損益推移状況(第1四半期)

柴田周氏:執行役常務の柴田でございます。本日はお忙しいなか、カンファレンスにご参加いただき誠にありがとうございます。また、日頃より、弊社に対しまして格別な関心をお寄せいただき、この場をお借りして、あらためて御礼申し上げます。

それでは、2020年3月期第1四半期決算の概要、ならびに上期業績見通しにつきましてご説明いたします。まずは2ページ目をご覧ください。資料は損益推移の状況、前年実績対比、2020年3月期上期業績予想などで構成されています。

前年実績対比(損益計算書)

まずは、前年実績対比についてご説明いたします。スライド下段の前提条件ですが、USドルは前年並みで、ユーロは円高、銅価格はポンドあたり35セント下落となりました。

上段に戻りまして、売上高は銅価格の下落に加え、高機能製品・加工事業において、半導体市況および自動車市場の減速影響を受けて大きく減販となったほか、金属事業においては、金品位低下による金地金の販売減少などにより、大きく減収となりました。

営業利益は、高機能製品・加工事業・金属事業の販売減少を主因に減益となりましたが、経常利益は銅鉱山からの配当収入などにより増加いたしました。

一方、純利益についてはユニバーサル製缶社における、独占禁止法関連損失引当金繰入額の計上などにより、大きく減益となりました。

前年実績対比(諸元)

6ページにて、諸元の説明をいたします。伸銅品販売量は、自動車ならびに半導体関連向けなどの圧延事業を中心に減販となりました。アルミ板製品は、自動車熱交換器材向けなどの需要が減少したため減販となりました。

電気銅自社品の販売量は、小名浜製錬所における、前期3月発生の設備トラブルなどの減産影響により減販となりました。鉱山配当は、ロスペランブレス鉱山からの配当収入などにより増加いたしました。

セメント国内総需要は、首都圏におけるオリンピック関連の工事や、東海地区での新名神高速道路関連工事などの需要がピークアウトしたことなどから、減少しました。セメント国内販売量は、国内需要減少に加え、青森工場の設備トラブルなどによる減産で減販となりました。米国生コン販売量は、前第4四半期の記録的な降雨による天候不順の反動増などもあり、当第1四半期の需要は好調に推移して増販となりました。

前年実績対比(全社要因分析/経常利益)

7ページにて、経常利益の前年実績対比と増減内容についてご説明いたします。2020年3月期第1四半期の経常利益は、スライド右側の棒グラフのとおり、対前年プラス11億円の191億円となりました。

数量面では、高機能製品・加工事業・金属事業の販売減により56億円の減益となりましたが、ロスペランブレス鉱山からの配当収入などによる受取配当金増加により増益となりました。

前年実績対比(セグメント別 要因内訳)

セグメント別の詳細について、8ページにてご説明いたします。高機能製品は、銅加工・電子材料・アルミのすべての事業において減収減益となりました。主な内容としては、銅加工は自動車・半導体市況の需要減速による数量面での減益です。電子材料は、半導体装置用部材の減販や中国市場向けの電子デバイス製品の減販などによる減益に加え、米国三菱ポリシリコン社の操業コストの増加などもあり、減益となりました。

アルミは、アルミ板製品の自動車熱交換器材向けなどの需要減による販売減少に加え、アルミ缶事業において、昨年から続くペットボトル市場の拡大影響によるボトル缶減販による減益のほか、操業コストの増加もあり減益となりました。

加工事業は、超硬切削工具において、前第1四半期における値上げ前の駆け込み受注の反動などもあり、日本・中国・アジア・欧州など、各地域において大きく減販し、数量面で大きく減益となりました。なお、前第4四半期と比較しても、中国などを中心にさらなる需要の減速感が出ています。

金属事業は、金品位低下による金地金の販売減少に加えて、小名浜製錬所において前期3月に発生した設備トラブルなどによる電気銅減販により減益となりましたが、経常利益については、ロスペランブレス鉱山からの配当収入があり、増益となりました。

セメント事業は、国内事業は国内需要の鈍化や青森工場における設備トラブルによる減産などによって減益となりましたが、米国事業については、生コン事業において数量面で増益となり、セメント事業全体として、営業利益・経常利益ともに前年並みとなりました。

20年3月期 上期業績予想(損益計算書)

10ページ以降で、2020年3月期の上期業績予想についてご説明いたします。2020年3月期上期業績予想の純利益は、当第1四半期連結累計期間において、ユニバーサル製缶社における独占禁止法関連損失引当金繰入額を特別損失へ計上したことなどから、前回公表値をスライドのとおりに修正しています。なお、2020年3月期通期業績予想については、前回公表値から変更していません。