2024年3月期決算説明
大塚隆之氏:日本ラッド代表取締役、大塚隆之です。当社では11月11日に第54期上半期の決算発表を予定しておりますが、今後ログミーファイナンス上にても情報補足として決算説明資料を中心に展開していくことといたしました。つきましては、今般まずは過年度第53期の決算となりますが、決算説明会スタイルで決算説明資料を補足するかたちでコメント展開させていただきます。
会社概要
昨年より当社代表取締役を承継した最初の決算期となりました。
下半期トピックス(新経営体制の船出、需要急増)
当社は現在上期と下期2回の決算説明としており、今回は下期(2023年10月から2024年3月)の概況となります。一時的な急増が主因ではありましたが、底流の旺盛なソフトウェア開発需要とライセンス商流の底堅さが下支えとなり、過去10年での最高益の達成となりました。
IoT・ERPのDX事業本部統合・3本部体制の定着
組織については就任前から進めていたインダストリアルIoT事業とビジネスソリューション事業をDX事業本部として統合した成果が着実に出てきており、製造現場への「konekti」「kintone」といったプラットホームベース開発提案や引き合いが増加しております。
各セグメントの役割分化の推進、育成と開発
セグメント概況はご覧のとおりです。IoTインテグレーションセグメントにおいてのクラウド上自社プラットフォーム開発が順調に進展しており、現場ニーズに寄り添った新機能を続々と追加しています。
エコシステム・パートナー展開の発展継続
当社の19パーセント株主であるファミリーカンパニーの台湾Advantech社との「WISE-PaaS」プラットフォーム提案や、サイボウズさまとのパートナーシップからの「kintone」開発提案が引き続き好調です。
新規リリース・取扱開始プロダクト・ソリューション紹介
当社自社IPであるエクセルベースでの低導入負担集計業務効率化サービスである「Attack Board」のクラウド版サービスである「集計名人アタボー5」が、「第17回 ASPICクラウドアワード2023」においてDX貢献賞を受賞いたしました。引き合いも順調に増加中にて、オリジナルIPサービスを増やしていく良い先例となってきました。
2024年3月期 通期業績サマリー
53期通期の決算数字説明を補足いたします。コロナ禍の影響が大きかった2021年3月期(50期)以降順調に回復してきた売上は、一時要因もあるにせよ今期は前年度12パーセントの伸びとなりました。営業利益、経常利益、純利益ともすべて前年度の倍以上の数字となり、営業利益率も6パーセント台となりました。
【エンタープライズソリューション事業】2024年3月期 通期業績サマリー
エンタープライズソリューションの業績サマリーとなります。売上高については大口顧客の一時需要が急増したことによる大幅な伸長となりましたが、同時に外注費を中心とした売上原価の増加と調達の難化もあり、増収ですがわずかに減益となりました。
【IoTインテグレーション事業】2024年3月期 通期業績サマリー
IoTインテグレーションの業績サマリーとなります。インダストリアルIoTの着実な顧客増、病院向けメディカルソリューションのコロナ影響からの脱却、エンベデッドライセンス商流の一時増などで増収となり、ライセンス商流を中心に営業利益の増益に貢献しました。
2024年3月期 通期CF(キャッシュ・フロー)サマリー
キャッシュフローサマリーはご覧のとおりです。営業キャッシュ・フローは大幅な改善となりましたが、引っ越し関連の差し入れ金などで投資キャッシュ・フローは前年度を大きく下回り、財務キャッシュ・フローはやや改善いたしました。
新経営体制の方向性~中期経営計画と併せて~
当期54期の事業方針です。同時に発表した中期経営計画にも記載のとおり、54期から56期(2027年3月まで)を第1フェーズ、57期から59期(2030年3月まで)を第2フェーズと位置付けた中期計画を策定、まずは第1フェーズとして「プロダクトアセットで稼ぐ企業への構造転換」としてのDXプロダクト開発へのリソースシフトを行い、インダストリアルDX業界でのユニークなポジションと強力なサービスを構築することを最優先の目標として進めてまいります。さまざまな現場におけるデータハンドリングのプロフェッショナルとして、エンタープライズ領域で培った高度なソフトウェア開発能力を活かし、エッジプロダクト・エッジAIソリューションを引き続き最重要領域として開発投資に注力してまいります。