logmi Finance
logmi Finance

※当記事は速報版です。スライド情報は割愛している他、数値などに誤りが含まれる可能性がございます。正確な情報は決算短信・決算説明資料などの正式な開示資料、または追って公開予定の確定版記事にてご確認ください。

ご挨拶

本日はご多忙の中、第20期、2026年2月期の決算説明会にご参加頂き、誠にありがとうございます。

足許の資本市場環境は、金利上昇の定着や地政学リスクの高まりを背景に、引き続き不透明な状況が続いている中で、本投資法人の投資口価格についても、不動産価値が示唆する水準との間には依然として乖離が存在しています。

こうした環境下において、本投資法人は運用戦略の方向性を変えず、上場資本市場と不動産市場のプライシングギャップを活用し、資本効率の向上を通じて、1口当たり収益の成長を加速させることに取り組んでいます。

今回の決算も、物件売却、自己投資口取得、間接投資といった複数の施策が同時進行する過渡期にあたります。短期的には一過性要因による上下変動がありますが、戦略の方向性は変えずに、今後も運用を続けて参ります。

運用ハイライト

まず5ページにて、運用ハイライトを纏めています。

上段左のファンド指標を説明しますと、前期の1口当たり分配金は3,725円と、業績予想対比+4.9%の水準で着地しました。主な要因は、予算上の修繕費との差異によるNOI上昇と、出資先からの利益配当の上振れです。

予想DPUは、物件売却益の計上と自己投資口取得の進捗に伴い26/8期は4,040円、27/2期は物件売却を織り込んでいないため3,210円を想定しています。

足許の運用戦略の進捗を計測する株主資本総還元率は、物件売却益と自己投資口の買付進展により過去4期平均で11.3%と順調に高水準を維持しています。

また、業績予想の想定期中平均稼働率について一点補足説明しますと、26/8期は98.2%と低下を見込んでいますが、こちらは東扇島A棟のテナント入替に伴う一時的なダウンタイムであり、後継テナント候補の入居予定時期次第では上振れる可能性があります。

その他の運用ハイライトに関しては、資料の各章で説明します。

中期的なDPUガイダンス(一過性要因を除く調整後ベース)

続いて、6ページをご覧ください。前回の決算発表でお示しした中期的なDPU目標のアップデートです。

愛西物流センター・刈谷物流センターの追加2物件の売却を完了し、売却資金を自己投資口取得に充当することを2月に決議しました。今年の年始以降、市場金利の急上昇により、今後の借入金利の前提を見直したものの、目標とする一時効果調整後DPUは約3,370円と、23/8期以降、約2.7%の年平均成長率を計画しています。

また、アップサイドシナリオとして追加の物件売却を実施した場合には、調整後DPUは約3,460円、年平均成長率は約3.3%に上昇する見込みです。

中期的なDPU成長の構成要素分解

続いて、7ページでは、先ほどの事業計画において、収益を構成する各要素がどのように1口当たり純利益もしくはDPUの成長に作用するのか、内訳の概略をお示ししています。

まず、内部成長については、先ほどの通り、ターミナル期までに賃貸借契約の更改を迎える区画の平均的な賃料増額率を+7%と見込んでいます。これが調整後DPUの成長に及ぼす貢献度は、年率約+3.2%~+3.6%です。

物件売却による収益減少幅は、資産規模の10%~15%の範囲において売却を行う場合、年率でマイナス1.8%~2.3%の寄与度です。

物件売却資金の再投資先として、匿名組合出資・優先出資・メザニン投資など、資本コストを上回る投資を進めている中で、投資総額約100~150億円の範囲において、年率で+3.2%~+3.8%の貢献度を見込んでいます。

金利上昇の影響については、市場金利の上昇と今後の見通しを踏まえ、事業期間の終着点での短期金利が1.6%、5年の固定金利がその時点で2.2%まで到達する想定に見直し、DPU成長の年率換算で約2.2%~2.4%のマイナスを見ています。

そして、前回同様、要因分解の各要素に全体に貢献するのが資本効率向上効果であり、発行済総投資口数が23/8期末対比で約15%~19%減少することで、収益成長を増幅し、費用増加を抑制することが可能です。

直近4期の実績及び業績予想の推移

8ページでは、中期事業計画の中でもう少し短期間を切り取り、直近実績と予想2期の4期間の主要な項目の変化を記載しています。

内容が細かいので詳細割愛しますが、額面ベースでは物件売却などの一過性要因の上下変動や、売却資金の配分・実行の時間差があるものの、Same StoreベースのNOIや調整後1口当たり収益は増加傾向にあることをお示ししています。

この4期間は、足許の運用戦略の過渡期におけるスナップショットの様子であることをお含みおき下さい。

株主資本総還元率(Total Payout on Equity)

9ページは毎期の株主資本総還元率のアップデートです。

目標8%を大きく超過した順調な進捗です。予想2期平均では、自己投資口取得の買付速度が速まっていることから偏りが見られますが、平均して12%の水準を維持できることが見込まれます。

今後の成長ポテンシャルに基づく保有物件のポジショニング分布

続いて、Section 2でポートフォリオ・マネジメントについて、簡単に説明します。

11ページは前回決算資料のアップデートですが、川越・狭山日高・愛西・刈谷の4物件の売却が完了し、ポートフォリオの成長性は高まったと言えます。

過去から持続的に成長を引っ張っている青色のバブルの物件群と、比較的長い賃貸借契約の満了時期がまだ到来していない、すなわち賃料ギャップが拡大している緑色のバブルの物件群が今後の内部成長をけん引する物件となります。いずれも約10%内外の賃料ギャップを有しています。

一点補足しておくと、この散布図で示す東扇島の3物件の賃料ギャップは、普通借区画は含まれておらず、定借区画のみの数値です。従って、より賃料ギャップが大きい普通借区画での賃料増額が実現できれば追加的な内部成長となります。

ポートフォリオ強化と1口当たり収益性の向上を両立する物件売却実績

12ページは、物件売却の基準と過去実績を纏めています。

売却物件の選定は、過去2年半の間に微調整を行ってきました。流山B棟の売却意義と、それ以降の4物件の売却意義は、少し目的が異なり、直近足許では内部成長力や収益性の向上を重視した売却にシフトしています。

もちろん流山B棟の残り50%持分も引き続き協議中ではありますが、今後、追加売却の対象候補は約150億円相当の物件がありつつ、その外枠に三菱地所物流リート様との流動化のオプションも継続協議しています。不動産売買市場動向を見ながら、引き出しを多く持ち続けて参ります。

売却物件を除いたポートフォリオ収益の推移(Same Storeベース)

13ページでは、売却物件の変動要因を除いたポートフォリオ収益の推移を記載しています。

23/8期以降、3年6期に亘り、賃貸事業収入は年平均で+1.3%成長、修繕費など費用の凸凹を調整したNOIは年平均で+1.6%成長しました。

その間、約15%の比率を占める賃貸事業費用はほぼ一定に維持し固定費用の性質を有するため、売上1に対してNOIは1.2~1.3倍の成長率に換算されることから、物流不動産は所謂オペレーショナルレバレッジがかかりやすい収益構造になっているといえます。

不動産価格と株価のギャップを基幹とする投資運用戦略

続いて、Section3にて資本戦略について説明します。

16ページは、本投資法人の戦略のベースとなる考え方を毎度掲載していますが、左側の上場・私募の利回り差は依然として上場市場の方が高止まりし、保有資産の資金化のフェーズが長期化しているため、1口当たり収益の向上に寄与する物件売却と資本効率向上は継続していく時期にあると足許では認識しています。

足許の資本戦略の効果検証:物件売却と自己投資口取得

17ページにて、物件売却と自己投資口取得が、どのように投資主価値向上に寄与するかを検証するべく、2月に発表した愛西と刈谷の物件売却を実施する場合と、仮想的に売却しなかった場合の比較を行いました。

今期と来期の予想DPUを、売却益など一過性要因と、一時効果調整後に分けて試算しています。売却益の上振れはもとより、売却資金をもとにした自己投資口取得の効果により調整後DPUの増加が見込まれ、これは売却物件のNOIの剥落分を上回る効果をもたらしていることが見て取れます。

また、中期的にも、資本効率の向上は、来期以降の成長を加速させる効果があるため、成長カーブに差が生じていることが、前期末からの年平均DPU成長率の差0.6%という数字に表れています。

資金配分(キャピタルアロケーション)のアップデート

18ページは毎期掲載している資金配分のアップデートですが、物件売却の取引総額は約490億円に上ります。売却資金407億円と手元資金の合計で約550億円を原資として、現時点ではその約8割を様々な投資に振り向けてきました。

未消化のドライパウダーは95億円あり、こちらを活用して魅力的な新規投資機会を捕捉していきます。

継続的な自己投資口取得の実施

19ページで、資金配分先の最大ポーションを占める自己投資口の買付実績を纏めています。

物件売却の選定基準を微修正してきたのと同様に、自己投資口の買付方法も、当初2024年4月から継続している中で、環境に応じて微調整を加えてきています。

投資主還元や投資の目的もさることながら、足許では、恒常的なDPUの成長ドライバーの一つとしての資本効率向上が最大の目的であり、買付規模を拡大し、スピードを加速しています。

現在進行中の買付は、まだ開始して21営業日ですが、既に61億円・52%の買付実行が進んでおり、株価次第ですが26/8期中に買付が完了することが見込まれます。

早く買付が進むほど、その恩恵を受けられる期間が長くなるため、投資主の皆様には買付スピードはメリットに繋がります。

累積買付規模は、おそらくJ-REIT市場最大の310億円、買付口数は発行済総口数の約11%に上る予定であり、本投資法人の独特な資本戦略であると考えております。

賃料増額改定実績

Section 4では、内部成長に関する内容を説明いたします。

22ページに、賃料増額改定の過去実績を示しています。26/2期着地の賃料増額率は6.9%、また、直近3年間では期によるばらつきはありつつも平均で+6.5%を達成し、賃料増額のモメンタムは継続しています。

6.9%の主要な事例を右側に纏めており、旗艦物件にて複数テナントと堅調な増額合意と、契約年数の短期化を実現しています。

業績予想期間の契約更改の内定状況

23ページは、業績予想期間における契約更改状況をお示ししています。

26/8期は、そもそもの契約更改対象面積が約10,000坪と相対的に少ない期です。定借区画の内定率は92%、残るは東扇島C棟の2区画のみです。

この期は東扇島B・C棟の普通借区画にて、賃料ギャップを活用した交渉により15,000坪の面積にて、+9.5%の増額合意に至ったことがハイライトです。

27/2期は、約25,000坪の定借区画が契約更改を迎える予定で、足許内定率4割の平均賃料増額率は5.8%で進捗しています。残り6割の15,000坪は交渉中ですが、これは8物件に亘り、平均賃料ギャップは約8%です。

そのうち約6,800坪は東扇島の3物件にて、現在きめ細かい需要の捕捉を社内と外部の両リーシングルートを活用して行っています。また、尼崎の危険物倉庫の契約更改に向けての協議も行っています。

賃貸借契約年数の分布とCPI連動条項/賃料改定条項導入の進捗

24ページでは、ポートフォリオの賃貸借契約年数の分布とCPI連動/賃料改定条項導入割合を纏めています。

契約年数は長期・短期が比較的分散され、平均で6.3年ですが、残存年数の割合で見れば3年未満が56%と短い側に集中しています。

10年超の契約割合は約2割あり、残存年数は8.5年であるところ、10年超の長期契約にCPI連動条項を導入してきた結果、初回の賃料改定時期を調整した残存年数は5.6年となっています。

CPI連動条項の割合は6%、そして、昨今の賃料増額に貢献し始めた短期の普通借契約にほぼ全て賃料改定条項が導入されており、ポートフォリオの割合としては10%を占めます。

本投資法人のポートフォリオの特徴は、東扇島3物件を中心とした相対的に短い契約年数の構成と、約170の分散されたテナント数にあり、きめ細かなリーシングマネジメントを行い内部成長を進めて参ります。

賃貸借契約満了時期の分布

25ページで、賃貸借契約の満了時期の分布を示しています。

今期・来期の2期は平均より少ないものの、向こう3年以内に契約満了時期が到来する面積は全体の56%に上り、その中で東扇島3物件の短期契約がロールしていく特徴も加味すれば、中期的には満了面積の山に差し掛かる時期を迎えます。

ポートフォリオ全体の残存年数は3.5年であり、東扇島3物件は平均して1.4年、そして、CPI連動条項の初回改定時期を調整した場合には3.0年となります。

間接投資先のポートフォリオマネジメント

Section 5では、バリューアッド戦略のポイントを説明致します。

27ページでは、間接投資先のポートフォリオ割合と、投資目的や直近の動向を纏めています。

最大割合を占めるサイドカーファンド(LRF3)では、ファンドリターンの最大化を図るためポートフォリオの選択と集中を進めており、3月には1物件の外部売却を実施しました。これにより売却益が生じたことから、規模は大きくはないですが、出資者としての本投資法人はその収益を享受しています。

左側、名古屋川崎プロパティーズはスポンサーが開発した優良物件を安定運用し、LLHCは出資とメザニン投資を組み合わせた安定稼働物件の収益を取り込んでいます。

より高いリターンを追求する投資としては、左上の仙台泉の開発案件や、冷凍冷蔵倉庫の増築案件や危険物倉庫の開発案件をポートフォリオに加え、従来のドライ倉庫以外の高付加価値施設への投資も行っています。

冷凍冷蔵増築案件への出資:神戸摩耶案件

28ページに、間接投資の多様化の一環で、3月に出資を発表した神戸摩耶の冷凍冷蔵倉庫増築案件の概要を記載しています。

神戸港の摩耶ふ頭に所在する物流施設を取得するSPCに本投資法人が出資を行うもので、出資割合は18%、出資金額は上限9.8億円です。

現在稼働率100%で安定稼働しているドライ倉庫区画からのキャッシュフローを享受しながら、敷地内の未稼働区画を解体し、冷凍冷蔵倉庫を増築します。

冷凍冷蔵倉庫は高付加価値を提供する物流施設として、魅力的な開発収支を見込むことが可能な投資対象と考えており、目標リターンはIRR10%と、資本コストを上回る収益を目標としています。

本投資法人による開発案件への出資は、本件で5件目となり、高付加価値物流施設への投資としては直接保有・出資併せて4件目となります。

財務戦略の方針と足許の財務状況

最後にSection 6にてバランスシート・財務戦略を説明します。30ページにて各種財務指標と今後の方針を記載しています。

LTVは35.7%と前期より0.7ppt増加していますが、こちらは物件売却と自己投資口取得による自然増です。今後も当面この資本戦略を継続する前提に立ち、本投資法人は借入余力を活用した物件取得は考えておりません。

昨今の市場金利の急上昇を受け、リファイナンス時の借換方針に一部修正を加えています。足許の金利固定化コストを踏まえ、借入コストの上昇抑制と財務安定性の維持を両立する目的で、変動金利への切替えを進めつつ、調達年限は返済期日分散が維持されることを最優先事項として選択しています。

2月のリファイナンス後の金利固定化比率は85%となり、次の借換は2027年2月まで訪れないため、暫く変動金利への切替え余地はあると考えています。

当面は、年限5年を基軸とした長期借入を変動金利で調達することを方針として考えています。

2026年2月のリファイナンスと有利子負債満期分散

最後に、31ページにて2月のリファイナンス内容と有利子負債のマチュリティラダーを記載しています。

返済期日が2026年2月と2026年4月に跨る7トランシェの借入175億円のリファイナンスを行いました。返済期限の分散を維持するため、比較的返済金額の山が低い期にあたる2.5年と5年の2トランシェで借換えています。

平均借入年限は7.5年から4.4年に短期化し、8割金利固定化していたものを全て変動金利に切替えています。

足許の短期金利に基づけば、借入コスト自体は79bpsから142bpsに上昇したものの、上昇分は全てベースレートの上昇によるもので、年限短期化により約20bps相当を一部相殺しました。

決算説明は以上です。ご清聴ありがとうございました。

facebookxhatenaBookmark