2017年2⽉期決算説明会
吉田昭夫氏:みなさん、おはようございます。本日は弊社決算説明会にご出席賜りまして、誠にありがとうございます。イオンモールの吉田でございます。
本日は、2016年度決算概要と、2017年度を初年度とする新たな中期3ヶ年計画を説明させていただきます。
連結業績概要
まず、資料の3ページをご覧ください。
16年度の決算ですが、営業収益、営業利益は、国内消費がやや弱含みに推移したことと、昨年4月にございました熊本地震の影響で一部モールが休業したことにより、公表数値に対し若干未達となりました。
しかしながら、経常利益、当期利益は計画を上回り、経常利益は7期連続で増益を達成するとともに、営業収益、営業利益、経常利益、親会社株主に帰属する当期純利益のすべてにおいて2期連続で過去最高を更新いたしました。
海外事業 モール別営業総利益
海外事業は、後ほど詳細を説明させていただきますけれども、新規2モールがオープンし、19モール体制となりました。そのうち10モールが黒字転換となりました。
16年度より利益改善ステージに入っており、17年度には営業利益で黒字化を目指してまいりたいと思っているところでございます。
海外事業 既存モール専門店売上前期比
これは海外事業における既存店ベースの営業数値と利益改善の実績値であります。
専門店売上は引き続き年率2桁以上の高い伸び率で推移しております。
中国における16年度既存専門店売上の伸び率が、15年度よりやや低下しておりますけれども、これは1つ原因がございまして。蘇州呉中の店が今ちょうど前面の高速道路の高架工事を行っておりまして、モールへのアクセスが長期にわたって悪化しております。
去年の11月にそれをほぼ終了いたしまして、現在は来客数が元に戻り、前期比20パーセント増と従前のトレンドに回復したところであります。
17年8月には高速道路のインターチェンジが隣接したところにできることから、今よりもさらにアクセスが改善するかたちにこの店はあります。
海外事業の営業利益は、前期比プラス16億円を改善することができました。当初は10億円の改善、中間期で計画を見直し、14億円改善のマイナス40億円を見込んでいましたけれども、最終着地はさらに改善したかたちでの着地となりました。
海外事業 2016年度新規モール
ご覧の資料は、16年7月にオープンしたベトナム4号店、ホーチミンでは3号店となります。イオンモールビンタンと、16年11月にオープンした、中国で13番目のモールとなりますイオンモール河北燕郊の概要であります。
この燕郊は、中国1号店であります国際商城の責任者、GMを務めていた現地中国籍のスタッフがオープンニング開設委員長となって開設したものであります。いずれも好調に推移しているところであります。
国内事業 モール月次データ(既存68モール前期比)
次に国内事業であります。ご覧の資料に3つの表を記載させていただいております。その中段の表をご覧いただきたいと思います。
既存モールの専門店売上は、4月に発生した熊本地震で被災したイオンモール宇城とイオンモール熊本の2モールの休業の影響を除きますと、曜日調整後で100.2パーセントとなりました。
イオンモール宇城は昨年7月1日に全館営業を再開。イオンモール熊本も段階的に営業を再開し、本年の3月24日に再築予定であるサブ核ゾーンを除き、新規出店16店舗、西側のほう49店舗トータルをもって全館オープンというかたちでのスタートを切ることをできました。3月24日であります。
国内事業 2016年度既存モールリニューアル
前期および当期にリニューアルを実施した32モールの専門店売上伸び率は、前期比104.1パーセント。
これはリニューアルを実施していないモールと比較いたしますと、プラス8パーセントの改善と、リニューアル効果が出ていることを確認いただけると思います。
国内事業 2016年度新規モール
次、10ページであります。昨年の11月18日でありますけれども、増床リニューアルを実施したイオンモール広島府中の概要であります。
1期2期でのリニューアル、そして3期での増床リニューアル、これを含めまして全体の約75パーセントにわたる210店舗を刷新した大型活性化・増床であります。
ここでは大きく2つのことに取り組みさせていただきました。1つが食に関する機能拡充であります。1階のサブ核ゾーン、フードコート、レストランを集積した飲食ゾーン。これ、ROJI Diningと銘を打ちましたけれども、イオンの食品と連動させまして、食物販19店舗を集積しまして、一大食のゾーンを形成することにいたしました。
2つ目がファミリー層への対応強化。こちらはキッズに関する機能拡充であります。これは増床棟に「Mama Toko TOWN」という名前で展開をさせてもらいましたけれども、イオンリテールのキッズリパブリックだとかトイザらスだとか、専門店を一大集積。
また併設するフードコートは、ファミリー対応キッズ向けフードコートを併設させてもらいました。こういったかたちでカテゴリゾーンを作ったという状況であります。
増床後、活性化後の面積は約1.25倍でありますけれども、専門店売上で1.5倍で推移をしているということで、計画通りの進捗であります。
国内事業 2016年度新規モール
16年度の自社開発による新規開設モールでありますけれども、イオンモール堺鉄砲町、イオンモール今治新都市、イオンモール長久手の3モールであります。
長久手は、先ほど増床のところでも食の強化と言いましたけれども、こちらのお店でも1階に食のコンセプトゾーンを作らせてまいりました。全体の4分の1以上となる53店舗の食に関する一大集積を行っているということになります。
またこのモールは、昨年の重要施策でありました、デジタリゼーションにおいての取組みもスタートさせております。
これに加えまして、昨年は新規のPM受託として出雲。それと、既存店施設をリニューアルオープンし、管理運営スタートしたものとして、札幌のカテプリと、三宮のオーパ2が動きました。
2016年3月1日に子会社化した(株)OPAが展開するファッションビル事業の収益拡充
次に、このオーパでありますけれども。新規管理運営ということで先ほどオーバ2のリニューアルを申し上げましたけれども、既存店におきましては、14年以降、段階的にリニューアルを実施。
心斎橋オーパについては地下2階に、アパレルから切り替えまして、食物販11店舗を入れるリニューアルを9月に行いました。従来のファッション中心じゃなく、ライフスタイル提案型の業態へ転換を進めているところであります
また、経営効率を高めるため、今年の1月に赤字店舗であった大宮オーパを閉店、2月には秋田フォーラス、および大分フォーラスをいったん閉店。
秋田フォーラスにおきましては、耐震性を高めるかたちでのオープン方向であります。リファイニング工法というものを使いましてリニューアルを実施し、オーパに生まれ変わりまして、本年の秋10月下旬頃のリニューアルオープンを予定いたしております。
大分フォーラスにつきましては、いったん建物を解体しまして、スクラップ&ビルドというかたちで、コンセプトを変えたオーパということで19年の春のオープンを予定しております。
両店とも、いずれも第三者オーナーからのマスターリースの案件でありまして、建物増資はオーナー負担での実施となります。
損益増減明細
次にセグメント別でありますけれども、国内事業がやや苦戦いたしましたが、海外事業では営業総利益、営業利益ともに大幅に改善をいたしました。海外事業は第4クオーターで、店舗ベースでの利益である営業総利益で黒字化となっております。
損益計算書(要約)
次にP/Lについてですけれども、営業利益が地震等の影響により一部モールが休業いたしました、そのインパクトが10億円マイナス、そういったものがありましたけれども、今申し上げました海外の利益改善効果により、全体では10億円の増益というかたちの着地。
経常利益は、営業外で補助金収入の計上、為替換算収支が10億円改善したことにより、前期比40億円増益の109.4パーセントとなりました。
親会社株主に帰属する当期純利益は、法人税率の引き下げや所得拡大促進税制、税額控除の拡充等がございましたので、前期比115.8パーセントと大きく伸長いたしました。
貸借対照表(要約)
B/Sおよびキャッシュ・フローの増減につきましては、決算短信、資料コメント欄に記載のとおりでございます。
先進的なモール開発
17ページをご覧ください。当社モールに対する外部から評価いただいた事項について取りまとめをさせていただきました。記載しておりますのは第4四半期において受賞した項目でありますけれども、決算短信には年間分を記載させていただきました。
個別の説明はここでは省かせていただきますけれども、こういった環境への取組みはコスト削減にも結びついておりまして、被災地の防災拠点や公共機能の拡充は地域コミュニティ施設としてのモールづくりにも結びつく。
いわゆる地域No.1の商業施設のポジションに連動している、結びついているものと考えております。以上が16年度の決算報告です。