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服部宝氏:ICDAホールディングスの服部です。今日はよろしくお願いします。
現在、私は管理部長と人材開発部長を兼務しています。管理部では総務・経理の他、会社説明会・決算説明会等のIR活動や株主総会も担当しており、また人材開発部では、本日同席している荒川を中心に優秀な人材の採用と研修・教育に日々取り組んでいます。
本日は、当グループの概要や今後の展開についてご説明させていただきます。
会社概要
会社概要です。ICDAホールディングスの設立は2009年10月で、後ほどのスライドでもご説明しますが、創業は1967年です。三重県鈴鹿市に本社があり、事業内容として、自動車販売関連事業と自動車リサイクル事業の2つの事業を展開しています。
社名の由来
まず、ICDAの社名の由来ですが、「インターナショナル コングロマリット オブ ディストリビューション フォー オートモービル」の頭文字からきています。自動車に関わる国際的流通複合企業体という意味で、新車から中古車・リサイクルまでを幅広く取り扱っており、今後、自動車流通にイノベーションを起こし、より一層の成長を目指すという思いを込めています。
社是
こちらは社是です。毎朝の朝礼では、この社是・理念を確認しながら日々の業務に取り組んでいます。
代表取締役社長 向井 弘光の経歴と沿革
こちらは沿革となります、先ほどICDAホールディングスの設立は2009年と説明しましたが、自動車販売事業を開始したのは、1967年となります。その後、1988年に輸入車ディーラーを始め、2004年に鈴鹿オートリサイクルセンターの前身の協同組合三重オートリサイクルセンターに参画しました。
市場環境
自動車業界を取り巻く市場環境ですが、自動車業界にとって100年に1度と言われている大変革期が到来するため、業界の構造改革は必至となっています。また、経済産業省の「グリーン成長戦略」では、温暖化への対応を、経済成長の制約やコストとする時代が終わり、「成長の機会」と捉える時代に突入していると説明されています。
ICDAのバリューチェーンクロス・ミックスビジネスとは
ICDAグループのバリューチェーンクロス・ミックスビジネスは、新車・中古車販売、アフターサービス、リサイクル等の一連の業務を行うことで、お客さまへの提案機会が拡大するという特徴があります。
バリューチェーンクロス・ミックスビジネスのフロー
例えば、グループ間で、新車・中古車販売、中古車買取、アフターサービス、リサイクルの流通経路を網羅しているため、お客さまに向けて商品やサービスの付加価値を最大化することで、多くの方に使っていただき、満足度を高めていくことができます。これが、我々が今まで一貫して考えているバリューチェーンクロス・ミックスビジネスの成長戦略です。
バリューチェーンクロス・ミックスビジネスの強み
バリューチェーンクロス・ミックスビジネスを自社グループで構成することによる強みとして、収益機会の増加、独自の中古車流通、リユースパーツの活用、店舗開発ノウハウの4点が挙げられます。
強み① 収益機会の増加
新車ディーラーにおける一般的なバリューチェーンビジネスは、車1台の販売に対して、いかに多くの付帯収益を上げられるかが重視されています。例えば各種手数料や保険、アフターサービス、下取車の早期換金処理などです。
一方、ICDAホールディングスのバリューチェーンクロス・ミックスビジネスは、他社のバリューチェーンビジネスに加え、自動車の流通における収益拡大ビジネスを展開しています。新車販売における付帯収益の獲得を行った後、中古車の下取・買取販売だけでなく、リサイクルまで行うため、数多くの収益機会があります。
強み① 収益機会の増加(バリューチェーン・クロスミックスでの顧客囲い込み)
また、当社グループは自動車を販売した後のアフターサービス、クレジット・保険にも注力しています。これを継続して顧客に提案することで、次回の新車・中古車販売にもつながる案定的な収益を確保しています。
強み② 独自中古車流通(グループ内流通でバリューを追求)
当社では下取り車・買取り車は、車種や状態等に合わせ、グループ内の最適な経路で効率よく流通させています。ホンダ車であれば「ユーセレクト」、ホンダ車以外は「ヴァーサス」、低年式・多走行車は「POINT⑤」、事故車・スクラップは「マーク・コーポレーション」に分けて流通させています。
車買取の「POINT⑤」や鈴鹿オートリサイクルセンターをグループ内に持つことで、以前にお買上げいただいた車を他社より高値(市場価格)で下取りしたり、低年式車や多走行車の買取も可能となります。このようにお客さまが車を売りやすい仕組みがあるため、当社グループも潤沢な中古車の確保が可能となります。
また、潤沢な中古車を保有することで、販売においても、お客さまの選択肢が増えることにより、バリューチェーンクロス・ミックスビジネスにつながっています。
強み③ リユースパーツの活用(顧客満足度の向上)
「POINT⑤」などからリサイクルセンターに持ち込まれた車は、リユースパーツや資源などに分けられます。リユースパーツは、新車店舗および中古車店舗のお客さまが自動車の修理、点検を行う際に高価な新品のパーツを使用するか、低価格なリユースを使用するかを顧客ニーズに合わせ提案を行います。お客さまにとっては選択肢が広がり、コストも下がることから満足度向上につながります。これも、グループ内で自動車流通のバリューチェーンを展開しているから可能となることで、当社の特徴の1つです。
強み④ 店舗開発ノウハウ
複合型店舗「オートモール」のような大規模な店舗群や、小型の「POINT⑤」を核としマーケットに合った店舗を併設させた店舗群、さらには商業施設との共同開発による出店等のさまざまな店舗開発のノウハウを蓄積しています。これにより、単独店舗で展開するより集客が見込まれ、費用効率のよい店舗を展開できています。
複合商業施設(オートモール)
オートモール(複合商業施設)の特徴は、当社グループの異なる業態を組み合わせることにあり、幅広い顧客の取り込みが可能となっています。
出店状況・店舗展開
現在は三重県の人口の約76パーセントをカバーしている5つの出店エリアのみですが、松阪、伊賀という地域には人口比率から考えても出店余地が依然残っていると考えています。今年、伊勢エリアに出店した伊勢オートモールは後ほど詳しくご説明します。
伊勢オートモール 2024年4月完成
三重県度会郡玉城町の自動車ディーラー街に、4月に出店した伊勢オートモールは、ソーラーパネルを300枚設置し、1日の使用電力の6割程度をまかなえるようになっています。また、超急速EVスタンドも2台設置しています。
自動車販売関連事業の展開業態
こちらは、自動車販売関連事業の展開業態です。アウディ・フォルクスワーゲン等の高級車から、2年間の車検付きで36万円、1日あたりに直すと500円で車が乗れる低価格車まで、幅広い価格帯の車を取り扱っており、幅広い顧客層に車を提供することが可能となっています。特に赤い星印の店舗ブランドは、当社グループのオリジナルの中古車店舗です。
業績推移
業績の推移を説明します。2016年3月期から8年で、コロナ禍等さまざまな要因があり、厳しい環境ではありましたが、各指標とも順調に推移していると思っています。
業績推移(2017年3月期第2四半期→2025年3月期第2四半期)
第2四半期ごとの連結業績です。前年同四半期比では、売上高で20.8パーセント、経常利益で31.2パーセントの増加となりました。
主な経営指標の推移
主な経営指標の第2四半期ごとの数値です。11月14日に発表した第2四半期決算発表では、今期計画の進捗で売上高52パーセント、利益で68パーセントとなりました。
国内新車販売台数及び国内中古車登録台数の推移
こちらは、国内新車販売台数と中古車販売台数の推移です。
販売状況の推移(四半期比較)
こちらは、四半期毎の販売台数の推移です。一番上のグラフは、中古車販売台数です。真ん中のグラフが国産新車ホンダの販売台数です。一番下のグラフは輸入車の販売台数となります。この2Qでは輸入車の落ち込みが顕著となりました。
2025年3月期 第2四半期 決算ハイライト
第2四半期連結累計期間の業績は、新車販売部門で前年度の受注の登録や納車が進んだことに加え、在庫車両の販売が堅調に推移しました。また、中古車販売部門の台当たり単価上昇がありました。営業利益については、中古車販売部門における利益率が予想値を大幅に上回る結果となりました。
また、販売費一般管理費については予想値を上回っていますが、売上総利益の増加額が大きいため、営業利益は前回発表予想値に対して 58.1パーセント増加の 10億4,600万円となりました。
これらの結果、経常利益、親会社株主に帰属する中間純利益が、前回発表の業績予想値を上回る結果となりました。
なお、通期の連結業績予想は、新車販売部門における新車販売価格の上昇による買い控えや、商品の供給状況が完全に回復していないことによる売上高の変動、中古車販売部門における中古車オークション相場の価格変動等の影響が不透明な状況ですので、現時点において通期の見通しの変更はしていません。
セグメント別売上高構成
セグメント別売上高の構成比を円グラフで表しています。昨年の中間期に比べて、新車、中古車、リサイクル部門の割合が増えました。
連結業績推移
連結の業績推移を6年間分比較しています。
自動車販売事業 売上高推移
自動車販売関連事業の4年間の売上推移です。
自動車リサイクル事業 売上高推移
自動車リサイクル事業の4年間の売上推移です。
連結貸借対照表
連結のバランスシートはスライドに記載のとおりです。
連結キャッシュ・フロー計算書
連結のキャッシュ・フロー計算書もスライドに記載のとおりです。
2025年3月期 連結業績予想
2025年3月期の連結業績予想です。既存顧客に対するフォロー活動がグループの強みですので、今後も一定の車両販売の受注は確保できると考えています。また、車検・点検等の修理売上部門においても堅調に推移しています。2025年3月期の連結業績予想としては、この数値を上回っていけるようにと考えています。
営業環境
長期的な営業環境はスライドのとおりです。そのため、以下の6つの取り組みを実践することで企業価値向上に繋げたいと考えています。
ESGの取り組み ①環境への取り組み
マーク・コーポレーションの紹介は割愛します。
ESGの取り組み ②社会貢献への取り組み
社会貢献としては、鈴鹿モータースポーツ友の会が開催する子ども向けイベントに走行車両・展示車両を毎年提供しています。
ESGの取り組み ②社会貢献への取り組み
また、株主総会の後に今年は5年ぶりにマイカーラン走行会を開催でき、多くの株主の方に楽しんでいただけました。
資本コスト・株価についての現状認識
ROEとPBRの10年間の推移となります。
ROEのデュポン分析
ROEを分解してみますと、財務レバレッジがこれまで低下していました。コロナ禍では投資を控えていましたが、いよいよこれから今後の成長分野に投資を再開していきます。
資本コストや株価を意識した経営の実現に向けた対応
投資を再開し、IR活動の強化、投資家との対話の促進を図り、PBRの向上に繋げていきたいと考えています。
株主還元策
配当については、50円配当からの引き上げを行い、配当性向を上げていくことが課題だと認識しています。
株価推移(月足ベース:2021年4月~2024年9月)
直近の株価の推移となります。
以上となります。ご清聴ありがとうございました。