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八嶋大輔氏:みなさま、こんにちは。株式会社船場代表取締役社長の八嶋でございます。本日は当社の2021年12月期第2四半期の決算説明をご覧いただき、誠にありがとうございます。私から、2021年12月期第2四半期の決算概況ならびに2021年12月期通期の業績見通しについてご説明します。
当期連結決算の状況(連結損益計算書)
はじめに2021年12月期第2四半期の決算についてご説明します。連結損益計算書はスライドのとおりです。第2四半期の事業概況は新型コロナウイルス感染症の影響を大きく受け、売上高79億4,200万円、営業損失2億5,000万円と大幅な減収減益となり、大変残念な結果で終わりました。
もともと、新型コロナウイルス感染症の影響を想定して低めの予算を組んでおりましたが、予想以上の感染拡大によりクライアントの設備投資が慎重になり、予定されていたプロジェクトの延期や中止が相次いだためです。
当期連結決算の状況(連結売上高:地域別)
地域別で見ると、海外は徐々に回復に向かいつつありますが、国内は経済活動の停滞の影響を大きく受け、大変苦戦しました。
当期連結決算の状況(売上高:海外連結子会社)
海外地域別に見ると、シンガポールやベトナムは新型コロナウイルス感染症対策を踏まえ、ロックダウンや行動制限が散発的に実施されたため、大きく売上を落とす結果となりました。
当期連結決算の状況(連結売上高:市場分野別)
市場分野別で見ても、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受けて、すべての分野で減少となっています。
当期連結決算の状況(連結貸借対照表)①
連結貸借対照表はスライドのとおりです。売上高減少により売上債権が減少しています。
当期連結決算の状況(連結貸借対照表)②
配当金支払いや当期損失により利益剰余金が減少していますが、自己資本比率は68パーセントを超えており、財政状態は安定しています。
当期連結決算の状況(連結キャッシュフロー)
連結キャッシュフローはスライドのとおりです。税引前当期利益の減少はありましたが、売上債権の回収及び前受金の増加等もあり、営業キャッシュフローは6億6,500万円増加しています。現金及び現金同等物は期末で84億7,100万円、前年同期比で12億6,400万円増加しています。
当期連結決算の状況(受注残高)
受注残高は48億6,100万円で、前年同期比で9.8パーセント増加しています。当社が注力分野として取り組んでいるオフィスや教育機関の受注が積み上がっていることによるものです。
実績紹介①
次に実績をいくつか紹介していきます。「エキマルシェ新大阪Sotoe(ソトエ)」は、JR新大阪駅3階の在来線改札内にある商業施設「エキマルシェ新大阪」が、東改札外にエリアを拡張し新たにオープンした施設です。
新大阪駅を日常的に利用される通勤・通学のお客さまが利用しやすいお弁当やベーカリー、スイーツ等の物販店舗や、おひとりさまやお急ぎのお客さまでも気軽にお立ち寄りいただけるフードコート「エキマルキッチン」が誕生しています。
また、フードコートの全体環境だけでなく、コンコースに面するファサード部、フードコートや「Sotoe」のロゴ提案なども行い、幅広くお手伝いできた案件となります。
実績紹介②
次に、イオンモール新利府店南館にオープンした「GREENHOUSE×DOLPHIN(グリーンハウス クロス ドルフィン)」です。ドルフィンでは、暮らしをコーディネートする家作りのためのメーカー製品を取り揃えており、空間展示でのリモートワーク環境等を含めた提案をするコーディネーターが駐在しています。
グリーンハウスでは大きなスペースを確保し、「ザ・ノースフェイス」「パタゴニア」「スノーピーク」「チャムス」などのアウトドアファッション、キャンプグッズ、キッズ用品を多く取り扱います。アウトドアライフとマイホームライフをトータルコーディネートできる新しいお店になります。
実績紹介③
ららぽーとTOKYO-BAYにオープンした「LaLaport CLOSET」です。リアル施設と公式ECサイト「Mitsui Shopping Park &mall」を融合しオムニチャネル化を推進していく、新たな顧客体験の提供を実現する区画になります。
主な使い方としては、「LaLaport CLOSET」のWEBサイトから気になる洋服を選び、日時指定で試着予約を行います。実際の店舗にお越しいただき、ベビーカーと一緒でも楽々入れる広さの試着室でゆったり試着ができます。気に入った商品はWEBサイトで購入し自宅にお届けすることができます。
試着中もご家族が楽しく過ごせる充実したキッズスペースやカフェラウンジを併設しているほか、ショールーミングショッピングゾーンや3D計測サービス「3D smart & try」を活用した全身計測等、機能が盛りだくさんの区画となります。
実績紹介④
千葉市の稲毛海浜公園にオープンした「small planet CAMP&GRILL」です。都市型ビーチなどのポテンシャルを最大限に活かし、これからのニューノーマル時代にふさわしい、自然と共生しながら楽しむライフスタイルを実現する都市圏でも唯一の自然と人が共存し循環する「サスティナブル」をコンセプトとした特別で新しいグランピング施設です。
実績紹介⑤
老朽化した公立図書館を東急線池上駅新駅ビル内「etomo(エトモ)池上」の4階へ移転新設した「大田区立池上図書館」です。
地域特性を活かしたコンテンツを随所に盛り込み、地元ならではの新たなコミュニティ拠点であると同時に、隣接区画にカフェも一体整備した、居心地のよい寛ぎの空間になっています。また、館内には時間外対応可能な国内最大の全自動貸出返却機を配備し、駅立地ならではの多様な利用者がいつでも気軽に本に触れる機会を提供する施設になっています。
企業改革の重要テーマ
ここからは、最近の当社の象徴的な取り組みについてご紹介します。当社は企業改革の重要テーマとして「デジタルとエシカル」を掲げています。アフターコロナの時代を見据え、少子化による人口減少やIT技術の進化による社会変化、また環境問題など変わりゆく状況の中、「働き方と考え方をTransformする」大きなチャンスであると捉え、これを追求することにより、サービス提供の向上と新たな事業領域拡大を目指しています。
企業改革テーマ【デジタル】①
デジタルに対する取り組みとしては、「テレワーク東京ルール」宣言企業を対象にモデル的・先進的な活動を行っている企業を表彰するために東京都が主催する、第1回「TOKYOテレワークアワード」において、大企業部門での大賞を受賞しました。今回の大賞受賞理由として、東京都からは「テレワーク勤務を実現するための業務フロー改革」を高く評価いただきました。
企業改革テーマ【デジタル】②
また、経済産業省が進める「DX 認定事業者」の認定を取得しました。当社が属する内装業界では初の取得になります。今後も、デジタル・トランスフォーメーションを加速・推進し、生産性向上等による事業効率向上や働き方改革、企業価値の向上につなげていきます。
企業改革テーマ【エシカル】①
エシカルに対する取り組みとして、本社オフィスを「GOOD ETHICAL OFFICE」にリニューアルしました。本リニューアルは、どこにいても働ける時代においてハブオフィスの新たな価値を追求するとともに、地球や人・社会に優しいグッドエシカルなオフィスの構築を目指しました。このエシカルデザインの考え方を、今後の事業展開にも発展させていきます。
企業改革テーマ【エシカル】②
こちらは、新渡戸文化小学校(東京都中野区)の6年生と、毎日通っていた殺風景な通学路をアートギャラリーとして生まれ変わらせようというプロジェクトです。
コロナ禍でイベントが減らされた1年間で、卒業前に記憶に残る体験をしてもらいたいという思いから、株式会社モノファクトリーと協力し、環境問題やSDGsの学習に加え、廃材をアップサイクルすることで身近な場所をリノベーションし、空間に新しい価値を創造するプロジェクトとなりました。
通期の見通し
通期の業績見通しについてご説明します。通期の業績見通しはスライドのとおり、売上高200億円、営業利益・経常利益はともに2億円、当期純利益は1億2,000万円を見込んでいます。
第3四半期以降も新型コロナウイルス感染症の影響は残るものの、ワクチン接種の拡大により経済活動の活性化が期待されます。また、中止・延期されていた開発計画の再開や従来顧客の投資活動の再開も想定されるため、それらの物件を獲得すべく奮闘しているところです。
配当計画
最後に配当計画です。今期の業績は大変厳しいものになりますが、新型コロナウイルス感染症拡大による一時的な低迷と捉えています。来期以降は国内外ともに経済活動は活発化し、既に進行中の開発計画が多く見込まれることにより業績も回復基調を見込めると考えています。また、現状の財務体質も安定を維持できているため、当初予定どおり、1株につき25円の予定としています。
当社は、アフターコロナを見据え、これからの社会と向き合い繁栄と貢献を再考して、サービス提供の向上と新たな事業領域の拡大を目指し邁進します。今後ともよろしくお願いします。
以上で2021年12月期第2四半期決算説明を終わります。最後までご覧いただき、誠にありがとうございます。