四半期決算の概要についてご説明いたします。エグゼクティブサマリーです。
売上高は前年同期比22.5パーセント増の242億2,000万円、営業利益は同11.7パーセント減の3億8,500万円となりました。
経常利益は、同39.1パーセント減の3億5,900万円となりました。
親会社株主に帰属する四半期純利益は、同55.3パーセント減の1億8,500万円となりました。
当期の業績予想は、5月9日公表からの修正はなく、ご覧のとおりとなっております。
また配当予想は、現中期経営計画のサステナV(バリュー)の最終年度である2026年3月期までの限定措置として、配当性向80パーセント以上、総還元性向100パーセントに上方修正しております。2025年3月期におきましては、1株当たり80円の年間配当を予定しております。
連結業績 P/L
連結損益計算書についてご説明いたします。売上高は、建材、産業資材セグメントが好調に推移し、前年同期比22.5パーセント増の242億2,000万円となり、増収となりました。
営業利益は、のれん償却などの販管費の増加、また電子・デバイスセグメントの業績悪化により、同11.7パーセント減の3億8,500万円となりました。
経常利益は、在外子会社における現地通貨安の影響による為替差損が増加したことなどにより、同39.1パーセント減の3億5,900万円となりました。
親会社株主に帰属する四半期純利益は、前年同期では投資有価証券売却益を計上しておりましたが、当期では売却を実施していないため、同55.3パーセント減の1億8,500万円となりました。
EBITDAは、同26.8パーセント増の7億8,100万円となりました。
3つの事業セグメント
売上、営業利益の主な要因について説明いたします。当社の事業は建材、産業資材、電子・デバイスの3つのセグメントに分けられます。2024年3月期にアセットアロケーションの見直しを実施しており、産業資材セグメントの事業再編、主要な固定資産の売却に伴い、賃貸不動産セグメントを廃止し、従来賃貸不動産セグメントに区分していた一部物件を「建材」「産業資材」に変更しています。
事業内容の概要ですが、建材セグメントでは、住宅建築物向けに壁材、基礎杭工法、断熱材、太陽光パネル関連資材など、建設・建装に関わる商材を取り扱っています。
産業資材セグメントでは、繊維資材、樹脂部材、機能資材などの商材を取り扱っています。
電子・デバイスセグメントのデバイスでは、メーカーより電子部品を調達し供給する電子部品販売ビジネスを行ない、アセンブリでは、自社工場で基板実装を行う製造受託ビジネスを行っています。
セグメント情報
建材セグメント全体の売上高は前年同期比36.4パーセント増の163億7,400万円、セグメント利益は同10.3パーセント増の4億1,000万円となりました。
産業資材セグメント全体の売上高は同5.3パーセント増の43億1,600万円、セグメント利益は同9.6パーセント増の1億4,800万円となりました。
電子・デバイスセグメント全体の売上高は同2.8パーセント減の35億3,100万円、セグメント利益は同16.4パーセント減の1億5,500万円となりました。
セグメント別概況 建材
まず、建材セグメントの主な要因についてご説明いたします。建材セグメントには、建設資材、住宅資材、断熱資材、再生可能エネルギー資材の4つの分野があります。
建設資材分野は、物流施設や工場向け等の工事案件の受注獲得数が堅調に推移したことに加え、連結子会社となった岩水開発の業績が寄与し、増収となりました。
再生可能エネルギー資材分野は、戸建住宅の着工減の影響を受けましたが、エネルギーコストの増加やゼロカーボン社会実現に向けたエネルギー関連機器の導入率の拡大により増収となりました。
断熱資材分野は、戸建住宅の着工減による資材販売の減少を工事案件の獲得では補いきれず減収となりましたが、セグメント全体としては施工・加工・物流等の機能強化が進み、増収増益となりました。
セグメント別概況 産業資材
次に、産業資材セグメントの主な要因についてご説明いたします。産業資材セグメントには、樹脂関連資材、繊維関連資材の2つの分野があります。
樹脂関連分野は、自動車部材や電子機器部材用の物流資材の受注が拡大し、増収となりました。また、ターゲット領域である医療関連の成型加工品も堅調に推移しました。
繊維関連分野は、機能性繊維資材を中心に需要が拡大すると共にアパレル関連も復調し増収となり、セグメント全体としては増収増益となりました。
セグメント別概況 電子・デバイス
最後に、電子・デバイスセグメントの主な要因についてご説明いたします。電子・デバイスセグメントには、デバイスとアセンブリの2つの分野があります。
当期はコロナ後の消費動向変化に伴い、民生電子機器市場が世界的に減速したことで、市場全体に製品在庫が積み上がりました。
加えて、前年半ばまで続いていた電子部品の供給不足の反動により、主要顧客においても部品在庫が積みあがり、発注が大幅に調整された影響で、セグメント全体としては減収減益となりました。
連結業績 B/S
続きまして、貸借対照表についてご説明いたします。前期末比、総資産は7億1,500万円減少し596億9,300万円となりました。主な要因は次頁にて説明いたします。
自己資本比率は、39.0パーセントとなりました。
連結業績 B/S
まず資産の部ですが、前期末と比較した主な要因はご覧のとおりです。当期末は、流動資産は前期末比1.7パーセント減の431億3,800万円となりました。主な要因は、現金及び預金が減少したことによるものです。
固定資産は、同0.1パーセント増の165億5,500万円となりました。主な要因は、投資有価証券が増加したことによるものです。
連結業績 B/S
次に負債ならびに純資産についてですが、前期末と比較した主な要因はご覧のとおりです。流動負債は、同1.1パーセント減の319億8,500万円となりました。主な要因は、未払法人税等が減少したことによるものです。
固定負債は、同1.4パーセント減の44億2,000万円となりました。主な要因は、長期借入金が減少したことによるものです。
純資産合計は、同1.2パーセント減の232億8,700万円となりました。主な要因は、利益剰余金が減少したことによるものです。
2025年3月期 連結業績予想
2025年3月期通期連結業績予想についてご説明いたします。2025年3月期通期連結業績予想につきましては、修正はありません。
2025年3月期 セグメント別連結業績予想
セグメント別連結業績予想につきましても修正はありません。
株主還元
株主還元についてご説明いたします。株主還元の基本方針は「戦略的投資を伴う持続的成長企業」を目指し成長投資を拡大させる一方で、資本効率性を意識した株主還元を実施することとしています。
具体的には、連結配当性向40パーセント以上の配当を毎期行い、総還元性向50パーセントを目標としておりました。
今回、ROE8パーセント以上の達成に向けて、資本効率性の更なる向上が必要であるという認識のもと、サステナV(バリュー)の最終年度までの2年間の限定措置として、配当性向80パーセント以上、総還元性向100パーセントと変更いたしました。その後の株主還元方針については、次期中期経営計画策定時に検討し、発表いたします。
当期におきましては、1株当たり80円の年間配当を予定しており、業績予想に基づく連結配当性向は85.8パーセントとなります。