Agenda

葉山誠氏:みなさま、こんにちは。セゾン情報システムズの葉山と申します。本日は2023年3月期第2四半期の決算についてご説明します。本日のアジェンダは、ご覧の3つになります。

決算概要

最初に決算ハイライトです。決算の概要は、こちらのスライドに示しています。概況としては、売上高はHULFT事業及びデータプラットフォーム事業が拡大したこと等により、増収となりました。

一方で、営業利益及び経常利益は今後のDX案件需要増に対応するための体制強化や、前年同期に利益率の高い案件があったこと等から、減益となりました。当期純利益についても、基幹システム導入計画の見直しにより特別損失が発生したため、減益となっています。

連結売上高

連結の売上高です。前年同期比に比べて、HULFT事業はライセンス販売の増加等により、プラス3億7,600万円です。フィナンシャルITS事業も新規サービスの進展等によってプラスの1億8,000万円となっています。データプラットフォーム事業に関しては、モダンファイナンスサービスの増加等によって、プラスの1億6,200万円となりました。

一方で、流通ITS事業に関してはDX領域に対して選択と集中を行ったため、マイナス2億3,100万円となっています。

連結営業利益

連結の営業利益です。こちらも前年同期比に比べて、HULFT事業は売上増加によってプラスの4億5,100万円、それ以外の事業はマイナスに転じています。

データプラットフォーム事業に関しては、体制強化のためにマイナス2億4,400万円となりました。流通ITS事業に関しては、先ほどもお話ししましたが、選択と集中によって売上が減少したため、マイナス1億5,800万円です。フィナンシャルITS事業に関しては、前年同期は利益率の高い案件があったため、今期はマイナスの1億800万円となっています。

セグメント別売上高・営業利益

セグメント別売上高・営業利益を、スライドの表にまとめています。個別の増減に関しては先ほどお話ししましたので、ここでは割愛します。

連結貸借対照表

連結の貸借対照表です。主な増減要因として、現金及び預金の増加等によって流動資産は増加しています。加えて、償却と基幹システム導入計画の見直しに伴う減損等によって、固定資産は減少しています。また、前受金の増加等により流動負債は増加し、四半期純利益の計上等によって純資産が増加している状況です。

重視する経営指標

重視する経営指標です。ROEは8.9パーセント、TSRは116.87パーセントとしています。DOEは10パーセントの目標に対して9.9パーセントになっています。自己資本比率も範囲内の68.9パーセントといった状況です。

TSR(Total Shareholders Return)ベンチマーク

TSR(Total Shareholders Return)のベンチマークです。評価期間は、2018年3月期末を基準として評価しています。また、比較対象はGICS産業グループ約300社になります。

ご覧のとおり、2021年3月末から比較対象よりも若干下回っているというのが現状です。コロナ禍において、働き方改革関連製品サービスやエンターテインメント系の製品サービスを扱う銘柄が、当社の属する産業グループの値を押し上げているということが要因だと推察されます。

2024年のありたい姿

続いて、重点施策です。ご説明に入る前に、まずは「2024年のありたい姿」として、我々のビジョンを再掲します。

ご覧のとおり、50年間培ってきたコア事業、戦略事業、双方の知見やノウハウを活かして、お客さまのDXを実現させます。さらに、データエンジニアリングカンパニーが、我々の目指すべき姿だと考えています。

重点施策

それらを実現させるために必要なこととして、今期は5つの重点施策を掲げました。今回は一つひとつをご説明するのではなく、これらに関わるトピックスをいくつかご紹介します。

Topics:「HULFT Square」国内向けリリース日決定!

最初のトピックスは「HULFT Square」です。すでにご存知かと思いますが、今年6月に先行ユーザーさま向けへのリリースを完了しました。こちらは順調に進んでおり、国内向けリリース予定日を2023年2月9日に決定しました。今後も引き続き、グローバルな展開を見据えた開発を継続していきます。

HULFT DAYS 2022

「HULFT Square」の詳細については、11月8日から10日までの3日間行われる「HULFT DAYS 2022」でご紹介しますので、ご都合にあわせてご来場いただければと思います。

Topics:事業拡大

事業拡大に関しては、パートナー企業とのDXコラボレーションが加速しています。例えば、パートナー企業のデータガバナンスソリューションに「HULFT DataCatalog」が活用されています。社内システムのクラウド化からDX活用シーンを創出するということで、データドリブンプラットフォームを構築しています。

さらに、当社の製品サービス群、またはその技術開発の拡充を目的としたM&Aの検討も開始しました。

Topics:事業拡大

続いて、サステナビリティについてです。当社における重要課題は、人的資本の拡充です。そのため、積極的な採用・DX人材の育成を推進していきたいと考えています。人材採用の進展に関しては、採用計画100名に対し、すでに55名を内定・採用しています。

また、大変好評な「Skill Boot Camp」についても引き続き強化・継続していく考えです。積極的な採用を推進していくために、遠隔地勤務制度、リファラル、カムバック採用なども導入しました。

さらに、DX人材育成の1つとして「Freshers Lab」を開催しました。こちらは新人研修の一環ですが、「HULFT Square」を軸とする新事業創出のアイデアを参加者で考えました。その中で、いくつかよいアイデアが出てきましたので、今後もプロジェクトとして継続していきます。

Topics:事業拡大

スライド左下の図は「Freshers Lab」から考え出された、CO2の排出や算出の仕組みに関するアイデアの例になります。こちらのプロジェクトはサステナビリティやESGの観点から社会に貢献できると考え、今後もプロジェクトを継続していきます。

また、オウンドメディア「Color is」では社外有識者を招き、いくつかの講演を実施しました。この取り組みによって当社の認知度を上げ、採用活動につなげていきたいと考えています。

Topics:データプラットフォーム事業(リンケージサービス)拡大

データプラットフォーム事業です。データプラットフォーム事業のビジネス規模は、着実に成長しています。売上高も上期で10億円を超え、前年同期比プラス18.1パーセントとなっています。

また、リンケージサービスをさらに拡大させるために「コンセプトデザインサービス」の提供を開始しました。「コンセプトデザインザービス」とは、お客さまと一緒にデータマネジメントのあるべき姿を作っていくサービスになります。

Topics:「HULFT Multi Connect Service」の拡充

「HULFT Multi Connect Service」についてです。すでにエンタープライズ版をリリースしていますが、今回はそのライト版をリリースしました。終了するISDNサービスの代替となるサービスとして、今後たくさんの企業にご使用いただくことを期待しています。

Topics: 外部評価・団体加入

外部評価・団体加入についてです。「HULFT」はファイル転送ツールとして、19年連続で国内シェアNo.1を受賞しました。

また、2022年の「CRMベストプラクティス賞」も受賞しています。こちらは「カスタマーサービスセンター」から「カスタマーサクセスセンター」へ、つまりお客さまの成功に貢献できる部署として、確実に進化を遂げていることが評価されました。

団体加入に関しては、ノーコード推進協会に加入しました。当社製品「DataSpider」は、ノーコードで開発できる製品となっています。ノーコード製品を協会と一緒に推進していくことで、IT人材不足の解消や日本全体のDXを進めることに貢献していきたいと考えています。

2023年3月期 通期業績予想(連結)

2023年3月期の通期業績見込みです。通期業績予想に関しては、スライドの表のとおりです。期初の予想から変更はありません。

売上高に関しては、HULFT事業、データプラットフォーム事業の売上拡大を見込むものの、フィナンシャルITサービス事業における既存領域の縮小等により、減収を見込んでいます。営業利益に関しても、売上高の減少や未来事業投資等の費用によって、減益を見込んでいます。

連結営業利益、未来事業投資の推移

連結営業利益と未来事業投資の推移についてです。営業利益に関しては先ほどもお話ししたとおり、減益の見込みです。

未来事業投資に関しては、今期は社員報酬、体制強化、「HULFT Square」のリリース関連費用を上乗せしたため増えています。最終的には、このような積極的な投資が将来の売上や利益につながっていくと信じています。

2023年3月期 配当予想

最後に配当予想です。第2四半期末の配当は45円、期末の配当は45円、合計90円の配当となっています。DOEも10パーセントの目安に対して9.9パーセントという状況です。引き続き、昨年同様の配当ができると予想しています。

私からは以上です。ご清聴ありがとうございました。