1.会社概要
西村武氏:みなさま、こんにちは。オリエンタルチエン工業株式会社、代表取締役社長の西村でございます。本日は、当社の会社概要、2022年3月期の決算概要および業績予想、今後の取り組みについてご説明させていただきます。
まず、会社概要についてご説明します。弊社は昭和22年8月に設立し、今年で75年目を迎えます。設立当時は、自転車用チェーン、一般産業機械用チェーンを中心にチェーン製造を開始しました。
1.会社概要
現在、弊社は大きく分けて3つの事業を展開しています。1つ目は、弊社のメイン事業であるチェーン事業で、伝動用ローラチェーン、コンベヤチェーン、スプロケット類を製造しています。弊社の製造するチェーン等は搬送機械業界、工作機械業界を中心として、業種問わず幅広い業界にて使用されています。
2つ目は金属射出成形事業であり、金属射出成形法を用いた小型複雑形状の精密機械器具関連部品を製造しています。現在は医療機器部品、自動車関連部品を中心に製造を行っています。
3つ目は不動産賃貸事業であり、東京都において、賃貸用のオフィスビルを有しています。
1.会社概要
弊社が手掛ける製品はすべて石川県白山市にある本社工場において製造しており、国内は主要都市5拠点に営業所を構え営業活動を展開しています。
また、海外は、北米、東南アジアを中心としておおよそ30ヶ国へ輸出販売を行っています。
2.決算概要(2022年3月期)
企業概要のご説明はここまでとし、次に2022年3月期の決算概要の経営成績についてご説明します。
2022年3月期における売上高は、新型コロナウイルス感染症対策による訪問営業活動の自粛等により、十分な営業活動が行えず、厳しい状況が継続しましたが、国内外の受注動向に改善の傾向が見られたことにより、前期に比べ4億2,700万円増加し、33億5,600万円となり、全体として前期比14.6パーセントの増加となりました。
また、売上高の増加に伴い、営業利益、経常利益、当期純利益いずれも前期に比べ増加しました。
2.決算概要(2022年3月期)
セグメント情報についてご説明します。まず、チェーン事業について、国内販売では事務機械、弱電精密機械等一部の業界向けは減少しましたが、工作機械、農業機械向けが増加したことにより、前期に比べ2億7,600万円増加し、前期比12.3パーセントの増加となりました。
海外販売については、すべての地域で回復の兆しが見られたことにより、前期に比べ1億2,000万円増加し、前期比25.7パーセントの増加となりました。
金属射出成形事業については、医療機器業界を中心として堅調に推移したことにより、前期に比べ3,300万円増加し、前期比18.8パーセントの増加となりました。
不動産賃貸事業については、テナントの規模縮小により前期に比べ200万円の減少となりました。
2.決算概要(2022年3月期)
地域ごとの情報についてご説明します。2022年3月期の国内販売については、下期に受注動向に改善の傾向がみられ前期比12.5パーセントの増加、海外販売については、円安傾向が追い風となり、アジア、北米向けが改善し、欧州向けが増加したことにより、前期比25.7パーセントの増加となりました。
2022年3月期における地域別構成比については、国内販売は82パーセント、海外販売は18パーセントとなりました。
2.決算概要(2022年3月期)
キャッシュ・フローの状況についてご説明します。2022年3月期の営業活動によるキャシュ・フローは前期に比べ6,100万円減少し、1億9,200万円、投資活動によるキャッシュ・フローは前期に比べ1億4,100万円減少し、マイナス2億9,600万円、財務活動によるキャッシュ・フローは前期に比べ1億900万円増加し、9,600万円となりました。これにより、現金及び現金同等物の期末残高は前期に比べ500万円減少し、3億3,900万円となりました。
なお、フリー・キャッシュ・フローは前期に比べ2億200万円減少していますが、これは、今後の事業拡大に対応するための有形固定資産の取得等による支出の増加が主な要因です。
3.業績予想
業績予想についてご説明します。2023年3月期の予想については、2022年3月期の下期の景況が継続するものと予想し、売上高は4.6パーセント増加の35億1,000万円、営業利益は25.8パーセント増加の1億3,600万円、経常利益は23.8パーセント増加の1億4,600万円、当期純利益は209.4パーセント増加の8,700万円を見込んでいます。
4.今後の取り組み
最後に、今後の取り組みについてご説明します。今後の取り組みの内容は大きく分けて3つとなります。
4.今後の取り組み
1つ目はチェーン事業の営業活動強化であり、当社におけるオンリーワン、ナンバーワン製品を活かした、新規顧客開拓を国内外問わず進めていきます。
4.今後の取り組み
2つ目は製造、管理コストの低減であり、品質向上、生産性向上、コスト削減を中心に取り組みを進めていきます。
4.今後の取り組み
3つ目は金属射出成形事業の増強であり、当社を含め数社しか採用していない「中空MIM製法」を活用し、特に医療機器業界の高性能な治療機器分野を中心としたシェアの拡大を図っていきます。
これらの取り組みを着実に実行し、売上高の増加、安定的な収益の確保を実現し、早期かつ継続的に配当できる体制を整え、持続的な成長と中長期的な企業価値向上を目指していきます。みなさまには、今後ともご支援賜りますようお願い申し上げます。
以上、簡単ではございますが、弊社の2022年3月期の決算説明を終了いたします。最後までご覧いただき、ありがとうございました。