2022年2月期第2四半期決算説明

酒向良弘氏:株式会社メディカル一光グループ上席執行役員財務・IR部長の酒向と申します。よろしくお願いいたします。これより2022年2月期第2四半期の決算について、ご説明させていただきます。

はじめに連結業績のハイライト、続いて連結売上高、連結収益の順にご説明します。そして、2022年2月期の通期業績見通しのあとに、弊社グループの成長戦略と配当政策についてご説明します。

連結業績ハイライト

連結業績のハイライトです。2022年2月期第2四半期は、売上高168億1,200万円、営業利益6億4,800万円、経常利益6億8,500万円、税引前四半期純利益7億8,400万円、親会社株主に帰属する四半期純利益4億4,500万円を計上しています。

売上高は、前期比108.3パーセント、前々期比104.7パーセントを確保することができました。営業利益以下の各利益項目においても堅調に推移し、親会社株主に帰属する四半期純利益はコロナ禍前の水準を超過することができました。期初の計画比で見ても、売上高、利益ともに計画を上回ることができました。

連結売上高

連結売上高の詳細です。スライド左のグラフですが、前中間期と今中間期の売上高の内訳をお示ししています。今中間期は、前中間期の売上高に対し12億9,000万円増加しています。調剤薬局事業をはじめとして、ヘルスケア事業、医薬品卸事業等の各セグメントにおいて増加することができました。

スライド右のグラフは、12億9,000万円の増加の内訳をお示ししています。中央のオレンジ色のヘルスケア事業において8億3,100万円の増加となっていますが、これは前期にグループ入りした株式会社ライフケアの売上が寄与しています。

連結収益

連結収益について、税引前四半期純利益の内訳と増減要因をグラフでお示ししています。スライド左のグラフは、前中間期と今中間期の利益の内訳です。前期に2億9,100万円という大きなウェートを占めていた投資事業の収益は、投資有価証券の売却益です。

今期はその一過性要因のため減少していますが、調剤薬局事業の増益により、全体で7,600万円の増益を確保することができました。

スライド右のグラフですが、調剤薬局事業の2億500万円の増益等により、投資事業の一過性要因の減少分2億円をカバーする構図となっています。

セグメント別業績(調剤薬局事業)

セグメント別業績についてご説明します。まずは調剤薬局事業です。調剤薬局事業においては、処方箋枚数が前期比105.8パーセントと改善しています。これに伴い、薬剤料、技術料ともに前期比で増加しています。結果として、調剤薬局事業全体の売上高は前期比102.8パーセントを確保することができました。

収益面については、増収効果に加え、労務費をはじめとする諸経費の抑制により、前期比増益を達成しています。

セグメント別業績(ヘルスケア事業)

ヘルスケア事業です。2021年11月にグループ入りした株式会社ライフケアの売上がフルに寄与し、売上高は前期比126.8パーセント、前々期比でも126.7パーセントを確保することができました。

収益面については、前期比で増加しているものの、前々期比の水準までには戻ることができませんでした。

セグメント別業績(医薬品卸事業)

医薬品卸事業です。前期から続いていたコロナ禍における営業活動の制約や、外来診療の抑制等による需要の減少は底を打っています。

売上高は前期比111.2パーセントと大幅に伸長しており、回復基調に転じている状況です。経常利益は経費抑制に努め、前期比255.3パーセントの増益を達成しています。

セグメント別業績(不動産事業)

不動産事業です。不動産事業は主に賃貸不動産の収入で、大きなブレはなく底堅く推移しています。弊社保有の賃貸不動産の利回りは、スライド下の表にお示ししているとおりです。弊社グループ全体の利回りについては13.7パーセントを確保しています。

連結貸借対照表(資産の部)

連結貸借対照表の資産の部です。この中間期の主な増減をスライド右にお示ししています。

まず「①現預金」ですが、16億900万円の増加です。年度資金の前倒しでの銀行調達に加え、6月に実施した第三者割当増資により、一時的に増加しています。

「②売掛金」は2億6,600万円増加しています。その大半を占める2億700万円が、調剤薬局事業での増加です。

「③商品」については、1億7,100万円の増加のうち1億5,800万円が医薬品卸事業での増加です。

「④土地」については、既に当社が取得している三重県桑名市の土地について、従来は建設仮勘定に計上していたものを土地に振替したものです。

「⑤投資有価証券」については、有価証券の売却により減少しています。

連結貸借対照表(負債・純資産の部)

負債・純資産の部です。「①買掛金」において、1億6,900万円の増加です。調剤薬局事業において8,900万円、医薬品卸事業において7,500万円、それぞれ増加しています。

「②借入金」ですが、資産の部でもご説明したとおり、年度資金の前倒し調達を実施しており、借入金が増加しています。

「③株主資本」ですが、資本剰余金が2億2,600万円、利益剰余金が3億7,000万円、それぞれ増加しています。

「④非支配株主持分」については、6月に実施したイオン株式会社と東邦ホールディングス株式会社を割当先とする第三者割当増資により、5億3,100万円の増加となっています。

有利子負債と資産・収益のバランス

有利子負債と資産・収益のバランスです。弊社グループ全体の本年8月末時点における有利子負債は125億2,900万円です。これに対して現預金を86億1,300万円保有しています。したがって、ネットでの有利子負債は39億1,600万円となっています。

さらに、投資有価証券の8億8,900万円と、賃貸不動産の簿価13億9,500万円をネット有利子負債から差し引きすると、16億3,200万円となります。この金額は、2021年2月期におけるEBITDA18億6,500万円の範囲内に収束する水準です。

連結キャッシュフロー

連結キャッシュフローです。スライドの表の一番右側に、前期からの増減額を記載しています。主な増減は3点です。

まず「①のれん償却額」です。前期比3,000万円増加しているのは、昨年11月にグループ化した株式会社ライフケアののれん増加分です。

「②長期借入金」による収入が10億円増加していますが、年度資金借入れの前倒し調達を実施した結果です。

「③非支配株主からの払込による収入」ですが、貸借対照表のスライドでご説明したとおり、イオン株式会社と東邦ホールディングス株式会社を割当先とする第三者割当増資によるものです。

業績および資産・負債等の推移

業績および資産・負債等の推移です。こちらでは、過去5期分の通期業績と今中間期、前中間期の第2四半期業績ならびに主な資産・負債等の推移について記載しています。

業績面では2020年2月期まで堅調に推移してきましたが、コロナ禍の影響により昨年は営業利益、経常利益が減少しました。今中間期では、それらが回復基調に転じている状況です。

財務面では、ネット有利子負債は着実に減少傾向にあり、純資産は一貫して蓄積が進んでいます。

主な経営指標の推移

主な経営指標の推移として、過去5期の通期と直近2期の第2四半期における主な経営指標をお示ししています。併せてご参考にしていただければと思います。

調剤薬局事業の概況①

各事業部門の概況についてご説明します。まずは調剤薬局事業ですが、スライドには既存店の処方箋枚数を3期分比較してお示ししています。グラフの数値は、既存店における処方箋枚数3期分の21日移動平均で、本年4月の第3週目に前年実績を上回っています。

夏場にかけて新型コロナウイルスの感染再拡大の影響から、前年同期とやや拮抗していましたが、結果としては、上期を通して前年同期を上回るかたちで推移しています。

調剤薬局事業の概況②

調剤薬局事業の売上高と単価、ならびに全店ベースの処方箋枚数の3期比較です。処方箋単価は、薬価改定などの影響から下落していますが、処方箋枚数の回復により調剤薬局事業の売上高も増加することができました。

調剤薬局事業の概況③

調剤薬局事業の店舗展開と店舗エリアマップをお示ししています。今中間期に、薬局を2店舗閉局しています。その結果、8月末時点で91店舗となっています。店舗エリアはご覧のとおりです。

調剤薬局事業の概況④

健康サポート薬局と地域連携薬局についてご説明します。本年8月に三重県伊賀市のフラワー薬局服部店が、健康サポート薬局に適合することになりました。これにより、弊社グループの健康サポート薬局は累計3店舗となっています。

同じく8月には、三重県津市の久居センター薬局が地域連携薬局に認定されました。弊社グループとしては、引き続き、健康サポート薬局と地域連携薬局の増加に向けて努力を続けていく方針です。

ヘルスケア事業の概況①

ヘルスケア事業の概況についてご説明します。スライドのグラフでは2011年2月期から本年上期までの売上高と居室数の推移をお示ししています。ご覧のとおり、弊社グループはヘルスケア事業の拡大に注力してきました。

直近では、昨年11月に株式会社ライフケアがグループ入りしたことにより、居室数は1,417室となっています。また、今中間期のヘルスケア事業部門の売上高は、ライフケアの売上が寄与したことにより増加しています。

ヘルスケア事業の概況②

ヘルスケア事業の施設内訳と展開エリアについてご説明します。本年8月末現在で、居住系介護施設は42施設です。

在宅系・通所系介護サービスの施設については、スライド右側の表にお示ししているとおりです。施設のエリアは、愛知県、三重県、島根県、鳥取県を中心に展開しています。

ヘルスケア事業の概況③

ヘルスケア事業の稼働率と入居率についてご説明します。スライド左上のグラフはデイサービスの稼働率の3期比較です。また、左下のグラフは小規模多機能ホームとショートステイの3期比較です。いずれも稼働率については、コロナ禍において利用控えがありましたが、今上期は、やや回復の兆しが見えている状況です。

入居率については、スパンを長くとったデータでお示ししています。足元の状況は前期と大きな変動はありません。

ヘルスケア事業の概況④

ヘルスケア事業における第三者割当増資についてご説明します。本年6月に、弊社連結子会社のハピネライフ一光において、イオン株式会社ならびに東邦ホールディングス株式会社を割当先とする第三者割当増資を実施しました。

弊社グループとしては、今後、長期にわたり成長が見込まれる介護市場において、積極的に事業展開を図っていく予定です。健全な財務体質の維持を最優先として、事業基盤の拡大を目指していきます。

医薬品卸事業の概況

医薬品卸事業の概況です。医薬品卸事業については、三重県、岐阜県、滋賀県、愛知県の4県で、各医療機関に対してジェネリック医薬品を販売しています。

2022年2月期 通期業績見通し

2022年2月期の通期業績見通しについてご説明します。2022年2月期の通期は、売上高334億5,000万円、営業利益12億4,000万円、経常利益12億9,000万円、税引前純利益14億5,000万円、親会社株主に帰属する当期純利益8億7,000万円を計画しています。売上高、各利益項目のいずれも前期を上回り、コロナ禍以前の2020年2月期の実績を超過する見込みです。

なお、2022年2月期の通期計画に対して、今中間期では、売上高の進捗率は50.3パーセント、経常利益の進捗率は53.2パーセントを達成しています。

成長戦略

成長戦略についてご説明します。まず計数目標ですが、弊社グループは、2024年2月期に売上高350億円、経常利益15億円の達成を目指しています。この計数目標達成に向けて、4つのキーとなるメッセージを掲げています。今後もこれらのメッセージを強く意識した経営を志向していきます。

配当政策

配当政策について、2022年2月期の普通株式1株当たり配当金は、従前の予定どおり40円を予想しています。内訳は中間で20円、期末で20円です。ただし、中長期的な配当性向は20パーセントを目安に検討していく方針です。

予測に関する注意事項

以上をもちまして、2022年2月期第2四半期におけるメディカル一光グループの決算説明会を終了させていただきます。本内容にかかるお問い合わせについては、スライドに記載しているお問い合わせ先までご照会いただければと思います。

皆さまにおかれましては、引き続き弊社グループのご愛顧ご支援を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。