1.1 会社概要 (平成30年3月31日現在)
羽山明氏(以下、羽山):理想科学工業の社長の羽山でございます。本日はお忙しい中、当社の決算説明会にお越しいただきまして、誠にありがとうございます。さっそく説明を始めさせていただきます。本日はこちらの目次に従ってご説明をさせていただき、その後にご質問をお受けいたします。よろしくお願いいたします。
まず初めに、会社の概要についてご説明いたします。会社概要はこちらのスライドに示したとおりです。
1.2 事業内容
続いて、当社の事業内容についてご説明いたします。当社は主に印刷機器事業を行っております。売上高の約99パーセントを占める印刷機器事業では高速カラープリンター「オルフィス」によるインクジェット事業と、デジタル印刷機器『リソグラフ』による孔版事業を行っています。このほかに、ビルの賃貸を中心とした不動産事業及びプリントクリエイト事業を行っています。
1.3 インクジェット事業の構成比推移
次に、インクジェット事業の構成比推移をご説明します。こちらの、折れ線グラフは過去10年間の当社連結売上高に占めるインクジェット事業の構成比推移を示しています。平成15年に高速カラープリンター「オルフィス」を発売開始して以来15年に入ります。インクジェット事業は製品開発を続け、機能の充実を図り着実に成長を続けてまいりました。
連結売上高に占めるインクジェット事業の構成比は、平成21年3月期は約24パーセントでしたが、今期平成30年3月期には、ほぼ50パーセントになりました。今後も、世界に類のない高速カラープリンター「オルフィス」の開発・製造・販売によりインクジェット事業を拡大してまいりたいと思います。
1.4 当社製品のポジショニング
次に、ご覧いただきますのは当社主力製品「オルフィス」と「リソグラフ」のポジショニングです。
(スライド記載の)縦軸は生産性・プリントスピード、横軸は本体価格・専門性を示します。こちらの図に示しますように、世の中には様々なプリント機器があります。
そのような中で当社の「オルフィス」「リソグラフ」は誰でも簡単に扱える、オフィス向けプリント機器でありながら、専門性の高いプロフェッショナル用途のプリント機器と同等のプリントスピードで出力できます。当社は、オフィスの多枚数プリント用途にプリントスピード・低コスト・操作性に強みをもつ独自の製品を展開しております。
以上が会社概要のご説明となります。
2.1 平成30年3月期 連結業績 -業績概要
平成30年3月期連結業績の概要です。
(スライド記載の)表の左の列をご覧ください。当期の売上高は855億700万円で、前期比3.0パーセントの増加。売上総利益は475億8,800万円で、前期比2.0パーセントの増加。販売管理費は437億1800万円で前期比2.5パーセントの増加、営業利益は38億7,000万円で前期比3.1パーセントの減少です。
親会社株主に帰属する当期純利益は30億3,300万円で前期比11.3パーセントの増加となりました。為替レートの期中平均は1米ドル110円85銭で前期比2円47銭の円安、1ユーロ129円70銭で前期比10円91銭の円安でした。続いて表の右側に為替影響を除く伸び率の試算値を示します。為替の影響を除くと売上高は0.6パーセントの増加、売上総利益は1.3パーセントの減少、販売管理費は0.6パーセントの増加、営業利益は22.5パーセントの減少となります。
2.1 平成30年3月期 連結業績 -業績概要
資料9ページ・10ページです。
売上高は855億700万円で前期比25億1,100万円増加しました。為替の影響を除く資産では前期比0.6パーセントの増加となります。海外売上高比率は43.3パーセントとなりました。売上総利益は475億8,800万円で前期比9億3,400万円増加しました。
インクジェット事業では、新製品に関わる金型投資の償却が進んだことにより売上総利益は増加しました。孔版事業では売上減少に伴い、売上総利益が減少しました。為替の影響を除く試算では前期比1.3パーセントの減少となります。売上高総利益率は55.7パーセントとなりました。販売管理費は437億1,800万円で前期比10億5,700万円増加しました。研究開発費は減少しました。
2.1 平成30年3月期 連結業績 -業績概要
しかしながら、欧州・アジアにおける新製品の販売に関わる費用が増加しました。為替の影響を除く試算では前期比0.6パーセントの増加となります。営業利益は38億7,000万円で前期比1億2,200万円減少しました。為替の影響を除く試算では、前期比22.5パーセントの減少となります。売上高・営業利益率は4.5パーセントとなりました。
以上が平成30年3月期連結業績の概要となります。
2.2 平成30年3月期 連結業績 –地域別業績
これより地域別の業績についてご説明します。
まずは、売上高からご説明します。
印刷機器事業の売上高は842億9,300万円で前期比で3.0パーセントの増収となりました。前期に投入したインクジェット事業の新製品の効果と円安影響により増収となっております。地域別の内訳で見ますと日本では売上高は472億4,400万円となりました。
前期比で1.2パーセントの減収です。インクジェット事業の売上は前年並みとなり、孔版事業の減少が継続しました。海外全体の売上高は為替の円安影響もあり、370億4,900万円で前期比で9.0パーセントの増収となりました。海外売上高比率は43.3パーセントとなりました。海外の地域別の売上はご覧のとおりです。その他の売上高は12億1,300万円となり、前期比で3.8パーセントの増収となりました。
2.2 平成30年3月期 連結業績 -地域別業績
次に、地域別の営業利益についてご説明します。
印刷機器事業の営業利益は34億8,900万円で前期比で7.9パーセントの減益となりました。地域別の内訳を見ますと、日本が31億4,300万円で前期比で11.8パーセントの減益となりました。海外全体の営業利益は3億4,600万円で前期比で54.4パーセントの増益となりました。
売上を伸ばした欧州・アジアでの販売管理費が増加した影響もあり、営業利益は1億2,200万円の増益にとどまりました。海外の地域別の営業利益はご覧のとおりです。その他の営業利益は前期比で86.5パーセントの増益となりました。
2.3 平成30年3月期末 連結貸借対照表
次に、平成30年3月期末連結貸借対照表についてご説明します。
当連結会計年度末の試算は900億1,900万円となりました。負債は262億7,900万円、純資産は638億1,000万円となりました。自己資本比率は70.8パーセントとなりました。以上が平成30年3月期連結業績ご説明となります。
3.1 第六次中期経営計画“RISOVision19”
それでは平成30年3月期活動報告に移ります。
第六次中期経営計画RISO Vision 19をご説明します。当社は平成29年3月期から平成31年3月期を期間とする第六次中期経営計画「RISO Vision 19」を策定し活動しております。マネジメント目標は全世界で安定した利益体質を拡大するため、世界にない商品企画力を発揮し市場設置台数を増加する、です。アクションプランとして4項目を掲げております。
数値ターゲットは、連結売上850億円、連結営業利益70億円、ROE7パーセントです。数値ターゲットの想定為替レートは1米ドル108円、1ユーロ122円です。
3.2 平成30年3月期 経営方針
平成30年3月期の経営方針は新製品の活用によって市場設置台数の増加をはかりつつ、中長期における経営課題への対応を加速するとして事業活動を行いました。
3.3 平成30年3月期 活動報告①
続いて、平成30年3月期の活動報告をいたします。当期に発売した、新製品についてご説明します。孔版事業において昨年10月にリソグラフの2色機1色機の上位機を発売しました。今後とも市場設置台数の維持・拡大に継続して努めてまいります。
3.3 平成30年3月期 活動報告②
プリントクリエイト事業では昨年9月にデジタルスクリーン製版機の上位機種「GOCCOPRO QS2536」を発売しました。「GOCCOPRO QS2536」はリソグラフの製版プロセスと同様にサーマルヘッドの熱でスクリーン版に穴を開け製版する装置です。米国のTシャツの印刷需要を主なターゲットとして販売活動を行っています。
3.3 平成30年3月期 活動報告③
次に、新たなプリント市場への取り組みについてご紹介します。
当社では、高速インクジェットプリンターの可能性を追求しており、データプリント市場への展開をはかるべく前期より継続して検証活動に取り組んでおります。当期も市場の反応を確かめるために、開発コンセプト機を世界各国の展示会に参考出展しました。
以上が平成30年3月期活動報告です。
4.1 平成31年3月期 経営方針
それでは平成31年3月期連結業績予想をご説明します。
平成31年3月期の経営方針は市場設置台数の増加に注力しつつ、中長期における企業体質の強化に着手する。として事業活動をいたします。
4.2 平成31年3月期 連結業績予想①
次に、平成31年3月期の連結業績予想をご説明します。
業績予想は売上高855億円、営業利益38億円、経常利益38億円、親会社株主に帰属する当期純利益24億円です。売上高は前年並みと見込んでいます。営業利益は1.8パーセントの減益となる見込みです。売上高・営業利益率は4.4パーセントの予想となります。業績予想における為替レートの想定は1米ドル105円。1ユーロ130円としています。
4.2 平成31年3月期 連結業績予想②
平成31年3月期の業績予想における為替が1円変動したときのインパクトは、米ドルが売上高1億5,000万円、営業利益3,000万円。ユーロが売上高7,000万円、営業利益5,000万円です。
5. 株主還元 – 基本方針
次に、株主還元についてご説明します。
当社の利益配分に関する基本方針は企業体質を強化しつつ、業績に裏付けられた成果の配分を行うこと、安定配当の継続に努めることの2点です。
また、自己株式の取得も株主への利益還元の1つとして実施しています。
以上の基本方針に基づき、配当については期末配当による年1回の剰余金の配当を行います。
自己株式の取得については、株価水準や市場の動向を考慮しながら適宜取得します。また、所有する自己株式は原則として消却する方針です。
5. 株主還元 – 当期配当および自己株式取得実績について
続いて、当期の配当および自己株式取得についてご説明します。当期末の配当は1株当たり60円とする予定です。当期中には合計68万6,700株を14億9,900万円で取得しました。
5. 株主還元 –次期配当予想および自己株式取得について
次期の配当予想および自己株式取得についてご説明します。
平成31年3月期末の配当につきましては、当期と同じく1株につき60円とする予定です。
当社は(2018年)5月8日に自己株式取得に関するお知らせを発表いたしました。54万株10億円を上限として、平成30年5月18日から6月15日わたり買い入れを行う予定です。
5. 株主還元 -配当性向および総還元性向の推移
こちらの表は、過去3期の株主還元の推移を示したものです。当期の配当性向は73.2パーセント。総還元性向は122パーセントです。
以上が本日の発表内容です。投資家のみなさまにおかれましては、これからもご支援のほど、どうぞよろしくお願いいたします。
以上で、私からのご説明を終わります。ご清聴どうもありがとうございました。