2019年3月期 第2四半期決算概要(P/L)①
田坂正樹氏:ご紹介いただきました、代表取締役の田坂です。本日はお忙しい中ご足労いただき、ありがとうございました。ただいまから、2019年3月期第2四半期決算説明会を始めさせていただきます。
まず初めに、第2四半期決算概要、次に今後の事業戦略をご説明させていただきます。
決算ハイライトになります。売上高が9億6,600万円、前期比1.8パーセント増。営業利益が1億3,700万円で、前期比6.2パーセント増。経常利益が1億3,700万円で、前期比5.5パーセント増。当期純利益が1億600万円で、10.7パーセント増となりました。
売上トピックといたしましては、設計から実装までワンストップで利用する顧客が引き続き増大しておりまして、製品極小化に伴う基盤の多層化に加え、量産の利用ニーズが拡大しております。国内の電子工業生産額は、前年並で推移しております。
利益トピックといたしましては、国内外仕入先との交渉による原価低減の努力、予実管理の徹底で想定外の支出を抑え、販管費を抑制しております。
2019年3月期 第2四半期決算概要(P/L)②
次に、決算概要のP/Lなのですけれども、こちらが売上高・利益とともに昨年実績を上回って推移しております。
売上高の累計推移(四半期毎)
その次の四半期毎なのですけれども、四半期毎の売上累計は継続して成長というかたちで、前期の第2四半期の9億4,900万円に対して9億6,600万円と、伸長しております。
売上高の推移について①
次の「第2四半期売上累計は過去最高となる」というところで、国内の電子工業生産が前年並で推移しております。
競合の国内外のメーカーとの競争も進む中、設計・製造・実装のワンストップでの利用の増加や、付加価値の高い多層基板、量産での利用が増加し、第2四半期売上累計は9億6,600万円と、過去最高となりました。
その中でもサービスの水平展開により、利用客全体に占めるワンストップの利用率が、前期の18.2パーセントから19.7パーセントへと増加しております。製品の極小化の流れを受けて、多層基板や試作からの継続利用で量産の注文が増加している部分に関しましては、多層基板が売上で5.9パーセント増、量産製造が売上で9.7パーセント増となっております。
売上高の推移について②
次に、競合です。「国内外との競争が進む」という部分なのですけれども、当社の取り扱うプリント基板の国内市場は、多品種少量へのシフトや海外生産への移行もあり成熟市場でしたが、近年スマートフォンやIoTなどで再び注目され、以前より競争が進んでおります。
このチャートの見方なのですけれども、左側にある(「当社をベンチマークとする海外Eコマースは品質・サービスで凌ぐ!」について申し上げると)……インターネット通販を一番初めにやった企業ですので、当社はベンチマークされておりまして、海外のEコマースは品質・サービスの部分で競争していこうと(いうことです)。
その次の、右側の「試作領域を強化中の国内基盤メーカーには価格・スピードで凌ぐ!」というところです。国内のメーカーさんというのは、市場が活況になりますと、試作から量産までのすべてを一括で請け負うということで、うちと競合してくるのですけれども、そこの部分には価格とスピードで勝っていこうというふうにしています。サービスの優位性を高めて差別化を図り、受注拡大を目指しております。
売上高の推移について③
次にマーケットなのですけれども、国内生産実績は前年並で推移しているというところで、電子部品の工業生産が前期比99.1パーセントと、前年並で推移しているという状況です。
ポイントとしましては、この表の一番上の民生用電子機器という、いわゆる家電に使われるような部分の需要は減っているのですけれども、産業機器用の電子機器が伸長しているところで、全体としては横ばいのかたちになっております。
売上総利益、販売管理費(推移)
その次です。
国内外の仕入比率を調整し、第2四半期単独で売上総利益が1億7,300万円、前年同期比2.9パーセント増。販管費は営業・SE人員強化により1億300万円、前年同期比4.1パーセント増というかたちになっております。
経常利益、1株当たり純利益(推移)
その次は、経常利益の1株当たり純利益の推移になります。
経常利益は6,800万円、前年同期比0.6パーセント増。1株当たり純利益は27.13円、前年同期比9.9パーセント増加というかたちになっております。
2019年3月期 第2四半期決算概要(B/S)
その次のB/Sになるのですけれども、将来を見据えた事業拡大に向けて、自己資本を充実させていただいております。
この中のポイントとしましては、一番下から2番目の段の自己資本比率が69パーセントから74パーセントに増えたというところになります。
プリント基板の国内市場規模
今後の事業戦略になります。
まず、国内の市場規模なのですけれども、2018年のプリント基板の国内生産額は6,249億円、1.6パーセント成長の見込みです。前期の当社の売上高は19.9億円で、市場シェアが0.3パーセント程度ということで、当社の市場獲得余地はまだまだあると認識しております。
また、IoTの需要増により、センサー市場が10年で320パーセントに増えるという見通しが出ております。IoT、ウェアラブル等に使用されるデバイスに関しては、すべてその先にはプリント基板がつながるかたちになりますので、プリント基板の需要も拡大していくという認識でおります。
GUGENプラットフォームの強化
その次の、GUGENプラットフォームの強化になります。
このチャートが、実際に電気で動くモノづくりの工程になるのですけれども、その(工程を支える)GUGENプラットフォームの強化に投資をして、市場獲得を加速していこうと考えております。
売上成長の施策について①
1つ目がワンストップ・ソリューションの利用促進ということで、先ほど申し上げたプリント基板の設計から製造、実装というところプラス、さらにその先の製品の組み込みですとか、ハーネスみたいな部分を強化していくと(いうことです)。2つ目が基盤の周辺取扱い数アイテムを増加ということで、ハーネスと筐体の部分を新しく追加させていただいております。3つ目が他社との連携によるバリュー・チェーンの強化ということで、その前後の工程の部分を他社とさらに連携して、単価を上げていこうという施策を練っております。
売上成長の施策についてなのですけれども、1つ目が「ワンストップソリューションの利用を促進させ、売上拡大」ということで、Webのユーザビリティを向上させて注文しやすくすると(いうことです)。
2つ目が、AI(活用)を内製化していまして、潜在顧客のアプローチに関してビッグデータ解析をして、受注に結び付けるような施策を行っています。
3つ目に、全国で無料のセミナーを開催しておりまして、大手の企業の設計部門(の場)とか地方のセミナールームを借りて一般の方を公募するというかたちで、顧客エンジニアとの接点を拡大しております。
(4つ目が)特定サイズのコンデンサ調達が困難な状況に、問題を解決する編集サービスということです。昨今、部品が小さくなって製造中心になって、設計をし直さなくちゃいけないみたいなものを無料で提供することで、お客さまを取り込むという施策を行ってます。
(売上成長の施策の)2つ目なのですけれども、「取扱いアイテム数を拡大し、顧客基盤を拡大」ということで、車載部品などに用途の広がるカスタムハーネスサービスを正式にリリースし、顧客層の拡大を図るということです。
今までもプロトタイプというか、テストマーケティングというかたちでハーネスのサービスを受け付けていたのですけれども、先週Web上で、基盤と同じようにオンラインですべて完結するようなサービスをリリースしまして、そちらも順調に受注をいただいております。
次に、「需要が拡大しているフレキシブル基盤、ビルドアップ基盤など、プリント基板の取扱いラインナップをさらに充実させる」というところです。これは既存の延長なのですけれども、プリント基板というか電子部品まわりであれば、すべて弊社で受け入れられるような体制を整えております。
売上成長の施策について②
2つ目の売上成長の施策なのですけれども。
先ほども(決算説明会の)開始前に映像で流していた2つなのですけれども、「業界(エンジニア)との交流を深めて信頼を高める」ということで、今年(2018年)も12月2日に「GUGENコンテスト2018」を開催いたします。
こちらはエンジニアの登竜門として認知されているコンテストでして、今年も140作品の応募をいただきまして、参加者は過去最大を見込んでおります。こちらも今回、著名な審査員の方にご参加いただいて、授賞式を開催いたします。
2つ目が「Q&AメルマガのYouTube化」ということで、弊社の中に蓄積されている情報を動画にしてネットで配信するようなかたちで、ご好評いただいております。
将来の事業拡大に向けた施策
最後になるのですけれども、将来の事業拡大に向けた施策というところです。
「他社との連携によるバリュー・チェーンの強化」というところで、今年(2018年)の6月に戦略顧問として、ジェネシスホールディングスの藤岡(淳一)氏にご就任いただきました。
この方は最近ですと、ソースネクストさんと一緒に開発して発売している「POCKETALK(ポケトーク)」という翻訳機を作られたりとか、日本交通のタクシーの中のサイネージ……ドライブレコーダーとかの決済のやつを作られたりしているような会社なのですけれども。そちらの方がずっと深圳に駐在されておりまして、その方と今連携をして、そういった中国との新興企業との連携を検討しております。
弊社の持っている今までのリソースと、そちらの中国の企業が持っているものを掛け合わせることで、さらにお客さまに「開発環境をイノベーションする」という経営スローガンを実現できるようなサービスを、今模索・検討中でございます。
以上で、決算の概要についてご説明を終わらせていただきます。ご清聴ありがとうございました。