【QAあり】ネオジャパン、2Q連結売上・営業利益が過去最高を更新 ソフトウエア事業好調により、各利益は通期見通し約6割の進捗
アジェンダ
瀬戸雅弘氏(以下、IR室):IR室の瀬戸です。株式会社ネオジャパン2026年1月期第2四半期の決算説明会を開催します。
こちらのスライドが、本日のアジェンダです。業績詳細はIR室より、成長戦略については代表取締役社長の齋藤よりご説明します。
グループ概要
決算説明の前に、グループ概要について簡単にご説明します。
当社はネオジャパンが手がけるソフトウエア事業、子会社Pro-SPIREのシステム開発サービス事業、ASEANの販売子会社3社で構成する海外事業の3事業部門から成り立っています。本説明会では、収益の大半を占めているソフトウエア事業を中心にご説明します。
アメリカのDELCUIは、ネオジャパンの開発外注先としての重要性が当面高まる見込みであることから、今年度、海外事業からソフトウエア事業へ変更しています。
主力製品
こちらのスライドが、主力の3製品です。現在は「desknet's NEO(デスクネッツ ネオ)」が単体売上の7割以上を占めています。
2026年1月期 第2四半期 累計業績サマリー
齋藤晶議氏(以下、齋藤):代表取締役社長の齋藤です。本日はお忙しい中、ご参加いただきありがとうございます。業績面を総括すると、通期見通しの達成に向け、売上高・利益ともに順調に推移しています。
上期の売上高は、前年同期比18.0パーセント増の39億7,300万円となりました。特に主力のソフトウエア事業は期初計画を上回り、前年同期比26.4パーセント増と順調に推移しています。昨年実施したクラウドサービスの価格改定後、「AppSuite」のセット率が上昇し、解約率も低く抑えられており、良好な結果だと考えています。
利益面では、利益率の高いソフトウエア事業が好調であることに加え、計画した施策を予算内のコストで進めた結果、各利益は中間時点で通期見通しの約6割の進捗となり、見通しを大きく上回る勢いを維持しています。
今月、生成AIを活用した2つの新しい機能・サービスをリリースしました。今後もさらなる成長に向けた施策を着実に進めていきたいと考えています。成長戦略については、後ほどご説明します。
2026年1月期 第2四半期 累計連結業績
IR室:業績の詳細について、IR室よりご説明します。全体感については、先ほど齋藤がご説明したとおりです。中間時点の営業利益率は前年同期から6.3ポイント向上し、31.5パーセントとなっています。
累計連結売上高及び営業利益増減要因
こちらのスライドは、中間時点でのセグメントごとの売上高および営業利益の前年同期比較を示しています。引き続き、売上高・営業利益ともにネオジャパンが手がけるソフトウエア事業が大きく牽引しています。
海外事業は規模がまだ小さいものの、売上高は前年同期比2,200万円増加し、2.6倍の3,600万円へと着実に伸ばすことができました。
連結売上高の推移
ここからは、四半期業績についてご説明します。第2四半期の連結売上高は19億7,700万円となり、第2四半期として過去最高を更新しました。ソフトウエア事業は前年同期比25.9パーセントの増収と、好調に推移しています。
一方で、システム開発サービス事業は前年同期比3.3パーセント減となりましたが、第1四半期に発生した受託開発案件の長期化の影響は終息し、6月以降は売上が回復しています。
連結営業利益及び営業利益率の推移
営業利益については、スライドに記載のとおりです。第1四半期に次ぐ営業利益を記録し、第2四半期として過去最高益を大幅に更新しました。なお、システム開発サービス事業は外注費削減などにより、前年同期比では増加しました。
連結貸借対照表
貸借対照表はご覧のとおりです。自己資本比率は69.3パーセントを維持し、引き続き高い水準となっています。
NEOJAPAN ソフトウエア事業の売上区分
ソフトウエア事業について説明します。ソフトウエア事業の売上の大半は、ライセンスを販売するプロダクトとクラウドサービスです。プロダクトについては、次年度以降もサポートサービスがストック売上として計上されます。
NEOJAPAN ソフトウエア事業の売上の推移
ソフトウエア事業の売上推移についてです。クラウドサービスは、価格改定効果やセットプランの増加により、前年同期比37.2パーセント増と順調に拡大しました。
プロダクトは、期ごとに増減のあるカスタマイズや役務作業、他社製品販売などが減少し、前期比でわずかにマイナスとなりましたが、コアとなるライセンス売上とサポートサービスは順調に拡大しています。
NEOJAPAN ソフトウエア事業のストック売上の推移
ストック売上の推移です。プロダクトのサポートサービスは前年同期比16.1パーセント増、クラウドサービスは39.5パーセント増と、いずれも順調に拡大しています。
NEOJAPAN ソフトウエア事業のサポートサービスの推移
サポートサービスの推移についてご説明します。昨年2月に実施したライセンス統合の影響もあり、お示しのとおり、サポートサービスは毎年順調に成長しています。また、プロダクトについては、他社が製品の提供やサポートを終了する流れもあり、サポートサービスの拡大が続いています。
desknet's NEOのユーザー数推移
製品別の状況について説明します。「desknet's NEO」のユーザー数は、プロダクトが前年同期比4.1パーセント増、クラウドサービスが2.4パーセント増となりました。
クラウドサービスは「AppSuite」を含めたセットプランを主体とした営業に切り替えて以降、セット率が向上しています。
ユーザーの検討から契約までの期間がやや長期化している影響で伸びがやや鈍化していますが、リード数は増加しており、今後の伸び率は回復すると見込んでいます。
desknet's NEOの売上高推移
「desknet's NEO」の売上推移は、スライドに記載のとおりです。クラウドサービスが前年同期比37.4パーセント増、プロダクトが19.0パーセント増と、順調に拡大しています。
desknet's NEO クラウドの解約率推移
「desknet's NEO」クラウドの解約率について、第2四半期は0.30パーセントとなっており、価格改定前の前年同期とほぼ同水準を維持しています。
AppSuiteのユーザー数推移
「AppSuite」の状況です。プロダクトは前年同期比29.1パーセント増、クラウドサービスは46.2パーセント増と大きく拡大しました。
「AppSuite」を含めたノーコードツール一体型グループウェアとしてのプロモーションが奏功しており、今後もさらに成長を見込んでいます。
AppSuiteの売上高推移
ユーザー数の増加に伴い、「AppSuite」の売上高は、プロダクトが前年同期比31.9パーセント増、クラウドサービスが同74.4パーセント増と大幅に伸びています。
2026年1月期 業績見通し
2026年1月期の業績見通しについて説明します。通期の業績見通しは期初発表のとおりです。中間時点で各利益が約6割の進捗と順調に推移しているため、しっかりと超えられるよう、下期も取り組んでいきます。
配当計画
配当については、中間配当を期初予想どおり21円としました。今年3月に配当性向の目安を40パーセントに引き上げたため、利益をさらに積み重ねることで増配を実現できるよう取り組んでいきます。
連結売上高目標
中期業績目標についてご説明します。今期を初年度とする中期業績目標では、3年間で売上を年平均成長率9.1パーセント増加させることを目標としています。
連結営業利益目標
営業利益については、年平均10.3パーセントの増加を目標としています。
NEOJAPAN ソフトウエア事業の成長戦略
齋藤:成長戦略として、3つの重点戦略を掲げています。1つ目は「desknet's NEO」のさらなる拡大とクロスセル、2つ目はAIの活用、3つ目は海外戦略です。それぞれの進捗状況について説明します。
desknet's NEOの販売戦略
1点目は、「desknet's NEO」は製品の完成度をさらに高め、クラウドおよびオンプレミスの両方を伸ばしていく方針です。
クラウドは価格改定の影響もあってここ1年は新規導入がやや鈍化しましたが、リード数は増加しています。また、解約率も低い水準で維持できているため、今後は成長率をさらに高めることができると考えています。
次に、オンプレミスについてです。一部クラウドへの移行が見られますが、実際にはセキュリティやコストの観点から、自社サーバー環境やIaaS・パブリック環境で、パッケージ版グループウェアを利用したいと考えるユーザーが相当数存在している状況です。
オンプレミス製品の販売やサポートを終了するメーカーが増える中、多くの企業・団体がグループウェアの乗り換えを検討せざるを得ない状況です。当社はこのようなニーズを取り込み、オンプレミス市場においてNo.1企業としての地位を確立する戦略を掲げています。
業績面では、短期的にはライセンス料、中期的にはサポートサービスがストック売上となり、長期的にはクラウドにシフトする候補先としても期待されます。そのため、この市場への取り組む意義は極めて大きいと考えています。
AppSuiteのクロスセル戦略
クロスセルの柱である「AppSuite」についてご説明します。昨年からは、セットプランの新設やプロモーションの効果もあり、オンプレミス、クラウドともに順調にユーザー数が増加しています。
「AppSuite」は業務用アプリケーションをノーコードで簡単に作成できるサービスですが、実際にどのようなアプリが作成可能で、どのように活用するのかといった点が十分に伝えられていなかったと思います。
このような課題意識のもと、今年6月にはユーザーが作成したアプリを表彰する「AppSuite AWARD」という企画を初めて実施しました。さまざまな業種から応募があり、他社でもすぐに活用できるアプリケーションが多数集まりました。
今後もユーザー数の増加によって活用事例をさらに増やし、好循環に結びつけたいと考えています。
クラウドサービスの価格改定に伴う各指標の状況
1ユーザー当たりの売上(ARPU)は、価格改定効果に加えてクロスセルの進展もあり、前年同月比で39.0パーセント増と大きく増加しました。
「desknet's NEO」のユーザーのうち、約17パーセントが「AppSuite」を利用するまでに増加しています。今後は、この数字を30パーセント以上に引き上げたいと考えています。
AIの活用に関するこれまでの取り組み
AIに関する取り組みについてご説明します。2年前、「desknet's NEO」や「ChatLuck」に「ChatGPT」との連携機能を追加しました。また、昨年はアメリカ子会社DELCUIでAIエンジニアを採用し、開発体制を強化しました。
さらに、neoAIと業務提携を行い、生成AIを活用したサービスの早期リリースに取り組んできました。
このような取り組みの結果、今月、生成AIを活用した2つの新たなサービス・機能をリリースすることができました。
「neoAI Chat for desknet’s」の提供開始
1つ目は、neoAIとの業務提携により実現した生成AIプラットフォーム「neoAI Chat」のネオジャパン顧客向け専用モデルです。
「desknet's NEO」に蓄積された社内データを活用し、「neoAI」で作成したAIアシスタントを「desknet's NEO」や「ChatLuck」のユーザーが利用できるようになります。
AIアシスタントの作成者と利用者を分離し、管理負担の軽減と運用コストの最適化を実現することで、企業や団体が利用しやすい環境を提供しています。
NEOPORT バージョン2.0リリース
2つ目は、「NEOPORT」におけるAIエージェントの機能です。
まだベータ版ですが、昨年6月のリリース以降、開発を順次進めており、メールでの問い合わせ対応業務の完全自動化を目指しています。今後、「AppSuite」に次ぐ成長エンジンの1つになることを期待しています。
海外戦略
最後に、海外戦略について説明します。現在、マレーシア、タイ、フィリピンの各子会社で当社製品の販売を進めています。今年度上期の売上高は3,600万円、前年同期比2.6倍と着実に成長を続けています。
今年6月には、マレーシア州政府の投資促進機構「Invest Johor(インベスト ジョホール)」と、東南アジア・エクセレンスセンターの設立に向けた基本合意を締結しました。
また、マレーシアではすでにマレーシア投資開発庁において「AppSuite」を活用いただいています。インベスト・ジョホールでは、まずは内部文書や業務プロセスのデジタル化・自動化に取り組む方針です。将来的には、ASEANを日本と並ぶ事業規模に育てることを目指しています。
トピックス
IR室:説明は以上となりますが、最後に上期のIR活動についてご紹介します。
当社はIR活動の一環として、メディア出演やレポート発行を行っています。今月9月26日から27日には、東京ビッグサイトで開催される「日経・東証IRフェア」にも出展予定です。
以上で、2026年1月期第2四半期の決算説明を終了します。
質疑応答:中期業績目標と利益面の保守性について
機関投資家から多く寄せられる質問の中から何点か、齋藤よりご回答します。1つ目は、中期業績目標に関するご質問のうち、特に「利益面が保
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