【実績】2016年度ハイライト
安達保氏:改めまして、今日はお忙しい中お集まりいただきましてありがとうございます。それでは、2017年3月期の決算説明会ということで、私の方からご説明申し上げます。
2016年度の決算のハイライトです。売上高は4,300億円ということで、昨年度末期からは3.2パーセント減になります。年初の見通しが4,388億円でしたので、ここからも2.2パーセント減ということになっています。
主にベルリッツのレッスン数の減、あるいは進研ゼミの延べ在籍数の減、あるいは円高による為替差損が大きな原因になっております。
営業利益の方は76億円ということで、前年比マイナス29.2パーセントですが、年初の見通し75億円に対しましては、上振れをしています。
減収による減益はございましたが、コスト削減等、いろいろな努力をいたしまして、この76億円という数字になっております。
経常利益は55億円です。これも前年比36.5パーセント減ということですが、年初45億円という見通しを出しておりましたので、これに対しましては、43.2パーセント増ということになっております。
これは営業利益が当初予想より増えたということもありますし、その他有価証券の売却等を行っていった結果になります。
純利益に関しましては35億円ということで、昨年度大幅な繰延税金資産の取り崩しをやっておりますので、これがなかったということと、今期は美術工芸品等の売却等を行っているということもありまして、35億円の黒字ということから、3期ぶりの黒字転換です。
年初予想0でしたので、ここからは大きく上振れをしたということでございます。
【実績】2016年度セグメント別売上⾼
次にお見せしておりますのが、セグメント別の売上高です。
国内教育はゼミの延べ在籍の減少ということが響いておりまして、全体としては4.8パーセントの減。
海外事業につきましては、順調に成長しております。中国の会員数の増加というところが非常に大きく寄与しております。
一方で、中国元のマイナス影響というのがございましたけれども、それを打ち消しまして、全体として3.4パーセントの増ということでございます。
介護・保育事業につきましてはホームの延べ入居者数の増加ということで、全体8.5パーセントの増で、介護事業としましては初めて1,000億円を超えています。
語学事業、こちらは前の決算説明会でもお話をしたことがございますけれども、留学支援事業の減収ということが響いております。さらに為替のマイナス影響ということもございまして、今年602億円ということで、前年比18.4パーセント。
その他の中には、TMJというコールセンター事業であるとか、あるいは出版、あるいは通販というような事業が入っておりますけれども、全体としては443億円と、若干ではございますけれども増収。主にTMJの増収となっております。
【実績】2016年度セグメント別営業利益
セグメント別の営業利益につきましては、国内教育がゼミの減収による減益というのが大きく響いておりまして、一方でエリアベネッセの拠点数を削減したりしてコスト削減はしておりますけれども、営業利益としては全体16億円、昨年度比マイナスの46.4パーセントと。
海外事業につきましては増収、特に中国事業の増収による増益ということがプラスとしております。
元のマイナス影響というのはございますけれども、全体としては31億円と全体としては、前年比18パーセント増ということになっています。
介護・保育事業ですが、これも増収による増益ということで81億円ということで、非常によい結果になっております。
語学事業ですが、これはこれから手をつけていかなければならない大きな課題の事業でございますけれども、減収による減益ということで、今年度は赤字に転落しておりまして、4億円のマイナスということになっております。
その他の調整額というのは、先ほどのその他の事業とあとコーポレートの費用も入っておりますが、それらをトータルで2016年度は48億円のマイナスということになっております。
「進研ゼミ」4⽉会員数(国内)
次の進研ゼミの4月の会員数です。
これがご案内のとおり、今年の私どもの収益に対して大きな影響を与えるわけでございますけれども、減少傾向が続いていた進研ゼミの4月の在籍数というものに歯止めをかけることができまして、昨年度243万人に対して今年の4月は245万人ということで、約1パーセント伸びております。
しかも、こどもちゃれんじ小学講座・中学講座・高校講座すべてにおいて昨年の在籍数を上回ったということで、非常に良いニュースでございます。
とくに中学講座であるとか、高校講座であるとか、収益性の高い講座において伸び率が高いということも、グッドニュースというふうに考えております。
海外事業4⽉会員数
続いて海外事業ですが、海外事業の4月の会員数では中国が非常に伸びております。
昨年度と比較して15.5ーセントということで、昨年は100万人をついに突破して現時点、4月時点では108万人という数字になっております。ただ、韓国・台湾等は在籍数減でございます。
全体としましては136万人、昨年に比べて8.6パーセントということになっております。
【⾒通し】2017年度ハイライト
続いて、2017年度の見通しということで、全体像は以下のようになっております。来年度の売上高は4,548億円と見通しをしておりまして、5.8パーセントの増ということで予想を出しております。
これはゼミの延べ在籍数が伸びるということ、それから引き続き学校・介護、あるいは海外という事業が拡大をしていくということで、こういう見通しを持っております。
営業利益につきましては、142億円ということで、今年の76億円から約85パーセント増ということで見通しを立てております。
これは進研ゼミの増収増益というのが大きく貢献をしておりますし、それからコストの削減も非常に大きな数字になっております。
この辺についてはまた後ほど説明させていただきたいと思います。
経常利益ですが、今年の見通しは106億円と、営業利益の増がそのままこの経常利益の増というものに影響を与えているということで、今年の数字から91.1パーセント増ということで予想を立てております。
純利益も同じく大きく伸びる予想でございまして、55億円。昨年度比約54.6パーセント増ということでを予想しております。
【⾒通し】2017年度セグメント別売上⾼
続いて、セグメント別の売上高ですが、先ほど申し上げましたように、ゼミの延べ在籍数が伸びるということで、全体として2,041億円。5パーセントの増。
海外事業につきましては、引き続き中国事業が会員数を増加するという予想を立てておりまして、318億円。13.4パーセント増。
介護・保育につきましては、これもホーム延べ住居者数が増加して1,820億円の売上。8.7パーセント増。
語学につきましてはベルリッツの減収はありますけれども、為替については今、現時点ではプラス影響になるというふうにみておりますので、全体としては1.5パーセントの増、612億円。
その他については457億円の予想で、これも若干の増益というふうに予想を立てております。
【⾒通し】2017年度セグメント別営業利益
通期、今年度2017年度のセグメント別の営業利益ということで申し上げますと、国内教育の利益の増加というのが大変大きくなるというふうに考えております。
これは進研ゼミのコストの削減、それから先ほどの増収による増益というところが大きく寄与してくるということで、昨年度比450.6パーセント増ということを考えております。海外事業も同じく増収による増益ということで37億円で18パーセント増。
介護保育につきましては、これも同じく増収増益で89億円の営業利益で8.7パーセント増ということでございます。
一方、語学ですが、減収減益が続くという想定をしております。さらに今年はベルリッツを中心に、構造改革を行うというふうにしておりまして、その構造改革費用というものを検討しております。
したがって、今年度は22億円のマイナスを予想。その他調整額としては54億円のマイナスということで、想定をしております。
【⾒通し】2017年度営業利益増減
数字の関連で最後のパートになりますけれども、10ページご覧いただきますと、今年の76億円から142億円にどのように変わっていくか、あるいはどのような要因でこれは増加になるかということを階段チャートでお示ししたものでございます。
左から見ていきますと、まずは進研ゼミの増収増益で27億円ございます。
一方、進研ゼミの成長投資、これは主にタブレットの投資であるとか、あるいはデジタル開発、アプリの開発、こういうようなものに対して149億円の投資をすることを考えております。
一方、マーケティングコストの効率化を中心に、94億円のコスト削減というものを見込んでおりまして、これをプラスマイナスしたものが進研ゼミ関連の営業利益の増、あるいは改善ということになっています。これがたいへん大きなインパクトがあるものでございます。
いわゆる進研ゼミ以外の国内教育のところでは、いろんな投資をする関係で、今年は3億円のプラス。
それから海外がプラス5億円、介護・保育がプラス7億円と語学がマイナス27億円、その他調整等でマイナス5億円ということで、142億円という営業利益を想定をしております。
ここまでが数字関係のご説明でございます。