【速報版】株式会社ピーバンドットコム 2026年3月期第3四半期決算説明会
※当記事は速報版です。スライド情報は割愛している他、数値などに誤りが含まれる可能性がございます。正確な情報は決算短信・決算説明資料などの正式な開示資料、または追って公開予定の確定版記事にてご確認ください。
2026年3月期第3四半期決算説明
こんばんは。ピーバンドットコム代表の後藤です。本日は、株式会社ピーバンドットコム2026年3月期第3四半期決算についてご説明いたします。
目次
本日のアジェンダです。第3四半期の決算概要、中期経営計画の進捗、新たな成長ドメイン、そして株主還元についてご説明いたします。それでは、決算概要からご説明いたします。
利益率改善により、営業利益成長が加速
はじめに、2026年3月期第3四半期の決算概要です。
第3四半期は、利益率改善により営業利益の成長が加速しました。売上成長が前年同期比+5.4%に対して、営業利益は+32.8%と大きく伸長しています。
「売上を伸ばしながら、利益をより強く伸ばす」局面に入ってきた、というのが本四半期のポイントです
利益レバレッジの構造変化
背景は3点です。1点目は、高付加価値サービス比率の上昇。2点目は、固定費のコントロール。そして3点目として、これらが掛け合わさることで利益レバレッジが効き、営業利益が拡大しています。
売上だけでなく、サービス構成とコスト構造の両面から「稼ぐ力」を強めています。
業績サマリー
当四半期の業績サマリーです。売上高は16億6,700万円、前年同期比+5.4%。営業利益は1億2,100万円、+32.8%。経常利益は1億2,100万円、+28.9%。四半期純利益は8,300万円、+31.6%となりました。
売上は着実に伸ばしながら、利益率の改善がそのまま利益成長につながった四半期です。
重点施策の全体像:足元の収益力強化と将来成長への布石
次に、今期の重点施策の全体像です。ポイントは「足元の収益力強化」と「将来成長への布石」を同時に進めていることです。それでは、次以降のページで、具体的にご説明させていただきます。
「時間」を価値に変える収益改善施策
現在、電子機器の開発現場では、「いかに早く試作し、検証できるか」が競争力を大きく左右しています。
こうした環境変化を踏まえ、当社では“時間を価値に変える”施策を進めてきました。
その一つが、製造完了日当日に納品するデリバリーゼロコースです。ものづくりのラストワンマイルを短縮するとともに、リジッド基板の製造や部品実装の基本納期も短縮いたしました。
これらは、車載(EV)、産業機器・ロボット、通信・IoT、半導体周辺など、改版と検証を高速で回す分野において需要が高まっています。
工程改善によって実現した取り組みであり、短納期化と同時に、単価上昇と利益率改善の両立につながっています。“速さ”を付加価値として提供することで、収益力の強化を進めています。
収益改善を仕組み化するサービス:GUGEN Hub(在庫管理)
次にご説明するのが、新たな成長ドメインとして掲げているGUGEN Hubです。
GUGEN Hubでは、お客様が使用する電子部品を当社で在庫としてお預かりし、検品・管理を行ったうえで、必要な分を部品実装ラインへ直接供給するサービスを開始しました。
ここで重要なのは、部品を在庫することで、その部品を用いた部品実装を当社で継続的にご利用いただく自然な流れが生まれる点です。
つまり、基板製造に加えて部品実装の利用が拡大し、取引単価の上昇とリピート率の向上につながります。
これにより当社は、単なるスポットの製造受託ではなく、お客様の生産計画に組み込まれるパートナーへと進化し、継続的な収益を確保できる構造を構築してまいります。
収益基盤を海外へ展開する成長戦略:ASEAN(タイ)
将来成長への布石として取り組んでいるのが、ASEAN、特にタイ市場への展開です。
現地の営業網と物流網を活用するため、CoreStaff Thailandとの連携を進め、 タイ向け基板通販サイト「p-ban Thailand」を開設いたしました。
狙いは、ASEAN地域での顧客接点の拡大と、新規案件の獲得です。国内で磨いてきたオペレーションや品質基準を、海外でも再現できる体制づくりを進め、収益基盤の拡張を図ってまいります。
開発・設計段階へ関与を広げる次世代成長戦略
もう一つの将来成長の柱が、「製造」だけでなく「開発・設計」段階への関与を広げることです。
当社は、ローム社のプラットフォーム内に開設した「Engineer Social Hub(エンジニアソーシャルハブ)」を通じて、設計・開発の早い段階から顧客との接点を構築しています。
さらに、AI活用やノイズ対策など、設計段階で重要性が高まっているテーマを扱うセミナーを開催し、上流工程での関係づくりを強化しています。
こうした取り組みにより、その後の試作・製造・実装まで一気通貫でつなげることで、付加価値の最大化を図ってまいります。
成長戦略を実行できる事業基盤
続きまして、今後の成長戦略を説明させていただきます。 まずは、成長戦略を実行する基礎となる事業基盤についてです。
【体制】持続的成長を加速させる「両利きの経営」
まずは、経営体制です。「既存事業の拡大」を私後藤が、そして、「新規事業の探索」を創業者で前代表、そして大株主でもある、田坂が担う、「両利きの経営」を実施しています。
既存サービスを軸に収益を強化しつつ、新領域にも積極的にチャレンジして参ります。
【強み】成長が続く脱炭素、自動車、半導体関連
続きまして、当社の強みでもある、成長が続く領域での採用実績です。脱炭素関連、自動車、半導体分野では、試作段階だけでなく、量産まで幅広くご利用いただいております。
市場をリードする大手企業との継続取引を通じて、安定した需要基盤を構築しています。
【強み】宇宙開発の最前線で選ばれる信頼性
次に、宇宙分野です。JAXAや大学発ベンチャーによる超小型衛星など、過酷な環境下での動作が求められる分野でも、当社の基板が採用されています。
高い品質基準と納期対応力が評価され、最先端領域での実績を積み重ねています。
【強み】過酷環境と医療領域に耐える品質
さらに、ロボット、深海探査、医療分野など、極めて高い信頼性が求められる領域でも採用が広がっています。品質の安定性と納期遵守を徹底することで、継続的な信頼を獲得しています。
これらの実績が、当社を単なるECではなく、「信頼の調達インフラ」へと進化させる土台となっています。
【市場】メガトレンドが追い風
続きまして、市場環境と事業環境についてご説明します。
プリント基板市場は、2037年には現在の約1.8倍、ほぼ2倍近くまで成長する見込みとされています。この成長を牽引すると言われているのが、AI、ロボット、自動車、カーボンニュートラル、そして宇宙開発といった分野です。
これからの社会を支えるテクノロジーの進化において、プリント基板は不可欠な存在です。そのため、市場全体としても中長期的な拡大が続くと見込まれています。
【環境】業界No.1ポジションと、未開拓市場への大きな成長余地
その中で、当社がどの市場をフォーカスしていくのかについてご説明します。当社は、プリント基板のネット通販、特に試作領域において市場シェアNo.1を確立しております。
ただし、市場全体で見ると約1兆5,000億円規模であり、実際の製品に使われる量産領域が大きなウエイトを占めています。
そこで当社は、産業機器向けを中心とした小ロット量産市場、約5,000億円規模のセグメントを次のターゲットとしています。
当社の現在の売上規模は約20億円であり、成長余地は非常に大きいと考えています。
【戦略1】DXを武器に、中堅・大手企業の商慣習の壁を超える
続きまして、当社の成長戦略です。
当社のターゲットは、中堅・大手企業のお客様です。この層では、FAXや紙伝票、複雑な商流など、日本特有の商慣習が大きな壁となっています。
当社は、これらの業務プロセスを仕組み化とDXによって徹底的に効率化し、その壁を乗り越えていきます。
さらに、提案型のインサイドセールスと人によるサポートを組み合わせることで、「仕組み×人」の両輪で浸透を図っています。時間をかけて、着実にこの顧客層への導入が進んでいます。
【戦略2】基板の次は、部品。必然の成長戦略
続いて、二つ目の戦略が電子部品です。いわゆる半導体を中心とした部品調達です。プリント基板は、板だけでは機能しません。必ず半導体などの電子部品が必要になります。つまり、基板製造と部品調達は、需要として常にセットで発生します。
現在は、生板を購入するために当社サイトをご利用いただいているお客様に対して、電子部品もあわせて提供していくという取り組みです。基板ECで築いた顧客基盤を活かし、一気通貫で価値を高めていきます。
【戦略2】部品調達の利用率15%へ。
現状、プリント基板をご購入いただいているお客様を100とすると、部品調達サービスをご利用いただいているのは約4%です。
つまり、まだ9割以上のお客様には拡大余地があるということになります。これをWEBサービスとして自動化・効率化し、利用率を15%まで引き上げることができれば、部品調達の売上は約4億円規模になると試算しています。
当社の現在の規模から見ても、非常にインパクトのある数字です。さらに、新規ユーザー様の増加も加われば、その効果は乗数的に拡大していくと見込んでいます。
【戦略3】上流工程を掴むコンサルティングサービス「S-GOK」
そして三つ目が、ものづくり全体を支援するサービス、「S-GOK(すごっく)」です。
アイデアから製品化までのプロセスにおいて、お客様ごとに不足しているリソースを、伴走型で支援するコンサルティングサービスです。
特に、構想段階から要件定義へ落とし込むプロセスは、時間とノウハウが求められる難所です。そこにS-GOKのコンサルタントが入り、壁打ちから量産化まで伴走します。
案件化までの時間をかけ、結果として顧客単価、いわゆるLTVの最大化につながり、中長期的なトップライン成長に寄与する施策です。
以上が、当社の三つの成長戦略です。
【変革】ピーバンドットコムの「第ニの創業」
ここまでが、既存ビジネスの成長戦略でしたが、続きましては、新たな成長ドメインについて、ご説明させていただきます。
新たな成長ドメインは、私たちにとって“第二の創業”と位置づけています。P-ban.comは約20年にわたり、基板調達プラットフォームとして信頼と実績を積み上げてきました。
次なる成長ドメインはGUGEN Hubという挑戦です。基板だけでなく、部品、在庫、開発支援までを統合し、日本の電子製造業を支える新たなインフラへと進化してまいります。
【変革】50年に一度の歴史的潮流が巨大な市場機会を創出
一見、夢のある話に聞こえるかもしれません。しかし今、製造業界では大きな構造変化が起きています。
-製造業の国内回帰 -R&Dへの行政支援の急増 -共創型開発への転換
製造拠点は日本へ戻り、研究開発投資は過去最大規模へ。その結果、開発スピードが上がり、試作ニーズが急増しています。この流れの中で、日本のものづくりを加速させる仕組み。
それが、私たちが提唱するGUGEN Hubです。
【変革】解決策:設計・部品・製造を統合する「電子製造OS」
GUGEN Hubは、文字通り“ものづくりを具現化するハブ”です。これまで分断されていた設計・部品調達・製造のプロセスを一つに統合します。
CADデータを起点に、最適な部品を自動選定し、国内外サプライヤーへワンクリックで発注。さらに、基板製造から実装までをリアルタイムで最適マッチング。
バラバラだった調達業務を一本化することで、エンジニアの時間と手間という“見えないコスト”を劇的に削減していきます。
【変革】自己成長するプラットフォーム(フライホイール効果)
設計・調達・製造のプロセスが一つのプラットフォーム上に集約されることで、膨大な設計データや取引データが蓄積されていきます。
データが集まれば、AIによる最適化が可能になります。価格、納期、工場マッチングの精度が、使えば使うほど向上していきます。
その結果、利便性が高まり、さらにユーザーが増える。データが増え、AIが進化し、またユーザーが増える。この循環こそが、GUGEN Hubが目指す“自己成長するプラットフォーム”です。
【変革】なぜ、我々だけがこの「OS」になれるのか
そんなことが本当にできるのか、と感じられるかもしれません。しかし当社はすでに、試作プリント基板の分野において、独自のプラットフォームを確立してまいりました。
3万社を超える開発者コミュニティと、サプライヤーネットワーク、そして蓄積された膨大な取引データ。これらを基盤に、AIを活用した開発アシストツールの提供も開始しています。
この「データ×顧客基盤×アルゴリズム」こそが、他社には真似できない参入障壁となっていきます。
【計画】中期経営計画に基づく堅実な売上高の拡大
ここからは、中期経営計画と株主還元についてご説明します。当社は、収益の拡大を確実に積み上げることを第一にしつつ、成長投資と株主還元のバランスを取りながら、企業価値の向上に取り組みます。
まず売上高です。2024年3月期は20億1,500万円、2025年3月期は21億8,000万円と、着実に伸長しております。
そして今期、2026年3月期は24億400万円を予想。さらに2028年3月期には、29億円規模を計画しております。
ポイントは、単なる数量拡大ではなく、短納期や付加価値サービス、上流接点の拡大、海外展開といった施策を積み上げながら、需要を確実に取り込んでいく点です。
【計画】収益性の向上と当期純利益の推移
次に利益です。当社は、売上の拡大とあわせて、収益性の改善を進めることが、株主価値の向上に直結すると考えています。
当期純利益は、2024年3月期が9,300万円、2025年3月期が1億1,200万円と着実に増加しております。2026年3月期は1億1,300万円を予想、2028年3月期には1億3,800万円を計画しています。
短納期サービスやプロセス改善など、「時間を価値に変える」取り組みは、売上だけでなく利益率の向上にもつながります。今後も、規模の拡大と収益性の改善を両立させながら、着実に利益成長を積み上げてまいります。
【還元策】株主価値向上に向けた実行策と還元方針
当社は、中期経営計画の着実な推進による収益拡大を軸に、安定的かつ継続的な株主還元を行う方針です。 配当につきましては、配当性向30%以上の継続を目標としております。また、当社は上場以来、減配を行っておりません。
今後も成長投資とのバランスを取りながら、安定的かつ継続的な還元を基本方針としてまいります。あわせて、成長投資は継続しつつ、利益成長に応じた還元を着実に実行していきます。
さらに、ガバナンスの強化とIR活動の積極展開を通じて、株主・投資家の皆さまとの対話を一層深めてまいります。
これら一連の取り組みにより、資本効率の改善と企業価値の向上を実現してまいります。
以上を持ちまして、株式会社ピーバンドットコムの2026年3月期第3四半期決算説明を終了させていただきます。
当社は、これからも持続的な成長と、株主価値の最大化を目指し、全力で業務に取り組んでまいります。
皆様のご支援とフィードバックが、私たちの原動力となります。これからも変わらぬご支援を賜りますよう、お願い申し上げます。本日は、誠にありがとうございました。
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