会社概要
西信之氏(以下、西):みなさん、台風一過のあと、朝からご参集いただきまして、本当にありがとうございます。協立電機株式会社、社長の西でございます。ちょうど6月の決算が終わりまして、そちらのご報告をさせていただきたいと思います。
最初にグループ全体の概要をご説明しまして、そのあと決算内容、最後に当社の製品の一部をご紹介できればと思っております。
我々は協立電機と申しまして、静岡に本社があります。
お客さまの93パーセントがいわゆる製造業のお客さま、メーカーさんです。そこに対しまして、生産設備、生産ラインの自動化、研究開発のお手伝い、あるいは試験研究の装置のお手伝いといった仕事をやっております。
グループ全体で1,560名でございますが、いわゆるシステムエンジニア(SE)と称するものが、だいたい200名強います。実はその中で、オフィスオートメーションができるのは一人もいません。みんなファクトリーオートメーションでございます。
我々の商売は非常にわかりづらいところが多いのが、1つはカタカナ、横文字が多いのです。また、一般のみなさんを相手にカツ丼や大根を売っているというわけではないですから、そこもまたわかりづらいのです。これはひとえに、私の責任だと思っています。
事業内容のところでは、インテリジェントFAシステムというものを頭に挙げております。これは何かというと、いわゆるIoTとFA(ファクトリー・オートメーション)を融合した分野が、我々のメインマーケット、メインターゲットと思っております。
ご覧のように海外の拠点もございまして、だいたい全社員のうち1割ぐらいの方が日本語の読み書きができない、現法(現地法人)の方かと思います。
沿革
私の親父が静岡で創業しまして、実は私は三代目でございます。3年前に社長にならせていただきました。それまで私の兄が社長をやっておりましたが、突然3年前に亡くなりまして、そのあと私が社長をやらせていただいております。
とはいうものの、いきなり3年前に協立電機グループに来たというわけではなく、ずっと専務としてやっておりました。ですから、多少の土地勘などはあるとご理解いただければと思います。
創業から、ちょうど61年でございます。日本経済新聞さんにいわせると「企業の寿命が30年」。もしもそうであるとするならば、第3の人生が、今まさに始まっているところです。
第1の人生、これは静岡県から出ることでした。もうこれだけで大騒ぎでした。第2の人生は、株式の上場もありまして、海外展開を加速してまいりました。2001年あたりから海外展開として、タイ、マレーシア、シンガポール(へ進出)。その3拠点が、一番最初の拠点です。
現在のシンガポールはいまや金融の街なのです。我々のメインターゲットである製造業のお客さまは、全然いないとは申しませんけれども、ほとんどいらっしゃいません。もともとはマレーシアとシンガポールは同じ国でしたので、(拠点も)マレーシアと一緒にしようかと思っています。
マレーシア、中国、インドの3ヶ国には、実は複数の拠点があります。例えば中国は深圳、上海、南通。インドはムンバイ、ニューデリー、アーメダバード。マレーシアはペナン、クアラルンプール、ジョホールバルです。
マレーシアを例にとりますと、最初はヘッドクォーターはクアラルンプールでした。シンガポールの例ではないですが、ここも消費の街に変わってまいりまして、現在ヘッドクォーターはペナンに移しています。
ここも、APECの中での競争が激しくなり、人件費の問題もあるなど、なかなか厳しい状況です。ですから、クアラルンプール、あるいはジョホールバルは営業拠点のようにして、主たる製造拠点はペナンに移そうと思っています。このように、海外拠点も常に再編していくつもりでおります。
現に(2018年)7月1日、ベトナムには今までハノイにしか(拠点が)なかったのですが、南のホーチミンにも拠点を出しました。やはり北と南は全然違う国でして、南のほうが我々との親和性が強いのかなという気がしております。
当社のCSR(企業の社会的責任)活動
向かって左側の上に立っているおじさん、これが私の兄、二代目の社長でございます。日本内部統制大賞を頂戴いたしました。この時、一緒に受賞されたのが大手流通企業さんでした。
主なグループ企業
今、グループ会社が全部で25社あります。その25社の大きな内訳を申しますと、1つがモノを売り買いする商社系の会社。もう1つがモノをつくるメーカー系の会社。もう1つが「現業」という言い方をしているのですが、工事やアフターメンテナンスといった現場作業を行う会社です。この3つの中心に協立電機がいる、そんなかたちで商売をやっております。
なぜ25社も増えてしまったのかというところでございますが、我々は「ワンストップショッピング」という言い方をしています。どういうことかというと、先ほど申し上げましたとおり、製造業がお客さまです。お客さまがほしいのは、工事でも電気でも機械でもソフトウェアでもない。結果がほしいわけです。その結果を、すべて我々のグループで、1つの窓口でお受けして、グループ内で作業を分担してお納めしようと考えています。これを「ワンストップショッピング」と呼んでおります。
ちょうど私の母の時代……例えば夕ご飯をつくろうと思うと、最初に八百屋さんに行って野菜を買って、魚屋さんに行って。でも「いいお魚がないわ」ということで、今度は肉屋さんに寄って肉を買って、最後に乾物屋さんに寄って(という流れで買い物をしていました)。しかし、今はスーパーができ、そこでみんな間に合ってしまう。また値段が安いわけです。
スーパーは、いろんな意味でご苦労をされていますが、FA(ファクトリー・オートメーション)業界において「ワンストップショッピング」が実現できる、スーパーマーケットのような存在になっていこうと思っています。
これはお客さまにとってもメリットがございます。リーマンショックが1つの契機だったと思いますが、それまでお客さまは、「ここはあなたの会社、工事はこちら、ソフトはあちらがやりなさい」と分離発注されていたのです。
何が起きるかというと、ソフトを例にとりますと、大変失礼な言い方なのですが、ソフトハウスさん10社と我々とで価格競争をすると、我々はかないません。ところが、そのソフトハウスさんがハードウェアをつくれるのか、工事ができるのかというと、できないのです。リーマンショック以来、お客さまが分離発注をされる能力がなくなった、というと僭越な言い方になりますが、そこに手が回らなくなったともいえます。ですから、ワンストップで受ける弊社が重宝されています。
当然、競合はいますが、毎回この会社と競合するという会社はありません。それだけ、仕事によって(発注したい業務が)バラバラになってきたということでしょう。
これは我々にもメリットがあります。さきほどのスーパーさんの例でいうと、例えば魚屋さんと肉屋さんが別個にあると、冷凍設備をそれぞれがフルセットで持たなければいけません。これを(別個ではなく)一緒にすると、共通の部分は一緒にできてしまうのです。よってコストを抑えられるわけです。
もちろんデメリットもあります。例えば分離発注であれば、何かのトラブルが起きた、あるいは納期が遅れた時に「いやいや、これはうちのせいじゃない、あっちの会社が悪いんです」ということもできましたが、それができなくなりました。そういう意味では元請け責任が発生しました。
ただし、納期が遅れてきた場合を例に話をしますと、分離発注では、例えば8月1日から工事を始める予定だとすると、8月1日から工事の人間を押さえておかなければなりません。ところが、7月半ばぐらいに開始が5日ほど遅れそうだとわかると、我々が把握しますから、「それなら8月6日から人を押さえよう」と(いう対応ができ)、採算性もよくなるわけです。
国内グループ企業
これが国内のグループ会社でございまして、上が国内、下が海外でございます。その中で青色がついている会社が連結対象の会社でございます。海外に出ますと、政治リスク、為替リスクがあります。それからもう1つ、文化リスクがあります。
例えば、半導体の試験装置をつくっているグループ会社があります。クーラーなどには必ず半導体の基板が入っています。その基盤に部品がはんだ付けされているかといったテスト、それから仮に部品がついていたとしても、その中に不良がないかのファンクションチェックをやっている会社ですが、15年ぐらい前、中国の会社にデッドコピーされました。
デッドコピーだと一目でわかりました。色は塗りムラがありますし、触るとケガをしそうなバリが出ています。ただし、我々としては困るため、それはやめさせなければいけない。当時はソフトウェアのデッドコピーは中国ではできなかったのですが、日本の会社がやっていました。しかし、当社としては困りますので、弁護士を使ってやめるよう伝えました。
日本の会社は「すぐにやめます」という対応でした。同じ対応を中国にも行いました。すると、(中国の企業は)その書類をもってお客さまを回り「本家本元が訴えるくらい同じもので、値段は半分で対応する」といったことをやられました。
さらに驚くのが、日系の会社はそういうことはないのですが、現地の会社は、注文をみんなキャンセルすることもあります。上海のある大学などは、みんなキャンセルされました。日本では信じられない話ですが、そういうことも起きます。
また、タイでも何年か前に洪水がございました。そこで水に浸かってしまったお客さまが多かったものですから、そこ用に新しく配電盤を作ったのです。当然、タイのお客さまはタイの値段で買わないとペイしないわけですから、タイの値段で、というわけです。
(タイの値段でつくると)まず色が違う。(会場の壁を指して)こういう白、ちょっと灰色がかっている程度のものではなく、(白で指定したものが)ピンク色のようになるのです。さらに蓋を開けると、中の配線がブラブラしていて、結線してないのです。それでは困るので直すようにいうと「直したら赤字だ」といわれて嫌がられ、「仕事はいくらでもある」と言われます。日本では考えられない話で、だから日本から行って直させのですが、これだけ文化が違うのです。
我々は、そういった国とこれから(商売を)やっていかなければならない。例えば、仮に多少円安になったとしても、日本に製造業が戻ってくるかといえば、個人的には疑問を持っています。実は、組立加工の現場……こういった付加価値が低いというと失礼な言い方ですが、そういものは海外へ出ていくけれども、研究開発・設計・品質管理といった付加価値の高いものは国内に残ると思っていました。それが今、(海外へ)出始めています。
国内大手電機メーカーさんでクーラーや冷蔵庫を手がける会社が、そろって海外に出ています。合言葉はみんな同じく「現地で、現地に合ったものを、現地で作る」です。
例えばインドに行きますと、あまり生野菜を召し上がらない習慣らしく、インド用の冷蔵庫には野菜室がいらないわけです。ところがアメリカには、巨大な冷蔵庫がなければ駄目なのです。また中国用は、ラーメン丼みたいな色にしないと売れないなど、(海外では)いろいろあるようです。それに最初に気づいたのが韓国の大手電機メーカーさんとのことです。我々も、そうなっていかざるを得ないわけです。 我々は先ほど申し上げましたとおり製造業がお客さまです。そうすると、もう海外へ出る、出ないの論議は終わっています。もはや、いつ、どこにという論議になっています。我々、会社側のリスクはいくつかありますが、そのリスクの1つが、海外に出るスピードでお客さまに負けたときです。
どういうことかと申しますと、今、我々は東南アジアをカバーしています。中国もカバーしています。たぶんこの後(の業界の流れとしては)、中南米、あるいは南米、中近東を経てアフリカに移っていくと思いますし、そこに我々はついていくつもりです。ここでちょっと極端なことを言います。来月から東南アジアの工場がなくなって、エジプトにすべての工場ができたといったことになれば、今エジプトに拠点がありません。これはリスクですし、ここは注意していかないといけないと思っています。少し脇にそれました。
業績推移(連結)
これが業績の推移でございます。おかげさまで、売上・営業利益・経常利益は、当期はすべて過去最高となりました。本当にありがとうございます。
自己資本比率が48.1パーセントですが、日本の平均が40.4パーセント、米国が32パーセント程度ですから(平均よりもよい数字です)。ただし、これが高ければいいというものでもないのが最近の流れのようですので、効率的に資金を回していきたいと思っています。
ROEですが、10パーセントに届いています、平均で8.7パーセントと伺っていますので、これは超えています。PERは15倍程度が目安と言われていますが、実はまだ10パーセントに届いていません。私が言うのもなんなのですが、比較的割安かなと思っています。PBRも1倍を切っております。
売上高/経常利益 推移
これが売上高・経常利益の推移のグラフでして、ボコンと落ちているのがご存知リーマンショックでございます。その後、ずっと右肩上がりでやってまいりました。
経営指標
経営指標でございます。売上高経常利益率は、少なくとも8パーセントは欲しい、本当は10パーセントを目指したいと思っています。ROEは、8パーセントで合格というお話を伺っていますが、目標を15パーセントに置いていきたいと思っています。
先ほど申し上げました、我々の会社のリスクとして、もう1つあります。研究開発型の企業ですから、研究開発の方向を間違えるのはリスクです。研究開発の部門が国内外にあるのですが、そこは私の直轄のため、予算を持たせていません。
なぜかといいますと、予算が余ると無駄遣いするからです。それも困るのですが、一番困るのが「今期は予算が足りない。だから来期に回す」というのが困ります。私たちは、時代の流れが早い業界にいます。本当に一瞬の遅れが命取り……というのは大げさかもしれないのですが、大変なことになります。
例えば、10の製品を開発しますが、全部成功しません。この失敗は、実は財産だなと思っています。
我々の製品は、一見、共通性が薄い感じがします。我々の開発部隊がお客さまからお話をいただき、その中で、お客さまの要求するものを作ってそれで終わってしまったら、ただの下請けなのです。(しかし私たちは)下請けにはなりません。そのお話の中で、横に展開できる共通のものは何なのか。それから、このお話の特色はどこなのかを把握して、それを切り分けていく。さらに、共通するものは、(別の製品に)どんどん転用しています。
お客さまやお取引先でも「我々、技術力はあるけれど、営業力はあまりないんだよね」と自慢げに話すところも多いのですが、私は違うと思います。技術力があって営業力がない会社は下請けです。しかし我々は、下請けではありません。
技術力は基礎として大事です。それと同時に、営業力(が重要です)。営業力というのは何かというと、お客さまに対する提案力です。提案力とは何かというと「お客さまのことをどれだけ理解させていただいているか」だと思います。これは、常に強化していきたいと思っています。
協立電機株価推移
これが株の推移でして、ここ最近は、JASDAQの平均を下回っています。
株価収益率(PER) | 株価純資産倍率(PBR)
PERとPBRです。私どもの会社の特色として、四半期ごとに売上が上がってきません。国内大手自動車メーカーさんの業務をインドでやらせていただいています。第5期までありますが、それが我々の四半期ごとには売り上げが上がってこないのです。よって期ズレが発生します。ですので、年間を通して見れば問題ないのですが、四半期ごとで見ると波が出てしまう。これが特徴です。
貸借対照表概要(連結)
これがB/Sの状況でございます。お手元に資料ございますので、ご覧ください。
【配当金と配当性向の推移】 | 【純資産と自己資本比率の推移】
配当性向です。配当に関しては、安定的かつ継続的に増加させていきたいです。配当性向30パーセント以上を目指そうと思っていますが、おかげさまで8期連続の増配となっており、ずっと増収増益を続けています。
皆さんに向かっていうのは大変失礼で申し訳ないのですが、為替や株の見込みは、必ずと言っていいほど外れますよね。ただ、人口動態だけは当たるのだそうです。これから何が起きるかというと、日本は間違いなく少子高齢化が進んでいきます。移民(の活用)も1つの解決策だとは思いますが、すぐには進みませんし、業種によっては厳しいところがあろうかと思います。
解決策は何かというと、自動化、ロボット導入、コンピューター化、これしかないのです。まさにこれこそが当社の商売でございます。そういう意味では「IoT」という単語、新聞に載らない日はありません(が、それが重要になってきます)。
IoTは我々のフィールドであり、そこに光が当たっています。例えば予防保全や予防診断などは、FAのマーケットそのものです。そこに新しい価値を出していこうと考えています。我々は「ニュープロデューサー」という言い方をしていますが、そこを目指していこうと思っています。
今までの仕事で例えると、現場にセンサーをつけて、その情報をコンピューターで吸い上げて処理する。これはIoTといったしゃれた言葉が出てくる前から対応していました。ただ、昨今のIoTは、(これまでのものとは)決定的に違います。大量のデータが高速で入ってきますが、人間がエクセルなどでは対応できません。そこで、AIが入ってきます。
AI、つまり人工知能です。ディープラーニングといった言葉を聞かれたことがあろうかと思います。AI自体はずいぶん以前からありましたが、今まではうまくいきませんでした。しかし、ディープラーニングが導入されて、急に発達してきました。
ディープラーニングは何かについてお話しします。人間の頭は、こちらから刺激が入ると、ニュートリノという網の目のようなところを通って、こちらに答えを出します。それが人間の脳です。しかし、同じことをコンピューターにやらせても駄目なのです。
ではディープラーニングは何かというと、一回出した答えを、もう一回(回路を)通すのです。その答えをまたもう一回(回路を)通す。そうすることで、まともな答えが出てくるわけです。将棋や碁など、ルールが決まっているものは得意なのです。
一方、高速道路では逆走する人間はいる、制限時速を守らない人間もいるで、もうめちゃくちゃですよね。ですから、それらは大量のデータを集めるしかないのです。(ディープラーニングには)そういった特色があります。なお、ディープラーニングを考えたのはトロント大学の先生なのです。
我々の海外拠点は、先ほどいった中国、東南アジア以外に、(カナダの)トロントにもあります。ここだけ営業機能がありません。いわゆるグループの中央研究所みたいな位置付けにしています。トロントは五大湖の上に位置する都市なのですが、国境を渡ったアメリカだと、人件費が一気に上がるのですが、トロントはあまり高くありません。
トロント大学はやはり優秀でして、そのせいもあるのか、日系の大手自動車メーカーさんの研究所がたくさんあります。その中に、ささやかに当社の研究所があります。
【協立電機の土木向けソリューション】
次に、我々の製品の話を駆け足でさせていただきます。これは何かというと、シールド工法といって、トンネルを掘るものです。トンネルは、通常は両側から掘り、きちんとぶつかるように、途中でレーザーなどで「道案内」をするのです。ところが最近、海底トンネルなどでは、トンネルのまた下にトンネルを掘るということで、それができなくなりました。
ではどうするかというと、地上の1ヶ所をGPSで決めます。地点を決めて、その後に穴を掘 り、掘ったところから周りを固めていく。これがシールド工法で、それをやらせていただいています。機械自体は国内大手重工業メーカーさんが手がけています。我々は「頭脳」というと生意気かもしれませんが、中心の線、これは計画路線というのですが……国交省の基準が厳しく、2キロメートルを掘って誤差は8ミリメートル以内という基準が設けられていますので、その整理を手がけています。
なぜこの事業を始めたのかをお話しします。我々は以前、清水に拠点がございました。そこが海洋関連の事業をやっていたのです。しかし、景気が悪くなり(撤退することになり)ました。そこで、彼らに何ができるだろうと考えたのです。
当時、船は海の上に出ると、自分の位置をGPSで決めていたのです。その応用で始めたのがこの事業なのです。このときに(この事業の重要性に)気付いていたら、今ごろニューヨーク(証券取引所)に上場していたのですが、どうも泥臭いところにいってしまいました。
KDLinX(ケーディーリンクス)
それから、これが「KDLinX」と申します。これはインターネットカメラです。カメラを置いて、インターネット経由で見ていく。見るだけでしたらカメラの代金しか頂戴しません。ではどこで収益を上げるかというと、そのデータを保存、記録しておく、その容量分で課金が発生します。
あってはいけないことですが、工場の生産ラインではミスやトラブルが起きます。そのときに一番大事なのは、トラブルが起きる前に何があったか(を把握すること)です。そこを見たいというところから考えたもので、静岡ではテレビCMもやっています。(この製品には)我々の知らないニーズがあるなと、驚きました。
例えばケアハウスさん(からのニーズがあります)。今の法律では、夜間では、各階に人がいないとだめなのだそうです。しかしこうしたカメラを設置しておくと、例えば3階に人がいて、2階と4階を見ていれば、それで済んでしまいます。そういったニーズもあるのです。
Grid・Green(グリッド・グリーン)
これは何かを説明します。(会場のライトを指しながら)こういう蛍光灯があり、このくらいの大きさの部屋でしたらいいのですが、もっと大きい部屋ですと、夜は(蛍光灯から離れた場所はより)明るくしなければなりません。そういった光量の調節を自動的に行うものです。
これも工場の省エネから発想した製品です。販売してみて「なるほど」と思ったのが、鉄道会社さん(の活用方法です)。正式に採用が決まりまして、今手続きに入っています。鉄道のプラットホームの蛍光灯は、営業時間中はずっとついています。晴れた日も曇りの日も雨の日も、同じように点灯しています。これでは(電気料金が)かさむということで、製品の採用が決まりました。
あらゆるプリント基板を検査(国内TOPシェア)
次は、先ほど申し上げました、半導体の試験装置です。大きく分けまして、3つのやり方があります。1つが、一番確実な方法で、基盤に針を当てまして、電気をかける「通電」というやり方です。ところが、最近はスマートフォンなど、どんどん小さくなっていますよね。そうすると、針が立たなくなるのです。
ではどうするかというところで、次に出てきたのが、画像を使った方法です。その画像と正しい画像をマッチングで見比べるのです。しかし、最近は複数の基板……積層基板というのですが、それが多いため、画像を見ても基盤の中のところまで見えないのです。
それなら、次はどうするかということで、X線を当てる方法があります。この3つの方式に対応する製品を持っているのは、我々だけです。ただし、それぞれの方式で一長一短があります。例えば、画像で見る方法では、基盤に線が入っている場合、これが傷なのか、それともほこりが付いているのかがわからないのです。画像は、人間であればすぐに(傷なのかほこりなのかが)わかりますが、実は機械にはわからないのです。
しかし、去年(2017年)9月の新製品で、それがわかるようになりました。どうしたのかといいますと、カメラを複数台付けました。傷であれば必ずへこんでいますし、ほこりであれば必ず盛り上がっているのです。そこを判別させるものを作りました。
レーザドップラ振動計のラインナップ(世界最高精度)
次は、グループ会社が使っているもので、レーザドップラの振動計です。ドップラー効果、懐かしいですね、これがどういうものかというと、物が振動しているときに、振動を測るものです。例えば、振動を測ろうとしたときに、通常は銀色のテープ、あるいは鏡を付けて、そこに光を当てまして、反射光を見ます。(対象物が)大きいものだとそれでも大丈夫なのですが、小さいものだと、鏡を貼った瞬間に、重心の位置が変わってしまうのです。
我々の製品では、鏡を貼らずに、レーザー光線の反射を見ます。この製品の競合はドイツにいます。もちろん、アメリカの技術もすごいのですが、ドイツも侮れません。とくに機械回りや基礎技術部分では、ドイツはすごい。一目置いています。
魚をセンサとした水質連続監視装置 UNI RELIEF(ユニレリーフ)
こちらは、本当に金魚が泳いでいます。何かといいますと、水の検査です。金魚を飼っていますと(わかりますが)、水質が悪くなると、金魚が暴れるわけです。そして、暴れたときに磁界・電界が微妙に乱れるのですが、その乱れを見ています。同様の製品を、たくさんの同業他社も手がけていますが、我々は、金魚が暴れる時間(のデータ)を収集しています。
例えば、九州の会社はメダカを用いています。メダカも、水質が悪くなったり天敵が来ると、メダカ同士で集まって体を大きく見せようという習性があるらしいのですが、少し説明しますと、このメダカを用いた方法もすばらしいのですが、水が濁るとカメラで撮影できません。我々は水が濁っても、金魚が暴れますから、(水質を)見られます。
工場などに行きますと、よく裏に池があって、そこに鯉や金魚が泳いでいるのをご覧になったこともあるかと思いますが、その目的はこれなのです。観賞用で飼っているのではないのです。ただし池ですと、人が見回らなければいけません。しかし、夜に見ることはできません。これを解決できないかと考えたのが、この製品で、工場や水道局などに導入いただいています。
EMS(エネマネ)
海外の政治リスクについてお話ししましたが、国内の政治リスクもあるかと思っています。例えば、(ユニレリーフは)1台が1,800万円から2,000万円する製品でして、某自治体がオリンピックのテロ対策として100台ほしいというお話がありました。ところが選挙が終わったら、急遽キャンセルになり、3台しか(注文が)入りませんでした。この後、オリンピックまでに発注があるのではないかと思っていますが、日本にも政治リスクがあるのかなと思いました。
また、エネルギーマネジメントについてお話しします。これに認定された業者がコンサル・設計を行うと、そこの施設に対して、国から最大で50パーセントの補助金が降りてくるというものです。私どもは3年連続で(事業者として)登録させていただきました。少なくとも私の知る限りにおいて、現在までに静岡県でこの資格を持っているのは、我々だけです。
国内セールスサポート拠点
これが国内の拠点でございます。静岡が対象だったものですから、静岡に拠点が多くありますが、今後はおそらく、静岡に(新たな)拠点を作ることはないと思っています。
協立電機 R&Dセンター
こちらは、去年(2017年)7月1日に本社の横に建てたR&Dセンターで、設立の目的はただ1つ……諸般の事情で、技術(関連の部門)がばらばらに散らばっていましたので、全部1ヶ所に集めました。それによって、こちらの部門で困っていることが、こちらの部門なら解決する、あるいは別の部門ではこんなことができそうだが、また別の部門も使えるのではないかといった提案が生まれたりします。
つまり、技術部門同士の風通しを良くしていくのが目的です。現在も、月に一度は集まって会議をしています。確かに、1ヶ所に集まってからは、バイタリティが出てきたと思います。
協立グループ(海外現地法人)
こちらは海外の拠点でございますので、先ほどお話し申し上げたとおりです。本日はありがとうございました。
質疑応答:今期の計画がやや保守的だが、その理由は何か?
質問者1:今期の計画をもう少しご説明いただけますでしょうか。営業利益や売上もそうですが、あまり伸びない予想になっています。そのあたりの前提条件、確度などをお願いいたします。
西:実は(2018年)7月1日、今期が始まったときの受注(残)で、80億円強を持っています。前期は70億円もありませんでした。そういう意味では、受注(残)は多いです。なぜ保守的に見ているかというのは、トランプさんや習近平さんが……といった気持ちはないのですが、今回の好景気が長すぎると思っています。
それから、海外の動きが少しおかしくなってきています。今回の好景気は、今までの好景気とは決定的に違うところが1つあります。それは能力増強の投資が国内ではほとんど行われていないことです。みんな海外なのです。
国内にあるのは、いわゆる研究開発投資や省エネ投資、省人投資などです。それを考えてみますと、ちょうど6月決算でもありますので、カレンダーも今年まではなんとかなるかなと思っています。しかし来年(2019年)には、オリンピック(による好況)も峠を越すかと思いますし、海外は何があるかわかりません。
もう1つ、為替相場もここのところずっとボックス相場といいますか、落ち着いています。どうなるかわからないところで(慎重になっています)。よって、保守的なものを出させていただいたわけです。とくに何か大きな懸念材料があるといったわけではございません。
質問者1:もう1点、今の内容に関連して、為替の感応度です。1ドルで1円上がったら、営業利益に与える影響(はどれくらいでしょうか)。また、この予想の前提の為替レートはどれくらいでしょうか。
西:先ほどご説明がもれてしまったのですが、よく聞かれるのが「輸出比率、海外比率はどれぐらいあるのか」ということです。例えば、国内自動車メーカーのA社さんで、インドネシアの案件があるとします。実はそのA社さんの案件は、国内で半年ほど様子を見て、それからインドネシアに持っていきます。ですから、注文は国内のA社さんから出ます。
それから、国内自動車メーカーのB社さんのインドの案件も、国内から円で(注文が)出ます。ただし、こちらは海外(の案件)です。ですから、我々は海外でカウントしていますが、そういう意味では為替リスクがありません。ただし、まったくないわけではありません。
例えば、現地で改造が起こりえます。また、現地でスーパーバイザーなどの話もあがってきます。これは先ほど申しましたとおり、海外の案件は規模が大きく、長期にわたるわけです。1円の為替変動がいくら(影響を及ぼすのか)ということは、なかなかお答えしづらいところがございます。
今期に関しましては、為替レートはだいたい108円から118円ぐらいの間で見ています。
質問者1:108円ですね。ありがとうございました。
質疑応答:売上のうち、自社製品とインテグレーションの割合はそれぞれどの程度か?
質問者2:まず製品のところです。FA(ファクトリー・オートメーション)ラインのシステムインテグレーターというイメージで本日伺ったのですが、(本日紹介のあった製品は)あまりそれとは関係のない製品かなと思いました。そのあたりを確認させてください。ただ、実は今日紹介していたものは、売上が大きいといったことがあれば、それぞれがどれくらいの売上を占めているのかもお聞きしたいです。
西:今日ご紹介した製品は、我々の開発部が自社開発したものを中心にご紹介しています。ですから、そういう意味では、FAシステムインテグレーションの例でいいますと、個別の案件ごとに、現場で製品作ります。
例えば、このラインでは30台必要だが、35台目はいらないといったものもあります。それでも実は(さらに)作ってしまいます。なぜ作るかといいますと、そこで1つ、差別化ができるからです。それから、第1期で(注文を)取ると、第2、第3期も取りやすくなるからです。
さらにもう1つお話しします。100億円から150億円のところに(一定のボーダー)ラインがある気がしており、それよりも市場が大きいと、いわゆる大手さんが参入してきます。そして、大量に作られてしまいます。100億から150億円未満のマーケットですと、大手さんにとっての参入障壁があるのです。そういうところで、我々はやらせていただきます。これが差別化だと思っていますが、さきほど申し上げましたように、毎回(下請けのように)「一丁上がり」とやっていますと、これは効率が悪いのです。
ですから、(開発部門は)私が直轄で見ています。この開発部が手がけているものも、一見脈絡がないような印象もあるかと思うのですが、実は共通しているところがあります。もう少しわかりやすく言いますと、共通しているものの1つが、アナログの信号処理。これは当社が得意なものです。デジタルを手がけている会社はたくさんあります。ところがアナログを手がける会社は、今は少ないのです。
なぜかと言うと、コンピューターのデータはデジタルですから、コンピュータ処理を前提にすると、デジタルにしなければなりません。我々もアナログをデジタルに変換はしますけれども、現場のデータのほとんどが実はアナログです。そのデータを取ってくる。これが我々の大きな売りかなと思っています。少し脇道にそれましたが、回答になりましたでしょうか。
質問者2:金融のベースでつかみたいのですが、自社製品の売上高は全体でどれくらいあるのかと、インテグレーション……つまり工事など施工部隊が稼いでくる売上高はどれくらいあるのかについて教えてください。
西:まず、1つの案件でいくら儲かったか、いくら損したかはわかります。しかし、中身で個別にどれが(いくら利益になった、損失になった)といったことは、わかりにくくなっています。おおよその我々の売上で見ますと、我々のシステム……これはインテリジェントFAと呼んでいますが、その売上は割合で見るとそんなに大きくないのですが、利益では圧倒的に大きいです。割合にすると4対6……売上は、インテリジェントFAの売上が4で、利益が6です。それ以外のものが、6の売上で4の利益といったイメージです。
質問者2:SIerが、売上は4割だけど利益は6割ほど出ているということでしょうか。
西:はい。そんなイメージです。
質問者2:そうなると、製品の方がかなり大きいのですね。
西:売上としては大きくなるのですが、そこまで付加価値のあるものではありません。
質問者2:わかりました。あと、さきほど受注が「80億円強」とおっしゃっていましたが、これは「受注残高」ですよね。
西:おっしゃるとおり「受注残」のことです。
質問者2:これは主にSIerの残高ということでよろしいでしょうか。
西:はい。そうではないものは、ゼロとは言いませんが、(そういったものは)足が短いこともあり受注残はあまりないと思ってください。
質問者2:また、さきほど出たトップユーザーについて教えてください。
西:実は、毎年(取引先の)ベスト5が変わってきます。去年(2017年)は正直を言いまして、国内大手自動車メーカーさんのインドのお話しで、期ズレによって大きく売上が(スライドして)、さきほどお話ししたタイミングで上がってきました。輸送用機器を製造する国内メーカーの試験装置を担当させていただいており、中国とヨーロッパに大量に出ました。
「中国はなんとなくイメージが湧くんですが、ヨーロッパにも出る理由は?」と聞いたら、ロンドンやパリは、日によって車が走れない日があるらしいのです。そこで、シェアバイク(のニーズが高いそうです)。それが採用となると、試験装置が必要ですので、そこを対応したといった事情です。やはり輸送機関係が多いです。
質問者2:最後に、売上の数値が330億から340億円あたりかと思いますが、海外はどれくらいでしょうか。
西:先ほど申し上げましたように、海外が「現地(法人)」ということなのか、それとも「為替リスクを背負った売上」ということなのかで違ってくると思いますが、現地(法人)という理解で申し上げますと、期によっても若干違うのですが、売上ベースで4割から6割の間かなと思っています。
質問者2:ありがとうございました。
質疑応答:前期の期初計画から上振れした要因は何か?
質問者3:終了した2018年6月期についていくつか伺います。期初計画に対して、上振れで終わったと思います。これは何がよかったのかについて教えてください。
西:1つは、もちろん会社のみなさんががんばったというところもありますし、景気がいいところもあるでしょう。しかし、日本の自動車が強さ(のおかげ)だと思います。ただ、自動車の製造ラインそのものより、いわゆる研究開発試験の部分が大きく伸びました。
もう少し具体的に申し上げます。例えば自動運転、電気自動車になると、それは自動車ではなく「走る家電」になってしまいます。何が起きるかというと、あらゆるところでいろいろな電波が飛んでいて、それがどんな影響を与えるか、逆に車が出す電波が外にどういう影響を与えるか……これはEMC試験というのですが、そういった注文も頂戴いたしました。
規模によって違うのですが、1つ当たり数億円……それも1億円、2億円ではなく、もう少し上の値です。今まさに完成車メーカーが中心に入っています。おそらく、このあとに完成車メーカーさんが一巡したら、いわゆる「Tier2」「Tier3」といったところにも入っていくのではないかと思っております。この基準はさらに厳しくなっていきます。
また、お客さまにこういうと失礼なのですが、いわゆるデータ偽造のような話が(世間ではいろいろ)ありまして、お客さま自身が試験や研究に関して神経質といいますか、従来以上に力を入れていらっしゃるのも背景にあると思います。
質問者3:EMCの試験装置というのは、完成車メーカーも含めて知見がないため、そういうところで御社が活躍でき、付加価値もつけやすいと考えてよろしいでしょうか。
西:はい、そのとおりです。
質問者3:売上の割に利益が伸びていらっしゃるのは、そういった理由でしょうか。
西:こうしたことをいうとお客さまに失礼なのですが、我々の商売は、例えば第1期(の受注)をとると、第2、第3期もとれるのです。逆にいうと、第1期を落とすと、まず第2、第3期はとれません。
ですから、第1期は多少無理をしてもとることがあります。言葉は悪いですが、第2、第3期で取り返す、そういうところがございます。このタイミングだったという点が1つあります。
もう1つは、我々の「ワンストップショッピング」という部分で、お客さまにご評価いただけるようになったと思っております。そういう意味では、非常にいい風が吹いているなと思っております。
質問者3:当期で第2、第3期の部分が出たということですね。また、例えば先ほど少しおっしゃった部品メーカーに広がると、完成車メーカーと同じものを持ってきてくれるような状態になるのかなと思いますが……。
西:実はそれを期待しております。ただ、企画などが、今まさに決まりかけている、決まりつつある、決まったばかりといった様子なのです。例えば、電気自動車では、お客さまのところを訪問していましても、巨大なモーターが入らない限り……インホイールモーターは、モーターからタイヤに駆動を伝えていくものですが、それがどんなふうに進んでいくのか。ここはまさにこれからだと思います。トヨタさんではないですが「100年に一度の大変化期」が来ていると思っています。そういう意味では、当社のように守りを固くする会社もあると思いますし、逆に言うと右肩上がりに伸びている会社もあると思いますので、ぜひともそういう会社さんと仲良くしたいと思っております。
質問者3:少し細かい見方なのですが、終わった期を3ヶ月ごとに区切ると、第4四半期で少し粗利益率が低い状態になっているかと思います。これは、何か変化があったのでしょうか。
西:とくに大きな赤字があった、などということはありません。ですから、さきほどの期ズレの問題ではないかと考えております。
質問者3:期ズレというのは、この第1四半期にずれこんでいるということでしょうか。
西:はい。もしくは、第3四半期に入ってしまったのかもしれません。
質問者1:では、大きい案件が入るかどうかで変わるということですね。
西:はい。全然異なってくると思います。
質問者3:御社は、進行基準は適用されていないのでしょうか。
西:工事などは、当然進行基準でやらせていただいております。しかし、お客さまにどのタイミングで検収いただけるかというところはお客さまのご都合になります。我々の能力との兼ね合いもありますので、「一日でも早くお願いします」というようなことは行っているのですが……。
質問者1:ありがとうございます。
質疑応答:売上の内訳について、業種別での数値を知りたい
質問者4:2点ございます。まず終わった前期について、御社の業種別の売上の内訳は、どのようなイメージなのかを教えてください。業種別で、ざっくりと売上の内訳はどうなっているのかを伺いたいです。
また本日、いろいろと御社の特徴・強み……「ワンストップショッピング」とおっしゃっていましたが、それが徐々にお客さまに評価されつつあるというお話でした。それによって、1顧客あたりの単価や、年間での1顧客あたりの売上は上がっていくという理解でよろしいでしょうか。
西:まず、先ほど申しましたが「ベスト10」が毎年変わる会社なものですから、前期ということでご理解いただきたいのですが、どこまで自動車(の案件)を入れるか……例えば、(さきほどお話しした)輸送用機器メーカーは二輪車(の会社)ですから、厳密にいえば自動車ではありません。しかし、そこも輸送機という括りにさせていただきますと、やはり輸送機関係が半分前後になります。
その次が電気かと思います。その間に(さまざまなものが)入っているところがややこしいのですが、例えば自動車の電装まわりを手がける電気会社さんなどがありますよね。これは自動車なのか電気なのか、どっちなのかという話もあると思いますが、それと同じようなことです。
また、お客さまのそばで「ワンストップショッピング」を対応させていただくことによって、例えば大手のお客さま……1件あたりの金額が大きくなって、何社かのお客さまに集約されていくのかというご質問という理解をしていますが、お客さまが投資をどうされるか(によると思います)。正直に言いますと、例えば投資規模で何十億円の規模もあれば、何百万円、500万円、600万円というものもあります。
その600万円のものが、従来のように、例えば工事だけ、あるいはソフトだけといったものもけっこうあります。ですから、割合としてはとくに何かの事業に集中が起きているとは思っていません。