業績サマリー
石川秋彦氏:本日はお忙しいなかでお時間をいただきまして、誠にありがとうございます。代表取締役の石川秋彦でございます。どうぞよろしくお願いいたします。それでは2019年11月期第2四半期決算についてご報告いたします。
スライドの3ページは、当第2四半期累計期間における期の業績サマリーについて記載しております。
当第2四半期累計期間の決算におきましては、売上高は前年同期比で4.3パーセント増の101億1,200万円、販売費及び一般管理費は、前年同期比で5.2パーセント増の43億4,900万円、経常利益は前年同期比で357.8パーセント増の1億7,200万円となり、収益性は改善し、大幅な増収増益となりました。
当期で目指している持続的な成長と安定した収益構造の構築は、順調に進捗しております。
損益計算書
スライド4ページには損益計算書を記載しています。当第2四半期累計期間の業績は、売上高は前年同期比で4.3パーセント増の101億1,200万円、売上総利益は前年同期比で8.7パーセント増の44億6,500万円、営業利益は前年同期比から1億4,000万円改善して1億1,500万円、経常利益は前年同期比で357.8パーセント増の1億7,200万円でした。
当期純利益は前年同期比で523.9パーセント増の6,600万円となり、営業利益以降の各段階利益につきましては、売上総利益の増加にともない営業利益は黒字に転じることとなり、経常利益および四半期純利益も前年同期比を上回りました。
売上高増収要因
スライド5ページには、売上高の増収要因について記載しております。当社の売上高は、主に2つの販売チャネルによって構成されています。
1つは、業者向けオークションを介した卸売によって、バイク販売店等の業者にバイクを販売するホールセール売上です。もう1つは、当社の店舗もしくはWebを通じて一般のお客さまにバイクを販売するリテール売上になります。
当第2四半期累計期間の売上高は、前期までにリテール販売を開始した複合店の効果によるリテール販売台数の増加に加え、高収益車輌の仕入を強化したことで車輌の質が向上し、リテール売上が約3億円増加しました。またホールセール売上が約8,000万円増加して、各販売チャネルで増収となりました。
四半期毎の売上高/経常利益
続きまして、スライド6ページは四半期ごとの売上高と経常利益の推移をグラフ化したものです。
当社の業績は四半期ごとに季節変動の影響を受けますが、当第2四半期は過去3年の業績推移と同様に、売上高が第1四半期を上回り、経常利益は当第2四半期累計期間で約1億7,000万円の黒字となりました。
経常利益増減要因分析
スライド7ページには、経常利益の増減要因について記載しております。前年同期の経常利益である3,700万円に対し、当第2四半期累計は1億7,200万円となりました。
増減要因につきまして、まず売上総利益が3億5,600万円増加しました。そして、販売費および一般管理費は、販売費が広告宣伝費で7,100万円増加したこと等により、7,500万円増加しました。
また人件費は、賞与引当金繰入が6,800万円増加したこと等により、1億1,800万円の増加となりました。管理費は、減価償却費が2,600万円増加したこと等により、1,900万円の増加となりました。
方針 ※期初から変更なし
スライド9ページは、当期の方針について記載しており、期初より変更はございません。方針としては、前期に増収増益のポイントとなった「仕入車輌の量と質の確保」とともに「仕入価格の適正化」と「リテール販売台数の増加」によって、持続的な成長と安定した収益構造の構築を目指してまいります。
具体的には、店舗網に合わせた適正な人員配置を行い、継続的に仕入業務のオペレーションを強化するほか、ウェーブを中心とした効果的な広告展開とともに、マスメディアの媒体構成の最適化を図りながら、バイク王を想起させる広告宣伝活動を推進することによって、高収益車輌の確保に取り組んでまいります。
また適正な価格で仕入れるための体制の継続と、当社の全58店舗のうち52店舗まで拡大した複合店やバイク用品店とのアライアンスによる集客力向上に加え、複合店に適したマーチャンダイジングサイクルの確立、 店舗運営の生産性向上を図り、収益性を高めてまいります。
なお、これらの取り組みを実現するための基礎となる人財育成の強化、人事制度の拡充にもあわせて取り組んでまいります。
①高収益車輌の増加
スライド10ページは、高収益車輌の増加について、仕入台数を記載しております。リテール販売を拡大するため、高収益車輌の仕入に注力した結果、高収益車輌である原付二種以上は状態のよい車輌を確保でき、加えて台数も維持することができました。
主な取り組みとして、前期から奏功している取り組みをさらに徹底し、高収益車輌への対応時間を確保するために低収益車輌の対応時間を効率化する業務オペレーションの改善を継続するとともに、繁忙期における人員体制を見直しました。
また、Webを中心とした効果的な広告展開とともに、マスメディアの媒体構成の最適化を図りながら、バイク王を想起させる広告宣伝活動を推進いたしました。
②価格決定体制の継続
続きまして、スライド11ページでは価格決定体制の継続について記載しております。収益性の改善に必要な仕入価格の適正化として、前期から継続的に仕入価格の見直しを図っております。
主な取り組みとして、価格決定者の業務の見直しを行い、価格設定に専念できる体制に変更したほか、バイクライフアドバイザーの商談方法を見直すなど、研修を継続的に実施いたしました。
また、MD(マーチャンダイジング)によるデータベースの一元化を推進し、相場や保有在庫情報を適切に把握できるようにいたしました。
③集客力の向上
続きまして、スライド12ページでは集客力の向上として、複合店化の推移と販売台数の推移を記載しております。
次の成長に向けた経営基盤の構築に重要なリテール販売を強化するため、前期までに複合店化を推し進め、当第2四半期累計期間においても店舗開発をした結果、全58店舗のうち52店舗が複合店となり、前年同期比で3店舗増加いたしました。
これにより、お客さまとのタッチポイントが増加したこと、また前期に複合店化した店舗が期初から寄与したことにより、リテール販売台数は約400台増加し、リテール販売台数比率が13.8パーセントとなりました。
(ご参考)店舗転換後の接点増加と収益獲得機会イメージ
スライド13ページには、ご参考として店舗転換イメージを記載しております。従来の買取店では、バイクライフアドバイザーがお客さまのもとへ出張買取にうかがい、お客さまから車輌を購入して、ホールセールで収益を確保しておりました。
このモデルでは、お客さまがバイクを手放すときのみ当社を利用され、ホールセールで利益を確保するため、お客さまとの接点と収益機会が一時的でした。
一方、複合店は先ほどご説明した従来のモデルに加え、店舗もしくはWebを通じて一般のお客さまに直接車輌販売をしております。
これにより、仕入から販売、アフターサービスまで、長期的にバイクライフをサポートし、継続的な利益が見込めるようになりました。
方針④⑤⑥⑦
スライド14ページは、方針の4つ目以降であるMDサイクルの確立、店舗運営の生産性向上、人財育成の強化、人事制度の拡充について記載しております。
MDサイクルの確立は、MDを支援する統合データベースを構築し、データベースの一元化を推進して店舗への浸透を図ります。
また、一部の店舗においてVMD(ビジュアルマーチャンダイジング)の見直しを実施し、ブランドの育成と消費者への浸透を図ってまいりました。さらに、初の新車取扱として「ランブレッタ」の販売を開始いたしました。
店舗運営の生産性向上は、バイク用診断機を整備拠点に導入するなど、整備基盤を見直して業務の効率化を図り、整備に費やせる時間を確保したほか、複合店に適した整備職の教育、採用を強化いたしました。
1から5までの方針を実現するための基礎となる人財育成の強化と人事制度の拡充においては、接客理念である「一人一人に最適なサービスを、お客さまとともに作るバイクライフを」と、人事理念である「社員の成長を応援する」の2つを軸に、接客理念を全社員に浸透するための研修を実施し、時間外労働の縮減と年次有給休暇の取得を推進してまいりました。
(ご参考)MDによるデータベースの一元化イメージ
スライド15ページは、ご参考としてMDによるデータベースの一元化イメージを記載しております。
期初に新設したMD推進プログラムチームの取り組み施策の1つで、各業務において独立していた情報を一元化し、各担当がさまざまな情報を効率よく得ることで、精度向上と分析への活用を図ってまいります。
三つの基本戦略 ※期初から変更なし
スライド21ページは、スライド9ページにて説明いたしました2019年11月期における方針のサマリーを記載しております。
下半期も引き続き仕入車輌の量と質の確保とともに、仕入価格の適正化とリテール販売台数の増加によって、さらなる収益性の改善を図ってまいります。
3Q FY2019 トピックス①
スライド22ページは店舗開発について記載しております。下半期以降は、現時点で3店舗(のオープン)を予定しており、すでに6月28日に「バイク王 りんくうシークル店」がオープンいたしました。さらに福島県郡山市と愛知県名古屋市に新規出店を予定しております。
3Q FY2019 トピックス②
スライド23ページには、新たな人事制度を記載しております。リテール販売のさらなる拡大には整備体制の強化が必須であり、整備職の採用強化に加え、今まで以上に整備職における社内制度の充実が重要と考えております。
これにともない、人事理念である「社員の成長を応援する」施策として整備職に特化した人事制度を導入し、人材の確保を図ってまいります。
通期業績予想
2019年11月期の通期見通しと配当について、当第2四半期累計期間の業績を鑑み、6月27日に業績予想を上方修正しておりますので、それを踏まえご説明申し上げます。
スライド25ページでは、2019年11月期通期の業績予想を記載しております。通期業績予想数値の売上高は、前回予想比で1.0パーセント増の202億円、営業利益は前回予想比で85.7パーセント増の1億3,000万円、経常利益は前回予想比で26.3パーセント増の2億4,000万円を予想しています。
当期純利益については、当第2四半期累計期間までの見込みに加えて、業績動向や今後の見通しを踏まえ、前回予想比で11.1パーセント増の1億円に上方修正いたしました。
配当予想 ※期初予想から変更なし
スライド26ページは、配当予想について記載しております。当社は配当を株主還元における重要な施策と考えており、安定的な配当を行うことを念頭に置きつつ、業績等を勘案したうえで配当金額を決定しております。
この方針にのっとり、先ほどの業績予想も踏まえ、配当につきましては期初予想どおり中間2円を確定するとともに、期末2円の年間4円を予定しております。
最後になりますが、当第2四半期累計期間は売上高の増加に加え、収益性の改善により営業利益が黒字に転じることとなり、経常利益および四半期純利益はいずれも前年同期を上回る大幅な増益となりました。
今後においても、持続的な成長と安定した収益構造の構築を目指してまいります。引き続きご支援賜りますよう、どうぞよろしくお願い申し上げます。
以上をもちまして、2019年11月期第2四半期累計期間の決算説明を終了いたします。ご清聴ありがとうございました。