トップメッセージ

トップメッセージは次のとおりです。

インバウンドゴルファーの獲得強化

新型コロナウイルスの感染拡大が終息し、ホテル運営事業は完全復活を遂げました。2024年3月の訪日旅行者数は308万1,600人と単月で過去最高を更新し、初めて300万人を突破しています。

政府は2030年までに訪日旅行者数を6,000万人にする目標を掲げており、当社は「ホテル運営事業」はもちろんのこと、インバウンド集客を強化しながら「ゴルフ運営事業」においても事業を拡大します。

コロナ禍においてゴルフは密にならないスポーツとして人気を集め、20代から30代の若者にも大いに受け入れられました。同時に「ゴルフは75歳で引退」という通説がありましたが、近年では80代でゴルフを楽しむ人が86万人にもおよぶことが2022年の調査でわかりました。

現在、ゴルファーのボリュームゾーンは60代から70代のため、ゴルフを楽しむ年齢が上がることにより今後のゴルフビジネスは順調な成長が期待できます。

また、インバウンドゴルファーの獲得強化を図るため、「フェアウェイフロントヴィラ」の拡大や「ゴルフ&ステイプラン」の拡充を強化し、日本のゴルフ場の魅力を広めていきたいと考えています。

さらに、前年度末から新たに運営を開始した4コースに加え、2023年9月から運営を開始した「入間カントリー倶楽部」が順調に稼働し、業績の向上に寄与しました。今後も戦略的なM&Aにより新規運営施設の開拓を強化します。

「ツーリストホテル」化の推進と多様化する宿泊ニーズに対応

ホテル運営事業は、「リソルホテルズ」ブランドを全国20ヶ所で展開していますが、女性・旅行客・中長期滞在をターゲットとした「ツーリストホテル」を目指し、新たなコンセプトとして「物語のあるホテル」を掲げました。

「Design」のそれぞれの土地に根差した文化や芸術をデザインに昇華に加え、「Concierge」の体験価値の提供、「Eatwell Breakfast」の管理栄養士監修の健康的でおいしい朝食、「Relaxation」のホテル本来の目的であるくつろぎを提供を新たな強みとしたブランディングを図り、サービスや品質の向上に取り組んでいます。

別荘のシェア利用事業のリソルステイ事業は、「暮らすように泊まる。」をコンセプトに、1泊からのデイリーステイはもちろんのこと、5泊からのウイークリーステイ、30日からのマンスリーステイなど利用される方の目的に合わせて自由に選ぶことができます。最近はインバウンドのお客さまによるご利用が増えており、事業の伸びにつながっています。

グループのランドマーク施設である「リソルの森」では、「ゴルフ&ステイ」プランのインバウンド利用が好調です。さらに最近、社員のリスキリングや、チームビルディング等を目的とした企業研修の利用が大幅に増えています。

この秋には、プライベート温泉とドッグランが全棟に完備されたペットヴィラ「Dear Wan Spa Garden」が開業する予定です。

独自の強みで福利厚生業界モデルの変革を目指して体制強化を図ったことにより成果が出てきたのが、福利厚生事業です。

一般的な福利厚生のビジネスモデルと異なる、利用実績に応じて補助金を精算・返金する透明性の高い料金体系補助金精算型のビジネスモデルをはじめ、プラスユアチョイスや直営施設などの独自の強みを武器にしながら、メニューの拡充や新たなシステムの導入などで工夫を重ねてきました。

特に、日本旅行に加えてJTBの商品も提供することで、福利厚生事業ではトップクラスの宿泊メニューを揃えました。2024年10月からは、商品の検索システムを一新し、今までに比べて利用したい商品の検索がしやすくなります。

東証プライム市場上場維持について

2024年2月に当社は株式の流動性のさらなる向上を図ることで、安定的かつ長期的に東証プライム市場の上場維持基準を満たすことを目的に株式売出しを行いました。

東証プライム市場の上場維持基準である流通株式時価総額100億円に対し、当社は2023年3月末時点で98億6,000万円と求められる基準に近づく一方、経過措置終了後においては各基準を安定的に維持することが必須となることから、上場維持基準の適合に向けた取り組みとして本件売り出しを実施することとしました。

これにより2024年3月時点での流通株式時価総額は150億円超になり、東京証券取引所の審査の結果、東証プライム市場の上場維持基準に適合した旨の通知を受け取りました。

当社の事業において、東証プライム市場上場は重要な意味を持ちます。現在、レジャー関連企業で東証プライム市場に上場している企業数は当社を含め数社に過ぎず、福利厚生事業においても取引先様の多くが上場企業であることを考えると、東証プライム市場上場は信頼感を高める上で大切です。

また、2024年3月期において期末配当を通年の50円から80円に増配しました。今後も、業績向上を図り、配当金額の向上及び継続や安定的な配当、利用施設の拡大など優待施策の充実に努めます。

3つの「やさしい」の実践

サステナビリティ経営の根幹として掲げている長期方針「人にやさしい」「社会にやさしい」「地球にやさしい」の3つの「やさしい」のもと、気候変動を含む環境や人的資本・多様性などの社会課題を経営上の重要事項として捉え、持続的な社会の実現への貢献と中長期的な企業価値の向上を目指しています。

一例として、グループゴルフ場においてソーラーカーポート事業を展開し「地球にやさしい」企業グループを実践しています。

また、人材育成戦略として、女性社員の管理職登用、若手社員の希望職種への配置など、働き甲斐によるモチベーションを高めることで、お客さまのスマイルづくりへとつなげる社内環境整備に取り組んでいます。

当社子会社の社長の多くが40代と若く、積極的な経営を展開しています。これからの成長に是非、ご期待ください。

リソルグループの使命

経営理念です。当社グループはコーポレートスローガン「あなたのオフを、もっとスマイルに。」を価値基準とし、事業を通じて「いきがい・絆・健康・くつろぎ」を提供し、たくさんのスマイルづくりに努めています。

会社概要

会社概要は、スライド記載のとおりです。

リソルのあゆみ

これまでの当社のあゆみは、スライド記載のとおりです。

リソルグループの事業

当社グループは、「施設運営」と「再生ビジネス」を両軸に、ホテル運営事業、ゴルフ運営事業、リソルの森(CCRC)事業、福利厚生事業、再生エネルギー事業、投資再生事業の6つの事業で多角的に展開しています。

価値創造モデル

リソルグループは、「施設運営」と「再生ビジネス」の両軸で多角的に事業を展開しています。

ホテル運営事業・ゴルフ運営事業・リソルの森事業・福利厚生事業・再生エネルギー事業・投資再生事業の6事業において事業間シナジーを発揮しながら新たな事業や商品開発に取り組み、グループ事業の持続可能性を高めます。

サステナビリティ経営の根幹として、長期方針「人にやさしい」「社会にやさしい」「地球にやさしい」の3つの「やさしい」を掲げ、ESG経営の基盤強化とイノベーションにより企業価値向上を図り、事業を通じて社会的価値・経済的価値の最大化に取り組みます。同時に、環境の変化や多様化するニーズに対応しながら事業の成長と拡大を継続的に図ります。

2023年度 通期決算概要(連結)

前年に比べ、運営事業の収益が大幅に改善し投資再生事業の売上高や利益の縮小をカバーし、売上高17パーセント増、営業利益555パーセント増、経常利益936パーセント増、当期純利益95パーセント増で増収増益でした。

ホテルは計画を上回り大幅な回復を見せ、前年に比べ営業利益は24億円増加しました。

ゴルフは前年取得した東急4ゴルフ場が好調に推移し、前年に比べ営業利益は4億円増加しました。

通期決算概要および各種指標の状況については、スライドに記載のとおりです。

連結業績推移

連結業績推移については、スライド記載のとおりです。

2023年度における我が国の経済は、新型コロナウイルス感染症の法的位置づけが5類に変更され、経済社会活動の正常化が進みました。

一方で、資源価格等の上昇、中国経済や、中東地域をめぐる情勢など、国内外経済の不確実性に影響されながらも、漸進的な回復が見られました。

当社グループを取り巻く環境においては、インバウンドマーケットの拡大が続くほか、国内旅行需要の好調、企業の人的資本投資拡大による研修需要の増加、健康意識の高まりによるスポーツ活動の広がりなど堅調な状況が続いています。

さらに、日本政府が観光先進国として掲げる「2030年にインバウンドを6,000万人」とする目標や、若年層や女性のゴルフ参加に加え、ゴルフプレーヤーの最大ボリュームゾーンである60代から70代の旺盛な需要、80代のプレー機会が伸びるなど、ホテルやゴルフ場にとって追い風の傾向が続いています。

このような経営環境のもと、施設の拡大やインバウンド需要・国内旅行獲得に向けたマーケティング施策、ワンランク上のサービス提供、上質化などで既存事業の成長を図りました。

また、ゴルフコースに隣接した眺望抜群のヴィラでプライベート空間と開放感が同時に楽しめるフェアウェイフロントヴィラ事業、「滞在型貸別荘」を提案するリソルステイ事業、リソルの森内で新設準備を進めているペットヴィラ事業など、新規事業の活動を加速させました。

同時に、グループの価値基準「あなたのオフを、もっとスマイルに。」と長期方針3つの「やさしい」(人にやさしい・社会にやさしい・地球にやさしい)の実践を徹底し、各事業においてサービス体制を強化してお客さまの満足度向上を図りました。

以上の結果、運営事業の収益が大幅に改善し、売上高は257億1,700万円で前期比16.6パーセント増、営業利益は21億2,200万円で前期比554.8パーセント増、経常利益は19億4,700万円で前期比936.4パーセント増、親会社株主に帰属する当期純利益は14億1,100万円で前期比95.3パーセント増となりました。

事業セグメント

事業セグメント別の売上高比率は、スライド記載のとおりです。

セグメント別利益推移

セグメント別利益は、スライド記載のとおりです。

通期決算B/S

通期決算B/Sは、スライド記載のとおりです。

リソルグループが目指す方向

続いて、リソルグループが目指す方向と各事業においての取り組みについてご説明します。

当社グループは、政府の2030年目標「インバウンド6,000万人」や、若年層や女性のゴルフ参加に加え、ゴルフプレーヤーの最大ボリュームゾーンである60代から70代の旺盛な需要、80代のプレー機会が伸びるなどを追い風に、ホテル・ゴルフ運営事業を展開し事業を拡大します。

ホテル運営事業

ホテル運営事業部門における売上高は123億4,900万円で前期比64.2パーセント増、経常利益は12億3,500万円で前期は経常損失11億5,200万円となりました。

「リソルホテルズ」ブランドのツーリストホテル化を推進

「物語のあるホテル」をコンセプトとしたリソルホテルズブランドについて、女性・旅行客・中長期滞在をターゲットとしたツーリストホテルへの転換を進めました。

「Design」それぞれの土地に根差した文化や芸術をデザインに昇華に加え、「Concierge」体験価値の提供、「Eatwell Breakfast」管理栄養士監修の健康的でおいしい朝食、「Relaxation」ホテル本来の目的であるくつろぎを提供を新たな強みとしたブランディングを図り、サービスや品質の向上に取り組みました。

ホテル運営事業における事業環境

好調なインバウンド集客を背景にツーリストホテルへの転換を加速しました。

新規事業 リソルステイ(滞在型貸別荘)事業

新規事業のリソルステイ事業では、「暮らすように泊まる。」をコンセプトとした貸別荘「スイートヴィラ」の新規開業に注力したことで、施設数は70施設に拡大しました。

新たな別荘需要創出を目指し、利用ニーズに応じて選べるデイリー・ウイークリー・マンスリーの3つの滞在パターンを推進した結果、中長期利用やインバウンド利用が増加し、宿泊数は順調に推移しました。

ゴルフ運営事業

ゴルフ運営事業部門における売上高は80億8,400万円で前期比32.7パーセント増、経常利益は10億7,000万円で前期比56.1パーセント増となりました。

ゴルフ運営事業

ゴルフ運営事業では、コースコンディションの上質化、接客サービス向上、施設の更新、口コミ評価の向上など、他社との差別化を図る施策を強化したことで客単価の向上につながりました。

また、前年度末より新たに運営開始した4コースや2023年9月から運営を開始した「入間カントリー倶楽部」が順調に稼働し、さらに「関西カントリークラブ」「三木よかわカントリークラブ」の会員権販売が好調となったことで、業績は順調に推移しました。

フェアウェイフロントヴィラ

新規事業であるフェアウェイフロントヴィラ事業は、「スパ&ゴルフリゾート久慈」「瀬戸内ゴルフリゾート」に続く、新たなヴィラ開発を「大熱海国際ゴルフクラブ」において計画し、中長期を見据えたインバウンドゴルファーにも対応できる高級ゴルフリゾートとしての開発準備を進めています。

リソルの森(CCRC)事業

リソルの森(CCRC)事業部門における売上高は36億5,800万円で前期比4.8パーセント増、経常利益は2億4,300万円で前期比31.0パーセント増となりました。

リソルの森 (CCRC) 事業

リソルの森(CCRC)事業では、グループのランドマーク施設である体験型リゾート「Sport &Do Resort リソルの森」の運営とエリア内の不動産販売の両輪で事業を展開しました。

ゴルフ部門(真名カントリークラブ)では、リゾートエリアに滞在しながらゴルフを楽しむ「ゴルフ&ステイプラン」の利用において海外からの旅行者が増加し、大きく伸長しました。

ゲーリー・プレーヤーコースでは2023年12月より開始したランチブッフェが好評となり、来場者増へとつながりました。

リゾート部門では企業研修やスポーツチームなどの団体利用が大幅に増加したことで、料飲実績、会議室の利用、チームビルディングプログラムの利用が順調に推移しました。特に企業研修において、コミュニケーションとプライベートを両立できる宿泊施設「ハイブリッドコテージ」が好評となりました。

リソルの森 (CCRC) 事業

不動産部門ではエリア内の土地やマンションの販売が順調に推移しました。また、新規事業として新たなペットヴィラ「Dear Wan Spa Garden」(全10棟、2024年秋開業予定)の開発準備を順調に進めています。

福利厚生事業

福利厚生事業部門における売上高は9億300万円で前期比3.3パーセント増、経常利益は4,500万円で前期比1,423.5パーセント増となりました。

福利厚生事業

福利厚生事業では人材需給逼迫による採用や定着策の強化が求められる中、さらなる人財の活用に向け健康経営、ダイバーシティ経営、人的資本経営を後押しすべく、福利厚生制度の見直し提案と時流に即した商品造成に注力しました。

また、会員の利便性向上策として2024年1月には国内最大手のJTBが提供する宿泊サイトと連携したことで提携宿泊施設が飛躍的に増加しました。

同時に、競合他社との差別化で利用実績に応じて補助金を精算・返金する透明性の高い料金体系の「精算ビジネスモデル」、提携外の施設も利用可能なカスタマイズ性の高い「プラスユアチョイス」、ホテル・ゴルフ場等の優待価格、出張・企業研修の限定プランを提供する「直営施設」を武器に新規顧客開拓に注力したことで、新規受注が大幅に増加しました。

再生エネルギー事業

再生エネルギー事業部門における売上高は9,700万円で前期比22.7パーセント減、経常利益は100万円で前期比96.5パーセント減となりました。

再生エネルギー事業

再生エネルギー事業では、売電事業および太陽光設備用地の賃貸事業、施設管理受託事業を展開しています。

売電事業については、リソルの森の施設内において1.5MWの太陽光設備を運営し、年間約140万KWの売電を行いました。

また、太陽光設備用地の賃貸事業、施設管理受託事業においては、福島県石川町のメガソーラー設備用地の賃貸事業と同施設を含めた2ヶ所のメガソーラー施設の管理受託業務を推進しました。

今後はこれまで培った知見を活かし、新たにゴルフ場を中心とした地産地消型を展開し、「地球にやさしい」企業グループを実践します。

投資再生事業

投資再生事業部門における売上高は6億2,400万円で前期比84.2パーセント減、経常利益は4,000万円で前期比96.8パーセント減となりました。

投資再生事業

投資再生事業では、旧ゴルフ場を用途変更し、販売用不動産としていた当該太陽光発電用地を売却しました。また、新規に1つのゴルフ場を取得し、運営施設のバリューアップを図ります。

さらに、ヴィラ建設によるリゾート型再生、既存ゴルフ場の一部を含めたゴルフ場の再生可能エネルギー用地への転用、海外へのホテル及びゴルフ事業の展開等、今後も新規事業構築を推進します。

株主還元 配当

当期の期末配当は、1株当たり80円に決定しました。また、2025年3月期の配当予想としましては、当期比10円増配し1株当たり90円としています。

株主還元 株主優待

株主優待として、リソルグループの運営施設で利用可能な商品券「RESOLファミリー商品券」をご提供します。対象施設などの詳細については当社の公式ウェブサイトをご確認ください。

2025年3月期業績見通し

2025年3月期の連結業績予想は、売上高は270億円、営業利益は22億円、経常利益は20億円、親会社株主に帰属する当期純利益は15億円を見込んでいます。

全国に広がるリソルグループの運営施設

リソルホテルズブランド20施設のほか、多彩な宿泊施設を展開しています。

全国に広がるリソルグループの運営施設

別荘シェア利用事業リソルステイではスイートヴィラシリーズを展開しています。

全国に広がるリソルグループの運営施設

ゴルフ場は直営16コース、運営提携の2コース、あわせて全国に18コースを展開しています。

説明は以上です。ご覧いただきありがとうございました。