決算ハイライト:第1四半期
佐藤海氏:株式会社Rebase代表取締役の佐藤海と申します。当社の2026年3月期第1四半期決算説明をご視聴いただき、誠にありがとうございます。この時間を通じて、当社についてご認識とご理解を深めていただければ幸いです。どうぞよろしくお願いします。
本編に先立ちまして、2026年3月期第1四半期の決算ハイライトをご説明します。第1四半期の売上高は前年同期比20パーセント増となりましたが、営業利益は前年同期比34パーセント減となりました。
今回の結果の背景として、プロダクトの開発体制を強化していることに加え、オフィス移転に伴うコスト増加が挙げられます。これらは将来の大きな成長を実現するために必要な戦略的投資と位置付けています。
以上を踏まえ、本編へ移ります。
目次
本日の流れとして、2026年3月期第1四半期業績、当社の成長戦略の順でご説明します。なお、会社概要等についてはAppendixにスライドを追加していますので、ご参照いただけると幸いです。
レンタルスペース領域におけるシーズナリティ
それでは、当社の第1四半期業績についてご説明します。業績予想に対する進捗状況をご説明するにあたり、まず「インスタベース」のシーズナリティについてご説明します。
レンタルスペース市場は成長市場であることに加え、10月から12月の第3四半期はレンタルスペースに対する認知度とニーズが1年で最も高まる繁忙期となるため、上半期よりも下半期に売上が偏重する傾向があります。
以上を踏まえ、次のスライドから業績についてご説明します。
四半期推移:売上高
四半期別売上高の推移です。2026年3月期第1四半期では、前年同期比20パーセント増と、堅調に業績を伸ばすことができました。
着実な利用数の増加が売上高の成長に寄与しています。
四半期推移:営業利益および営業利益率
スライドは四半期別営業利益と営業利益率の推移です。営業利益は前年同期比34パーセント減、営業利益率は12パーセントで着地しました。
重要指標の進捗
続いて、「インスタベース」における重要指標についてご説明します。「インスタベース」における最重要指標は利用総額であり、これはスペースの利用数と予約の平均単価の掛け合わせで構成されています。
そのため、いずれの指標も伸長すれば、利用総額は大きく成長します。この利用総額の成長に向けて、当社では特に利用数という重要指標の成長に重点を置いて取り組んでいます。
第1四半期の結果として、利用数は前年同期比29パーセント増、利用総額は前年同期比23パーセント増と堅調に推移しました。また、掲載スペース数は1,200件増加し、4万2,000件に到達しました。次のスライドから各指標について詳しくご説明します。
重要指標の成長推移:利用数
まずは利用数についてです。第1四半期は40万6,000件のスペース利用があり、引き続き過去最高を更新しました。ビジネス関連の利用に加え、レッスンや講座関連での利用が増加し、前年同期比29パーセント増となっています。
重要指標の成長推移:平均単価
平均単価についてです。すべての価格帯で利用数が増加する中、特に低価格帯の利用が継続的に増加していることにより、前年同期比で平均単価が減少しています。
重要指標の成長推移:利用総額
最重要指標である利用総額は、利用数の増加を背景に堅調に成長しています。前年同期比で23パーセント増の16億円を超え、期初に設定したKPI目標に対する進捗率は22パーセントとなりました。
重要指標の成長推移:掲載スペース数
掲載スペース数は、自然流入を基盤としたスペース登録の増加により、前年同期比16パーセント増の4万2,000件となりました。
重要指標の実績一覧(第1四半期)
スライドは、これまでご覧いただいたKPIを各事業年度の第1四半期の数値だけでまとめたものです。
順調に成長していることをご確認いただけると思います。
重要指標の実績一覧(通期)
昨年度までの通期実績です。2026年3月期については、通期業績発表のタイミングで更新します。
2026年3月期 第1四半期 業績
次に、第1四半期の業績です。売上高は前年同期比20パーセント増の4億9,400万円、販管費は前年同期比37パーセント増の4億1,500万円、営業利益は前年同期比34パーセント減の6,100万円となりました。
販管費の内訳(前年同期比較)
第1四半期における販管費の内訳比較です。主に支払手数料、人件費等、業務委託費等が増加したことにより、販管費全体は前年同期比で1億1,100万円増加しています。支払手数料については、事業拡大に伴う決済手数料の増加に加え、移転に伴う仲介手数料が影響しています。
また、人件費等と業務委託費等については、プロダクトの開発体制の強化が大きな要因となっています。
販管費の内訳(四半期推移)
スライドは四半期別販管費の内訳の推移を示しています。今回の第1四半期は前年同期比で37パーセント増加しました。
BSサマリ
スライドはBSサマリです。株主還元等の実施により前期末比で現預金が減少し、固定資産は移転準備に伴う敷金および保証金の計上によって増加しています。
インスタベースの成長戦略
当社の成長戦略についてご説明します。
こちらは「インスタベース」の成長戦略です。さらなる「インスタベース」の成長実現に向けて、集客力の強化、UI/UXの最適化、平均単価の向上、掲載スペース数の最大化、この4つに引き続き注力します。
第1四半期トピックスサマリ
当社は「インスタベース」の成長戦略に基づき、第1四半期に以下の取り組みを実施しました。まず、入退室管理システム「Akerun」と連携し、専用プランの提供を開始しました。また、新規アライアンス先として「ワンキャリア」や「WeWork」を開拓し、今後の成長基盤の拡大に注力しました。
さらに、2025年7月31日をもって株式会社アップナウの株式を取得し、持分法適用関連会社としました。アップナウ社は「未来を創る挑戦者を支える」というミッションのもと、レンタルスペース特化型自社予約システムを開発・運営しています。アップナウ社が当社グループに加わることで、より多様なニーズに応え、社会に新たな「きっかけ」を創出することを目指します。
当社におけるM&Aの方針
続きまして、当社の投資戦略についてご説明します。
当社の投資戦略では、「インスタベース」とのシナジーを見込める企業を第1優先としています。また、事業領域の拡大が可能な企業も投資対象とし、これにより新規領域への進出可能性をさらに高めていきます。
市場規模
最後に、市場規模についてご説明します。「インスタベース」が属するスペースシェア市場では、場所の需要と供給の両面から、今後も飛躍的な成長が見込まれます。
第1に、需要、つまりスペース利用者のニーズに関してです。働き方や趣味の多様化により、レンタルスペースの利用ニーズがさまざまな用途で拡大しています。「インスタベース」は現代のライフスタイルの変化を的確に捉え、利用者の多様なニーズに応えるかたちで、今後も成長を続ける見込みです。
第2に、供給、つまり遊休スペースの増加についてです。現在、少子高齢化や人口減少を背景とした空き家、都心で供給が続く新規オフィス、さらには入居者が抜けた後の空室が埋まらない二次空室などによる、遊休スペースの増加が問題視されています。
これらの諸問題から予想される未来として、従来の賃貸借契約という商習慣だけでは利活用が難しくなると考えています。そのため、スペースシェアという新しい場所のあり方は、今後一層求められていくと考えています。
スライドの図は、各調査データをもとに当社で推計した市場規模を示しています。2022年時点での市場シェアは2パーセント程度です。市場の拡大に貢献するとともに、成長軌道にある市場で確実に当社のシェアを高めることで、ビジョンとミッションの実現を目指していきたいと考えています。
決算説明動画および質疑応答について
当社の決算説明会の開催方針として、第1四半期と第3四半期は今回のように説明動画の録画配信とし、第2四半期と通期はリアルタイムでのオンライン配信とします。いずれの決算説明会でも、書き起こし記録を公開する予定です。
また、決算に関するご質問は、スライドに記載された当社IRサイトのお問い合わせフォームからお寄せいただけると幸いです。
なお、これまでいただいている決算に関するFAQについては、「QA Station」というサイトにまとめていますので、本スライド下部にあるリンク先もご参照いただけると幸いです。
以上で、2026年3月期第1四半期の決算説明を終了します。ご清聴いただき、誠にありがとうございました。