ハイライト
山本拓真氏:みなさま、こんにちは。カナミックネットワーク代表取締役社長の山本でございます。本日はお忙しい中お集まりいただき、ありがとうございます。それでは、2023年9月期の決算および会社説明を始めます。よろしくお願いいたします。
2023年9月期決算のハイライトとして、5つの項目にまとめています。1つ目は売上です。連結・単体ともに目標を達成し、引き続き売上高が大きく成長しています。2つ目は利益です。単体では目標を達成したものの、連結はM&Aおよび出店投資の影響で若干の未達となりました。
3つ目は地域数とユーザー数です。国内の人口減少の影響等で地域数は微減しましたが、大手法人受注等により、有料・無料ユーザーともにID数は大幅に増加しています。4つ目はRuby開発のM&Aです。Ruby開発は、Ruby言語に特化したアジャイル開発を得意とするシステム会社で、このたびカナミックグループにジョインいただきました。
5つ目は昨期M&Aしたアーバンフィットの出店です。順調に投資を続けており、カナミックグループに加わった時点では14店舗だったところから合計20店舗まで大きく成長しています。なお、新規オープンのうち6店舗は2023年中、4店舗は2023年9月期に開業したものです。
KPIハイライト
KPIハイライトです。売上高は前年同期比149パーセントの37億4,600万円で、1.5倍近く伸びています。EBITDAは前年同期比120パーセントの13億8,400万円、営業利益は前年同期比113パーセントの10億9,600万円となっています。経常利益は前年同期比112パーセントの11億円、当期純利益は前年同期比111パーセントの7億6,300万円で着地しています。
導入地域数は前年同期比101パーセントの1,346地域となり、第2四半期に比べて微減しています。有料ユーザー数は前年同期比148パーセントの15万5,000人と、大きく伸びました。無料ユーザーは前年同期比112パーセントの8万6,000人となっています。
アーバンフィットの店舗数は9月末時点で18店舗となり、前年同期比128パーセントにまで成長しました。
1-1.業績目標
業績概要です。中期経営計画において、2023年9月期は売上高28億円、EBITDA14億円、営業利益11億5,000万円を目指していました。中計の最終年度である2024年9月期に関しては、売上高53億円、EBITDA21億円、営業利益17億円を目標としています。
M&Aなしの場合の目標値は、売上高33億円、EBITDA18億円、営業利益15億円です。こちらは2021年9月期に中期経営計画として発表した業績目標で、どの程度発生するかわからないM&Aののれん償却は考慮されていません。そのため実際には、営業利益とEBITDAからのれん分が引かれることになります。
1-2.2023年9月期連結・単体各予想と実績
単体の売上高は28億4,900万円、EBITDAは14億500万円で、どちらも前年同期比126パーセントと予想を上回る成長になりました。営業利益は11億8,400万円、経常利益は12億円となり、こちらも上方着地しています。カナミッククラウドサービス単体としてしっかりと成長している状況です。
連結の売上高は前年同期比149.7パーセントの37億4,600万円で、36億円の予想に対して大きく伸びています。
EBITDAは13億8,400万円となり、予想をやや下回っています。こちらはアーバンフィットの出店投資やRuby開発のM&A手数料など、一過性の費用が発生したためで、先々の利益に向けた必要経費と前向きに捉えています。前年同期比では121パーセントに伸長しており、しっかりと利益を積み重ねている状況です。
1-3.2023年9月期 連結実績 サービス別
サービス別の実績です。これまでは1つのセグメントの中で、クラウドサービス、健康寿命延伸、プラットフォーム、その他として実績を開示してきました。
今期から、さらにソリューション開発事業が加わります。こちらはITサービスを開発・提供するRuby開発の受託開発事業で、セグメントが他の4項目と分かれています。表の上から4項目が同一セグメント、最後の1つが別セグメントですが、売上はそれぞれ分解して開示しています。
各サービスについて順番にご説明します。クラウドサービスは全体の64パーセントほどを占めており、売上高は約24億円です。前年同期比で15パーセント以上伸長し、2桁成長を継続しています。
健康寿命延伸の金額はアーバンフィットの売上です。こちらは8億4,500万円で、現在は売上構成の22パーセントほどを占めています。
プラットフォームサービスは、カナミッククラウドサービスのユーザーさまにさまざまなサービスを提供するものです。現在の柱としては、インターネット広告や電子決済、人材マッチングやBPOなどを扱っています。こちらの売上は3億円で、前年同期から大きく伸びています。
その他に関しては、カナミッククラウドサービスのカスタマイズ開発類や、国のプロジェクトの受託費など、単年度で入る売上をまとめたものです。こちらの実績は1億4,600万円と前年同期から大きく伸び、構成比の3.9パーセントを占めています。
別セグメントであるソリューション開発事業の実績は5,100万円です。Ruby開発は今年の8月にジョインしていますので、こちらは9月分のみの数字となります。
これらの実績の合計が37億4,600万円です。クラウドをはじめとして、アーバンフィット、プラットフォーム、その他サービスがすべて堅調に伸びているところにRuby開発が加わり、さらなる成長を遂げています。
1-4.中期経営計画と進捗状況
中期経営計画の進捗状況です。
2022年9月期は売上高・利益ともに上方着地し、きっちりと1期目をこなしてきました。2023年9月期は、売上高目標28億円に対して37億4,600万円と、同じく上振れて着地しました。一方でEBITDAは目標に若干届かず、営業利益もアーバンフィットへの先行投資の影響で未達という結果で、2期目を終えています。
3期目は、売上高33億円、EBITDA18億円、営業利益15億円という目標に加え、M&Aの業績貢献20億円と営業利益2億円を想定しています。なお、のれん償却は考慮していません。
実績としては、2022年度と2023年度に1社ずつM&Aを行いました。売上目標20億円にはまだ届いていないものの、M&Aの効果でRuby開発とアーバンフィットがしっかりと伸びています。その点も考慮し、売上高の目標は51億円としています。
日々、ソーシング活動やデューデリジェンスを進めていますので、今後グループインする企業が増えれば、より大きな数字になる可能性もあります。現時点では特に発表できる内容はありませんので、こちらの数字が2024年9月期の目標値とお考えいただければと思います。
また、現時点でものれんの影響がかなり大きくなっていますが、引き続きアーバンフィットの出店投資やRuby開発のPMIなど、2024年度は経費をかけながら事業を立ち上げていきたいと思っています。先行投資した分は将来の利益として還ってきますので、カナミックグループ各社が相乗効果を生みながら、上場企業としてしっかりと成長したいと考えています。
そのような背景から、現在は子会社による利益貢献は難しく、短期的にはマイナスとなります。ただし、グループ全体では増収増益を継続し、ヘルスケア・ヘルステック企業として大きな成長を牽引してくれる各社への再投資を行っていきたいと考えています。
のれんについては、現時点で約6,000万円が毎年償却されますが、今後もM&Aを続ければ1億円、2億円という金額に膨らんでいくかと思います。こちらを踏まえ、会計基準を現在のJGAAPからIFRSに変更することを検討しています。
IFRSの減損テストをクリアすれば、のれんは償却されなくなる分利益が大きくなります。今後、会計基準の変更によって数字が変わる部分もあると思いますが、現状はJGAAPでの数字となっています。
これまでの2期と同様に、中計における営業利益・EBITDAの予想金額は、単体の目標値に近い数字を設定しているとご理解ください。
1-5.クラウドサービス導入地域数推移
クラウドサービスの導入地域数です。当期の目標値1,450地域に対しては、残念ながら1,346地域と届きませんでした。前年比では増えていますが、第2四半期比では少し下がっているという状況です。
減少要因の1つは一部地域で解約があったことですが、一番大きいのは日本全体の人口減の要因です。当社と契約している自治体や医師会のエリアの人口数を3万人で割り返して地域数を開示していますが、ニュースでも報道されているとおり、昨今は日本の全都道府県で人口減少が起きています。
当社のお客さまのエリアでも人口が減少しているところがかなり多くあったため、再度地域数を計算をした結果、減少となりました。
また、後ほどご説明しますが、来年は医療保険・介護保険・障がい保険の法改正があります。そのため、情報共有システム(2階)の拡販は少し力を抜き、介護業務システム(1階)のユーザーを増やす活動にリソースを集中している影響で、地域数が少し減っているという背景もあります。
したがって、減少要因は多くの地域で解約があったことではなく、人口減の影響が大きいとご理解いただければと思います。
1-6.クラウドサービス ユーザーID数と導入事業所数推移
地域数は減っていますが、ユーザー数は有料・無料ともに増えており、無料ユーザーは前期の7万7,000人から8万6,000人となっています。そのため、何か大きな要因があって無料ユーザーが減っている状況ではないとご理解いただければと思います。
導入事業所数も、3万8,000事業所から4万2,000事業所になっています。もともとの予想は4万3,000事業所でしたので、少し届きませんでしたが、ユーザー数は21万5,000人を目指していたところ、24万人まで来ています。十分に予想値を超えてきており、大幅に目標を超えて着地しました。
また、有料ユーザーは10万5,000人から15万5,000人まで増えています。1.5倍近い増加のため、一気に有料ユーザーが増えていることがおわかりいただけると思います。すでに発表していますが、ニチイホールディングスなどの介護最大手のお客さまが当社のサービスを使うようになってきた影響で、他のユーザーも増えています。
無料から有料へのリプレースもしっかりと進んでおり、13万8,000人の目標に対して15万5,000人と非常に大きな伸びを示せているのではないかと思います。1事業所あたりのユーザー数が大変増えているため、より介護DXや医療DXが成功してきていると思います。
1-7.株主還元
配当についてです。発表したとおり、配当性向を20パーセントから30パーセントに引き上げました。これまで、6期ほど増配を繰り返しています。
2023年9月期の配当は5.5円、2024年9月期は配当性向30パーセントの6.5円を予定しています。配当でも、株主さまへの還元をしっかり行っていきたいと考えています。
1-8.株主還元
株主優待についてです。上場以来、抽選式の優待を行っており、株主さまの中から合計13名に20万円相当のギフトカードを贈呈しています。
2023年9月期からは「URBAN FIT24」の優待券を贈呈しています。こちらは、レンタルタオル、レンタルウェア、レンタルシューズ付きの施設体験チケットです。100株以上保有している株主さま1名につき優待券を1枚贈呈しており、同伴者1名まで入場可能です。ぜひ、健康寿命延伸に寄与する「URBAN FIT24」に足を運び、体験していただきたいと思っています。
2-1.当社の成長戦略について
成長戦略についてご説明します。当社は「『人生を抱きしめるクラウド』で、人と社会に貢献する」というPurpose&Valueを掲げています。
「人が生まれてから亡くなるまでの健康状態を管理するPHRを開発し、」「日本のみならず世界中の人々が利用できる」「ヘルスケアプラットフォームを構築し、個人法人を問わず全利用者に付加価値を提供する」ことを行っていきたいと考えています。
2-2.医療・介護業界の市場規模
我々のターゲットは、医療保険や介護保険を提供している医療・介護法人です。医療費が26兆円、介護費が3.6兆円だった2000年から、介護費は10兆円を超え、2025年には医療費が50兆円、介護費が16.5兆円になることが見えている状況です。
日本の3人に1人が高齢者になるという現実が目の前に迫っており、医療費や介護費はこれからも増え続け、政府の試算では2040年に100兆円まで増えるとされています。そのため、これからも医療法人や介護法人は増え続けていく成長産業の中でDXしていきたいと考えています。
しかし、本当にこの数まで要介護者が増え、これだけの医療費や介護費がかかるとなると、今の日本では恐らく支えきれないぐらいの社会保障費になってしまうと思います。そのため、ここまでの医療費、介護費にならないよう抑制するという意味で、アーバンフィットを通して健康寿命延伸にも取り組んでいます。
医療介護従事者が足りない中、1人の人ができるだけ多くの高齢者を支える介護DXとしてカナミックとRuby開発があります。カナミックグループは、この社会課題の解決にチャレンジしていると認識していただければと思っています。
2-3.当社の成長戦略について
我々は、生まれてから亡くなるまでのtoC、toB、toGとして、自治体、医療法人、介護法人、生活者、市民、国民向けに、カナミックヘルスケアプラットフォームを提供しています。
ITやAI、データビジネスやリアル店舗ビジネスなど、さまざまなところでそれぞれの領域を良くしていきたいと考えており、こちらは我々の成長戦略の一番肝でもあります。
2-4.カナミックビジョン2030
「カナミックビジョン2023」についてです。「Phase1」では、カナミッククラウドサービスのユーザーを増やし、BtoBやBtoGの領域を展開しました。「Phase2」では、インターネット広告や電子決済、BPO、人材マッチングなどを行い、プラットフォームを拡大し、BtoBやBtoBtoCの領域を広げました。
現在は「Phase3」のブランディング期というところで、医療介護関連サービスやデータビジネス、健康寿命延伸など、BtoC向けのさまざまな施策を行っています。
2025年頃からは、「Phase1」から「Phase3」を基調に、ヘルスケア・ヘルステック企業として海外展開を行っていきたいと考えています。メイド・イン・ジャパンの「KAIGO」サービスで、世界の高齢社会を救うサービスを提供したいと思います。
2-5.介護事業者を取り巻く法制度動向(介護ソフトリプレイスチャンス)
介護保険については、今年4月にケアプランデータ連携がスタートしています。また、10月にインボイス制度が始まりましたが、こちらには医療・介護保険も関係してきます。そして、来年1月からは電子帳簿保存法が義務化されます。
さらに、来年4月には医療・介護・障がいのトリプル法改正が行われます。同時に科学的介護の在宅サービス、訪問看護のオンライン請求、オンライン資格確認がスタートしますので、大きくDX化が進む予定です。
生産性向上やICT化が求められる中で、カナミッククラウドサービスを普及するチャンスがより広がっている状況です。
2-6.アーバンフィット店舗出店目標
アーバンフィットは、2023年11月14日現在で20店舗を展開していますが、それぞれの店舗をどんどん活性化しながらさまざまなサービスを提供していきたいと考えています。また、2030年までに100店舗以上の出店を目指しています。
2-7.アーバンフィット店舗出店目標
アーバンフィットは、2025年末までに30店舗の新規出店を予定しています。今年1年間では大阪、名古屋、東京などのエリアで6店舗出店し、今後も多くの出店予定があります。アーバンフィットを通して健康寿命延伸のサービスを提供し、未来の要介護者が増えない社会を作っていきたいと考えています。
2-8.Ruby開発会社の事業構成と事業シナジー
Ruby開発という会社をM&Aしました。こちらでは、開発力やエンジニア採用力の向上、新分野の進出を行っていきます。Ruby開発は、カナミックグループの重要な開発です。クラウドサービスのプラットフォームを推進するたくさんのサービス作りに、大きな力をもたらす企業だと期待しています。
Ruby言語は、日本人が作った生産性の高い言語です。Ruby開発は、現状でもメガベンチャー企業やスタートアップ企業、ナショナルカンパニーや超大手企業の仕事などを受けています。カナミッククラウドサービスを作るだけでなく、国策でもあるスタートアップ支援も行いながら、新しい企業のもの作りを助けていくところで、Ruby開発を活躍させたいと思っています。
Ruby開発はスタートアップ支援にアイデアを持っています。お金を出すVCなどのエコシステムはある程度できつつありますが、アイデアをいち早く具現化して売上を立てていくことが、スタートアップ企業はなかなか実現できていません。それによって、新たなものを作れないことが日本の課題だと思っています。そのような部分も、Ruby開発は解決できると考えているため、どんどんエンジニアを増やし、生産性の高いRuby開発を流行らせていきたいと思っています。
このように、カナミックヘルスケアプラットフォームは子育て支援と高齢者支援を行っており、まさに少子高齢化の社会課題を解決する企業です。そして、アーバンフィットはヘルスケア・介護予防というところで健康寿命延伸に寄与します。3つのグループ企業すべてが、日本の国策にのっとった国策銘柄として活躍していきたいと考えています。
2-9.当社のM&A戦略について
今後は、ヘルスケアから保険サービスまでの横軸と、ITサービスからリアル店舗サービスまでの縦軸の両軸でM&Aを進めていきます。
健康寿命延伸サービス、医療・介護・薬局関連サービス、ヘルスケア、受託開発、健診や保険サービスのITなどの4領域でサービスを増やしていきます。すべての領域がカナミックグループとの親和性が高いため、それぞれの領域でグループの拡大を目指します。
そのため、介護サービス、地域包括ケア、医療介護連携を支援するITサービス企業から、さらに幅広いヘルスケア・ヘルステックを支える企業になることを考えています。リアル店舗を急速に増やしていくことよりも、あくまでDXを進めていくことが我々の軸ですので、ITでヘルスケアを変えることに集中していきたいと考えています。
「我々の主軸はIT企業であることは一切変わらない」とご理解いただければと思います。
3-1.グループ情報
事業トピックスです。開示が多かったため、一つひとつご説明をさせていただければと思います。
「URBAN FIT24 梅田店」が、24時間フィットネスジムとして日本初の「指定運動療法施設」の認定を受けたことを、11月7日にようやく発表できました。この認定は、前段の「健康増進施設」の認定を受けた上で受ける必要がある、かなりハードルが高いものになっており、日本でも200施設ぐらいしか認定されていません。
厚生労働大臣認定の「健康増進施設」と厚生労働省認定の「指定運動療法施設」の2つは、カナミックがかなり力を入れて行いたかったことです。こちらは、医療連携をして、医者の運動処方箋をもとに、我々の健康運動指導士がしっかりとカリキュラムを作り、指定運動療法を行うものです。
エビデンスベースの大変しっかりした「メディカルフィットネス」と呼ばれています。こちらに我々が簡単なアプリを加えて、数字をすべてITで見える化します。さらに医療連携とIT、DXを連携しつつ、健康運動指導士がしっかり介入することで、全部を見える化していくかたちを目指しています。
「指定運動療法施設」にかかる運動の費用に関しては、すべて医療費控除が適用されます。他のジムでは受けられない、医療費控除が受けられる唯一のフィットネスサービスになっています。24時間フィットネスジムとしては、現在「URBAN FIT24 梅田店」だけがこの施設の認定を取得しています。そのため、非常に大きな風穴を開けられたのではないかと思っています。
ちなみに、24時間フィットネスジムだけではなく、大阪市内では、他の総合ジムを含めても「指定運動療法施設」は「URBAN FIT24 梅田店」しかありません。「指定運動療法施設」はそれほど多くありませんので、ここにIT、DXアプリを加えたことも、日本初です。
まさに健康寿命延伸にDXを進めることで医療連携をするというかたちで、カナミックらしさが初めて出たと思いますし、梅田店でスタートしていますが、基本全店舗で「指定運動療法施設」の認定を取っていきたいと考えています。
3-2.グループ情報
各地で「URBAN FIT24」のオープンが続いています。11月6日に発表しましたが、11月14日に茨城県初の「つくばみらい平店」をオープンしました。この地域ではナンバーワンの広さを誇る24時間フィットネスジムになっています。
理学療法士監修の運動プログラムを導入していますので、こちらでしっかりとした健康寿命延伸のエビデンスを積み上げて、今後もさらに健康寿命延伸を進めていきたいと思っています。
3-3.グループ情報
「URBAN FIT24」自体の非常におしゃれな内装が人気の秘訣でもあります。充実したマシンおよび居心地の良い空間で、みなさまが充実した健康寿命延伸ができることを掲げていますが、我々が目立ってくるとやはり真似してくるところが出てきます。そこで、我々のこの内装空間において、特許庁の意匠登録を取得することに成功しました。
まさにオンリーワンのジムとして、この内装は我々にしかできないという権利を獲得しました。他社が我々の真似をできなくなったことも、大きなプラス事項だと思っています。
3-4.グループ情報
11月4日には、東海エリアの名古屋市鶴舞に「URBAN FIT24 名古屋鶴舞店」をグランドオープンしました。これにより、東名阪でアーバンフィットが充実し、店舗が増えていく状況になっています。株主優待でアーバンフィットの利用券を配っていますので、東名阪の近いところに足をお運びいただければと思います。
3-5.導入事例情報
カナミッククラウドサービスについてです。スライドに「介護業界の大手」と書いていますが、店舗数が最大のニチイホールディングスに、カナミックのクラウドサービスを採用していただくことができました。
2000年に介護保険が始まった時からナンバーワンだった最大手のニチイ学館に、介護DXでカナミックを選んでいただいたのは、非常にうれしいことです。我々がニチイ学館の生産性向上をしっかりと請け負って、良いモデルにしていきたいと思っています。
これからもニチイを筆頭に、中堅大手および中小零細まで含めて「介護の生産性向上といえばカナミック」という状況を作っていきたいと考えています。
3-6.M&A情報
先ほどお話しした、Ruby開発の完全子会社化についてです。DXを加速化させていきたいと思っています。あまり知られていないかもしれませんが、Rubyは日本人が作った言語です。アメリカが作った「Rails」というプラットフォームにおいて、日米合作というかたちで「Ruby on Rails」が作られ、非常に生産性が高い言語になっています。
有名どころでは「Airbnb」や「X(旧Twitter)」「GitHub」などがRubyで開発されています。日本でも、メガベンチャー、特に上場しているSaaS系企業の半分以上はRubyで作られていますし、Web系のユニコーン企業はほぼ100パーセントRubyで開発している状況ですので、非常に生産性が高いことがご理解いただけると思います。
逆に開発大手のSIerなどは、Rubyが苦手なところもあります。まだ.NETやJavaなどで作っているところが多いのですが、アジャイル開発がスピーディに行えるので、Rubyのほうがやはり人気があります。
我々は、これから急速に増えてくるスタートアップ企業やユニコーン企業の支援をできるようになりたいと思っています。Rubyはそれだけ生産性の高い開発言語ですので、カナミックグループの中でも、クラウドサービスのレベルアップに関しても力を出してくれると思っています。
Ruby開発はまだ小さな会社ですが、Ruby言語で最大手と呼ばれるぐらいまで開発エンジニアを増やしていきたいと思っています。しっかりと日本発のRuby言語で、日本だけでなく海外の仕事も受注できるように、成長を目指していきたいと考えています。
3-7.IR情報
増配に関しては先ほどお話ししましたが、配当性向を20パーセントから30パーセントに変更しました。今後もしっかり株主還元をしていきたいと思っています。配当性向を30パーセントに上げて期末配当を5.5円にしたことで、配当利回りもかなり上がりますので、グロース銘柄として成長しながら、配当もしっかり出していくつもりです。
3-8.介護制度対応
先ほどお話ししましたが、カナミッククラウドサービスは今年4月に始まったケアプランデータ連携のベンダ試験に合格しています。この試験にまだ合格していない介護ソフトは、意外とたくさんあります。
そのため、「連携といえばカナミック」と言われるべく、介護介護連携もしっかり進めています。実は、この連携によって無料ユーザーも増えている状況ですので、より「連携のカナミック」を広げていきたいと考えています。
3-9.認定情報
ご存知のとおり、介護ソフトでは初の「SOC1®Type2報告書」を取得しました。「カナミッククラウドサービス」を使えば、米国公認会計士協会が定めるこの報告書が付いてきますので、上場企業で監査を受けているところや、社会福祉法人で監査法人が設置されているところでは、監査が非常に効率化されます。
当社はしっかりとした開発を行っている会社ですので、そのようなところを評価されていると思っています。これにより、中堅大手および大手社会福祉法人への導入が加速していくと見込んでいます。
3-10.サービス情報
来年1月からの電子帳簿保存法への対応も、しっかり進めています。介護事業者はすべてのレセプトが電子請求のため、訪問看護も電子レセプトに変わります。したがって、「電子帳簿保存法」を遵守しなければならないため、こちらを「カナミッククラウドサービス」で実現できることも、大きなプラスになると考えています。
3-11.IR情報
コロナ禍前に、転換社債とワラント債で資金調達を行いました。しかし、戦争の勃発、物価高、金利高など、いろいろと情勢が変わってきていますので、こちらに関してはすでに償却して、今は資金調達をしていない状況です。
3-12.グループ情報
東京初となる「URBAN FIT24 文京音羽店」のオープンも、ニュースとして取り扱っていただいています。非常に人気が出ており、たくさんのお客さまが利用しています。
アプリもリリースして、カナミックらしい部分がしっかりと出てきました。文京区とも連携をしてシニアフィットネス事業にも参画しており、シニアの方の健康寿命延伸を一緒に行っています。できれば一生要介護にならない体作りを目指しつつ、要介護者を減らす活動を成功させたいと思っています。
3-13.グループ情報
もちろん、大阪でも次々と店舗を増やしています。「URBAN FIT24」は、大阪で非常に人気が高いジムですので「URBAN FIT 24 大阪福島店」オープンのニュースも取り扱っていただいています。
3-14.健康経営
社員の健康も重要ですので、2023年も「健康経営優良法人」の認定を受けています。
3-15.介護制度対応
先ほどお話ししたように「ケアプランデータ連携システム」に対応しました。
3-16.法改正対応
今年10月からのインボイス(適格請求書)の発行にも対応していますので、10月からお客さまがインボイスを発行されている状況です。
3-17.システム導入事例
浦安市では、在宅医療介護連携と介護介護連携の両方を使っていただいています。またそのために、ケアプランデータ連携も利用していただいています。このようなかたちで医療介護連携および介護介護連携を各地で広げていきたいと思っています。
3-18.介護ICT導入モデル事業
全国老施協のICT導入モデル事業において、「業務時間見える化ツール」を活用しています。これにより「どの部分の生産性を上げるのか」を見える化するツールとしても並行して使い、促進している状況です。
3-19.介護制度対応
時期が少し変わりましたが、来年6月から訪問看護におけるオンライン請求とオンライン資格確認が始まります。こちらに関しても、カナミックは完全準拠で行っていく予定です。来年6月からの医療保険のオンライン請求についても、しっかり対応していきます。
3-20.子育て支援
子育て支援においても、「BabyTech® Awards 2022」の保育ICT部門で優秀賞を受賞しました。「要支援要保護児童等リスクアセスメント AI評価システム」がしっかり評価されましたので、生産性向上を進めていくという意味で、保育や子育ての分野でもAIなどを活用していきたいと考えています。
山本拓真氏からのご挨拶
これからもみなさまの期待に添えるようにしっかりと発展し、増収増益を確保しながら、常に上振れを目指していきたいと思います。今後も決算説明会などにおいて、みなさまとコミュニケーションをたくさん取らせていただきたいと思います。もっと詳しく聞きたいという方は、ぜひ1on1の時間などもいただければ幸いです。
今後ともよろしくお願い申し上げます。ありがとうございました。