業績ハイライト

2017年8月期の業績ハイライトについてご説明をします。売上は47億500万円で、前期よりは1億6,800万円マイナスで、3.5パーセントの減です。営業利益は3億700万円で、4,800万円のプラス、18.6パーセントの増です。経常利益は4億600万円で、2億500万円プラス、102.8パーセントの増です。

当期純利益につきましては2億900万円で、プラス1億1,600万円、125.3パーセントの増です。デジタルエンタテインメント事業の売上減少に関しては、前期に比べて大型タイトルのAPなどにより減収になっているものの、その他事業の赤字幅の縮小、これは海外事業等の赤字縮小です。

それから、カラオケ等が予想よりは落ちず、堅調に推移したということもあり、利益面では増益を達成しました。経常利益、最終利益につきましては、保有する外貨建て資産の運用益、また、想定以上の為替差益などが寄与し、大幅に増益になりました。詳細につきましてはのちほど説明いたします。

デジタルエンタテインメント事業(売上構成)

デジタルエンタテインメントの事業の売上構成です。デジタルエンタテインメント事業について、モバイルコンテンツ関連の売上はスマートフォン向けゲームにおける大型タイトルの増加によって、大幅に伸びました。売上高に占める割合は、46.5パーセントです。

こちらは我々業界、もちろんコンシューマー業界から入っていますが、スマートフォンが初めて家庭用ゲーム、コンシューマーゲームを抜いた、初めての経験です。パチンコ・パチスロ関係は規制強化の影響により、厳しい受注環境です。しかしながら、タイトルが多くあり、微増する結果になりました。ゲームソフト関連はスマホに運営にかなり開発陣を投入したこともあり、前期に比べると少し縮小しています。

セグメント別概況

デジタルエンタテインメント事業については先ほど説明したとおりですが、その他事業につきましては、さほど売上は多くないのですが、スマート家電専用アプリの開発や、それから子会社によるパソコン向けのアバター制作を行なっていますが、このアバター制作の方は少し低調に推移しております。

それから、東南アジア向けコンテンツ配信事業もなかなか思ったように上がってこないということもあり、あまり調子がいいわけではありません。

事業環境(市場規模)

去年より少し説明の仕方を変えていますが、市場規模、環境についてご説明をします。こちらは新商品について、取引先の開発意欲はかなり多いということで、いろんな引き合いが多数きております。

このことからも、オンラインゲームの売上ですが、こちらはもちろん人間に限りがありますので、人口から言いますとこの辺が天かなと。ただし、落ちるわけではなく、天井がずっと安定してこの辺を保っていくと考えております。高いところでしばらくは続いていくと思っております。

家庭用ゲームソフトはいったん下がり気味でしたが、やはり任天堂さんのSwitchの影響で、回復傾向にあると。Switchの売上とか、PS4、VR、この辺の売上が増えると、若干右肩上がりにいく可能性があると思っております。Switchの開発の依頼も多く、右肩上がりの環境がひょっとしたら望めるのではないかと思います。

その中で、我々は市場環境がいいということもあり、無所属でフレキシブルな対応力、それから人材力を擁し、追い風の状況が続くのではと思っております。

4つの成長戦略ー今後の重点施策

これは中期計画で掲げて、この4つの重点項目を注意しながら進めていたのですが、この3年間の中期計画は我々が思ったほどには達しないと思っております。基本的に後ろにずれていったからだと、別に悪いわけではないのですが、この3年目に急伸すると思っていたのですが、これが後ろに、感覚的に1年から1年半くらい後ろにずれているのではと思います。

やはり、スマートフォンの大型タイトルをいきなり進めるのではなく、施策やテストを繰り返しながら、いけるという時にどーんとお金をかけることが日常的になっており、なかなか本作にかかれないと。このような背景から、後ろに伸びているということです。

ただし、引き合いの数や、開発をずっとやっていないわけではなく、やっておりますので、その時の開発費、変更費、運営費は入ってきています。

まず1番上から説明しますと、具体的に、サービス業務の拡大という点につきましてはスマートフォン向けのゲームや、Switch、VR、こういう多様化するコンテンツに対して、我々はそれに対応して加速度的に伸ばそうとしています。

2番目の、グローバル化の推進。こちらは上海や、フィリピンで開発をし、市場がよければそちらの方に我々はコンテンツを提供していこうとしていましたが、なかなか海外の売上が上がってこないということもあり、見直している状況です。

どちらかというと、我々の会社の下請けという意味で、高度な技術力を持った下請けになるように、今どんどんどんどん日本に来ていただいて、研修をして、フィリピンは開発力強化という人材研修を加速している状況です。

3番目のサービス分野の拡大というところですが、これは引き続きIoT関係とか、カラオケ、それからスマート家電専用アプリ、当社はSIも少しやっており、その辺を増やしていきたいと思っております。

4番目の、収益基盤の拡充です。こちらは一定の成果は出ていますが、開発運用業務の標準化が、今までばらばらに進めていて、なかなかノウハウがたまりにくい部分を標準化することによって、ノウハウをため効率を高めていくと。これはすぐにぱっとできるものではないですが、長年やることによって、しっかりとノウハウが蓄積されていくというものです。

それからもう1つはDevOpsと言い、開発と運用が一体となったソフトウェアの開発体制、こういうものを進めているということです。プロデューサーという者がいて、しっかりと開発・運営を一元でみていかないと、なかなかものが進まないと。

映画で言う監督とか、進行役のような中心になる人がきっちりとやっていく体制を徐々に組んでいるということです。これはまた後ほど出てきますので、説明をしたいと思います。

サービス業務の拡大(具体的成果)①

具体例に少し触れていきたいと思います。サービス業務の拡大として、スマホ関係の開発だけでなく、我々は運用の仕事もしっかりできるようになり、何点か事例を挙げさせていただきたいと思います。

今『ファイトリーグ』というものの運営を進めております。どちらかというとテスト的にずっとやっており、いろんなバランスを見ながら進めていくと。たくさんの運営の仕事をもらって、進めているということです。

ある時期にブレイクしかけたらがんとつぎ込むような感じになると思っております。私自身これはけっこうはまっており、みなさんぜひやっていただきたいと思いますが、久々にかなりの時間を使ってやっております。こちらはeスポーツに対応しており、将来期待できるのではと思っております。

サービス業務の拡大(具体的成果)②

こちらは11月2日に配信ということが発表されております。こちらも開発・運営をしっかりと行い、これからの収益に結び付けていきたいです。もちろん収益的には我々の期でいうと後半くらいから収益が期待できていくのではないか、後半に入ってくればありがたいと思っております。大ヒットを望めるのではと思っております。

収益基盤の拡充

収益基盤の拡充、先ほど説明したプロジェクトマネージャー、しっかりと管理ができるようにこういう人材を育てています。今は10名くらいですが、大幅にこちらを30名くらいまで増やすことで、我々の運営業務も非常に多くの対応ができるのではと思っております。

これは一長一短でできませんが、今経験して成功しているメンバーが新しい後輩に教えるという形で増やしていくということです。

上の方に書いているのは先ほど言いました開発の標準化です。こちらによって、ノウハウの蓄積、運営業務、こういう手法を次のラインにしっかりと受け継いでいき、効率よくしっかりと間違いなく運営業務をやる、そのための標準化をしていきます。

中長期的成長イメージ

中長期的成長イメージ、この3年間は少し後ろにいってはいますが、これから今期、来期、再来期にかけて成長していくイメージを、我々なりに考えております。こちら、3年前に立てたサービス業務の拡大、それからグローバル化の促進、サービス分野の拡大、収益基盤の拡充、この基本方針は変えずに粛々と行い、大型化、多様化、複雑化に対応していくと。

しかも、多数のラインに対応していくと。加えて、IoT、AR、VR等、こちらの技術もしっかりと蓄えていくと。いずれ海外市場が広がり、それに対応していく予定です。

業績予想ハイライト

2018年8月期の予想を先日出させていただきました。売上高で言いますと、56億5,400万円で、9億4,800万円の増と、率にして20.2パーセントの増加です。営業利益につきましては5億1,000万円で、2億200万円の増加と、65.7パーセントの増と。

それから、経常利益につきましては5億5,300万円で、1億4,700万円増で、36.2パーセントの増加と。当期利益につきましては3億800万円で、9,800万円の増で47.1パーセントの増であります。売上・利益ともに20パーセント以上の成長を見込んでいます。

もちろん、作品のヒット度合いによっては営業利益・経常利益・当期純利益も上がっていくと思いますが、今の時点で読める範囲で予想を立てています。内訳を説明していきます。

デジタルエンタテインメント事業

デジタルエンタテインメント事業につきましては、このように右肩上がりになっています。これはやはり引き続き大型プロジェクトの依頼が多いです。今期だけではなく、今期から来期にかけて、スマートフォンの大型プロジェクトで約8タイトルの、進行中のものや、見積依頼があります。増収に伴い、利益も大幅に伸びていきます。

Switch向けの開発案件も4タイトルくらい、前期は今まで1タイトルでしたが、増加傾向にあると。引き合いはいろいろ出ております。まだ開発費がもちろん高騰しており、慎重になられる会社もありますが、やはりSwitchが売れているということもあり、引き合いが増えています。

その他事業

その他事業ですが、カラオケについては、まだわかりませんが、今までの感覚で言いますと、けっこういい線を狙えるのではと思っております。

開発タイトルの見直し

基本的に今期に開発完了で言いますと、25タイトルくらいです。タイトル数で言いますと前期より少ないですが、一本一本が大型化し、小さいものがあまりないということもあり、売上的には上がるということであります。

スマートフォン向けのタイトルで18タイトルくらいです。前期よりは4本上積みを見込んでいます。新型ゲーム、こちらは1本でありますが、プラス数本、今引き合いをスタートさせ、見積もりをしているという状況です。

DSと、Switchと、プレイステーション4ですね、こちらで3本です。PC向け、これはけっこう期待できると思います。以前作っていたものが大ヒットしており、それの後継である、PC向けを3本ほどやります。これも収益が期待できるのではと思います。

運営は32サイトです。内訳は、スマホで17タイトル、それからフューチャーフォン、まだ運営が残っており、これが12タイトル、それからPC向けが3タイトルで、32タイトルの運営をやっているということです。これらの運営費や売上が上がっていくにつれてロイヤリティによる増収を、大変楽しみにしています。

大型プロジェクト

大型タイトルの推移です。

この辺は超大型タイトルが1本あり、こちらの売上が大きいです。その超大型はなくなりましたが、一般に言う大型の数が増えています。2018年は、5億円まではいかないですが、3億円以上や、2億円から3億円にかけるソフトというものが多いです。

株主還元

今期も、来期も、この25円の配当をしていくという安定配当はやろうと思っております。このため、前期とは少し説明の仕方が変わりましたが、少しわかりやすくなっていると思っております。

ありがとうございました。