2025年3月期第2四半期決算説明
近藤繁氏:株式会社ココペリ代表取締役CEOの近藤です。本日はお忙しいところ、当社の決算説明会にご参加いただきまして誠にありがとうございます。さっそくですが、2025年3月期第2四半期の決算説明に移ります。
本日の目次はスライドのとおりです。会社概要、事業概要、2025年3月期第2四半期の実績、中期経営計画の進捗状況、2025年3月期の業績予想、そして補足資料という構成になっています。
Mission
会社概要です。我々は「企業価値の中に、未来を見つける。」というミッションのもと、事業を展開しています。そして「金融機関と共に、日本全国の企業が織りなす可能性に伴走します。」と掲げ、事業のさまざまな機能開発や展開を行っています。
会社概要
現在の従業員数は、グループ会社を含めて134名です。主な事業内容はビジネスプラットフォーム事業で、ビジネスプラットフォームのBig Advance事業と、DX Solutions事業という2つのセグメントを展開しています。
サービス概要
サービス概要です。「Big Advance」は、中小企業の成長と地方創生を支援するBtoBのSaaSのビジネスモデルになっています。
DX Solutions事業では、ITサポートサービスとして「FLOW」やファイル送受信・共有サービスなどを手がけています。こちらはすでに開示していますが、「FLOW」は10月末に会社分割を完了していますので、今後は業績から外れることになります。
また、補助金活用のためのコンサルティングサービスも展開しています。
中小企業向けビジネスエコシステムの構築
我々は、中小企業向けのビジネスエコシステムを構築していくという目線を持っています。中小企業にはさまざまな経営課題がありますので、「Big Advance」を中心に、グループ会社を含めてその課題を解決し、エコシステムを構築していくことを目指しています。
持続可能な開発目標(SDGs)
SDGsについては、8番の「働きがいも経済成長も」、9番の「産業と技術革新の基盤をつくろう」、17番の「パートナーシップで目標を達成しよう」に注力しています。
背景:中小企業の現状と課題(1)
「Big Advance」を中心に、事業概要についてご説明します。まず背景として、我々は中小企業の成長支援をうたっていますが、中小企業の大きな課題の1つに労働生産性の低さがあると認識しています。
スライドのグラフは、大企業と中小企業の労働生産性を比較したものです。大企業と比べて2倍超の格差があるため、中小企業の労働生産性をいかに上げていくかが、今後の日本経済にとって非常に大きな問題だと捉えています。
そこで我々は、テクノロジーを活用することによって、中小企業の労働生産性の改善に貢献していきたいと考えています。
背景:中小企業の現状と課題(2)
日本の労働人口の約70パーセントが中小企業で働いているため、その労働生産性を10パーセント改善するだけでも、年間で16兆円の経済効果があると試算できます。そのため、我々は微力ながら、ここに全力で貢献していきたいと考えています。
背景:地域金融機関の現状と課題(1)
一方で、我々とパートナーシップを結んでいる金融機関について、地域金融機関は各地域の非常に大事なインフラ的存在です。現在、日本国内には地方銀行、信用金庫、信用組合を合わせて約500の金融機関があり、中小企業向けの貸出残高も308兆円と、地域を活性化していくために中心的な役割を担っていると捉えています。
背景:地域金融機関の現状と課題(2)
ようやくマイナス金利から金利のある世界に少しずつ変わってきて、地域金融機関も収益性が上がってくる状況にはいますが、依然として中小企業の資金需要はまだまだ低迷しています。そのため、金融機関が取引先企業の本業を支援することによって、企業の資金需要を作っていくことが非常に大事です。
また、金融機関自身もDXで業務を効率化していくことが非常に大きな課題になっています。我々は金融機関とのネットワークがありますので、「Big Advance」のみならず、金融機関のDXにも貢献できるようなサービスの提供も開始しています。
「Big Advance」の概要
「Big Advance」の概要です。こちらはBtoBのSaaSモデルとなっており、中小企業の方が会員になっていただくと、さまざまな機能が使い放題になります。基本機能だけでも多く、ビジネスマッチングや補助金・助成金の検索、ホームページの作成、福利厚生のクーポンなど、さまざまな機能が使えます。
期待値が一番高いのはビジネスマッチング機能で、多くの中小企業の販路拡大や仕入れ先の発掘に使っていただいています。
「Big Advance」の仕組み
「Big Advance」の仕組みとしては、我々が中小企業に直接提供しているわけではありません。金融機関とパートナーシップを組み、我々はいったん金融機関に「Big Advance」のシステムを納めて、それを金融機関から企業に提供しています。
また、地域・金融機関の枠を超えて、企業同士がビジネスマッチングできるところが「Big Advance」の大きな特徴です。
多くのユーザー接点を保有するプラットフォーム(1)
「Big Advance」のアカウントは3種類あります。実は企業の経営者だけでなく、例えば営業や経理担当といった従業員も使えるアカウントがあるため、多くの役割の方と「Big Advance」によってデジタルでつながっているところが大きな特徴です。
多くのユーザー接点を保有するプラットフォーム(2)
ユーザー数はすでに約22万アカウントとなっています。我々は今期の重点施策として「ビジネスユーザーアカウントの活用促進」を掲げており、経営者ではなく、例えば営業の方がが「Big Advance」を使って販路を拡大したり、経理担当の方が「Big Advance」を使って請求書を発行したりすることを推し進めています。
おかげさまで、ビジネスユーザー数も順調に増加している状況です。
中小企業のDXを支援
中小企業のDX支援という観点では、DXを攻めと守りで分けています。売上アップに資するようなものを攻めのDX、業務の効率化が進むようなものを守りのDXと捉えています。
「Big Advance」にはどちらの側面もありまして、ビジネスマッチングやホームページ作成は攻めのDXですし、請求書発行や勤怠管理は守りのDXと言えると思います。「Big Advance」を使えば、攻守どちらのDXも促進することができる仕組みになっており、それを圧倒的な機能と価格競争力で提供しています。
生成AIを活用した「Big Advance」の可能性
昨今は生成AIの話題もよく上がりますが、我々は生成AIの導入にいち早く取り組んでいます。生成AIは「Big Advance」と非常に相性が良いと我々は捉えています。
例えば、「Big Advance」でホームページを作る時に、キャッチコピーを生成AIが自動生成したり、ビジネスマッチングをする時に、商談のニーズを生成AIが自動作成したりしています。また、「御社にはこのような企業はどうですか?」というレコメンド機能を搭載したAIもすでに実装しています。
「Big Advance」にはさまざまな企業のデータが蓄積されていますので、そのデータと生成AIを活用することによって、顧客満足度が向上するような取り組みが数多く実現できます。引き続き、生成AIをうまく活用しながら、「Big Advance」の価値向上に努めていきたいと考えています。
Big Advanceの導入の効果① ~ビジネスマッチング~
「Big Advance」の導入効果についてです。今期は、ビジネスマッチング機能へ注力しています。
スライドのグラフは四半期ごとの商談依頼件数で、第2四半期は8,000件を超える商談依頼を実現しています。商談依頼件数が下がってきた時は、入力項目を増やしたり期限を設定したりすることで、商談の質を上げることに注力していました。これにより質もある程度向上したため、今期からは量を増やしていこうと、さまざまなことに取り組んでいます。
プロダクトとしてはニーズの検索のほか、閲覧部分では商談申込のUI/UXを改善したり、「Big Advance」でオンライン商談会を開催したり、AIを活用することでマッチングに呼応してくれる企業を紹介したりしました。
これらの取り組みによって商談依頼がかなり活性化していますので、今期はビジネスマッチング機能を引き続き重点項目とし、さらに向上させていきたいと考えています。
Big Advanceの導入の効果② ~ホームページ作成~
ホームページの作成機能もかなり使っていただいています。約1万5,000社の企業が「Big Advance」を使い、ホームページを作ってくださいました。ホームページを作ったことにより、さまざまな問い合わせが商売につながったり、「3名採用できた」などと喜んでいただけたりしています。
企業のDXの一歩目としてホームページを作るのは非常によいことだと思いますので、引き続き、多くの企業にホームページ作成機能を届けていきたいと考えています。
ちゃんと請求書(請求書電子化サービス)の導入状況
請求書発行システム「ちゃんと請求書」についてです。「Big Advance」に追加機能として導入していますが、順調に利用企業は増え、2025年3月期第2四半期時点での請求書発行累計金額は約150億円となりました。さらにご活用いただけるよう進めていきたいと考えています。
グループ全体のARPAの推移
成長戦略ではARPAの拡大戦略もうたっていますが、ファイル共有サービスがグループインしたことで新たなサービスとして追加したことにより、ココペリグループ全体でもARPAが非常に大きく増加しています。
結果として第2四半期のARPAは19,992円となり、YoYで10.7パーセント増加しました。
「Big Advance」におけるARPAの推移
「Big Advance」のみのARPAについては、「ちゃんと請求書」「ちゃんと勤怠」でプラスのオプションフィーをいただくかたちとなった結果、YoYで0.4パーセント増加しました。拡大余地がまだまだありますので、請求書機能や勤怠機能を企業にしっかりと届けていきたいと考えています。
2025年3月期第2四半期決算ハイライト
2025年3月期第2四半期の実績についてご説明します。まずはハイライトです。
売上高は前年同期比プラス13.3パーセントの10億5,200万円、EBITDAは前年同期比プラス129.1パーセントの1億7,200万円となりました。営業利益は7,700万円と、前期がほぼゼロだったことからプラス7,700万円で着地しています。
「Big Advance」の重要KPIとして、導入金融機関数は79社、会員企業数は6万2,375社、総ユーザー数は22万5,020ユーザー、平均チャーンレートは1.48パーセントとなりました。
2025年3月期第2四半期 損益計算書
損益計算書です。売上高は、「Big Advance」に加えてDX Solutions事業も順調に推移したことにより、前年同期比プラス13.3パーセントと増収で着地することができました。
利益については、外注費削減等によって売上総利益率が2.7ポイント改善し、EBITDAが1億7,200万円、営業利益が7,700万円と前期より大幅に増益しています。
EBITDAの増減要因
EBITDAの増減要因です。売上高の増加と外注費削減等がかなり大きく寄与しています。その分、現在はエンジニアを含めて積極的に採用を進めていますので、人件費の増加によりマイナス9,900万になっている一方、最終的なEBITDAは9,700万円増加しています。
エンジニアを中心に採用を新たに行ったことにより、新機能や新サービスの開発力強化も実現できていますので、投資もしっかりと行いながら利益率も改善している状況です。
四半期売上高の推移
四半期売上高の推移です。Big Advance事業の売上高はほぼ横ばい、DX Solutions事業の売上高は補助金コンサル売上にて採択発表の補助金がなかったことから、第1四半期比で減少しています。ストック売上の比率は91パーセントで、引き続き安定的に高くなっています。
四半期営業損益・EBITDAの推移
四半期営業利益とEBITDAの推移です。こちらも外注費等の削減がうまくいき、第2四半期累計のEBITDAは前年同期比プラス129.1パーセントとなりました。利益率はかなり改善してきているといえます。
四半期費用構成の推移
四半期費用構成の推移です。大きな変化はないですが、第1四半期には補助金の採択発表があり、補助金コンサルで大きく売上や変動費が立ちました。第2四半期にはそれらがなかったため、変動費が大きく減少しています。そのほか、特段大きな要因はありません。
Big Advance会員企業数の四半期推移
「Big Advance」の会員企業数です。残念ながら、第1四半期比では1,189社減の6万2,375社となりました。
しかし、減少数には落ち着きが見られ始めていますので、プロダクト面などでさまざまな取り組み・施策を講じ、第3四半期以降でもう一度上昇傾向に持っていけるように事業を推進していきたいと思っています。
全国に広がる会員企業ネットワーク
会員企業ネットワークについてです。「Big Advance」の大きな特徴・強みの1つは、会員企業が関東だけに集中しているわけではなく、日本全国に広く分布していることです。
加えて、会員企業の業種構成も1業種に偏らず、建設業、製造業、卸小売業がトップ3と、日本の中小企業の業種分布に近い構成になっています。このように、多くの業種の方に幅広く使っていただいている状況です。
Big Advance導入金融機関の推移
導入金融機関の推移です。第1四半期から1社減少し、79社となりました。導入が内定している金融機関も1社ありまして、やはり約80の金融機関ネットワークは非常に大きなものだと考えています。
今後は、「Big Advance」以外でも金融機関のさまざまなDXに貢献できるよう、ファイル共有サービス等の展開を開始しています。この強みを活かし、グループ全体の売上を伸ばしていきたいと考えています。
迅速な機能改善によるユーザーの安定化
会員企業の年間平均チャーンレートについてです。年間平均は1.48パーセント、第2四半期は1.36パーセントと、こちらも1パーセント台を維持しています。より下げられるよう、プロダクトの改善やカスタマーサクセスの提供などのさまざまな取り組みを行っていきたいと考えています。
Big Advance導入金融機関を対象に「Big Advance カンファレンス」を開催
第2四半期のトピックスとして、「Big Advance カンファレンス」を開催しました。「Big Advance」に加入している全国の地域金融機関に集まっていただき、さまざまな事例を共有する交流の場を年に1回設けています。
今年も9月に開催し、非常に盛り上がりを見せました。来年も開催したいと思います。さまざまな交流ができると金融機関からも喜びの声を多くいただいていますので、引き続きこのような場を作っていきたいと考えています。
金融機関にて社内の問い合わせ業務に対する専門性AI FAQ(SAF)初導入決定
先ほど「Big Advance」でも生成AIを活用しているとお話ししましたが、実は今年、生成AI自体を金融機関向けのサービスとするべくPoCを実施しました。
具体的には、金融機関のマニュアルや規約を学習させたチャットボットを作り、金融機関の職員が質問すると、学習に基づいて回答してくれるAIとなります。我々は「SAF」と呼んでいます。
こちらの実証実験ではかなり効果があり、実証実験を行った金融機関で2025年1月に正式導入することが決まりました。このAIを使ったサービスも、これから金融機関向けに展開していきたいと考えています。
タイ国における戦略的業務提携を締結
「BIG ADVANCE GLOBAL」についてです。今は日本全国につなげている「Big Advance」のネットワークですが、海外にもつなげていく取り組みを今年6月に発表しました。
今はASEANを中心にさまざまなところで提案活動を行っており、タイの財閥グループと戦略的業務提携を締結しています。こちらの会社と一緒に、タイの金融機関へ提案活動等をしている状況です。こちらも早く良いニュースが届けられるようにしていきたいと考えています。
地域金融機関のDXをサポートするサービス展開を開始
ファイル共有サービスについてです。昨年11月にグループインしたキー・ポイント社が開発した「WebFile」と「GrpMail」というサービスは、これまでは多くの大手企業に提供していました。グループジョインを契機に、今は金融機関向けにサービスを展開しようとしています。
第3四半期以降に地域金融機関へのサービス展開開始ということで、すでに我々とお付き合いのある金融機関へご紹介しています。金融機関のDX推進の観点からも非常に良いプロダクトですので、しっかりと広めていきたいと考えています。
2025年3月期以降の「成長戦略ロードマップ」
中期経営計画の進捗状況についてご説明します。我々は3つの戦略を持っています。1つ目が「ユーザー数拡大戦略」、2つ目が「ARPA拡大戦略」、3つ目が「DX Solutions戦略」です。それぞれ項目を分けて、一つひとつ推進しています。
「ユーザー数拡大戦略」については、「Big Advance」プロダクトのUI/UX改善等をしながら、カスタマーサクセスの一環として、昨年から企業のサクセスを目的としたチームを作っています。さまざまな企業にサクセスを届けることで、1金融機関あたりの会員企業数を増やしていければと思います。
機能拡充と新サービス開発に関しては、スライドには2026年3月期の「新サービスリリースによるユーザー数の拡大」とありますが、これはすでに発表した「BIG ADVANCE GLOBAL」のことです。
「BIG ADVANCE GLOBAL」は日本企業が海外企業とつながり、輸出や海外展開が実現できるプラットフォームになります。新たなユーザーニーズも取り込めると思っており、この新サービスによるユーザー数拡大も考えています。
「ARPA拡大戦略」については、「ちゃんとシリーズ」の拡販に力を入れています。
「DX Solutions戦略」については、ファイル共有サービスの金融機関への展開や、補助金サービスのメニュー拡大に取り組みます。生成AIに関しては実証実験を行っていましたが、今は本格導入まで決まったため、今後はAIや金融機関の企業向け法人ポータルサイトの開発等、新たな展開をしていきたいと考えています。
新サービスの開始:Big Advance グローバル展開
「BIG ADVANCE GLOBAL」についてもう一度ご説明します。こちらは今まさに開発しており、2025年4月にサービス展開予定です。
「地域発世界」というミッションのもと、地域から直接世界へ行けるプラットフォームを作り、中小企業の海外展開を支援することで日本経済を盛り上げていきたいと考えています。
BIG ADVANCE GLOBALの主な機能
「BIG ADVANCE GLOBAL」の特徴です。日本の「Big Advance」にはさまざまな機能がありますが、「BIG ADVANCE GLOBAL」はこのうちのビジネスマッチング機能に特化し、開発しているところです。中小企業が直接貿易できる選択肢の1つになればと考えています。
スライドには、特徴を4つ挙げています。1つ目は「安心の会員企業ネットワークを構築」です。こちらは、日本の「Big Advance」の特徴でもあります。
金融機関のネットワークとして非常に信頼された企業同士がつながっていることは大きな特徴であるため、そちらを踏襲して海外の金融機関に「BIG ADVANCE GLOBAL」の提案をしています。それによって海外の金融機関が会員企業となり、しっかりとした企業同士が安心してつながれるネットワークになると思います。
2つ目は「マッチング機会をAIが創出」です。こちらは日本でも一部開始していますが、企業の情報に応じて、マッチングのレコメンド先をAIが自動抽出して提示するというものです。
3つ目は「自動翻訳による言語の壁を克服」です。やはり言語の壁は非常に大きいため、生成AIを活用した自動翻訳を開発中です。
タイを例にすると、「BIG ADVANCE GLOBAL」上でこちらが日本語でチャットを打つと、タイ側ではタイ語で表示されます。お互いが自国言語でチャットができたり、ビデオ通話もリアルタイムで翻訳された言葉がテキストで表示されたりする機能を開発しています。
4つ目は「貿易実務を安心サポート」です。提携先を見つけて、そこから貿易実務をいろいろな企業に依頼でき、安心サポートも受けられるという世界観を実現していきたいと考えています。
BIG ADVANCE GLOBALの今後の展開
「BIG ADVANCE GLOBAL」は来年4月にリリースし、そこからマッチングを実現していきながら、まずは日本とタイやフィリピンなどをつなげます。その後、ASEANにどんどん展開していければと思っています。
それにより、例えばタイとフィリピンあるいはタイとインドネシアがつながるなど、N対Nのネットワークを作ることが可能になるため、ASEANに広く展開できます。
そして、世界各国へ展開していくことで、このマッチングプラットフォームが日本発のデファクトスタンダードとなることを目指しています。大きな目標ではありますが、必ずやり遂げたいと考えています。
補助金活用コンサルティングサービス
補助金活用コンサルティングサービスについてです。もともとは「ものづくり補助金」や「事業再構築補助金」を取り扱っていましたが、最近は「大規模成長投資補助金」や「省エネ補助金」等のラインナップも拡充しています。
ファイル送受信・共有サービス:サービス概要
先ほどお話しした、ファイル共有サービスの「WebFile」と「GrpMail」についてです。こちらも金融機関向けの展開を新たに開始しています。
ファイル送受信・共有サービス:地域金融機関の課題(1)
金融機関へ展開する中での活用事例をいくつかご紹介します。
1つはPPAP対策です。ファイルを圧縮して暗号化した後にパスワードをつけて送ることがありますが、金融庁はこれを「セキュリティ上あまり良くない」と言っています。こちらに対して、「WebFile」を使うとPPAP対策ができます。
また「WebFile」では、ファイル送信以外に一括収集もできるため、金融機関からは「定期的に取っているアンケートの収集などにも使えそう」というお話もいただいています。
ファイル送受信・共有サービス:地域金融機関の課題(2)
「GrpMail」の活用事例です。金融機関によっては1つのメールアドレスを複数人でログインし、部署で1つのメールアドレスを使用しているところもあります。そのため、誰が編集したか、もしくはしなかったかという履歴を追うことが難しくなっています。
「GrpMail」では、いつ誰が担当で返信したかなどがわかります。こちらも提案すると非常に喜ばれるプロダクトのため、積極的に金融機関へ提供していきたいと考えています。
2025年3月期通期業績予想
業績予想についてです。今期の通期予想は、売上高20億円、EBITDA2億7,800万円、営業利益7,800万円、親会社株主に帰属する当期純利益3,000万円と出しています。進捗率は非常に順調に推移しており、売上高は52.6パーセント、EBITDAは62パーセント、営業利益率は99.8パーセントとほぼ達成している状況です。
現在は、開発中の「BIG ADVANCE GLOBAL」等へ大型投資を行っているため、今のところ通期予想に変更はありません。まずはしっかりと予想を達成することを目指し、大型投資と利益のバランスを十分にとりながら、今期を進めていきます。
来期以降にまた爆発的に伸びていけるような仕組みを、第3四半期と第4四半期でしっかりと行いたいと考えています。
2025年3月期事業方針(期初計画)
事業方針としては、期初計画を具体的にどんどん進めています。
ビジネスマッチングプラットフォームの市場規模
ビジネスマッチングプラットフォーム自体の市場規模についてです。スライドの数字はデロイト トーマツ ミック経済研究所が出しているものですが、拡大が非常に見込まれる市場です。我々は先駆者だと思っているため、ビジネスマッチングを中心として、さらに「Big Advance」を広めていきたいと考えています。
私からのご説明は以上です。ご清聴ありがとうございました。