決算概要>ハイライト
司会(AIナレーション):それでは、アウンコンサルティング株式会社の2024年5月期第2四半期決算説明会を開催します。本日は、代表取締役CEOの信太と上席執行役員CSOの高橋が出席しています。
2024年5月期第2四半期の決算のハイライトです。売上高は2億1,900万円、売上総利益は1億4,600万円、営業利益はマイナス4,400万円、親会社株主に帰属する当期純利益はマイナス1,600万円となりました。
決算概要>損益計算書
損益計算書の詳細です。インバウンド需要の回復やオフィス移転などの固定費削減により、赤字幅は縮小しました。また、為替差益、投資事業組合運用益および法人税等還付税額を計上しています。
決算概要>貸借対照表
貸借対照表です。2024年5月期第2四半期時点における総資産は10億5,000万円、負債合計は4億8,300万円となりました。これは主に投資有価証券の減少と買掛金の増加によるものです。
決算概要>キャッシュフロー計算書
キャッシュフロー計算書です。現金及び現金同等物の残高は、前第2四半期末時点から3,300万円減少の5億8,700万円となりました。四半期ごとの売上・利益の推移やサービス別の推移に関しては、8ページから12ページに詳細を記載していますのでご確認ください。
続いて、信太より今後の事業展開についてご説明します。
事業戦略と市場規模
信太明氏(以下、信太):代表取締役社長CEOの信太です。本日はご出席いただきありがとうございます。
私からは将来的なお話をお伝えしたいと思います。スライドに記載のとおり、前回同様に3つの事業戦略を掲げ、黒字転換を図っています。
1つ目は「大丸有」です。大手町・丸の内・有楽町のことを我々は「大丸有」と呼んでおり、そのようなエリアにある大手企業と取引したいと考えています。
2つ目として、「海外SEO」を一番強化していきます。弊社の強みを活かせる領域で、付加価値が高いという特徴のあるサービスですので、こちらにフォーカスしていこうと考えています。
3つ目は「人材投資」です。大丸有に対応できるよう、コミュニケーション能力の非常に高い人材を採用しています。労働環境を整えながら優秀な人材を採用することを継続しています。
事業戦略>大丸有>本社所在地
東証プライム市場に上場している企業は現在1,835社ですが、そのうち1,018社が東京23区にあり、都心3区だけで617社あります。中でも大手企業の92社は本社を大丸有に構えているため、こちらへの営業活動を強化してまいります。
事業戦略>大丸有>連結子会社
大丸有に本社を構える企業は連結子会社も非常に多いため、そちらへの営業にも取り組んでいます。
事業戦略>海外SEO
サービスについてです。我々の主力商品はSEOとインターネット広告で、中でも海外の言語に強みを持っています。我々は多言語と呼んでいますが、英語や中国語の簡体字・繁体字、韓国語、フランス語、スペイン語などいろいろな言語を日本語よりも強化しています。
理由としては、日本語のインターネット広告は競争関係が非常に厳しくなってきているためです。そのため、我々は強みである多言語のSEOを狙っていくことを戦略に掲げています。
事業戦略>海外SEO>実績
海外SEOの実績です。事業開始から20年以上経ち、48カ国、2,000社以上に提供しています。
事業戦略>人材投資
人材投資についてです。報酬に関してはすでに社内で告知済みですが、2023年5月期に平均年齢35歳で年収440万円のところ、2年間かけて年収600万円に引き上げることを掲げています。直近で5パーセント以上の賃上げを実施しています。
市場規模>アウトバウンド>進出地域・数
参考までに、我々が狙っているマーケットの状況についてご説明します。当社では現在、アウトバウンド、インバウンド、レジデンスという3つの領域を強化しています。まず、アウトバウンド領域についてです。スライド左側の円グラフは、大丸有を中心とした企業群が海外に進出するマーケットを表しています。
現状、8万社弱の日本企業が海外に進出しています。コロナ禍や香港のデモなどで少し減りましたが、あらためて海外進出が加速していますので、この分野を強化して狙っていきたいと考えています。
後ほどご説明するインバウンド領域ももちろん重要なマーケットですが、インバウンドだけを強化していると、新型コロナウイルスのような感染症が流行した場合に売上等に大きなダメージを受けることになります。それを回避する上でも、アウトバウンドとインバウンドにバランスよくサービスを提供していきたいと考えています。
市場規模>インバウンド>総数
インバウンド領域についてです。スライドのグラフは、海外から日本を訪れる外国人旅行者数になります。
ご存知のとおりコロナ禍でかなり落ち込みましたが、2023年は2,500万人ほどで、これはコロナ禍前の約8割に相当します。各旅行会社では2025年頃にコロナ禍前に戻ると予測していましたが、このままのペースで進めば、人数ベースで2024年度中にコロナ禍前の水準に戻ると考えています。
市場規模>インバウンド>消費額
一方、重要なのは消費額です。スライドのグラフは、日本を訪れる外国人旅行者が日本国内でどのくらいお金を使ったかを表しています。
2023年は過去最高の5.3兆円となりました。コロナ禍前の最高額は4.8兆円だったため、人数が8掛けになってもその水準を大きく超えています。つまり、日本国内で消費する1人あたりの金額が増えており、非常に効率的な集客ができていると言っていいと思います。
インバウンドの数が増えている一方で、旅館やホテル、飲食業などを中心に人手不足が問題になっています。例えば、300室あるホテルが稼働を落とし、宿泊客を受け入れる部屋を200室にしているといった話が多くあります。
今後は多く集客する以上に、1人あたりの消費額をいかに上げていくかが課題になると考えていますので、それに合ったサービスを提供していく必要があると考えています。
市場規模>レジデンス
我々がレジデンスと呼んでいる、日本国内に住んでいる外国人の数についてです。現在307万人おり、そのうち200万人強の方が働いています。
現在、インバウンド関連の旅行関係や飲食関係、あるいは昨今課題になっている物流、医療、介護など、ある程度大型の領域で人手不足が顕著になっています。政府も外国人の労働環境をかなり整備しているため、国内に住んでいる外国人や働いている外国人が相当増えると見ています。そこにフィットしたサービスの提供も検討していきたい考えです。
参考>リリース
我々はいろいろな活動を行っている中で、12月頃から適時開示以外のPR系も含め、積極的な情報開示を行っています。現在社内でどのような努力をしているのか、あるいはどのような動きをしているのかを、できるだけ多くの投資家の方々に早めに知っていただきたいと強く考えています。
その体制がかなり整ってきたため、直近も業務提携や労働環境の整備などを中心にリリースを出させていただきました。今後もこのようなところを積極的に開示していきたいと考えています。
以上で私からのご説明を終わります。
質疑応答:海外SEOの下期の状況と来期の見通しについて
質問者:海外SEOの戦略についてです。中間期は数字としてはあまり成果が出ていないようにも見えますが、下期の状況と来期の見通しについて教えてください。
信太:上期にいろいろな新しい施策の仕込みを行いましたので、年明け頃からご契約いただける時期と考えています。3月の年度末に向けて予算取りを行っている企業も非常に多く、ここが勝負だと思っています。特に第4四半期は毎年数字が大きくなりますので、そこでの契約獲得に向けて注力していきたいと考えています。
質疑応答:インバウンド向けのインターネット広告とSEOの状況について
質問者:インバウンド向けのインターネット広告とSEOの状況を教えてください。
信太:過去に当社の売上の約半分をインバウンド領域が占めていました。特に多かったのが、鉄道、レンタカー、航空会社、ホテル、旅館、飲食業です。2020年頃は軒並みほぼ蒸発したようなかたちで推移していましたが、最近はそのお客さま方からの復活の相談なども増えてきています。
我々にも取引のあったお客さまのリストが当然ありますので、そのお客さまに「そろそろ本格的に進めましょう」という提案を行っている最中です。これからかなり盛り上がってくると期待しています。