2026年3月期1Q 決算概要

高橋雅彦氏:ミアヘルサホールディングス株式会社財務担当・取締役の高橋です。2026年3月期第1四半期の決算についてご説明します。

まずは決算概要です。売上高は前期比4.4パーセント増、営業利益は前期比44.6パーセント減となりました。

主な増収要因としては、医薬事業における処方箋枚数の増加が挙げられます。特に、新規出店の効果が寄与しました。子育て支援事業では、2024年9月および2025年4月に開設した認可保育園の売上増や、こども家庭庁が令和6年度に公定価格の増額改定を行ったことが、増収に寄与しています。

営業利益と経常利益についてです。医薬事業では、4月に実施された薬価改定の影響や、新規に出店した3店舗の先行コストが発生したことで減益となっています。子育て支援事業では、保育士などの処遇向上を図った結果、人件費が増加し利益率が低下しました。

介護事業については、サービス付き高齢者向け住宅の入居率が高い水準で推移し、併設事業所や通所介護(デイサービス)の利用者数も安定して推移しました。また、2025年3月期中に実施した不採算事業所の閉鎖や事業譲渡により、介護事業の採算性が向上しています。

具体的な数値については、スライドをご覧ください。

セグメント売上高・利益 (前年同期比)

セグメント別の売上高と利益です。医薬事業は増収減益となりました。これは新店舗の開設による先行投資が影響しているためです。

子育て支援事業は増収ではありますが、保育士等の処遇向上を図った結果、人件費が増加し、減益となりました。介護事業は不採算事業を閉鎖した結果、減収となりましたが、大幅な増益を達成しています。

2026年3月期1Q 医薬事業 (前年同期比)

医薬事業についてご説明します。売上高は前年同期比3.4パーセント増、セグメント利益は前年同期比42.9パーセント減となりました。主なポイントとして、処方箋枚数が新規出店効果により前年同期比で5.7パーセント増加しています。

一方で、処方箋単価は前年同期比で2.4パーセント減少しています。これは薬価改定の影響に加え、クリニックモール型薬局の開設を戦略的に進めていることが要因です。そのため、いわゆる門前薬局とは異なり、単価が下がる傾向にあります。

出店コストについては、新規出店に伴う人件費や経費の増加が影響し、前年同期比で約4,300万円の増加となりました。

2026年3月期1Q 医薬事業 (主なKPI 四半期推移)

医薬事業の主なKPIについてご説明します。今回から処方箋枚数の推移を、門前薬局25店舗と、クリニックモールを含むその他の薬局19店舗の2つに分けて開示しています。スライドに記載のとおり、その他の薬局、特にクリニック処方の枚数が着実に増加しました。

特に門前薬局については、大病院での入院や診療期間をなるべく短縮し、地域のクリニックに患者さまを戻していこうとする「逆紹介」の動きが見られます。この動きは年々強まっており、厚労省も政策として方向性を打ち出しているため、大病院門前の患者数は年々減少しています。

そのため当社としては、クリニックモール型の薬局を開設することでしっかりと成長性を確保する方針であり、それがこの数字などに表れていると言えます。

処方箋枚数は前年同期比で約9,500枚増加しています。内訳として、⼤病院⾨前薬局のマイナス分が5,500枚ほどありますが、クリニックモールを含むその他の薬局でのプラス分が約15,000枚あるため、合計でこの数字となっています。

処方箋単価についても、グラフを変更しました。例年は平均単価のみを表示していましたが、門前薬局の単価とクリニックモールを含めたその他薬局では、特徴が異なり単価にも大きな差があるため、それぞれ開示することとしています。

処方箋単価に関しては、技術料が上昇している一方で薬剤料が減少しています。季節的な要因もありますが、大病院門前薬局の処方箋単価が大きく下がった影響が出ています。

2026年3月期1Q 子育て支援事業 (前年同期比)

子育て支援事業についてご説明します。売上高は前年同期比7.2パーセント増、セグメント利益は前年同期比5.4パーセント減となりました。新園を中心に園児数が増加したことや、公定価格の増額改定が増収に寄与しています。

セグメント利益率は、先ほどご説明したとおり、保育士の適正な処遇向上を図ったことにより低下しています。

2026年3⽉期1Q ⼦育て⽀援事業(主なKPI 四半期推移)

子育て支援事業の主なKPIについてご説明します。保育園数は、認可保育園が52園、認証保育園が4園の合計56園となっています。昨年9月と今年4月に認可保育園を2園開園し、前年同期比で2園増加しました。

新規開設の保育園で園児数が259名増えましたが、既存保育園は少子化の影響を受けて137名減少しました。その結果、園児数全体では122名の増加となっています。

2026年3月期1Q 介護事業 (前年同期比)

介護事業についてご説明します。売上高は前年同期比マイナス0.8パーセント減となりましたが、セグメント利益は600万円となり、黒字化を果たしました。前年同期は1,200万円の赤字でしたので、1,900万円弱の改善となっています。

ポイントとして、通所介護利用者数が前年同期比で2.5パーセント増加しました。これは特に、サービス付き高齢者向け住宅の併設事業所の利用者数増加が大きく寄与しています。

通所介護稼働率は、前年同期比で1.9ポイント上昇しました。また、サービス付き高齢者向け住宅の入居率も高水準で推移しています。前年同期比で1.5ポイント減少した点については、この後ご説明します。

セグメント利益率は前年同期比2.1ポイント増となりました。2025年3月期に実施した不採算事業の閉鎖や事業所の譲渡などにより、採算性が向上しています。

2026年3月期1Q 介護事業 (主なKPI 四半期推移)

介護事業のKPIです。スライド上段のグラフは通所介護の利用者数と稼働率を示しており、定員に対する利用率は75.5パーセントまで向上しています。

スライド下段のグラフは、サービス付き高齢者向け住宅の入居率の推移を示しています。前年同期比で1.5ポイント減少しましたが、これは「オアシス東新小岩」の定員を15名拡充したことによるものです。

ただし、他のサービス付き高齢者向け住宅については、高水準で入居率が安定しています。「オアシス東新小岩」も現在、入居営業活動を強化しており、定員拡充分を早期に埋め、高稼働化を実現したいと考えています。

2026年3月期1Q 対業績予想比較

連結業績予想の達成度についてご説明します。2026年3月期第1四半期の業績を、当初の業績予想と比較しています。

当初の業績予想では、売上高58億7,000万円、営業利益マイナス3,050万円、経常利益マイナス3,000万円、四半期純利益マイナス2,000万円と見込んでいました。

しかし、実績としては、売上高59億8,700万円、営業利益5,300万円、経常利益5,200万円、四半期純利益4,600万円と、それぞれ大きく上回る結果を達成することができました。

2026年3月期 業績予想達成状況

2026年3月期通期の進捗についてご説明します。売上高の進捗率は25.1パーセントで、ほぼ4分の1の進捗となりました。営業利益と経常利益は、ともに10パーセントほどの進捗です。当初はマイナスの業績予想としていましたが、プラスに転じた結果、達成率も1割を超えています。

2026年3月期 業績予想 (四半期毎)

四半期ごとの業績予想についてご説明します。通期業績予想については、売上高、営業利益、経常利益、純利益ともに業績予想を据え置いています。第1四半期は順調な滑り出しでしたので、着実に売上高と利益を積み重ねていきたいと考えています。

主な経営指標の推移 (2026年3月期)

主な経営指標の推移を5年間分掲載していますので、参考までにご覧いただければと思います。

以上で、2026年3月期第1四半期の決算説明を終了します。ありがとうございました。