ログミー IR Meet 2026夏 第1部
イーレックス、既存事業の着実な成長に加え、蓄電池等のアグリゲーション事業や海外事業での展開を目指す
イーレックスとは

田中稔道氏(以下、田中):常務取締役の田中です。簡単にですが、イーレックス株式会社についてご説明します。
スライド1枚で簡潔にまとめているとおり、中央に「AI時代の電力不足解消と脱炭素に貢献する会社」と1行に要約しています。具体的に何を行っているかについては、その後ろに薄く記載しているとおり、主に4つの事業を展開しています。
まず、スライド左上にある「電力小売」についてです。ご存知の方も多いかと思いますが、いわゆる新電力事業はイーレックスの創業事業です。現在、年間で約40億キロワットアワーを販売しており、売上はおよそ900億円規模となっています。
次に、左下にある「国内発電」についてです。こちらは主にバイオマス発電を中心に行っており、国内で5基の発電所を運営しています。また、今年5月には新潟での大型バイオマス発電所の建設を落札し(長期脱炭素電源オークションにて落札)、現在開発を進めています。
さらに、右上にある「燃料」についてです。こちらでは、主にバイオマス燃料を取り扱っています。これらは主に東南アジアから輸入し、自社(および他社への販売)で年間160万トンを取り扱っています。
最後に、右下にあるポイントです。当社は、コロナ禍前から海外、特にベトナムとカンボジアでの発電事業に取り組んでおり、昨年4月に運転を開始した発電所が1基、現在開発中の発電所が4基あります。
電力市場は成長の好機

田中:現在の電力市場は非常に成長の好機と言われており、この点についてはみなさまもすでにご存じかと思います。
現在、日本の電力市場規模は20兆円から25兆円ほどです。実は、この電力市場は2000年からほとんど成長せず、伸び率が1パーセントにも満たない状況でした。
しかし、昨今のAIの進展を受けて今後のデータセンター需要が非常に増加し、それに伴い必要な電力量も大幅に増えていくと予測されています。
また、スライド右側にも記載があるとおり、供給力(電源)が不足している現状に加え、世界的な脱炭素の流れが引き続き継続しています。そのような中、安定した再生可能エネルギー電源が必要であると考えており、我々はこれを市場のチャンスと捉えています。
このような市場環境のもと、スライド右下に記載されているとおり、イーレックスとしては今後の成長ドライバーとして3つの事業を挙げています。
1つ目は、蓄電池事業です。昨今、蓄電池が注目される中、当社も今年4月から蓄電池事業に参入し、現在、電力取引を行っています。2つ目は、2013年より取り組んでいるバイオマス発電事業、そして3つ目は海外事業です。
成長ストーリー① 蓄電池 -再エネ電源拡大方針-

田中:成長ストーリー①は、蓄電池事業です。ご存知のとおり、再生可能エネルギー電源の拡大方針は引き続き変わらず、国が第7次エネルギー基本計画を定めています。これからも再生可能エネルギー、特に太陽光を増やしていこうという方針です。
太陽光は、本日のような悪天候ではあまり発電しませんが、日が照れば電力が生まれる仕組みです。この電力をいかに貯めるかが、非常に重要になってきます。
成長ストーリー① 蓄電池 -国内の蓄電池導入見通し-

田中:今後もこのようなかたちで、再生可能エネルギーに加え、蓄電池の導入が進められます。2050年までに、導入量は約1万4,300メガワットまで拡大する見通しです。
成長ストーリー① 蓄電池 -当社のアグリゲーション事業展開状況-

田中:我々としても、蓄電池事業を展開していくために、(アグリゲーション事業として)まずは2028年度に100メガワットを取扱電源として目指していきます。
スライドに記載しているのは、まず、すでに取り組んでいる1号案件である宮崎県串間市における取り組みです。千葉県にある2号案件も、今期中に運転開始を予定しています。
また、JR東日本とのコーポレートPPAやデマンドレスポンスにも、現在はアグリゲーション事業として取り組んでいます。
成長ストーリー② バイオマス発電 -当社の発電所一覧-

田中:成長ストーリーの2つ目は、バイオマス発電です。当社の発電所について、スライド右側が日本地図、左側が東南アジアの地図を示しています。
右側にあるのは2013年から取り組んでいるバイオマス発電所であり、現在、約350メガワットの電力を供給しています。
また、新潟のバイオマス発電所については今年5月に落札し(長期脱炭素電源オークションにて落札)、112メガワットの大型バイオマス発電所を2029年度に運転開始する予定です。
左側は、カンボジアとベトナムでのバイオマス発電事業を示しています。カンボジアの水力発電所は80メガワットの規模で今年6月から貯水を開始しており、今年度中に運用を開始する予定です。
成長ストーリー② バイオマス発電 -安定電源でデータセンター需要に対応-

田中:バイオマス発電の優れている点は、太陽光や風力と異なり、火力発電所と同様に24時間電気を発電できることです。我々はこの特性を活かし、スライドに記載のとおり、データセンターの需要に対応しています。
昨今はデータセンターの話題が新聞でも多く取り上げられていますが、再生可能エネルギーという付加価値をつけて供給することで新たな電力需要を開拓し、成長を図るストーリーを描いています。
成長ストーリー② バイオマス発電 -新設:新潟バイオマス発電所-

田中:こちらのスライドは、新潟バイオマス発電所についてです。
長期脱炭素電源オークションという国の制度があり、この制度に基づき固定費が確保されている発電所です。発電容量も大きいことから、2029年度の運転開始を目指してしっかりと取り組んでいきます。
成長ストーリー③ 海外 -当社の海外事業概要-

田中:3つ目の成長ストーリーは、海外事業です。ベトナムでは現在、2基を開発中です。また、カンボジアではバイオマス発電所と太陽光発電所がそれぞれ1基、水力発電所が1基開発中です。
スライド左下に記載した写真は、昨年4月にすでに運転を開始しているハウジャン発電所です。ホーチミンから車で約4時間のハウジャン省に位置しています。
右側はカンボジアにある水力発電所の写真で、水が溜まり始めている状況を示しています。私も、今年3月に現地を訪問しました。その際はまだ水がほとんど溜まっていませんでしたが、この写真は先週のものです。水が順調に溜まり始めており、今年12月から試運転を行い、来年1月に運用を開始する予定です。
(参考)カンボジア水力の現在の様子

田中:こちらのスライドの写真は、水がさらに溜まっている様子を示しています。現在も、着実に水が溜まっている状況です。
今後の成長曲線

田中:最後に、私どもの今後の成長曲線として、2027年度以降の数字を記載しています。
既存事業である電力小売事業では販売量を着実に伸ばして成長を目指すとともに、アグリゲーション事業の蓄電池、データセンターへの電力供給、バイオマス発電、海外事業での展開を目指しています。
税引前利益ベースでは、2030年度に250億円から300億円の利益を計上すべく、現在、全力で取り組んでいる会社です。
質疑応答:イーレックスの業績見通しと事業環境について

塩谷航平氏(以下、塩谷):株式会社hands 代表取締役の塩谷です。現在、イーレックスの株価はかなり乱高下しており、特に論点になっているのは今期の業績予想に関する部分です。
こちらは「業績の着地見込みがわかった時点で速やかに回答する」という開示が出ているかと思いますので、この部分についてお答えいただける範囲でお話をうかがえればと思います。
また、データセンターの新規事業に取り組まれている中、国内におけるデータセンター銘柄が数少ない現状や、イーレックスの新たな取り組みには個人的にも非常に注目しているため、その点についても質問したいと思います。

塩谷:決算説明資料の2ページと17ページについては、業績予想が未定の段階にある中で、足元の周辺KPIは比較的良好な状況になっているのではないかと思います。
御社の開示情報にもあるとおり、東京ベースロード価格の推移が12円台から22円台へと高騰し、足元でも10円台後半から20円台前後を推移していることから、御社の事業環境は非常に良い方向に向かっているのではないかと考えています。
このような影響の中で、今期はベースロード価格などを含めて前期と比べて収益がどの程度ポジティブかネガティブかについて、また、どのような業績見通しを現時点で感じているかについて、可能な限り教えてください。
田中:業績見通しについて、この場で発表することはさ
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