業績ハイライト

齋藤茂氏:それでは、2019年8月期第2四半期の業績ハイライトについてご説明申し上げます。まず、第2四半期の実績です。売上高は17億9,000万円、営業利益はマイナス400万円、経常利益は2,500万円、純利益は100万円でした。前年から比べますと、売上高は5.2パーセント減、経常利益は77.1パーセント減、四半期純利益は97.9パーセント減となっております。

(期初)予想が、こちら(スライドの右側)に書いてあります。営業利益はマイナス1億3,700万円、経常利益はマイナス1億700万円となっておりますので、(期初予想を)大幅に上回ったということになります。この要因としては、経費の見直しや、内容的に利益の高いものが仕上がったりなど、いろいろございました。

デジタルエンタテインメント事業(売上構成)

デジタルエンタテインメント事業におきましては、「Nintendo Switch」向けの開発売上が伸長いたしました。ただ、パチンコ・パチスロ関連は、規制(強化)の影響等があり、売上が減少しました。トータルとしては、(パチンコ・パチスロ関連の)売上減少を吸収できず、(期初)予想は上回ったものの、前年同期に比べると減収減益となりました。

モバイルコンテンツ関連では、一部のスマートフォン向けゲームソフトでロイヤリティの売上が伸長いたしました。ただ、前期に比べて運営売上が減少し、(売上構成)比率は60.5パーセントになっております。

セグメント別概況

セグメント別概況です。デジタルエンタテインメント事業は先ほどご説明したとおりで、その他事業については(売上高が)増えています。子会社において、クレーンゲームのロイヤリティが好調に推移しました。

このクレーンゲームというのは、よくゲームセンターに置かれているものとは違う、まったく新しい新型クレーンゲームということで、コンサート会場やイベント会場、またはカフェといった場所に置いてあるもので、かなりの高収益を狙えるものです。いろいろな会社と組んで展開したおかげで、そちらの事業が伸びました。

ただ、コンサート事業のほうでは、昨年は『スーパーマリオ オーケストラコンサート』など、いろいろ開催したのですが、人はたくさん集まったものの、収益的にはマイナスになったということが響きました。

開発実績

こちらは、今年度(上期に)仕上がった製品の一部です。昨年は、どちらかというと運営があるスマートフォン向けのソーシャルゲームが多かったのですが、(今年度は)スマートフォン向けのダウンロード型のものの開発がいろいろと終わりました。こちらはけっこう好調で、予想よりもたくさん出ており、ロイヤリティ収入が見込めます。昨年開発したソーシャルゲームは、なくなったわけではなく、運営は続いています。

開発タイトル 進捗状況

(今年度の)開発タイトルは、スマートフォン向けコンテンツを中心に、16本予定しております。2019年8月期の(当初)見通しが、スマートフォン向け12本、据置型(ゲーム機向け)が3本、パソコン向けが1本、そして運営サイト数が26本ということになっておりますが、現在の進捗としては、スマートフォン向けが6本、据置型ゲーム向けが2本、そしてパソコン向けは新たに受注が入り、3本と増えております。運営サイト数に関しましては、引き続き26本の運営が続いています。

稼働プロジェクト数の推移(単体)

稼働プロジェクト数は当初の予想どおりの推移で、そのまま続いています。こちら(スライドのグラフの数値)は運営プロジェクトも含んでいますので、予想どおりの推移ということになります。

業績予想ハイライト

次に、通期予想です。2019年8月期は、昨年度と比べて(売上高は)17.9パーセント増、営業利益は18.6パーセント増、経常利益は24.2パーセント増、純利益は2.4パーセント増という予想を立てています。

上期は予想を上回りましたが、7月・8月の売上変調ということで、お客さんの都合でずれる可能性もなきにしもあらずということで、(通期の)業績予想は据え置きとしています。

デジタルエンタテインメント事業(予想売上構成)

(デジタルエンタテイメント事業の予想売上構成は)モバイルコンテンツが53.1パーセントです。(前年度と)比率はほぼ同じですが、ゲームソフト関連が多少増え、パチンコ・パチスロ関連はやや減っています。引き続きモバイルコンテンツ関連の需要が高く、話がいっぱい来ています。

前期はスタッフが退社して減ったりといったこともありましたが、今年度は新入社員が46名入りましたし、フィリピン(の子会社)でも(スタッフが)増えているということで、スタッフ数は増加傾向にあります。これから大型需要が増えるという予想が立っていますので、それに向けて教育しているところです。

大型プロジェクト

(スライドの左側のグラフを)見ていただくとわかりますように、(今期は)3億円以上の大型プロジェクトが増える見込みです。どうしてもメインタイトルをしっかり作っていく傾向がありまして、我々のところにもそういう大きな話がいろいろ来ています。中国をはじめ、海外からもそういう話が来ています。

先ほどいいましたように、大型タイトルを複数こなすラインを作っていくことが、我々のこれからのプロジェクトの伸びを支えていく要因になろうかと思っています。

株主還元

ずっと安定配当を謳っていますので、年間で25円という配当は、これからも継続していくことになろうかと思います。半期で12円50銭、通期で25円ということで、変わっていません。

下期以降の取り組みにつきましては、これから渡辺社長よりご説明させていただきますので、よろしくお願いします。

下期以降の取り組み:組織体制の変更

渡辺康人氏:よろしくお願いいたします。下期以降の取り組みについてお話しさせていただきます。

組織体制を少し変更していきたいと考えています。5Gの商用サービスが、海外では2019年に、日本では2020年に開始されていきます。今後、IoTやAR、VRなど、さまざまな産業に変化をもたらしますし、当然ゲーム業界にも大きな影響を与えると予想しています。そのため、5Gによって登場する新しい技術の研究、そして我々のスタッフの技術力の向上といったところが重要だと考えています。

一方で、ゲーム業界では、5Gを活用したいままでにないゲーム・サービスを生み出すことが求められてきますので、新技術を活用した企画力・提案力を向上させていきたいと考えています。その上で、時代にあったコンテンツをさらにスピーディーに創出することが求められていますので、そちらの分野につきましても向上させていきたいと考えています。

当社は、いま申し上げた3つの課題をしっかりこなすことで、持続的な成長に向けて努めていきたいと考えています。

当社の現在の開発組織は、特別に研究開発を専門とした組織を持っておらず、新しい技術をいろいろと取得しながら、事業収益を生み出す組織が構成されてきました。それを変更していきたいと考えています。

先ほどの1つ目の課題である技術力強化であったり、2つ目の課題である企画力・提案力強化に向けて、それぞれ専門の組織を構築していきたいと考えています。また、事業収益を生み出す組織は、さらに開発業務に専念して機動力を高め、求められている開発スピードに対応していきたいと考えています。

下期には、こうした組織体制の構築を順次進めていき、今後の当社の成長につなげていきたいと考えています。以上が、組織体制の変更についてのご説明です。今後、このあたりを進めていき、順次アナウンスなどをさせていただきたいと思っていますので、どうぞよろしくお願いいたします。

以上をもちまして、決算説明を終了させていただきます。ご清聴いただきまして、誠にありがとうございました。