2024年1月期第2四半期決算説明

和田順児氏:アピリッツ代表取締役社長の和田です。本日は、2024年1月期第2四半期の決算説明を行います。

はじめに、株主のみなさまにおかれましては平素より格別のご高配を賜り、厚く御礼申し上げます。当社は9月14日に2024年1月期第2四半期決算を発表しています。今回も決算説明資料及び説明動画をIRページに掲載しますので、ご視聴いただければと思います。

機関投資家のみなさまにおかれましては、面談の設定はIRまでお問い合わせください。また、個人投資家向けのウェビナーを複数回開催しています。質疑応答も可能なウェビナーですので、ご参加いただければ幸いです。

目次

本日は、コーポレートサマリ、2024年1月期第2四半期業績ハイライト、業績予想の修正について、自己株式の取得及び配当実施について、今後の成長戦略の順でご説明します。

会社概要

まずは、コーポレートサマリです。当社は「セカイに愛されるインターネットサービスをつくり続ける」というミッションを掲げて事業を行っています。

会社概要

会社概要です。2000年7月に設立し、2023年7月末時点の従業員数は連結で725名となっています。

会社概要

株主構成については、上場以来、特に大きな変更はありません。

会社概要

当社は3つの事業を軸に、事業を展開しています。1つ目がWebソリューション事業、2つ目がスライドに「Digital Staffing」と記載している、デジタル人材育成派遣事業、3つ目がオンラインゲーム事業です。

成長の歴史

当社の成長の歴史です。当社は、2000年に慶應義塾大学の学生が集まって創業し、そのまま大きくなった、学生発のベンチャー企業です。

創業から20年経ってようやく上場しましたが、それまでに何回も経営者が変わったり、事業の中心が変わったりといった紆余曲折を経て、現在に至っています。

会社概要(過去10年の全社売上高推移:連結)

過去10年間の全社売上高推移です。過去10年間の年間成長率は19.4パーセント増、上場後の3年で見ると年間成長率は37.2パーセント増となっており、安定的に成長しています。

連結業績ハイライトサマリ

2024年1月期第2四半期の業績ハイライトについてご説明します。まずはサマリです。上期業績予想に対して全社で、売上はほぼ計画どおり、利益は大幅に上ぶれました。

事業ごとに見ると、Webソリューション事業が特に好調で、売上・利益ともに計画に対して上ぶれで着地しました。デジタル人材育成派遣事業は、売上・利益ともに計画どおりです。オンラインゲーム事業は、運営移管タイトルで引き続き苦戦しており、計画に対して下ぶれで着地しました。

連結業績ハイライト

具体的な数字についてご説明します。上半期の連結の売上高は、前年同期比32.1パーセント増の41億3,700万円となりました。連結の営業利益は、前年同期比54.7パーセント増の2億5,800万円です。

上半期の単体の売上高は、前年同期比7.8パーセント増の33億7,500万円となりました。単体の営業利益は、前年同期比62.3パーセント増の2億7,100万円で着地しています。

連結業績ハイライトサマリ

スライドには、トピックとしてサマリを掲載しています。売上高(累計)は昨対比32.1パーセント増の41億3,700万円、営業利益(累計)は昨対比54.7パーセント増の2億5,800万円、当期純利益(累計)は昨対比63.8パーセント増の1億5,100万円となり、大幅な増収・増益で着地しました。

連結業績ハイライト(売上高四半期推移)

四半期ごとの売上高推移です。スライドの積み上げ式のグラフは、下からWebソリューション事業、デジタル人材育成派遣事業、オンラインゲーム事業を示しています。

第2四半期の売上高は、前年同期比20.9パーセント増の21億2,400万円となりました。事業ごとに見ると、Webソリューション事業は順調に右肩上がり、デジタル人材育成派遣事業の直近四半期は横ばい、オンラインゲーム事業は「でこぼこ」という状況で着地しています。

連結業績ハイライト(原価・販管費四半期推移)

原価は、売上成長とともに適正値で推移しています。

連結業績ハイライト(営業利益四半期推移)

その結果、第2四半期の営業利益は1億5,200万円、営業利益率は7.2パーセントとなりました。前年同期比はスライドに記載しているとおりです。

連結業績ハイライト(EBITDA推移)

EBITDAの推移です。引き続き、右肩上がりで増加している状況です。また、前年同期比で49.5パーセント増となっています。

連結業績ハイライト(貸借対照表)

貸借対照表です。第2四半期は、Webソリューション事業が引き続き好調ということもあり、ステージを1つ、2つ上げていきたいと考えています。

そこで、来年度本社の移転を決定しました。採用力も考え、「比較的良い立地に移ろう」と考えています。その結果、敷金の支払い等が発生したほか、運転資金確保のため、短期借入金を実行しています。

社員数推移

社員数の推移です。第2四半期終了時点での連結の社員数は725名です。M&A等の実施がなく、四半期比でみると人員数は横ばいとなっています。

社員数推移

社員数の状況です。スライドには、社員数合計を617人と記載していますが、こちらは当社単体の数字になります。社員構成は引き続き、20代がおよそ6割を占めています。

Webソリューション事業・業績ハイライト(四半期売上推移)

事業ごとの業績をご説明します。まず、Webソリューション事業についてです。

Webソリューション事業の第2四半期の売上は8億9,900万円で着地しました。Webソリューション事業は、SIのようにWebサイトを作る受託開発が売上の中心ですが、その売上が順調だったこともあり、四半期ごとに右肩上がりで成長している状況です。

その結果、前年同期比で27.2パーセント増、直近の四半期比で見ても7.4パーセント増となっています。

Webソリューション事業・業績ハイライト(四半期原価推移)

こちらはコストとしてかかっている原価の推移になります。売上成長に比例し、原価も適正値で推移している状況です。

Webソリューション事業・業績ハイライト(セグメント利益率推移)

その結果、セグメント利益も順調に、きれいな右肩上がりのグラフとなっています。セグメント利益は2億9,000万円、セグメント利益率は32.3パーセントで推移しました。

Webソリューション事業・業績ハイライト(平均単価推移)

Webソリューション事業の好調を支えている要因は、案件単価の向上です。第2四半期は案件が大型化してきたこともあり、引き続き単価が増加傾向にあります。

Webソリューション事業・業績ハイライト(問い合わせ数推移)

問い合わせ数の推移です。こちらも上場以来、右肩上がりに増えてきています。

24期トピックス

開発の事例です。まずは、2024年1月期のトピックスをご紹介します。

株式会社カプコンさまの40周年記念サイト「カプコンタウン」を、企画から開発・運営まで、一気通貫で当社が担当しました。こちらのサイトには多少ゲームも入っており、当社のWebソリューション事業とオンラインゲーム事業を融合させて作ったサイトとなっています。

23期トピックス

昨年からご紹介している事例として、株式会社さとふるさまのスマートフォンアプリを載せています。こちらも当社が作成しています。

デジタル人材育成派遣事業・業績ハイライト(四半期売上推移)

デジタル人材育成派遣事業の業績についてご説明します。まず、第2四半期の売上高の推移ですが、こちらは4億5,200万円で着地しています。こちらの事業は、当社単体と、子会社であるY'sの売上の両方によって成り立っており、当社単体の数字を見ると、順調に右肩上がりで成長している状況です。

一方で、Y'sのほうは現在ジョインして1年目ということもあり、売上高の成長よりも社内の制度構築や、成長投資のあたりをしっかりと意識して取り組んできました。その結果、全社の売上高は横ばいで推移しています。

デジタル人材育成派遣事業・業績ハイライト(四半期原価推移)

コストについても、横ばいで推移しています。

デジタル人材育成派遣事業・業績ハイライト(セグメント利益)

その結果、第2四半期のセグメント利益は1,300万円で着地しました。第1四半期に引き続き、新卒採用のほか、新たにオンライン教育等のサービスを始めるなど、新規の投資が続いています。そのため、利益は昨年度よりも低下したものの、もともとの計画どおりに推移している状況です。

なお、新卒採用及び新規事業については、第3四半期以降に回収していく計画を立てています。

オンラインゲーム事業・業績ハイライト(四半期売上推移)

オンラインゲーム事業の業績です。スライドのグラフには四半期ごとの売上高の推移を示していますが、ご覧のとおり、第2四半期は7億7,300万円で着地しています。

このオンラインゲーム事業において、特に売上が上がる周期は、運営移管しているタイトルの周年イベントとなります。その周年イベントが、第3四半期に集中しているため、第1四半期、第2四半期には売上が低下する計画でした。 第2四半期も、第3四半期の周年イベント前ということで、グラフ上は谷間となっているものの、若干回復して7億7,300万円で着地しています。

オンラインゲーム事業・業績ハイライト(四半期原価推移)

コストについても、計画値どおり推移している状況です。

オンラインゲーム事業・業績ハイライト(セグメント利益)

その結果、セグメント利益は、第1四半期はマイナスになりましたが、第2四半期は若干回復し、1,800万円で着地しています。

24期トピックス

営業状況です。第1四半期とパイプラインは変わらず、新規案件の獲得を推進しています。

開発中のゲームは、自社ゲーム及びパートナーゲームの受託1本です。運営中のパイプラインについては8ラインと、特に変わらない状況で推移しています。

24期トピックス

2024年1月期のトピックスです。自社ゲームは、鋭意開発中です。リリース時期は、来年の第2四半期から第3四半期を予定しています。

業績予想

業績予想の修正についてご説明します。上半期は、開示ラインを超えている、特に単体側で利益が超えているという点から、業績予想の修正を発表しています。

業績予想

上半期は業績予想を修正していますが、通期については、現状は業績予想を変更せず、据え置きとしています。スライドにいくつか理由を記載しています。特に大きな要因としては、オンラインゲーム事業がどれくらい伸びるかが不確かで、ボラが高いことが挙げられます。そのため、引き続き保守的に見ていくという考え方で、通期業績予想は据え置きとしました。

自己株式取得

自己株式の取得及び配当実施についてご説明します。まず、自己株式の取得を行います。

自己株式の取得を行う理由は、M&A等の活用と、配当政策で掲げている総還元性向30パーセントを実現していくためです。配当と自己株式取得の両面から、しっかりと30パーセントを目指して動いています。取得し得る株式の総数は5万株、株式取得価格の総額は、上限として8,000万円と定めています。

配当金

配当金について、スライドに記載しています。まず、中間配当は期初発表のとおり実施します。期末配当も据え置きということで、特に変更はありません。

事業成長イメージ

今後の成長戦略です。安定事業であるWebソリューション事業は、過去より継続して成長していることを鑑みて、年間で20パーセント弱の成長を達成できると思っています。

その上に、デジタル人材育成派遣事業を乗せて成長していけると考えています。さらなる成長ドライバーについては、多少読みにくいところはあるものの、オンラインゲーム事業での積み増しを行います。さらに、M&A等により、成長事業であるWebソリューション事業等の拡大を目指していきたいと考えています。

M&Aの方向性 (Webソリューション事業)

M&Aの方向性についてです。特に、Webソリューション事業の拡大を目指していきます。人材確保という目的をしっかりと達成できるM&Aを実施する予定で動いています。

M&A (事業譲受や運営移管・共同運営)の方向性(オンラインゲーム事業)

オンラインゲーム事業では、引き続き、事業譲受や運営移管等でタイトルを獲得していきます。

コーポレート

株主還元及び投資配分方針です。当社の利益は、株主還元、当社の人的資本投資、内部留保にバランス良く配分します。

コーポレート

来年は人的資本投資の一環として、本社を新オフィスへ移転することが決定しています。

コーポレート

個人投資家向けのIRの強化として、積極的にIR活動を実施・継続しています。個人投資家向けのセミナーをいくつか行っていますので、当社のWebや「X(旧Twitter)」の情報配信をご覧いただければと思います。

引き続き、アピリッツをよろしくお願いします。